桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2010・6・29

2010年06月30日 | Weblog
女教師Pさんの「MOMOI!」と云う声が聞こえるたびに心臓がドキッとする。次に続くPさんのポルトガル語が何を言っているんだか分からないのだ。アタフタしていると隣にいるMが質問の内容を教えてくれる。助かったと思うと同時に悔しくなる。俺はバスで通勤する間と六本木のスーパーで買い物をしている間の毎日最低一時間はイヤフォンから聞こえてくるポルトガル語に馴染んでいるのに、Mは授業で勉強するだけだ。それなのにMにはP先生の云うことが分かり、俺には分からない。これは語学センスの違いか?それとも年齢の問題か?5時40分に授業が終わり、6時の開店時間に間に合わせる為にポルトガル大使館のある半蔵門から店へ急ぐタクシーの中でMに「勉強のやり方を変えた方がいいかもね」とアドバイスめいたことを言われ、それが余計腹が立つ。今に見ておれ。英語の通じないポルトガルの田舎で地元の人とはしゃぐ俺の姿を見せてやる。店は今日もY君主宰のイベント。カウンターにも夕刊FのUさんや映画カメラマンのBさんを初めとしてワールドカップなんてどうでもいいと思っている酒飲みたちが集って、恐れていたよりは賑やかなワールドカップの夜。それでも12時過ぎにはTさん以外は帰ってしまったので1時過ぎには店を閉める。帰りのタクシーの中、ワンセグで日本の敗北を知る。
☆即興劇の夜(インプロナイト)決勝戦
7/1(木)19時半から。観劇無料。

2010・6・28

2010年06月29日 | Weblog
イベントスペースで使うマイクが一本壊れてしまい、且つ他のヴォーカル用のマイクも調子が悪いので、Y君に三本新品を買ってきてくれと頼んだまではよかったが、一本5千円位かと思ったら一万三千円もして、合計四万円也。慌てても後の祭りだけど、また今月も家賃の支払いがいつ出来るか分からない状態の今の店には四万円の現金を揃える余裕はなく、Y君にしばらく貸しておいてと頼む始末。スタッフに借金するってかなりやばい。そして今日はそのY君企画のイベント。当人も出演するので、直前までカウンターの中でドリンクサービスをしてから開演時間と同時に飛び出して行く。芝居好きじゃなけれは出来ないことだと思いつつ我々夫婦は厨房でわざわざキーマカレーを作って食べる。料理好きじゃなければ出来ないことだ。因みに第一食目はホットドッグ三つにグリーンサラダ、クラムチャウダー、ゆで卵、トマトジュース。二時半過ぎに帰宅してからは録画してあった『スジナシ・山口智充編』を見ながら枝豆、オイルサーディン、タコのペペロンチーノ風、芥子蓮根、冷や奴などで俺は日本酒、Mはビール。Y君などの評価は『スジナシ』史上最悪の出来と言われたグッサン編だけど、俺には『スジナシ』史上最高の出来と思えてしまう。台詞もそうだけど、表情や目線を駆使して即興でこんな凄いドラマを展開出来るなんて、二人は凄い。でも、この即興劇、台詞を聞いているだけじゃなく、画面をずっと見ていなければ成立しない。多分、殆どの人は何かをしながら見ているだろうから面白さが分からないのだろうと思ったりするジメジメとした梅雨の夜更け。エアコン嫌いの俺もさすがにドライをつけてしまう。
☆即興劇の夜(インプロナイト)決勝戦
7/1(木)19時半から。観劇無料。

2010・6・27

2010年06月28日 | Weblog
食欲のなかったMの為に買っておいたうどんを食べてしまおうと思ったけど、暑くてかけうどんを食べる気にはなれない。だったらとうどんを茹でてから冷やして、茗荷、キュウリの千切りなどと胡麻シャブのタレをあわせた胡麻シャブうどん。それにいただきものの極上の明太子を輪切りにして載っけた明太子ごはんでブランチ?した後、ためてしまった事務処理をしてから5時半に新宿ゴールデン街劇場へ『東京乾電池月末劇場・いかけしごむ(作・別役実)』を見に行く。受付をしてから開演までに30分あったので、夕暮れのゴールデン街をそぞろ歩き。この街に毎日のように出入りしていたのはもう40年も前のことだ。俳優をめざしていた奴、映画監督になりたいとほざいていた奴、画家を自称していた奴……何だかみんな胡散臭い奴らが集まっていた。勿論その中に俺もいたのだけど、その胡散臭さは決して嫌な感じじゃなく、今となっては懐かしささえあると、ここに俺が出入りしていた頃の年齢のMに話したりしていたら、もう絶対ないと思っていた当時俺が出入りしていた『中ちゃん』という店の看板がまだあってびっくり。当時のママ、Nさんがまだやっているのだろうか?日曜で店は休みだったので確かめることは出来なかったが、完全にタイムスリップしてしまった俺。そして芝居も当時かなり見ていた別役実さんのある種の不条理劇。それを角替和枝と柄本佑の母子が演じる。これが更に不条理度を増加させて、充分堪能させて貰った。9時過ぎ五反田駅前の東急で買い物して帰宅。フローリングの床に寝っころがってビールのみながらワールドカップ「ドイツ×イングランド」を見る。今日はウチの店は休みだし、ワールドカップは敵じゃない。
☆即興劇の夜(インプロナイト)決勝戦
7/1(木)19時半から。観劇無料。

2010・6・26

2010年06月27日 | Weblog
1時開場のイベントの為に12時に店へ。夕べ3時まで店をやって部屋へ帰って寝たのが5時近くの9時半起きは、いくら睡眠時間が少なくて済むトシヨリでもちょっと辛い。おまけに今日はそれから夜の12時まで店にいなくてはならない。当然イベントが終わった段階で中抜け。体調が回復したMとミッドタウンで待ち合わせしてスープ屋さんに入る。ご飯やパンの他に何種類ものスープの中から二種類を選べる。スープを作るのが大変なのを知っている俺としてはそれだけで感激してしまう。イベントは昼だけで夜は普通営業のみだったので、暇を持て余すかと思ったら、昨日に引き続いてO大学勤務のMさん、夕刊FのUさん、そして先日Uさんと一緒にいらした謎の女性Sさんが偶然にも単独で、某大手音楽著作権会社の重役のTさんがいつものように美女連れで、30年来の知り合いで女性編集者のYさんが同僚ときてくれたりして、且つTさんからいただいた滋賀の日本酒をいつの間にか四合も飲んでしまっていて、暇を持て余す処かこんな気分のいい時間はもっと続けばいいと思ってしまったりする。帰宅後、現在「パーマネント野ばら」が公開中の吉田大八監督が撮ったショートムービー「男の子はみんな飛行機が好き」と「ミツワ」を見る。中でも「男の子は……」は抱腹絶倒。俺はこの監督と感性が合う。
☆即興劇の夜(インプロナイト)決勝戦
7/1(木)19時半から。観劇無料。

2010・6・25

2010年06月26日 | Weblog
Mがお腹の調子がよくないというので、食事を遅らせて、その間に経理事務と顧客名簿の整理とポルトガル語の勉強。三時過ぎになって漸く何か食べたいというので雑炊を作るが、お茶碗に半分は食べられずに残す。おまけに吐き気もするみたいなので、部屋で寝ているように言い残して店へ。途中、俺は食欲旺盛なので、雑炊だけという訳にはいかず、ミッドタウンでロースカツ膳。ご飯お代り。店は毎月恒例の川柳の会『乃木坂de575』の例会。カウンターにも数カ月ぶりに来店してくれた脚本家志望のOLのKさん、O大学で働くMさん、俺たちと同じポルトガルフリークのMさんたち、常連の演出家Sちゃん、悠々セカンドライフのSさん、近所の会社の経営コンサルタントKさんたち、同じくAさんたち7人のグループ、遅い時間になって昨日に引き続き女性CMプロデューサーのMさんと女性脚本家のMさんたちで、ウチの店のジンクス(25日の給料日の金曜日は極端に暇)の割りには、お客さんで賑わった日。でも、テーブルに座ったAさんたちを除くと、カウンターに座った男女比は6対4で女性の数の方が多い。俺も「章子ちゃん」になって「女子トーク」に加わって、お喋りナイト。最近時々そんな日がある。40代以下の男は酒飲み文化が余り好きではないのか?
☆即興劇の夜(インプロナイト)決勝戦
7/1(木)19時半から。観劇無料。

2010・6・24

2010年06月25日 | Weblog
今日一日世の中はワールドカップで揺れている。でも、乃木坂コレドは夕方から今日で三日目になるインプロナイトで揺れていた。今日エントリーしたのは12ユニット。これがどんなに大変なことか前日になって分った。だって、1ユニット4人としたら出演者だけで48人、そのサポーター、一般の観客を入れたら下手をすると60人以上の人であの狭い空間に溢れることになる。そして現実には70人近くの人でギューギュー詰めになり、店の中にある全ての椅子を動員しても足りなくなってしまったのだ。そして時間の問題。制限時間を20分としたのが間違い。皆5分や10分で終わる筈と思っていたのに、20分ギリギリまで続けるのだ。と云うことは、間5分の休憩を入れても12組のユニットが演じ終わるのに最低300分はかかる計算になる。つまり5時間だ。7時に始めて12時。こりゃやばいと制限時間を15分にしたものの、一つのユニットがエントリーを取りやめたものの、終わったのは11時になってしまっていた。こりゃ大いに反省。今度企画する時は時間についてもっと考えなくてはならない。とか何とか云うものの、内容は一回目より二回目、二回目より三回目とどんどん面白くなっていて、結局今日もまた優秀賞を絞りきれずに四ユニットを選んでしまった。まだ決勝を残しているけど、今日だけとってもこの企画は大当たり。今後も定期的に続けて行きたいと思っている。そういう訳で来週の7/1、木曜日19時半より三回の大会で優秀賞に選ばれた8ユニットによる決勝戦が行われる。ワールドカップ以上に期待は高まる……なんて残ったお客さんと話しているけど、3時近くに店を出ると、やっぱり部屋に直行してテレビのスイッチを入れてしまって、日本酒をグビグビやりながら愛国心に燃えて。でも、一次リーグを突破しちゃって、来週の29日の店はどうなるんだ?と経営者の苦悩。
☆即興劇の夜(インプロナイト)決勝戦
7/1(木)19時半より。入場無料。

2010・6・23

2010年06月24日 | Weblog
これを読む人が今日もまた食い物の話かよとページを閉じるのが目に浮かぶ。でも、今日こそ食い物の話しかない。朝起きて、何となく食欲のなかった今日。いや、食欲はあったのだけど、作る力が湧いてこなかったのだ。料理好きの桃井章にもそんな日がたまに訪れる。こう云う日は相手のせいにする。起きてきたMに、今なんでもいいから食べさせてあげると云ったら何を食べたい?と聞くと、ハンバーガーかスキヤキと答えた。ここで云うハンバーガーとはマックやモスじゃない。近所にある飲み物をいれると一人前1800円の高級ハンバーガーのことだ。確かにここのハンバーガーは美味しい。でも、二人で3600円となると、スキヤキをする方が理に適っている。と云う訳で二人して駅前まで買い物に出かけたのだけど、ふと立ち食い寿司の看板が目に入る。いつもいく立ち食い寿司屋とはちょっと雰囲気が違っていて心が動いてしまった。スキヤキを食べる前に少し小腹を……と言い訳して暖簾をくぐる俺とM。フン、何が小腹だよ。生蛸、赤貝、しめサバ、ウニ、イカ、つぶ貝、平目、鯛、わさび巻、お新香巻……としっかり食べて2570円。まぁ、これじゃスキヤキは明日でいいかと一応買い物はしたものの、近所の本屋で『興亡の世界史・東インド会社とアジアの海』なんて本を買って帰宅。別に突然世界史に興味を持ったと云う訳じゃない。俺の今の関心事はポルトガル一色なので、16世紀初頭のポルトガル人の意識について知りたかっただけ。でも、湯船に漬かりながらページをめくっていたら他のスペインなどの歴史も面白くなって、ついつい読み耽ってしまった。ここから知的世界に移行すれば格好いいんだけど、風呂から出たらもうお腹が減っていて、それはMも同じらしく、だったらと店へ出かける前に明日する予定だったスキヤキを食べてしまう。因みに次の食事はそれから六時間後の十時頃に店で五種類のチーズと三種類のソーセージが入った新作パスタ。こうして書くと、やっぱりよく食べる夫婦だと我ながら感心。でも、二人共美味しい物が好きでよかったと思う。ファッションはユニクロと無印とドンキでも全然OKで、お金をそんな処に使いたくないと思っているけど、食い物はそれなりにお金を使っても美味しいものを食べたいと思う二人。いくら愛していても、相手が食べ物に全然興味なかったら多分とっくに別れている。それほど二人の中で食べ物の占める割合は大きい。今この日記を書き終わると食事の用意だ。今日の献立はもう決まっている。昨日のスキヤキの残りをリフォームしたもの、鰺の干物、カリフラワー、いただきものの海苔、それにアサリの味噌汁。こうしてメニューを書いているだけでお腹がなっている。
☆即興劇の夜(インプロナイト)
6/24(木)19時より 予選
7/1(木)19時半より決選
両日とも観覧無料。途中からの入場もOKです。どうぞお越しください。 


2010・6・22

2010年06月23日 | Weblog
昨日食べることが出来なかった牛肉とチンゲンサイのニンニクカキソース炒め、タラコ、卵入り納豆、人参のバターソティ、若布と油揚げの味噌汁で、久しぶりに家でちゃんとした食事をした後、経理事務と来客名簿の整理をして4時半ギリギリに半蔵門のポルトガル大使館へ。事情があって休講していたので一カ月ぶりのポルトガル語講座だ。今日はイベントの準備があるので5時半までには店へ戻らなくてはならず、講座が終わる5時40分まで授業を受けている訳にはいかないのだけど、ここで休んでしまったら折角始めたポルトガル語の勉強が頓挫してしまう気がして、途中で中座しなくちゃならなくなるのを承知で出席したのだ。途中P講師がトイレに行ったのをこれ幸と教室を抜け出してタクシーで店へ。今日は二年前に俺の芝居に出てくれたKさんが出演するので、俺も見るつもりだったのだが、開演寸前に常連の脚本家Iちゃんが来店したので芝居は断念してお喋り。途中S出版社のSさんが来店。共通の知り合いがいたので三人でお喋りの続き。それが芝居の終わる時間まで。後で夕刊FのUさん、イチゲンの男性2人、女性二人組などが来店してくれたけど、それだけ暇だったと云う証拠。これだけだといつもみたいに桃井の嘆き節で日記が終わりそうだけど、今日は11時過ぎにイベントスペースを貸し切りにしてピアノを弾きたいと云う電話があって、貸し切りだと六万円はかかると云ったのに、それでもOKだと云うので貸してしまったのだけど、飲んで行ったのは四人きり。どうやら有名女性ピアニストMさんの演奏を数人の仲間で聞きたいと云うことになったみたいなんだけど、四人で六万円をいただくのはかなりの後ろめたさ。でも、売り上げ不振が続いているので、その後ろめたさ疚しさは意識的に忘れるしかない。Mさん、ごっちゃんでした。
☆即興劇の夜(インプロナイト)
6/24(木)19時より 予選
7/1(木)19時半より決選
両日とも観覧無料。途中からの入場もOKです。どうぞお越しください。 


2010・6・21

2010年06月22日 | Weblog
大阪からの深夜バスは朝の六時半に新宿に着いた。長い時間窮屈な格好を強いられていたのでさすが足が疲れた。その足をひきずって何とか部屋に辿り着くと、まずはお風呂。以前はそうでもなかったのに、最近は一日風呂を抜くと気持ち悪くなってしまったのは、Mの影響か?お腹は空いていたけど、風呂から出たらしばらく足を伸ばして横になりたくてベッドでゴロリ。Mもお昼までに起きてご飯を食べる筈だったのに、眠気の方が優先したのか、2時過ぎまで起きてこなかったので、食事はパス。こう云う日はやばい。次から次に色々なことが起きて、つい食べ損ねてしまいがちだ。案の定、俺はそれから寝るまでの間に六本木で食べたラーメン一杯きりで一日を終わることになる。こんなことならMを叩き起こしてでもちゃんとした食事をしておくんだったと反省。因みに今日食べる筈だった食事は牛肉とチンゲンサイのにんにくカキソース炒め、冷や奴、菠薐草のお浸し、卵入り納豆、しじみの味噌汁。今日のイベントはお客さんが数人、そしてカウンターに座ってくれたのも法律事務所勤務のNさん、夕刊FのUさん、SミュージックのマネージャーH君の三人だけ。売り上げはちょうど一万円。先月末も家賃の支払いにアタフタしたけど、今月は税金、火災保険、その他支払いが重なって、この売り上げじゃもっとアタフタしそうな気配。帰り、店の前からじゃなくソニー前からだけど、マンションまでのタクシー代が2330円を切って初めて2240円になったのを喜ぶ俺とM。
●『即興劇の夜』出演者募集!
☆予選6/24の木曜日19時開演
☆プロアマ問わず。参加費用なし。出演希望の方は前日までにエントリー用紙(電話でも可)を提出し、当日19時までに当シアターに集合して下さい。出演順をくじで決定します。
☆出演人数は2人~4人。定員(15組)になり次第締め切らせていただきます。
☆出演者たちは出番寸前に「舞台設定」(例えば公園のベンチ)を知らされ、短い打ち合わせの後、即興劇を始めます。小道具はこちらが用意したものの中から選んで下さい。
☆1ユニットの上演時間は最高20分。出演者同士が自主的にエンディングに持って行き、短い時間(例えば1分)で終わることは可能ですが、長くなった場合は19分を過ぎた段階で照明をFOしていきます。
☆毎週優秀賞を選び、3組の優秀書グループで7/1に決選を行います。そこで最優秀賞に輝いたユニットには、今年9月から来年7月までの間にコレドシアターでの二日間の公演を使用料無料でおこなう権利が与えられます。
☆お問い合わせはコレドシアター(3470ー2252、午後四時以降)まで。



2010・6・20

2010年06月21日 | Weblog
♪大阪の海は悲しい色……と云うか汚い色をしていたと瀬戸内育ちのMは思ったみたいだ。まぁ、何処の海も瀬戸内と比較されたらMに「これって海?」と言われてしまいがちなのだが、大阪湾の南港は「それで何が悪いねん」と居直っていた。そこの一角にあるハイアットリージェンシーと云うホテルには、乃木坂で店を始める前に何カ月には一回は色々なライブやイベントの企画で出向いていたことがある。総支配人と親しくなった俺は、ある年の正月には元旦から五日間も最上階の部屋を取って貰って、一日中ホテルに面した南港を眺めていた。その意味で俺は大阪の海の専門家で、その海が悲しい色をしているか汚い色をしているかはとっくに知っていたのだけど、何処に出かけるにも口実は必要で、今回の深夜バス旅行には「悲しい色やねん」がどうしても必要だったのだ。ホテルに寄ってもよかったのだけど、深夜バスで大阪に来た俺たちは一流ホテルは似合わないので、天保山にある観覧車にのり、水族館(海遊館)に入る。観覧車も水族館も62歳の俺には貴重な体験。夕方、ウチの店の常連である大阪の女性社長Yさんを呼び出して、阪急にある近江牛の店へ。俺としてはYさんと大阪らしい店で食べて飲んでバスまでの時間を過ごそうと思ったのに、グルメっぽい俺が折角大阪に来たのだからと、洒落た店に案内されて、奢って貰ってしまった。Yさん、今度大阪で俺と飲んだり食べたりする時は、その後行った串揚げ屋さんやうどん屋サンで充分ですから……なんて奢って貰ったのに偉そうな奴だ。Yさん、ありがとう。今度東京にいらした時は安い寿司を奢ります。Yさんと別れて再び陸路8時間の旅。このバスの旅、安くていいけど、カーテンがずっと閉まっていて、外を見ることができないのが辛い。でも、それは飛行機も同じか?そう云えば、同じ8時間でつくパリに大阪は似ているような気がした。淀川もセーヌ川も思い出のカケラをみんな海に流していく。
●『即興劇の夜』出演者募集!
☆予選6/24の木曜日19時開演
☆プロアマ問わず。参加費用なし。出演希望の方は前日までにエントリー用紙(電話でも可)を提出し、当日19時までに当シアターに集合して下さい。出演順をくじで決定します。
☆出演人数は2人~4人。定員(15組)になり次第締め切らせていただきます。
☆出演者たちは出番寸前に「舞台設定」(例えば公園のベンチ)を知らされ、短い打ち合わせの後、即興劇を始めます。小道具はこちらが用意したものの中から選んで下さい。
☆1ユニットの上演時間は最高20分。出演者同士が自主的にエンディングに持って行き、短い時間(例えば1分)で終わることは可能ですが、長くなった場合は19分を過ぎた段階で照明をFOしていきます。
☆毎週優秀賞を選び、3組の優秀書グループで7/1に決選を行います。そこで最優秀賞に輝いたユニットには、今年9月から来年7月までの間にコレドシアターでの二日間の公演を使用料無料でおこなう権利が与えられます。
☆お問い合わせはコレドシアター(3470ー2252、午後四時以降)まで。