奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その466)

2017-12-03 08:15:00 | 奈良・不比等
歴史ミステリー小説 北円堂の秘密

「国文祭・障文祭なら2017」が終わって改めて「文化」について考えた。先日の浮世博史氏の「歴史教科書にみる奈良と文化」では、「文化とは金と時間と心の余裕である」と定義されていたが、内容は白鳳・天平時代の仏教美術と正倉院御物という文化財に集中していた。------
現在、私達が6日働いて1日休む1週間のリズムは「キリスト教文化」に由来するが、これを不思議に思う人は今や一人も居ないであろう。このように「文化」と云う言葉は広く浸透しているために「儒教文化」に染まっていた時には、「7曜」は異質な文化であっただろう。それが世界に普遍化してグローバル社会の中でシステム化されている。-------
一方、同じ「文化」を冠する「文化財」となると、時代を超えて感動を与えるアート・芸術のジャンルとなる。卑近な例では、文化住宅・文化包丁・文化国家など意味不明な使い方も為されてきた。それにも拘らず、至高の存在ともいえる「視覚に訴える美術品」や「聴覚を刺激する音楽」などが芸術文化として時空を超えて存在してきた。------
グローバル社会の課題として多様な文化を認め合う精神が大切とも云われている。キリスト教文化はキリスト教に入信していなくてもその多くが思想として受け入れられて来たのだろう。-----
2000年前からシルクロードの東の果てだった日本列島で渡来文化を渡来人と共に次々と受け入れて国家が営まれて来るうちに、日本こそが世界の吹き溜まりのように、多様な文化を受容してきた模範とも云えるのではないかと考えた。
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