エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

獅子柚子

2016年12月09日 | ポエム
或いは「鬼柚子」と云う。
柚子の種類ではなく、ザボンや文旦の種である。

柚子は、秋の季語である。
しかしながら、獅子柚子は丁度今ごろに実り熟す。
晩秋から初冬、と云っても良いであろう。



近在の一本の木、である。
今年は、生り年なのであろうか・・・。
違う木では、一つしか生っていない。

木によって、生り年ば違うのである。



獅子柚子、精々ジャム。
あくが強いので、シンプルな料理方法だと苦みばかりが目立つ。

姿形が良いだけに、くせが強いのであろう。







「獅子柚子の塀に載せたり顎の先」







ぼくの大切な句友が、獅子柚子を頂いたという。
そして、見事に句にしたのだけれど紹介は出来ない。
その句は、きっと俳誌に出されるのだと思うからである。



いずれにせよ、獅子柚子の香りは充分楽しめる。
大分、もちが良いのである。



かつては、結社の主宰から毎年頂いたものであった。
けれど、その獅子柚子の香りがどんなだったか忘れてしまった。

新しい俳句の道が、開けているからである。



     荒 野人