南野島男のGood Times

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瓦礫の受け入れを決めた愚かな長崎市

2012-04-03 22:14:49 | Weblog

長崎市議会が瓦礫の受け入れを決定した。

全ての被爆者団体や平和団体の抗議行動も虚しく長崎市長はじめ市議会議員は賛成多数で受け入れを決めたのだが、その理由としてもっともらしく語られるのが「長崎大水害の時には全国から支援を受けたので今は瓦礫を受け入れ復興支援のお返しをしなければならない」だって。その言葉だけ聞いていたら正論にも聞こえてしまうが、実のところは瓦礫を受け入れることで国からもらえる財政支援金が欲しいのである。ようするに金に目がくらんでしまったのだ。

仮に長崎市が今回の瓦礫の100万トンでも受け入れたなら少なくとも500億円以上の金がころがりこむ。おまけに産廃利権にもありつけるし財政難に苦しむ長崎市としてはこのチャンスを逃す手はないと最後の被爆地であり、世界に核の恐ろしさを伝えてゆく使命感もかなぐり捨て金に手を延ばしたとしか思えない。アメリカが人体実験として戦争を利用して投下した原爆によって長崎市では何万人という尊い命が犠牲になり、今もなおその後遺症で苦しむ被爆者が多く住んでいる。毎年8月9日の原爆祈念日には平和宣言を読み上げ、放射能のない核のない世界を作るべく心を新たにしているんじゃなかったのか。全ての被爆者団体の人たちからすれば今回の長崎市の決定はあまりにも酷過ぎるし許し難い暴挙でしかない。おそらくこのまま決定が覆されることなく瓦礫の受け入れが実行されることになれば、今年の原爆祈念式典は偽善的なものになってしまう。金に目がくらみ被爆者の心を踏みにじった長崎市長及び長崎市議会には平和式典に参加する資格はない。

瓦礫の受け入れで国から手にする目先の金の代償として失うものはあまりにも大きいことを長崎市は理解しなくてはならない。瓦礫処理の影響で放射能が検出されそれが全国に報道されたとたんに風評被害という大きな損失を受け入れなくてはならなくなる。長崎産の野菜、特に頼りの魚などは大打撃を受けかねない。もちろん観光都市長崎から観光客が激減する。こんなことを言うと受け入れ瓦礫の放射能は心配することはないと反論する人もいるだろうが、その国が福島の原発事故においてどれほどの嘘で国民を騙し続けてきたと思っているのか。直ちに体に影響はないからはじまり、メルトダウンを隠し、はたまた偽りの終息宣言までして国民を騙すのが今の野田政権だ。

そもそも瓦礫の広域処理は野田政権が自らの復興対応のまずさを隠すために瓦礫が復興の妨げになっていると国民を騙していることなどばればれである。現に東北の瓦礫は90%以上が最終処理場の運び込まれており、住宅地区にはもう存在しないのにマスコミを使って嘘の報道を垂れ流しているわけだ。しかも東北の市長さんたちは地元での処理を願い陸前高田市の市長たちは国に懇願しているにかかわらず門前払い状態だ。雇用も生まれるし地元にお金が落ちてこれこそ復興につながるに、復興に必要な瓦礫を政治のために利権のために利用し2000億円以上ともいわれる無駄な税金を使い全国に瓦礫を拡散させる本当の理由は誰も気づいていないくらい思ってるんだろうか。キャンペーン広告費でマスコミに払われる何十億円にも上る無駄な広告費、運搬処理に関わる利権、廃棄処理による利権、これらの利権が受け入れ側とでれほど汚く金が動くのか考えただけでもあきれ返る。そんな税金があればそのまま東北の復興に使えばいいじゃないかとどんな人間だって思うはずである。

阪神淡路大震災と東北3県の瓦礫の総量はほとんど変わらない。だのに阪神の分はすべて地元で処理したのに何で東北の瓦礫は巨額の金をつぎ込んで運ぶ意味があるのか、それも必要もないものを。岩手県の岩泉町長のコメント「あと2年で片付けるという政府の公約が危ぶまれているというが無理して片付けなくてはいけないんだろうか?山にしておいて10年、20年かけて片付けた方が地元に金が落ち、雇用も発生する。もともと使ってない土地がいっぱいあり、処理されなくても困らないのに、税金を青天井に使って全国に運び出す必要がどこにあるのか?」まさにこれが真実で瓦礫の分かち合いなどという嘘に多くの国民は騙されているんだ。

こういう不都合な真実を知れば長崎市がわざわざ東北から瓦礫を受け入れることは分かち合いでも人情でもはたまた絆でもなんでもないことが分かる。逆に受け入れを拒否し東北での処理に尽力を尽くす方が本当の支援というものだ。長崎市議会の頭の悪い議員連中は一度でも被災地に行き今の現状を見てきたことがあるのだろうか?もし現状は百も承知で政府からの財政支援金欲しさで敢えて受け入れを決めたのであれば完全に悪人である。

瓦礫を広域拡散することで誰が喜び誰が儲かるのかを考えればいろんな裏が見えてくる。考え方によれば原爆をわざわざ落とさなくても日本全国に放射能が広まれば将来に発生する医療利権が大きく物言うことになる。しかも放射能拡散に日本人自らが自らの金を使い、分かち合いだの絆だのと尤もらしい理由までつけてやってくれたら手間がはぶける。原爆によって人体実験までやるような国なら考えそうなことかもしれない。

瓦礫の受け入れを決定した長崎市が本当に実行するならば、それはいかに愚かなことなのかを思い知らなくてはいけない。被爆二世でもある僕らは抗議行動を起こしてでも長崎と長崎の子供たちの未来を守り、これからも核のない平和な世界を作るべく努力して行く義務がある。

 

 

 



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