中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ルアペフ山・タラナキ山登頂記:第9目(2):帰国(2)

2014年03月02日 04時21分26秒 | ニュージーランド:ルアペフ・タラナキ

                                                          <飛行機の窓から;雲が湧く>

[復刻版]
      ルアペフ山・タラナキ山登頂記:第9目(2
):帰国(2)  
            (山旅スクール5期同窓生)
     2006年1月27日(金)~2月4日(土)

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第9日目;2006年2月4日(土) 
無事成田に到着

<退屈な時間>

■ワカパパビレッジへのファックス
 機内で,けだるい時間が過ぎていく。スクリーンには何か映っているが見る気がしない。描きためたスケッチを手直ししながら時間が過ぎるのを待つ.
 ツアーリーダーの
Sさんが私の所へくる.
 「・・・ワカパパビジターセンターに,このファックス出しておきましたよ・・」
と私に何か書いてある紙を差し出す.私が外側の空ケースだけを買ってしまったので,中身のCDを,私の家に送るように依頼する文章が書いてある.
===============================================
TO:Wakapapa Visitor Centre
ATTN:Rose Tel 07-892-xxxx
Fax 07-893-xxxx
“Hie !” My name is M\\\\ S\\\\. I am Tour Leader of Japanese Group (Alpine Tour).
My Guest bought CD which “A glimpse of Tongariro” $19.95 but empty inside, only case.
Please send CD to him then he will be happy.
Address is
\\\\-\\-\, T\\\\\, Kamakura
Kanagawa Japan 24\-\\\\\
Name is Mx Flower-Hill
Phone no is 04\\-\\-\\\\\
Alpine Tour
M\\\ S\\\\
================================================
 この文章は青インクで,花文字のような字体で書かれている.しかも,途中でCDのイラストが入っていて,傍に顔文字が書かれている楽しいメールである.さすがに外国暮らしの長い添乗員である.何となくバター臭い雰囲気も漂っている.私は,どうせ送ってくる筈などないと多寡を括っているが,とにかく親切にいろいろと手を打ってくれるSさんに心から感謝している.

<ツアーリーダーのSさんが書いたファックスの原稿>

■バニラアイス
 14時43分,スチュワーデスがアイスクリームを配る.バニラアイスである.機内が何となく乾燥していて,蒸し暑い.ノートの紙が,乾燥してバリバリになっている.こんな時には,アイスクリームがとても美味しく感じる.
 機内から外を眺めると,かなりの雲が浮いているようである.雲間に青い海原が広がっている.
 飛行機が,一体,どの辺りを飛んでいるのか全く見当が付かない.気流が多少悪いのか,飛行機は絶え間なく小刻みに上下に揺れる.

<バニラアイス>

機内食(夕食)
 15時13分,スチュワーデスが飲み物を配り始める.私はトマトジュースを貰う.
 ジュースを飲みながら,スチュワーデスが置いていった紙ナプキンで,折り鶴を作ったりで,暇潰しをする.
 15時58分,時間をそろそろ日本時間に直そうと思う.ニュージーランドと日本の間には,4時間の時差がある.従って,今,日本時間では11時58分である.私の腕時計は水が入って壊れているので使えないので,デジカメの時間を日本時間に戻す.
 これ以降は,日本時間で表記することにする.
 13時20分,おしぼりが配られる.
 13時59分,いよいよ夕食である.
 夕食は,ビーフとチキンのどちらかの選択だったが,私の所に配られる直前にビーフはなくなってしまう.スチュワーデスは,
 「チキンしかありません」
とス素っ気ない.
 でも,食事の内容はなかなかである.

<NZ航空の夕食>

■映画に惹き付けられる
 食事をしながら,何となくスクリーンの映画を見る.
 “Pride and Prejudice”
という若い貴族の恋愛を描写した映画である.
 途中から見始めたが,中世のヨーロッパ貴族の生活や価値観が垣間見える.それが面白くて,映画に何となく引きずり込まれてしまう.結局,最後まで見てしまう.
 15時15分,時折,スクリーンに映し出される日本の地図が随分と大きくなっている.いよいよ日本が近いなと実感する.
 15時30分,機長のアナウンスがある.
 「あと40分ほどで,成田空港に到着します・・・」
この辺りから飛行機はだんだんと高度を下げているようである.今,どの辺を,飛行しているか良く分からないが,長く弧を描く白い波打ち際が続いているのが見える.房総半島のどこかであろう.


<日本へ帰着>

■成田空港に到着
 飛行機が大きく旋回する.燃えるような眩しい夕日が機内に射し込んでくる.
 16時07分,私達を乗せた飛行機は,無事,成田空港に着陸する.そして,ゆっくりと誘導路を移動する.
 成田空港にはオークランド空港とは比較にならないほど沢山の飛行機が翼がくっつくように過密に駐機している.飛行機の種類や塗装の仕方も多種多様である.この情景に,もの凄いエネルギーを感じる.
 16時23分,無事,ディセンバーグ.
 飛行機から外に出た途端に,もの凄い冷気を感じる.やたらに寒い.あまりの寒さに,何とも落ち着かない.
 16時39分,意外にすんなりと入国審査が終わる.

■無事帰宅
 16時50分,機内に預けた荷物を受け取る.ここで,流れ解散である.瞬く間に,辺りから仲間の姿が消えてしまう.私は,たちまちの内に,独りぼっちになってしまう.
 私は成田第二ビル17時03分発のエアーポート成田で帰宅することに決める.
 今日は土曜日.サラリーマンの姿が少なくて,列車は比較的空いている.もう何ヶ月も前から,あれほど焦れったいほどに期待していたニュージーランドの旅も,あっけなく終わってしまった.
 私は電車がレールを刻む音を聞きながら,充実感と寂寥感が入り交じった複雑な気持ちのまま,何となくぼんやりと窓外の風景を眺めつづける.
 そのうちに喧噪な東京駅を過ぎる.ここから先はサラリーマン時代に何百回と往復した路線である.この路線を走っている内に,否応なしに気持ちが現実に引き戻されてくるのを感じる.
 19時15分,大船に到着する.
 列車から降りる.ホームには強い北風が吹いている.とにかく,めったやたらに寒い.つい半日前まで,南半球の暑い夏の中に居たので,大きな気温の差が身体に堪える.
 普段,私は滅多にタクシーには乗らないが,今日は荷物があるし,寒い中を歩くのは億劫なので,家までタクシーを利用する.
 19時20分にタクシーに乗車,19時30分に帰宅する.
 玄関を開けて,我が家に戻ると,そこには何時もと変わらぬ日常があった.さっそく,風呂に入る.何となく気疲れがしているので,もう,何もする気にならない.
 
風呂場の体重計に恐る恐る乗ってみる.なんと,9日間で,体重が2キログラムも増えている.これはまずい.明日からは減量に励まなければならない.

明日からは日常が始まる
 待ちに待った今回の9日間の旅は,もう終わってしまった.いよいよ明日からは,現実に戻って,日常の生活が始めなければならない.
 また,背広を着て,職場と自宅の間をさまよい歩く現実が待っている.
 2014年注;この原文を記述していた頃は,FHも現役の勤め人だった.

<第9日目のラップタイム>

 5:30  モーニングコール
 6:30  朝食
 6:59  ホテル発(専用車)
 7:26  オークランド空港着
------------------------------------------------------
 8:24  出国手続
 9:29  搭乗
 9:47  出発(NZ99)
10:02  離陸
10:57  機内食(昼食)
15:53  日本時間に修正 (11:58)
13:59  機内食(夕食)
16:07  成田空港へ着陸 
16:23  成田空港へ到着
16:23  ディセンバーグ
16:39  入国審査
16:50  バゲージクレイム(流れ解散)
                                          (つづく)

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「目次および索引」
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