一歩ずつ

視覚障害者の主婦です。ブログをとおして、皆さんとの出会いを大切に一歩ずつ、絆を深めたいと思っています。

自分なりのこだわり

2009年09月17日 | 生活
昨日、主人がお休みだったので、二人で梅田の街に買い物に出かけた。
目的は私の買い物ばかりだったが・・・。
一つはヨドバシカメラでICレコーダーを買った。
今までもサンヨーの125メガしか入らない古い機種は持っていたのだが、これからゴスペルをはじめるうえで、どうしてもこの機種だと音が割れてしまうので、思い切って買い換えた。購入したのはオリンパスのDS-750。
ローランドやサンヨー、ソニーなど色々とネットで検討していた。
購入ポイントはまず使いやすさ。そして音へのこだわり。そしてケースやスタンドなどの練習時にどうやって録音するかなど。
最終的にローランドかオリンパスという結論になった。
ローランドはやはり楽器メーカーだけあって、専用ソフトでの細かい編集作業もできるし、店の人も他メーカーとは比べものにならない音質だそう。
でもローランドには音声の操作ガイドがない。
画面の見えない視覚障害者には、とても重要な要素。
そしてローランドは別売りの三脚付きカバーを買って、足元などに置いておかないといけない。
け飛ばしたり、忘れたり・・・十分考えられる。
そんなことを考えたら、オリンパスは音声ガイドもついていて、DS-750だとベルトとおしにつけれるグリップ、スタンド、三脚を取りつけるならそのための穴、そしてストラップとおしなどがついているので、ネックストラップで首からぶら下げたり、そのときだけベルトをして、ベルトとおしと選択肢は広い。
そんなことを考えて、最終的に値段もローランドの約半分。
どうせこのオリンパスですら、宝の持ち腐れになりかねないのに、ローランドなんてもってのほか。
店に行き、現物を触らせてもらい、音声ガイドを聞かせてもらい、最終的にオリンパスDS-750に決定した。
帰宅後、とにかく録音と再生だけはすぐにできないといけないので、とりあえず基本操作だけは覚えた。でもあとの細かい機能はいつになったら覚えれるかな?

そして二つ目の買い物。
それはウォーキングシューズだった。
子どもの快足(しゅんそく)で有名なアキレスから出ている中高年向けのウォーキングシューズを以前から興味があったので、大阪市内で唯一取り扱っている阪神百貨店まで行ってきた。さすがに履き心地は良さそう。
いくつか種類があったが、紐靴だといちいち面倒だし、ひもがほどけていても触らないとわからない私にはスリッポンタイプがよかった。
とても気に入ったデザインがあり、色もいつも黒か茶。
今回は渋いワイン色にしてみた。
オーソドックスな色以外を買うのは見えていないと勇気がいる。
上の服との色合いや組み合わせなど、わからないと選べない。
でも主人と店員さんの評価でワイン色を買ってみた。
ついでに主人の靴も購入した。
この日の買い物はこれだけであとは細々した物。

最近、鞄も新しく買い換えた。
これはアディダスのショルダーバックで、若者向けというより落ち着いた私世代でも使えそうなデザインだった。
ポイントは500のペットが入ること、鍵と携帯とハンカチ・ティッシュ、身障手帳、定期、これがすべて別々のポケットに入ることが条件。
そして、ヘルパーさんと歩くときが多い私にはたすき掛けのショルダーが必須。
これだけの条件がすべてクリアして、3500円程度であった。
これも色に悩んだが、茶色にした。

あまり私はいわゆるブランドものといわれる物には、昔から興味がなくて、機能性とデザインで選ぶ傾向にある。
誰しもが何らかの形で持っているこだわり。
このこだわりを大切にして見えなくても、自分らしくおしゃれをしていきたい。

ネガティブな一日

2009年09月13日 | 想い
今日は正直、落ち込んでいる。
あんまり思い出したくないし、こうやって文字にすることがプラスなのかマイナスなのかは自分でもわからない。
でもモチベーションが上昇していたときに、出鼻をくじかれた感じ。
自分の発したことばが、すべての原因かもしれない。
そして意を決して、行動したにもかかわらず伝わらなかったもどかしさ。
でもそうじゃないと信じたい気持ちもまだある。
何が正しくて、何が間違っているのか、自分でもわからなくなった。
そして、ここのところ、自分という者をしっかり持っていた私はまた以前のようなネガティブ思考になりつつある。
どうせ、私なんて・・・。
力不足といえば、それは認めざるを得ない。
でもそんな問題じゃないような気がするからこそ、とても落ち込んでいる。
なんで、私はあのとき言わなかったのだろう。
いや、言えなかった。
そんな葛藤で今、自分の中で苦しんでいる。

人生、いろいろあるし、一度や二度の失敗なんて、へとも思わなかった、いや思わないようにしていた私がこんなにへこんだのも、めずらしい。

目が悪くなかったら・・・。
もし見えていたら・・・。
運命はまったく違う方向に行っていたと思う。
それをプラスに考えることは今の私にはとても難しい課題。

裁判所見学

2009年09月11日 | 生活
ゴスペルに紛れて、記事を書くのが遅くなったが、先週の3日、PTAの行事で大阪地方裁判所に見学に行ってきた。
裁判員に関係してというわけではなく、ただ裁判所がどういう所なのか、実際に傍聴をしに行っただけなのだが。
最初、何も法廷がおこなわれていない空室の部屋で説明を受けて、実際に法廷の中の裁判長席や被告人席などの中を実際に触らせてもらいました。それからたくさん、そこここで法廷がおこなわれていたので、各自集合時間まで自由に傍聴をしていました。
私は一つの法廷で2つの審議と3つめは集合時間が近づいていたので、数分だけ聞いて退席しました。
一つ目は麻薬をインターネットで購入して、栽培して使用した罪で、初犯で真摯(しんし)に反省をしていて、容疑もみとめていたので、初公判で次回は判決という、とてもシンプルなごく一般的な裁判でした。
そのあと引き続き、同じ部屋で、今度は殺人未遂というか傷害事件で交際相手の金銭トラブルで包丁で刺してけがを負わせたという、それも今回ガイドヘルパーさんで同行してくれた方の近所で、幻聴などで統合失調症があり、病院から酒を飲んで追い出されたというあんまり印象の良くない、審議中もとても怖かったです。
まだ拘置所に収監されているので、警察官二人に囲まれて、手錠と腰紐を巻いて出てきました。
3つめの裁判も道路交通法違反と覚醒剤所持の疑いで、道路交通法は無免許とひき逃げです。これも暴力団関係者みたいで、とても怖そうでした。
一人目以外は前科6犯とか9犯とか、とにかく刑務所を出たり入ったりと、とても怖い事件でした。
やはり今は押尾君やノリピーの影響で、覚醒剤や麻薬に興味があって、私とガイドさんはそこに入ったのですが、最初から最後まで聞けて、裁判ってこんなふうにおこなわれるのだなと、生の裁判を見てとても良かったです。
裁判所に行けば、抽選で並んで傍聴席を求めるような社会的に大きな影響を与えた裁判以外はいつでも好きなときに出入りできて傍聴できるみたいです。
入り口にその日のその部屋の審議や公判予定が書かれていて、最初の麻薬製造、使用の審議なんて、最初、ガイドさんと私だけでした。
はじまってすぐに男性が一人入ってきて、それは被告人のお父さんだと証人で発言してわかりました。
そんな小さな裁判など一日に50件以上の裁判が毎日、地裁でおこなわれているようです。
それから昼食場所に移動して、フレンチのめっちゃおいしいランチをいただきました。
私のガイドさんはとてもグルメな方ですが、その方も知らない店で喜んでくれていて、とても楽しくて充実した時間を過ごしました。
酒井法子被告の初公判の日も決まり、当日はオウム真理教の松本被告より、傍聴券を求める人が多いと予想されていますね。
私も知らない人といえど、あんなに間近に実際の裁判をはじめて傍聴して、裁判員制度ということに少し興味を持ち始めました。
今、少しずつ裁判員が参加している裁判が始まっています。
視覚障害者の場合は、裁判資料などをどうするのかが課題になっていますが、もし機会があれば、ぜひ参加して自分の意見や周りの考え、意見、裁判長の判断などを身近に聞いてみたいなと感じました。
先週はとにかくゴスペルモードになっていた私。
とても新鮮な経験をさせていただきましたが、それどころじゃない!というぐらい、プレッシャーに押しつぶされていました。
今週末、区民祭りで発表があります。
今度はリードボーカルをするかどうかはわかりませんが、とにかくみんなと楽しく歌ってきたいと思います。