天国のようなビーチを抜けて少し坂道を登って行くとそこは「ベネッセハウス」
日本人と外国のアーティストがだいたい半々、ゆったりとしたスペースに展示がされている。こちらは50年代モダンニズムペインティングから90年代日本の現代美術が中心、
昔池袋にあったセゾン美術館でよく見たような作品が多い、
さらに出来たばかりの「地中美術館」へ歩いて行く。安藤忠雄設計の地中美術館はその名のとおり地中にほとんど埋もれている美術館。
モネの睡蓮の大きな作品を柔らかな自然光で見せる部屋は神秘的な空間で圧倒的に美しい。
ここにもリチャード・タレルの光の作品があり視覚の構造を巧みについてアトラクションとして面白い。
安藤忠雄の建築はコンクリートの彫刻と言うべきか造形物。建築という概念を超えている。
ウォルター・デマリアの球体の作品と金箔の貼られた作品の部屋はSF的というか異星人の造った作品のような感じがして未知の感覚の領域で興味深い。
ともあれ島の美術館と様々な施設を満喫し我々の旅はだいたい終わった。
どこも良い作品を見せてくれたし一般的にはかなり刺激的な作品だが、ひとつ残念なのは、すでに評価の定まった作家の展示に終始している事だ。
誰コレ?なんか解らないけどなんか凄い!という既視感のない驚きと感動がもっとしたい。
そんなものを自分を含めてアートに携わる者は創って行かなければと改めて思う