南野島男のGood Times

日常感じたことを面白おかしくエッセイ風に書きつづります。
これぞ笑いと勇気の玉手箱!

中年の星

2007-06-26 02:08:41 | Weblog
メジャーリーグで日本人選手が活躍する姿が毎日スポーツニュースで放映される。
イチロー、松井、松坂、そして今は何といっても桑田真澄である。 
アメリカに渡ったはいいが開幕直前にケガしてしまい、誰もが桑田がメジャーで投げる姿はほとんど諦めていた。 
よりによってあそこまで行って審判とあんなぶつかり方なんてしなくていのにと、桑田のつきのなさを嘆いた。 
普通ならとっとと諦めて帰国しそうなものを桑田は違った。 
だてに不動産投資によって覆わされた17億円もの借金を完済してしまったわけじゃなく、その精神力はただものではなかった。 
メジャーのマウンドで投げることだけを夢見た桑田はチャンスを掴んだ。 
イチローを三振に取り、5試合連続無失点記録と今や堂々としたメジャーリーガーである。 
漫画「巨人の星」の大リーグボール1号ばりの魔球「レインボール」を操る桑田は正に巨人の星ならぬ中年の星として輝いた。 

巨人をクビになった時点で指導者や解説者としての選択肢もあったろうに、野球が本当に好きな桑田は現役続投の道を選んだ。 
しかもこの年でメジャーへの挑戦は曙がK-1に行ったのなんかとは訳が違う。
プロスポーツ選手には早々と引退してしまう選手が多くいるが、ずたずたになっても現役を続ける選手にこそ好感が持てる。 
あいつだってまだあんなに頑張っているんだという姿が、多くの中年の励みになっているのも事実だ。
そういった意味じゃサッカーのキングカズには足がもつれて走れないようになっても現役を続けてもらいたい。 
中田ヒデの様にカッコよ過ぎる生き様よりかははるかにいい。 

もしかしたら今年1年だけの活躍かもしれないし、それとも記録に残るような偉業を成し遂げるかもしれないし微妙な期待感が今の桑田にはある。 
パイレーツでは「桑田式ストレッチ」を導入したというし、側面からも球団に貢献する桑田は既に元巨人軍の桑田ではなく『パイレーツ桑田』なのである。 
響き的には「カンニング竹山」に近いものがあるが、桑田にピッタシのような気がする。 
星一徹の名台詞「お前はあの星を目指すんだ!」の通り、パイレーツ桑田は中年の星として輝いてるダッチューの。 
 
 

広島の旅①(激辛つけ麺偏)

2007-06-22 01:01:47 | Weblog
広島まで行ってきた。 
今回の旅行は広島に住むアンパンマンに似た親友(OP)に会うのがひとつと、広島名物のお好み焼きと噂の激辛つけ麺を食べること、そしてシアターHの痛快なショーを観るのがお目当てだった。 
結果的に全てにおいて大満足出来た旅だった。

広島のお好み焼きは長崎に住む僕でも知ってはいるが、激辛麺がここまで広島人の心を掴んだ食べ物だったとは認識が甘かった。 
初日は流石にどれほどの刺激なのか見当がつかないため、とりあえず激辛度2倍で挑戦してみた。 
辛い!長崎っもんの正直な感想だった。 
しかし、僕の横では激辛度30倍を平気で食べるOPがいる。
ほんのちょっとだけなめさせてもらったが人間の食べ物じゃない感じがした。 
その横ではOPのお嫁さんがかわいらしい顔で20倍を食べている。 
まるで両端で炎を噴かれながら食事をしている僕がいた。 
店の名は「ばくだん屋」。炎を吹きながら激辛麺を食べるにはピッタシの名前だ。2日目はせっかく広島まで来たんだからとOPの強い勧めもあって、無謀にも10倍の辛さを僕は注文してしまった。
口から火が出るっていう例えが誇張でないことを確信した。 
体温計を持参してなかったから公式な記録にはならないが、食後の息は体温の2倍は遥かに超えていたはずだ。
しかし激辛の本当の悲劇は翌日訪れた。 
早朝ほとばしる便意、便意、便意。 
繰り返されるトイレの回数で僕の水戸光圀はもう限界にきていた。 
温水便座から当てられるお湯さえもしみる始末。
お昼近くまでに何度便器に座ったか自分でも覚えてはいない。 
こんな経験をしながら広島の人たちは強くなって行くんだろうなと思った。 
平和に対しても「祈りの長崎」に対して「怒りの広島」とはよく言ったものだ。激辛つけ麺にここまでいじめられたにもかかわらず、帰りのお土産にはしっかり「ばくだん屋」の激辛つけ麺パックを駅で購入して帰ることは忘れはしなかった。 
広島人の心を掴んで離さない激辛麺、病み付きになるのが分かる気がする。 

 
 
 
 
 

 

カルピスの元は味の素

2007-06-11 21:58:57 | Weblog
カルピスが味の素の完全子会社になってしまう。 
カルピスと言えば子供の頃からあのCMが大好きだった。
グラスに大きな氷(冷蔵庫ではできない様な)が入る時の音がもの凄くいいのだ。
グリコアーモンドチョコレートをかじる時に響く音と同じくらいに好きだった。 
しかもカルピスマークのパナマ帽をかぶったちび黒サンボみたいなあの黒人のマークが特に良かった。 
いつの間にか人種差別がどうだこうだとかよく分からない理由で廃止されてしまい今のマークに上手にすり替えられてしまった。 

最近は長沢まさみをCMに起用し、カルピスウーォータというネーミングでの方が親しまれているが、カルピスの伝説的な飲み方にはコーラで割る「カルコーク」という飲み方がある。 
昔行ったJAZZ喫茶にはカルコークというメニューがあり、よく飲んでいたのを思い出す。
あれだけ隠れたファンを持ちながらカルコークが商品化されなかったのは不思議なくらいだ。

今回、国民的夏の飲物カルピスも時代の波には勝てず味の素に吸収されることになったが、この際もう一度元祖カルピスマークを復活させて限定発売でもして欲しい。キリンビールやリポビタンデーも復刻版が限定発売されたことだし、9月25日の株式上場廃止を記念してそれくらいのことは最後にやっても構わないと思う。
たぶん誰も人種差別だなんて非難する人なんていないはずだ。 
 


命名!グッドウィルドーム

2007-06-11 01:33:35 | Weblog
今話題の「コムズン」そしてその親会社である「グッドウィル」と折口会長は一躍時の人扱いである。 
日曜も朝からテレビ番組に折口会長が生出演し半泣きの顔でただ頭を下げるしかない様子だった。 
折口会長といえば経団連の理事でもあり、紺綬褒章受章まで受賞している人物なのであるが、今朝の田原総一郎が司会をする番組では威厳もなくしどろもどろの情けない中年男でしかなかった。 
彼が今回やったことの重大さや経営TOPとしての責任の重さはよくわかる。 
しかし今朝の番組は見るに耐えられなかった。 
まるで「いじめ」にしか見えなかった。 
事が事だけに彼を攻撃するのは当然だろうが。ああまで大勢で囲んでやり込めなくてもいいだろうと思った。 
特にあの田原総一郎のいじめ方は視聴率目当て以外の何物でもない。 
田原の人間性がはっきりわかった様な番組であった。 
よそではあんなに子供たちのいじめについて正義を振りかざした発言をしていても「いじめ」の手本とはこういうものだと言わんばかりの振る舞いだった。 
見ていて嫌になったし、とても後味の悪い番組となった。 
折口氏にいくらでも言っていいからお前独りでやるかせめて3人くらいでやれよと全国の視聴者は思ったに違いない。 
弱い人間を「よってたかって」という言葉がぴったりの内容であった。 

今回のことで「コムスン」「グッドウィル」の名前が朝から晩までメディアに露出しているが、そういえば西武球場の名前は今は「グッドウィルドーム」だったし、西武の二軍は「グッドウィル」と命名されていたよな。
西武球団といえば裏金問題で世間を騒がせ太田球団社長の謝罪姿はつい最近のことである。 
そこへきて今度は看板の「グッドウィル」がグッドではなくなってしまった。 
契約上5年間はこの名前を使用することになっているから仕方ないが、なんか西武という会社、球団、球場はなんか呪われているみたいだね。
西武ライオンズは28年ぶりの9連敗と11年ぶりの最下位と歴史的悪夢が起こっている始末だ。
昔は世界一の金持ちで有名だった堤義明氏の失墜から西武王国はどうもついていない。 
今後折口会長が責任を取って辞任し、グッドウィルもライブドアみたいになってしまうと今更ながら「グッドウィルドーム」と命名したことが悩みの種になってくる。  

ひとつ心配なのは折口会長とアベシンゾウ首相が仲がいいということである。 
アベシンゾウさんが折口会長と固く握手をし、コムスンを賛美するコメントを残した写真が、押入れの奥からわざわざ出される様にここに来て披露され始めている。 
ただでさえ支持率が急落しているアベシンゾウ首相の「くそっ!あんな写真撮っとくんじゃなかったよ」なんて心の中の呟きが聞こえそうである。
しかしこんな時こそ互いに助け合って男の友情を見せてもらいたいものである。
今日なんかもテレビ局に乗り込んで「いじめはやめろ!」と叫んで番組を中断させるアベシンゾウがいたりしたら、ほんの少しだけでも支持率は上がっていたかも。
それにしても西武ドームの名前の行方が気になるところである。 
 
 
 
 


不発弾処理

2007-06-04 23:30:12 | Weblog
昨日長崎では不発弾の処理が行われた。
60年も前にアメリカが投下した500キロ爆弾が建設中のホテルの工事現場で見つかったのだ。 
急きょ長崎市は地域住民4000人を一斉に避難させ、交通までも全面的にストップし、爆弾から起爆装置である信管を抜き取る作業を行ったのだ。
各放送局もこのニュースを大きく取り上げ、忘れそうになっている第二次世界大戦の遺物の行方を見守った。 
午後1時17分「信管離脱成功」のニュース発表されると歓声が沸き起こった。 
そしてニュースでは避難していた住民の安堵の声が映し出されていた。 
確かに最悪の事態が起こることもなく無事不発弾騒ぎもおさまってめでたしめでたしなのであるが、何か忘れちゃいないかいという思いがしてならない。 

今回無事信管が抜けたということはそれを外した人間がいたということなのである。 
信管を抜き取る作業は4名の自衛隊員が行ったそうであるが、たとえ仕事とはいえ一つ間違えば完全に命はない。
彼らは半分死を覚悟して作業にあたった。 
いやそれ以上に彼らの家族の心境には計り知れないものがあったと思う。
中には「なんでお父さんが行かなくちゃいけないの?」と泣きぬれる家族もいたかもしれないのだ。 
先日観た『俺は、君のためにこそ死ににいく』という映画は、祖国日本を守るために特攻隊として出撃する若者たちを描いたものであるが、僕はどうしてもあの映画を思い出してしまった。
今回の不発弾処理にしたって誰かがやらなければ長崎の安全は確保出来なかったのである。 
正に命がけの仕事だったに違いない。
しかしニュースでは無事作業が成功したことは告げられたが、命を懸けて長崎市民のために勇敢に不発弾に立ち向かった自衛隊員の方々にはほとんど触れることはなかった。 
せめて作業成功のニュースと同時にマスコミも作業に当たった方々へ感謝の気持ちを表して欲しかった。
 
映画『日本沈没』で最も印象に残り感動したシーンは危機管理担当大臣(大地真央)が日本の危機を命を投げ打って救った結城、小野寺、2名の潜水パイロットの功績を讃えるラストのシーンだった。 
今日の4名の自衛隊員の方には言い尽くせないようなドラマがきっとあったはずだ。 
思いがけない不発弾の出現により60年という年月を隔てて、遠い戦争の記憶がよみがえったという市民も多くいたそうであるが、『俺は、君のためにこそ死ににいく』の特攻隊の存在からも分かる様に、今の日本の平和は国のため、愛する家族のために自らの命を捧げてきた人の犠牲の上にあるのだということを絶対に忘れてはいけないと思う。
この声は届かないかもしれないが、長崎を愛する一市民として今回の作業を行われた自衛隊員の方々に感謝の気持ちを込めて「ありがとうございました」とお礼を申し上げます。