プラトニック・ラブの男性から、頬にキスをされた時は、とっても幸せな気持ちだったんです。
結婚の約束をした男性とは肉体の交わりをしていて、当然、ディープ・キスの習慣がありました。
舌と舌をからませるディープ・キスと違う感じの、頬へのキス。異性というより、肉親にするみたいなキスですけど、不満も、もの足りなさもありませんでした。
もし、頬ではなく、額(ひたい)なら、どうだったでしょう。
額にキスをされた経験は、1度も、ありません。
もし、額にキスをされたのだったら、
(私を愛しているのではないんだわ……)
そう思ったでしょう。額のキスは、何か、純真で敬虔(けいけん)な感じがします。
祈りをこめてするようなキスです。
または、祈りをこめられたような気がするキスです。
もし、相手の男性を好きだったら、少なくとも異性を意識していたら、額にキスをされた瞬間、その想いは一瞬にして醒(さ)めてしまい、
(私のことを、異性として好きっていうわけではないのね)
と、失望してしまうでしょう。
逆に、私のほうから、相手の男性が唇を私の唇に重ねようとした時、そうされたくない相手だったら、
「あ、唇はダメ、おでこに、して」
と、言うかもしれません。何故なら、額に押しつけられた男性の唇の感触は、すぐ忘れてしまうと思うからです。
「唇はダメ、ここに、して」
と、右か左の頬を指ささないのは、頬は、唇に近いからです。相手の男性が、私の頬に押しつけた唇を、少し、ずらせば、私の唇。
それに、額より頬のほうが、男性の唇の感触は、ずっと残るような気がします。
だから、キスをされたくない男性から、そうされそうになった時、頬にして、なんて絶対に言わないでしょう。
それで──。
そのプラトニック・ラブの彼から、頬にキスをされるようになった時、
(いつか、きっと、唇にキスされるわ……!)
と、ワクワク、ドキドキしながら、そんな予感が、かすめたんです。
やはり、男女の愛は、唇のキスで表現し合うもの──。
そして、唇にキスされるという予感は的中したんです。
結婚の約束をした男性とは肉体の交わりをしていて、当然、ディープ・キスの習慣がありました。
舌と舌をからませるディープ・キスと違う感じの、頬へのキス。異性というより、肉親にするみたいなキスですけど、不満も、もの足りなさもありませんでした。
もし、頬ではなく、額(ひたい)なら、どうだったでしょう。
額にキスをされた経験は、1度も、ありません。
もし、額にキスをされたのだったら、
(私を愛しているのではないんだわ……)
そう思ったでしょう。額のキスは、何か、純真で敬虔(けいけん)な感じがします。
祈りをこめてするようなキスです。
または、祈りをこめられたような気がするキスです。
もし、相手の男性を好きだったら、少なくとも異性を意識していたら、額にキスをされた瞬間、その想いは一瞬にして醒(さ)めてしまい、
(私のことを、異性として好きっていうわけではないのね)
と、失望してしまうでしょう。
逆に、私のほうから、相手の男性が唇を私の唇に重ねようとした時、そうされたくない相手だったら、
「あ、唇はダメ、おでこに、して」
と、言うかもしれません。何故なら、額に押しつけられた男性の唇の感触は、すぐ忘れてしまうと思うからです。
「唇はダメ、ここに、して」
と、右か左の頬を指ささないのは、頬は、唇に近いからです。相手の男性が、私の頬に押しつけた唇を、少し、ずらせば、私の唇。
それに、額より頬のほうが、男性の唇の感触は、ずっと残るような気がします。
だから、キスをされたくない男性から、そうされそうになった時、頬にして、なんて絶対に言わないでしょう。
それで──。
そのプラトニック・ラブの彼から、頬にキスをされるようになった時、
(いつか、きっと、唇にキスされるわ……!)
と、ワクワク、ドキドキしながら、そんな予感が、かすめたんです。
やはり、男女の愛は、唇のキスで表現し合うもの──。
そして、唇にキスされるという予感は的中したんです。