桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2012・7・22

2012年07月23日 | Weblog
Sさんがカラオケで歌う薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」を聞いている内に、彼女だったら俺が大好きな篠原涼子の「恋しさとせつなさと心強さと」を歌える筈だと確信してリクエストした。最初は躊躇っていた彼女だったが、歌いだしてみると完璧なまでに「恋しさと‥‥」をカバーした。何故こんなことを大袈裟にいうかというと、この歌のイントロはあまりに高音部が続く為、今までカラオケに一緒に行った女性でこの歌をリクエストしても歌える人がいないか、歌っても音程がキープできないままに終わってしまった人ばかりだったからだ。俺はその歌を聞いただけで無理して彼女をカラオケに誘ってよかったと思った。どの位無理してかというと、俺が彼女に何の約束もなく電話をかけた時間は夜の九時すぎだったし、電話をかけた場所と彼女の住んでいる街とではタクシーで三千円はかかる距離だったからだ。でも、それほどまでに無理してでもSさんをカラオケに誘ったのは彼女だったら出てきてくれるとこれまた確信したからだし、それ以前に,夕方長電話していて彼女だったら俺がどんな事情と心境でカラオケに誘ったのか分かってくれると思ったからだ。ええっ?カラオケにいくのに事情と心境があるのかって?それが今日に限ってはあったのだ。実は彼女と長電話して次にカラオケに誘うまでの四時間の間、俺は店に忘れ物をとりにいったついでに鰯の梅酒煮なんて料理を作って、昨日大阪のYさんからいただいた水なすと一諸に持っていって母と食事をしたのだけど、今日はいつものオバサントークではなく、ちょっとマジな話をしなくてはならなかったので、行く前からかなり緊張していたのだ。そして勇気を持ってマジな話を持ち出して、何とか理解して貰えた気がしたもんだから、母の家を出た途端、ドッと開放的な気分になって、思わずカラオケでも行って発散したくなったというわけだ。そして、♪恋しさとせつなさと心強さと‥‥が俺のその夜の心情をピタッと言い当てていた。カラオケに行ってよかったと思った。Sさんがいてくれてよかったと思った。そして何より勇気を奮って母と話せてよかったと思った。★イベントスケジュールその他はコレドのホームページにアクセスして下さい