先日東京にある迎賓館赤坂離宮を見学する機会がありました。
1年のうちの数日間、行事の少ない夏に一般公開で、内部を見学することができます。
内部は撮影禁止でしたので、画像はありませんが、贅を尽くした作りにため息が出ました。
まず迎賓館の概要をおさらいしておきます。
ガイドブックを見て詳しく書くと、とても長くなってしまうので、ごく簡単に書いておきます。
東宮御所として赤坂離宮は明治42年に完成しました。
戦後建物と敷地は国に移管され、行政の施設として使われていた時期もありました。
戦後十数年を経て、日本は国際社会に復帰し、国賓を迎える機会が多くなりました。
ところがそれにふさわしい施設がなく、いろいろ検討を重ねた結果、赤坂離宮を迎賓館にすることが決定しました。
昭和49年4月旧赤坂離宮は5年余りの改修を終えて、国の迎賓施設「迎賓館赤坂離宮」となりました。
日本最初の洋風宮殿は、明治の総決算ともいわれ、百年を経た今日、貴重な文化遺産として、平成21年12月国宝に指定されました。
JR四谷駅から5分位歩くと見えてきたのが、この正門です。
柵の隙間から中を見ると、玄関まで続く220mの通路の両脇には142本の黒松が植えられています。
賓客はここを通って玄関に向かいますが、庶民はここからは入れず、西口に回りました。
敷地内に入ると見えてきたのが本館で、まるで外国にいるようです。
この広場に赤じゅうたんが引かれ、歓迎式典が行われます。
反対側から見たところです。
バロック様式の建造物の代表作であるヴェルサイユ宮殿をモデルとし、バッキンガム宮殿を参考として建てられたネオ・バロック様式の建物です。
2階建てで完全なシンメトリーで、湾曲した様式は、両翼を手前に広げて人々を抱きかかえるような形をしています。
屋根の上の装飾は緑の天球儀を囲むように4羽の霊鳥が羽を広げています。
正面から見ると、屋根は緑青でおおわれ、切妻屋根の下の三角形の壁(ペディメント)で強調され、1階と2階は違った柱と壁で、整然と区別されています。
ズームしてみると、三角形のペディメント真ん中に菊のご紋章、上には青銅製の甲冑が飾られています。
ペディメントの下の柱の間には旭日章をモチーフにしたレリーフ、その左右には瑞宝章をモチーフにしたレリーフが飾られています。
両翼の玄関には帆立貝のような形をしたひさしがあります。
ここから建物の中に入りました。