奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その59)

2016-10-22 00:47:10 | 奈良・不比等

古都保存法が昭和41年(1966)に制定されており、古都奈良では爾来(じらい)、指定地域の開発行為が制限されて貴重な文化資源が守られてきた経緯がある。お陰で世界文化遺産(1998・平成10年)に登録された。 奈良県において、古都保存法の指定する古都は全国・10ヶ所の内6ヶ所あり、奈良市・斑鳩町は既に世界遺産であり、明日香村・橿原市は日本遺産となり、天理市・桜井市が未登録である。

奈良県の観光資源として贅沢極まりない古都指定とは言えるが、その地域にお住いの在来人は景観保全に大変な努力を強いられて来られた。奈良県中北部の住宅地に住む外来人は便利な洋館風の家屋に住んで居て、旧村地域の住民の苦労(日本の古き良き景観を守ること)を全く知らないのだから観光立県や観光立国を声高に叫ぶのは、慎重にしなければならないだろう。奈良県の外来人としては京阪神にUターンするのか、奈良県に住み続けるのか、住み続けるのであれば、「地方創生に繋がるような起業をする」とか、「手にしている小金をふるさと納税する」とかの貢献をしなければならないだろう。

日本が経済的に高度成長する直前に古都保存法は機能して、国土開発の嵐を凌(しの)ぐ事が出来たのだろう。 古都京都の双ケ丘(ならびがおか)・仁和寺(にんなじ)や古都鎌倉の開発が昭和40年当時取り沙汰された折に文化人たちが声明を出し法案成立に寄与した。---------- 古都奈良でも、昨年来、若草山のモノレール敷設計画が問題となったが、議論の法的根拠は古都保存法に今も依拠している。

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