A HUEY P. NEWTON STORY
cast >> Roger Guenveur Smith
director >>Spike Lee(90min)《劇場未公開》
music >> Marc Anthony Thompson
《 Without Struggle, There is No Life.(闘わなければ、人生はない)》
1960年代に立ち上がった革命的な自衛集団 "ブラック・パンサー党" のリーダー、ヒューイ・P・ニュートン( "PANTHER" )の「闘い」と「苦悩」の日々を深く描写した作品 ーーー。オビー賞を受賞したロジャー・グーンヴァー・スミス( filmography )によるオフ・ブロードウェイでの独演舞台を、スパイク・リー( filmography )が複数のカメラで捉え、当時の様々な記録映像を織り交ぜて映像化。二人が7年の歳月を費やし、ヒューイの考え、哲学と歴史、その壮絶な人生を、彼らにしかできない方法で見事に表現した作品。
1960年代、依然としてアメリカのブラック・コミュニティーの人々は "差別” と "圧制" に苦しんでいた。さらには解放運動の指導者マルコムX( "Malcolm X" )に続き、キング牧師( "BOYCOTT" )まで暗殺されてしまう。その頃、オークランドでは "非暴力” では不十分だと「銃」を構え、黒いベレー帽&革のジャケットに身を包んだ "ブラック・パンサー" と名乗る自衛集団が現れた。そして彼らは自らのコミュニティーを "不正" から守るため、拳を高く突き上げた ーーー "Power To The People." と。
舞台で繰り広げられる「独白」は、ヒューイ・P・ニュートンが残したインタビューや著書に基づいたもの。1966年10月に、ヒューイとボビー・シールが "ブラック・パンサー" の方向性を示した『10ヶ条の党行動基盤(Tne-Point Program)』や、地域社会に貢献するための『サバイバル・プログラム(Survival Program)』から、ヒューイの逮捕・解放、政府による「陰謀・弾圧」まで。終盤に、映画 "ORFEU NEGRO" についても言及します (← 私はこの "くだり" が好きです)。
S・リーの映像センスもさることながら、R・G・スミスの圧倒的な演技とその力量には驚かされます(驚嘆)。本作で7度めのコンビを組んだ二人だからこそ成し得た「歴史」の1ページです。
>> Unscreened - filmography