青梅市梅の公園 ~「花の街」を聴きながら・・・

2008-03-20 23:58:30 | 日常&時間の旅


     


 吉野梅郷には2万5千本もの梅が「普通に」あるのだけれど、山の斜面を利用して1500本が植えられている「梅の公園」はさながら「梅の谷」といった感じで、(アップダウンを繰り返していると息は切れ足にきてしまうが)「桃源郷」とはこういう場所のことを言うのだろうと思う。日向和田駅から、街道沿いに左写真のような提灯が道しるべのようにかけられていた。公園に着くと、不意に風が吹いて提灯を揺らした。提灯に映った梅の影絵も風に踊る・・・毎年、この時期になると頭をよぎる歌『花の街』を、この日初めて口ずさむ。ここから国立まで春を運こんでいたのかな、と思った。
「七色の谷を越えて流れてゆく風のリボン。輪になって輪になって駆けていったよ、春よ春よと駆けていったよ~♪」


                   


(左)公園入口の蠟梅(ロウバイ)。見た目は美しい花ではないが、香りが何とも素晴らしく、石鹸か香水にしたい。シャネルやゲランも敵わない?
(右)梅林の欠点は「黄色」がないこと。それを補うため?同じ頃に咲く山茱萸(サンシュユ)を混ぜる。小津安二郎が眠る鎌倉の円覚寺では、山茱萸の咲く庭を「黄梅苑」と呼んでいたと記憶している。


                   



 正面口から中央部にかけては五分咲き・・・にしては、思った以上に綺麗だった。桜より長持ちするとはいえ満開になった途端に散り始めるので、七分咲きの頃が一番見ごろかもしれない。真ん中の写真は、一番高い東屋から登ってきた尾根(とは大げさですが)を見下ろしたところ。谷の中間を歩いていると、斜面一面に咲いた梅が、あたかも大きな波が押し寄せるような感じで迫ってくる。

                   

 公園東口の梅は一番日当たりの良い場所なので、ほぼ満開だった。木曜日の雨で散った花もかなりあるかもしれない。中心部に進むと、左上の写真のように五分咲きぐらいの木が多い。この日は正面口から入ったが、週末行くとしたら東口から入って上ってゆくつもり(入園料は200円)。


 三色揃いぶみ。公園の梅は全部で120品種もあるとのことだから、次回は公園入り口近くで売られていた「梅のガイドブック」(100円)を参考に、個々の梅を観察してみるつもり。最初は比較的空いていたが、お昼ごろになるとかなり混雑してきたので、できることなら早い時間帯に着きたい。(三脚付き)フル装備で望む人も多く、全ての人が写真撮影を楽しんでいた。いい時代になったと思うけれど、カメラのファインダー&背後の液晶画面でしか景色を眺めていなかった・・・なんていうのは寂しすぎる。「作品」を撮るために訪れたのだとしても、まずは自分の目でしっかりロケハンしてから三脚を設置しないと。余計なお世話だが、せっかくの景色を前にして、目を吊りあげている人が意外といた。93%の時間は観察&鑑賞に使いたい。


     

 公園内を歩き回ること1時間半、お腹が空いてきたと思ったら、そろそろお昼の時間・・・正面口近くの茶屋で、ざる蕎麦(500円)と焼きたてのみたらし団子(1本100円)を食べる。蕎麦は量が少ないがけっこう本格的に美味。それに露店で買い食い(1本100円のこんにゃくがお勧め。みそ田楽もイケる)することを考えると、このくらいがちょうどいいかも。焼きたての団子は実に旨かった~♪

 実は帰りがけに、河辺駅で駅前温泉「梅の湯」に入る予定でした。いそいそエレベーターに乗りこんで(駅前ビルの5Fが温泉)まではよかったのに、なんと休館日!とは・・・「とほほ」な結末に、再訪を誓うニワトリでした。そうそう、青梅駅の「駅メロ」は『ひみつのアッコちゃん』。ちなみに奥多摩駅は『どんぐりころころ』。見どころ満載、各駅停車で訪れたい青梅&五日市線です。


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