中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る中山道六十九宿(第15回);番外編;京都東山散策

2012年11月21日 04時18分58秒 | 中山道六十九宿

                                       <円山公園>

  歩いて巡る中山道六十九宿(第15回);番外編;京都東山散策

         (五十三次洛遊会解散後)
      2012年11月16日(金)~19日(月)

第4日目;2012年11月19日(月)

<三条大橋から知恩院へ>

■何処を歩こうか?
 2009年9月に江戸日本橋から歩き始めた中山道の旅も,つい少し前に無事に京都三条大橋まで辿り着いた.そして,解散.正直なところ完歩した喜びと,もうこの旅もこれで終わりかという一抹の寂しさもある.
 三条大橋ちかくの食堂で遅めの昼食を済ませた後,一人だけになった私は,折角京都に来ているんだから,夕方まで,どこかを散策してから帰宅することにする.
 さて,限られた時間で何処を歩こうか?
 今から50年以上も前,私は学生時代に法然院近くに下宿していた.あの頃,時間さえあれば,哲学の道辺りを散策していた.青春の思い出が一杯詰まっている懐かしの道を散策するのも良いが,移動時間を考えると少々時間が足りない.では,何処へ行こうかと迷ったが,結局は秋の東山を適当に散策することに決める.そして,頭の中でおよそのコースを考えてから,後は,その場,その場の応用動作ということにして散策を始める.



古い町並みをぶらり散策
 13時40分頃,鴨川の右岸,三条大橋から散策を開始する.勿論,一人.どこでも適当に歩いて構わないという開放感がある.
 京阪三条駅縄手通りを少し南へ下り右折する.そして,花見小路付近の古い街並み(街の名前はわからない)を眺めながらブラリブラリと歩く.
 如何にも京都らしい素敵なところである.


■辰巳大明神
 13時49分,辰巳大明神に到着する.小さな神社だが,とても華やかな雰囲気を醸し出している.
 何とはなしに,鎌倉の若宮大路近くにある宇津宮稲荷を連想する.宇津宮稲荷も同じくらいの大きさのお社だが,極めて質素な感じがする.大胆に直感的な言い方をすれば,京都と鎌倉の違いを連想させる.
 ここまで来ると,ガイドブックを片手に持った沢山の観光客と出合始める.


疎水を渡る
 13時50分,辰巳大明神の直ぐ近くを流れる疎水を渡る.木陰に鷺が一羽じっと立っている.
 ここから真っ直ぐ東へ向かう.やがて,前方に知恩院の境内が見えてくる.
 ここから少し北に歩いて新如堂や南禅寺辺りを一回りしたかったが,時間がないので諦める.



<知恩院>

■紅葉に映える山門
 そのまま東へ歩いて,14時02分,知恩院に到着する.
 知恩院の前の駐車場には,大型の観光バスが何台も駐車している.沢山の観光客で賑わっている.山門前の紅葉が実に見事である.


■知恩院宝仏殿
 14時07分,宝仏殿を参拝する.隣の御影堂は現在修理工事中で高い塀に囲まれている.この修理は平成30年まで通dけられる様である.
 境内は沢山の観光客で賑わっている.


円山公園に向かう
 宝仏殿から,石畳の坂道を下って駐車場に突き当たる.ここで左折して知恩院南門を潜って,円山公園に向かう.



<円山公園>

■紅葉が見頃な園内
 円山公園の紅葉は,まさに今が見頃である.
 沢山の観光客に混じって,公園の紅葉を楽しみながら,適当に足の向くままに園内を歩き回る.


坂本龍馬・長岡半太郎像
 14時17分,坂本龍馬・長岡半太郎像に到着する.
 余談になるが,私がまだ現役の時代,仕事のやり方に迷いがあったとき.たまたま出会った本に市井三郎著『哲学的分析』(岩波書店)がある.この本は未だに私の宝物である.本の題名は少々固いが,この本の最初のところで,坂本龍馬の話が出てくる.著者は坂本龍馬の偉かったところを,(1)来るべき明治の時代を具体的イメージとして持っていた,(2)そのイメージを実現するための手順を想定していた,(3)敵対する勢力,薩摩と長州にイメージ実現のための積極的な役割を想定したことの3点に集約していた(注;表現はうろ覚えで正確ではない).
 私は,現役時代,システムエンジニアであった.プロジェクト管理者に必要な要件は,まさにこの3点に集約されているように思えた.偉大な坂本龍馬を引き合いに出すのは,とても烏滸がましいことだが,この本のおかげでどれだけ勇気付けられたことか.
 そんなことを懐かしく思い出しながら,像を暫く見つめる.

<坂本龍馬・中岡慎太郎像>

<ねねの道から清水坂へ>

■ねねの道
 円山公園を適当に歩いた後,ねねの道に入る.道順は,下の図の通り(この図は案内板を撮したもの).
 ここも,沢山の観光客で賑わっている.いろいろと見物したいところが沢山あるが,限られた時間では到底回れないので,残念ながら先を急ぐ.
 ねねの道で,何気なく写真を撮ると,画面に舞妓さんが写っている.これにはビックリ.
 でも,仕草に何となく不自然なものを感じる.近付くとこの舞妓さんが東アジアの某国の言葉を話している.
 ”ああ,そうか! 貸衣装を着ているのか”
とガッテンする.その後,何人もの貸衣装の舞妓さんを見掛けるが,何れにしても着物姿は美しい.
 この辺りには実に沢山の社寺が集まっている.できれば片っ端から尋ね歩いてみたい.若い頃,何年も京都に住みながら,なぜ,もっと社寺巡りをしておかなかったんだろうと,半世紀も経ってから後悔する.
 一般に,京都は鎌倉の10倍のスケールだと良く言われる.街の大きさも京都は鎌倉の約10倍,市内の社寺の数も10倍,訪れる観光客の人数も約10倍・・・できれば,サンデー毎日になった今の私,また京都に住み着いて社寺巡りをしたいなと,叶わぬ夢を夢想しながら歩き続ける.


紅葉の高台寺
 14時42分,紅葉が美しいので有名な高台寺を訪れる.
 庭園に入るのは有料.窓口は長蛇の列.有料でも庭園を見たかったが,時間がないので割愛する・・・というよりも,並ぶことがいやなのだ.


■円徳寺
 道すがら円徳寺をほんの少し覗いてみる.ここも,観光客が一杯.
 ここは一体どんないわれのあるところだろう? 浅学の私には分からないし,調べている時間も気力もないので,隣にある案内板の写真を撮っただけで通過する.


■ねねの道
 14時50分,「ねねの道」の標識の前を通過する.
 その先で道路を横切って,左に大きくカーブする路地に入る.路地に入ると今までの喧噪が嘘のように閑静な雰囲気になる.地図で確かめると,その路地を抜けると清水坂である.


■清水坂
 14時53分,清水坂に突き当たる.
 いきなり,もの凄い観光客.坂道を登り始めるが,大半の観光客の歩きが遅いのでイライラする.私の心に住み着いているもう一人の私が,
 “おまえ・・・ここは山じゃないんだぞ! もっとユックリ歩けよ・・”
と盛んに私を諭す.
 “うん,分かっているよ・・・でも,さあ,どうもイライラしちゃうんだよなあ・・・”
 振り返ってみると,五十三次洛遊会の皆さんと中山道を歩いている間,常に“一人旅ならもっとサッサと歩けるのに”と思いながら歩いていた.折角一人になったのだから,自分の好みの歩行速度で散策したいという気持ちが抑えられない.
 私は道路が空いているところでは,サッサと坂道を登ることにする.
 申し訳ないなと思いながら,沢山の観光客を縫うようにして先に登らせて頂く.ときどき貸衣装を着ていると思われる派手な出で立ちの女性を見掛ける.
 外国からの観光客がとても多いような気がする.
 年配の方は,長居坂道に音を上げている人も多いようだ.


<清水寺>

■清水寺に到着
 15時02分,清水寺に到着する.
 境内の紅葉は丁度見頃である.拝観料は大人300円/人.窓口は少し混雑している.でもここだけは是非訪れたかったので我慢して行列に加わる.


■清水の舞台
 15時03分,この写真の右手にある清水の舞台に到着する(上の図の⑬).
 印度かタイか分からないが東南アジアから来られたと思われる僧侶が数名,沢山の観光客に混じって舞台を見学している.この寺の関係者かどうか分からないが,日本の僧侶らしい方が案内をしている.

<清水寺に到着>

■清水の舞台からの眺望
 清水の舞台に立つ.
 眼下に美しい紅葉と京都市街が見下ろせる.素晴らしい展望である.感激! 暫くの間,ここからの美しい紅葉を堪能する.


■紅葉に囲まれた五重塔
 清水の舞台から下へ降りる.
 下から五重塔を見上げる.手前の紅葉との調和が,何とも形容しにくいほど素晴らしい.
 沢山の観光客が立ち止まって,五重塔の写真を撮っている.私も立ち止まって,写真を撮りまくる.


■茶わん坂を下る
 15時16分,境内を出て(上の図の「現在地」と書いてあるところる),茶わん坂経由で清水五条を目指して下る.
 15時22分,清水坂と合流する.
 15時26分,東大路五条通に到着する.
 ここまで来ると,先ほどの喧噪が嘘のように,人通りが少なくなる.五条通を西へ真っ直ぐ歩いて,15時39分,京阪電車清水五条駅に到着する.五条駅に到着する.
 “さて,ここからどうしよう・・・・”
 私は時計と睨めっこしながら,少々迷う.一人だから適当に迷うことができる.迷うのが,また,この上もなく楽しいのだ.


<京都駅経由で帰途につく>

■七条駅から京都駅へ
 何処へ行こうかと迷った揚げ句,そろそろ時間が押しているので,地下鉄を利用して,距離を稼ぐことにする.
 京阪電車と奈良電鉄を乗り継いで京都駅まで行こうかとも思ったが,もう少し歩きたいので,取りあえずは清水五条駅から七条駅まで,たった一駅だけ電車を利用することにする.
 清水五条15時42分発の電車に乗車する.乗車時間はたった2分.15時44分に七条駅に到着する.ここで下車.
 七条駅から,ブラブラ歩いて,16時丁度に京都駅に到着する.
 一人で歩くと,さすがに効率よく回れるなと改めて思う.
 
■東海道新幹線を利用て帰宅
 京都15時29分発小田原停車「ひかり528」自由席を利用して一路大船へ.この列車は名古屋までは各駅停車.名古屋から先は 小田原,新横浜だけに停車する列車である.
 列車は,案外空いていて,2人分の座席を確保してユッタリと帰途につく.
 名古屋に到着する頃には,真っ暗になってしまう.

<ラップタイム>

13:40  三条大橋歩き始め
13:49  辰巳大明神
14:02  知恩院
14:04  円山公園
14:42  高台寺
14:53  清水坂
15:02  清水寺舞台
15:16  茶わん坂
15:26  清水五条駅着

[散策記録]


■水平歩行距離            6.0km(七条駅→京都駅は含まず)

■累積登攀高度           156m

■累積下降高度            160m

■所要時間(休憩時間を含む)
   三条大橋発             13時40分
   五条大橋着             15時26分
  (所要時間)         1時間36分(1.60h)
  水平歩行速度               6.0km/1.60h=3.75km/h
                                                    (つづく)

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