桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2011・7・30

2011年07月31日 | Weblog
今年で三年目になるコレド演劇フェスティバルが今日から始まった。大掛かりなセットや照明は禁止、登場人物は四人以内という、コレドでしか出来ないコレドらしい演劇の誕生を目指して、この一年間ウチのスペースを使ってくれた劇団に使用料ゼロで公演してもらう企画だ。一番手を切ってくれたのは去年に続いて水下きよしさんが主宰するBorobon企画の「コ・ト・バ」。毎回そうなのだけど、人気劇団「花組芝居」の俳優の水下さんだけのことはあって、使用料がゼロでも飲食代だけで75000円になって、回転資金にアップアップする店の経営者としては大感謝だ。因みにバーのお客さんはゼロ。水下さんの芝居がなかったら売上もゼロということで、ゾッとする。こんな夜は一人で飲みたくなって、閉店十分前に後はMとO君に任せ、下北沢のバー『L』で飲もうと最終電車に乗りこむと、それまで店にいた女優のUさんに会ってしまう。彼女はイラク人質事件を描いた俺の好きな映画『B』の主演女優でもあり、以前から興味を持っていた女優さんだ。これはラッキーとばかり話しかける。「どちらまで?」「下北沢ですけど、桃井さんは?」その途端、「俺も下北沢だよ」という言葉を飲み込んだ。何だかそう答えるとUさんのストーカーをしているように思われてしまいそうだったので、俺は途端「明治神宮前・原宿経由で五反田まで」と答えてしまっていた。そこまでの車中、Uさんとのお喋りは盛り上がったし(と勝手に思っているし)、彼女ももう少し飲んでもよさそうなムードだったし(と勝手に思っているし)、下北沢まで一緒に行って『L』に誘ってもよかったのに、この間の日曜日に鎌倉でばったり会ったN監督を飲みに誘い損なったのと同じように、男女問わずどうも人を誘いにくい体質になってしまったようだ。Mと結婚して四年弱、他人を誘わなくなっている後遺症か?仕方なく一人原宿経由五反田で自宅に帰って、途中深夜スーバーで買った缶酎はいを飲みつつ、録画してあったNHKスペシャル「グリコ・森永事件」を朝まで見る。歌い文句は「ドラマ×ドキュメント」ということだったが、なんか中途半端な気がしたのは缶酎ハイの酔いのせいか?それなのに目が冴えていたので『小銭をかぞえる』(西村賢太)を読み出す。二十歳も年下の氏のクレージーな作風にどんどん目が覚める。朝七時お腹が減ったのでピザを焼いて食べる。地震があったみたいだ。★臨時休業のお知らせ 夏期休暇の為8/8(月)、8/9(火)は休業いたします。尚、例年恒例のコレド演劇フェスティバル2011が7/30(土)から始まります。プログラムその他詳しくはホームページで。

2011・7・29

2011年07月30日 | Weblog
月末だし、店の家賃657062円を振込しようとしたら残高不足という表示がでた。フーン、そうですか?残高不足ですか?と居直ってうなだれるしかない。足りないお金は2万円だし、とりあえず俺個人のお金を融通してと思ったけど、預金残高がゼロになってしまったら、月曜日に振替になる政策金融公庫の返済金20万円弱が駄目になってしまうし、それだけは避けなくてはならないので、店の家賃の振込は中止して、金土日の売上にかけることにした。と言っても土日は使用料がとれないコレド演劇フェスティバルだし、今日にかけるしかないと思っていたけど、こんな時は裏切られることが多かったのに、今日は神様が味方したのか、早い時間から女子社員3人を連れたTテレビのAさんが来てくれたのを皮切りに、新国立美術館にきた帰りに寄ってくれたイチゲンのカップル、悠々セカンドライフのSさん、格安旅行会社のKさん、某国営放送局のIさん、佃島在住のSさん、A芸能のIさん、女性CMプロデューサーのRさん、TテレビのプロデューサーOさん、法律事務所勤務のNさん、赤坂の商社のYさんたち、俳優事務所社長のBさん、A放送のFさん、女性演出家のMさん、映画監督のMさん、そして12時近くに近所にある会社に勤める8人のグループが来てくれて、イベントの収入と合わせて18万円以上の売上になって、ホッと一安心。この数日、この日記で金、カネ、かねといい過ぎてうんざりという声も聞こえるけど、俺にとってはこの暑さを乗り切ると同じ位に切実なテーマなのだ。★臨時休業のお知らせ 夏期休暇の為8/8(月)、8/9(火)は休業いたします。尚、例年恒例のコレド演劇フェスティバル2011が7/30(土)から始まります。プログラムその他詳しくはホームページで。

2011・7・28

2011年07月29日 | Weblog
起きてすぐ昨日のお金の計算を済ませてしまうと、郵便局から銀行に廻ってから五反田駅西口にある品川年金事務局へいく。本当は65歳から受け取ろうと思ったけど、今月から15万円の役員報酬だっていつゼロになるか分からないし、少し損しても年金を受け取っておこうと思ったのだ。受給手続をとっている間に様々な感慨にとらわれる。みんなに聞かれると面倒臭いから最初からシナリオライターやってましたと答えているけど、年金記録をみると嘘だということが一目瞭然だ。20歳の時に高円寺にある都丸書店という古本屋を最初に、22歳の時に新日本ビデオという制作会社、23歳の時に東京PRセンターという広告代理店に勤めたと書かれている。そう、その頃長男が生れて、会社の給料だけじゃ喰えないからってフリーのライターになったんだっけ。でも、そこからよく国民年金へチェンジして300ヶ月近くも払い続けたよなぁ。いや、俺が払い続ける訳ない。貧乏していて五六年払わずにいたのだけど、二度目の結婚をした時の奥さんだった人が老後に困るからと不足分を(勿論俺の収入の中からだけど)払う手続きをとってくれたのだ。そうじゃなかったら俺一人で年金なんてとてもとても……感謝です。でも、受給資格があったことの嬉しさには、年金を受け取ることの出来る年になってしまったという侘しさがついてくる。ハイ、俺は年金受給者になりました。8時半に店へ。NテレビのYさんが仕事で昔のアーカイブスをチェックしている内に俺のことを知ったとわざわざ訪ねてくれる。20歳以上も年の離れたYさんと共通のNテレビ社員の話題や昔の番組の話をしてしばし過ごす。他にお客さんは映画監督兼教育評論家のHさん、格安旅行会社のKさん、T大医学部教授秘書のTさん、区議会議員のAさん、佃島在住のSさん、京都の税理士のTさんと同じ事務所のNさん、老人専門病院の医師Oさんなど。ちょうど12時に終わったので、久しぶりに電車が帰る。タクシー代を使わずに勿体ないから毎日でも電車で帰りたいと思ってしまう年金受給者の俺がいる。★臨時休業のお知らせ 夏期休暇の為8/8(月)、8/9(火)は休業いたします。尚、例年恒例のコレド演劇フェスティバル2011が7/30(土)から始まります。プログラムその他詳しくはホームページで。

2011・7・27

2011年07月28日 | Weblog
今月俺の通帳から国民健康保険10692、固定電話1279、NTTコミュニケーション13515、水道7719、ガス4646、電気8522、NHK2690、国民共済16414、新聞3925、がん保険15677、傷害保険2460、火災保険3080の合計90619円が消えて行った。他に家賃も含めると約13万円が飲まず喰わずでもなくなることになる。それなのに去年は役員報酬はなし(その証拠に国民健康保険の安さを見よ)、今年も今月から一月15万円になってしまった。いくら脚本家時代の遺産の著作権料が入るからって去年は一年で50万弱だから月平均4万しかなかったし、時々きまぐれみたいに頼まれるエッセイなんかの原稿料が年間25万程だから月平均は2万で、全て合わせて俺の現在の月収は21万。つまり21万マイナス13万=8万円で飲んだり食べたりしていることになる。でも、俺は外で飲まないし、衣服もユニクロだし、8万円の殆どが食費に消えている。と言っても一日2500円程度だ。冷蔵庫に残ったものは徹底的に使い切って、店で残ったもの、賞味期限の切れるものは業務上横領して、毎日うまいものを時間をかけて作って食べるのだ……なんてことを細かく数字をあげて書いたのはこの日記に書いてある料理のメニューを見ていたら桃井はやっぱり資産家の息子だということがよく分かるとお客さんのNさんに言われたからだ。ホント、勘弁して下さい。妹はどうか知らないけど、俺は資産家の息子なんかじゃありません。料理だってよく見てくれれば分かるけど、お金なんかかけてない。昨日もオーストラリアビーフのチーズビフテキを作ったけど、ビーフは二枚で750円の特売品だ。それにじゃがいものフライとサラダを添えて、冷や奴に前の晩食べた手羽先の残りを利用したチキンスープで、多分1500円位しかかかってない。それなのに俺が金持ちの家の息子だという噂がいつの間にか本当のこととみんな思うようになり、商売が赤字でも平気な顔しているのは、俺が金持ちの家の息子だからということになっているみたいなのだ。例のA氏に50万円融通したこともそうだ。A氏も俺が金持ちだと錯覚して50万円位踏み倒しても問題にならないと思っていたみたいだけど、俺はぎりぎりの処で且つどうしてもウチの店にも必要なことだと判断したから融通したのであって、遊び半分で用立てたのではない。それなのにそれなのに……!弁護士立てて戦いたいけど、何しろ月収21万円で、自由になる金が8万円しかなくちゃ、どうにもならない。とにかく俺は……いや、もうよそう。貧乏だ、貧乏だといえばいう程本当はやっぱり金持ちじゃないかと思われる我が身は幸せなのか?不幸なのか?★夏期休暇のお知らせ 8/8(月)、8/9(火)は休業いたします。尚、例年恒例のコレド演劇フェスティバル2011が7/30(土)から始まります。プログラムその他詳しくはホームページで。

2011・7・26

2011年07月27日 | Weblog
強壮剤マカを一日二袋、ニンニクを一日二粒、肉は牛豚鳥のいずれかを一日150グラムから200グラム、他にも山芋、納豆、オクラなど元気になりそうなものを体の中に摂取し続けていると云うのに、元気がない。脱力感でグタッとしている。暑さのせいかと思いきや、この数日間は涼しい。それなのに駄目。起きてから一仕事終えて食事の後片付けをした頃には、ベッドで横になることを体が欲している。やはり加齢のせいか?まぁ、80、90になっても若者みたいなフットワークと元気でいられたら、生命とは何か?という根源的な問題にぶちあたるから、元気がなくなっても仕方ないことなんだけど、やはり愚痴りたくなる。そんな時、39歳年下のMに愚痴ってもバカにされるだけなので母親に愚痴ることになる。今日も夕方アイスクリームを持って母の家へ。でも、愚痴ろうとしていたら、この日記を読んでいる母は反対に俺が働きすぎ、動きすぎだという。年なんだから少しは自重しなさいと80ウン歳の母に窘められる。おまけに帰る時に靴をはいている俺の姿を見て、章もお腹がでてきたわねとしみじみ言われる。ちょっと、ちょっと。今年あなたの息子は64歳ですよ。お腹なんかもう十年近く前から出ておりますよ。と言ったものの、やはり自分でも気にしていたのか、母の家から広尾まで本当ならタクシーかバスに乗る処を、無理して歩く。広尾の本屋で一休みしていたら、六本木の三つの本屋で売り切れになっていた「悪党 小沢一郎に仕えて」(石川智裕著)が一冊残っていたので宝物を見つけたように買い求める。8時半に店へ。お客さんがいなかったので早速読み始める。親分の小沢一郎や自分を「悪党」と括っている処が面白く、あっという間に三分の一まで読み進めてしまう。そのあたりで女性CMプロデューサーのRさん、続いてプロデューサーのKさん、そしてAさんが来店。お喋りが面白くて、ついつ日本酒を飲みながら1時近くまで。お客さんは他に近所の郵便局の局長さんたちをいれて五人だけ。売上も2万に到達せず。疲れている。★夏期休暇のお知らせ 8/8(月)、8/9(火)は休業いたします。尚、例年恒例のコレド演劇フェスティバル2011が7/30(土)から始まります。プログラムその他詳しくはホームページで。

2011・7・25

2011年07月26日 | Weblog
この数日、金曜日に大きな出費があって、店にお金の余裕がなく、それを個人的に立て替えたり、銀行が休みの土日を挟んだりしたもんだからお金の出し入れがちょっと複雑になって、朝起きてから現金と帳簿をあわせるのに二時間ほどかかってしまう。この二時間は人生のロスタイムがどの位残っているか分からない俺にとってはかなり辛い二時間だ。ついでに給料計算をして、駅向うのM銀行まで徒歩15分。どんなに暑くても自分の足で歩くのは気持ちいいし、この15分は損した気分にならない。。帰りはスーパーで食料品を調達。イカの皮を剥いて刺身を作り、Mの祖母のHさんから送って貰ったじゃがいもでニンニクとチーズが一杯入ったリヨネーズ、それと茗荷、小口ネギ、紫蘇、水菜、おくら、しょうが、鰹節などがドバッと入った贅沢冷や奴、しじみの味噌汁でご飯を二膳。これも時間と手間をかけたけど、充実した時間。その後、イベントの新しい料金システムの説明文を書き、仮予約をしているSさんとKさんに契約書と一緒に郵送。続いてお客さんからいただいた暑中見舞いの返事や会計事務所へ提出する書類を書いている内にアッと云う間に夕方になっていた。途中、「監督失格」(平野勝之監督)の試写を見に行ったMから殆ど無言の感激電話。言葉にならない感動が分かる。第一今までMが映画を見に行って感動したからって電話なんか寄越したことはない。俺も誰かにこの感動を伝えたかったけど、言葉になりそうになかったので、その前日見た映画雑誌のH君に「見たよ。凄い映画だね」と素人っぽい感想を伝えただけ。俺だけじゃなくMもそんな状態にしてしまうなんて、とんでもない映画が出来てしまったもんだ。でも、そんな気持ちになっている時間は有意義なひととき。九時すぎに店へ。制作会社社長のKさん、Nテレビの演出家で映画監督でもあるMさん、脚本家のHさんの三人組、土曜日初来店してくれた画商のTさんとその先輩で日活のプロデューサーだったNさん、人妻Iちゃん、某国営放送局勤務のIさん、イチゲンの男性客二人組などが社長出勤の俺をお出迎えしてくれて恐縮。その前にも格安旅行会社社長のKさんや近所の出版社のKさんたちが来ていてくれたみたいだが、今日もまた夏期休暇をとって東京に来ている元夕刊FのUちゃんがわざわざ来てくれたのは嬉しい限り。そんなみんなとお喋りして過ごした真夏の夜。ロスタイム終了のホイッスルはまだみたいだ。★夏期休暇のお知らせ 8/8(月)、8/9(火)は休業いたします。

2011・7・24

2011年07月25日 | Weblog
午後、日記を書こうとしたら店からトラブル発生と云う連絡を受けて飛んで行ったのだが、大した問題ではなく、タクシー代を損してしまった。でも、元はと云うと、2時半から始まるイベントをM一人で対応させようとしたことが間違いで、例え2時半開場のイベントでフードのオーダーがない可能性が大きく、昨日俺が一人でやった時もフードは勿論ドリンクも大したことなかったから今日も大丈夫と思ってしまったのだけど、何があるか分からないのだし、これから気をつけなくてはと反省する。とは云うものの、昼間出てそのまま夜の営業をすることになると、二人ともが14、5時間あの店の中にいることになってしまうこともあって、それは何とか避けなくちゃとフードのオーダーがないと判断した段階で一人でドリンクをやることにして、その人間は昼間が終わったら夜は遅く出る仕組みにしたのだが、一長一短があって、全てうまくはいかない。因みに昨日は、マチネが終わった5時の段階で俺は店をフェイドアウト、買い物してバスで部屋に戻って洗濯をしながらこの日記を書いたり経理事務をした後、9時すぎのバスで再び店に戻ったのだが、お客さんは俺がいない間に来て帰った映画監督兼教育評論家のHさんと現在福岡在住の元日活のプロデューサーのYさんと近所に住む画商のTさんの三人だけ。閉店後、Mが友人と飲みにいくと云うので、俺は一人で久しぶりに夜中の六本木ヒルズで映画を見ることにした。といっても見たい映画があった訳ではなく、昔西麻布に住んでいた時にそうした様に、上映している映画の中からちょうど時間的にあうのを見ることにしたのだが、その夜のジャストフィットは「ハングオーバー2」。娯楽作品らしいが、俺にはよく分からなく、どうしてこうなるんだろ?と首をひねりつつ見ていたが、いつの間居心地の座席がベッドに変わっていた。そして今日は、5時に公演が終わった後、8月にイベントをやるIさんと打合せがあったのだけど、30分もしない内に終わってしまって、さてこれから何処へ行こうかと考えた時に、ふと鎌倉へ行ってみたくなって、一週間前に今度やる芝居の打合せをした女優のKが小町通りで店をやっていることを思い出し、一時間かけて鎌倉へ行ってみることにする。Kの店で日本酒を飲み、俺も卒業した鎌倉第一小学校の同窓生の常連客に先輩面してバカ話をしたことも楽しかったが、そこに行く途中の小町通りの暗がりで、前から歩いて来る元日活の監督で、今や巨匠となりつつあるN監督にばったり出会ったことが、うまく表現できないけど、現実の世界の出来事と思えなかった。彼は何でも3ヶ月前に引っ越したとのことだったが、新宿や下北沢だったら分かるけど、鶴ケ丘八幡から続く薄暗い小道で会うなんて、最近俺や彼と共通の知人が多く亡くなっていることもあってか、黄泉で会ったみたいな錯覚になって、ちょっと飲もうよと誘うのを忘れてしまったのは返す返すも残念。

2011・7・23

2011年07月24日 | Weblog
日記を書こうとパソコンの前に座った途端、店からトラブル発生の電話があって飛び出したので日記は中断。詳しい日記は部屋に戻ってから書くことにする。

2011・7・22

2011年07月23日 | Weblog
原田芳雄さんの告別式の模様が流れるテレビのワイドショーに黙ったままじっと視線を向けたままの俺を見ていたMが、そんなに気になるなら今から行ったら?と云う。タクシーなら青山斎場まで20分もかからず行くだろうし、遠くから見送るだけでもいいじゃないと云うのだけど、俺の生来の天の邪鬼さが優先して、立ち上がれない。俺はここから見送ると言い張って、テレビの画面を通じてのお別れ。ご冥福をお祈りします。そしてこんな時にタイミングよく先日受けた健康診断の結果が届く。大腸ガンを患っていた原田さんを見送った後のタイミングだから、何か異常があるに違いないと封を切る手が微かに震えたが、ガン検診は肺ガン、胃ガン、大腸ガン、前立腺ガンとも異常なし。基礎検診も血圧が上が144、下が90で少し高いのと、痛風の尿酸値が10,9で、去年の12.8よりは少ないけど、基準値を大きく超えていることと、コレステロールが少し高めと云う以外は、これと云った異常は見つからず、安堵する。こんなに好きなものばかり食べて好きなことばかりやってのこの結果は、この肉体を与えてくれた親に感謝するのみ。こんな時についでと言ってはなんだけど、年金を受け取る手続きに必要な住民票を取りに区役所の出張所に寄ってから店へ。今日から三日間ラブレターズと云う漫才コンビの公演。カウンターには早い時間から映画監督兼教育評論家のHさん、T大医学部教授秘書のTさん、悠々セカンドライフのSさん、デザイナーのNちゃん、Jファンの主婦のMさん、脚本家志望のOLのKさんたち。Sさん、Tさん、NさんたちがHさんとMを中心に盛り上がっていたので、俺はKさんに書こうとしている作品の構想を話す。他人に話すと面白い部分とつまらない部分とが見えて来る。Kさんは脚本家志望だけあってグッドリスナー。Kさんが帰るのと殆ど入れ違いに今日で三度の来店になるSさんとMさんたち。魅力的な女性がウチの常連になりつつあるのは嬉しい限りだ。

2011・7・21

2011年07月22日 | Weblog
原田芳雄さんの通夜が行われている青山斎場はウチの店のすぐ近くだし、今日は5時半から業者との打合せをしたら、イベントが開場するのが7時半だし、時間的に行こうと思ったら行けたのだけど、きっと有名人が大勢来ていて、マスコミも一杯集まっているんだろうなと思ったら、お通夜なのに晴れやかさを覚えてしまって、行くことを躊躇ってしまう。だったらお通夜に参加した何人かはウチの店に来てくれるだろうから、一緒に原田芳雄さんが歌うブルースを聞こうと六本木のT屋にCDを探しに行くが、残念ながら扱ってなく、代わりに映画の代表作「竜馬暗殺」をスクリーンに流しておこうとDVDを借りて来る。けど、イベントが終わるまではスクリーンを使う訳にはいかず、且つお通夜帰りの人は、原田さんに関する著作を準備中のプロデューサーのKさん、映画カメラマンのYさん、映画監督のFさんの三人だけで、あまり追悼モードにはならなかったけど、それでも11時頃、誰もいなくなったイベントスペースのスクリーンに「竜馬暗殺」の原田芳雄さんの姿が流れ続けて、俺なりの通夜。