遠藤雷太のうろうろブログ

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三好十郎「殺意(ストリップショウ)」02

2011-09-14 21:59:13 | 一人芝居
2011/9/11

この戯曲の面白さは、自然主義的な人間描写(こんなこと書いて大丈夫か、自分)。
ヒロインの女性は、活動家であった「先生」を尊敬していたが、彼が「転向」を繰り返すことにより、一転して憎しみの対象になる。
ところが、その彼の極めてみっともない姿を目の当たりにすることで、かえって彼への憎しみがなくなってしまう。
男が男であるところ、女が女であるところと、ハイセツ物を出すところ。つまり、きれいなところと汚いところがすぐ近くにある。
それが人間なのだという見方。
男性器にしろ女性器にしろ、それがきれいなものかどうかはともかく、おもしろい表現。
人の価値観が変わる瞬間を描いているという点で純文学的な作品だと思う。
演劇的な見せ場は、やっぱりダンスになるのだろう。ただ、その辺の仕掛けは、上演したのを見てみないとなんとも言えない。
この辺の評価の仕方はむずかしい。

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