Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

百蛾夜行 第一巻 三章

2007年06月17日 | 
6月の山の蛾を求めての山奥行となった。

山奥まで回ると言うことは、10種は新顔を得たいものであるが、二カ所の好ポイントを
経て、5種の新顔と言った微妙な状況の中、蛾飢道強行軍は更に奥地へと進軍する。。。

今度は渓谷のポイント~洞窟のうら寂しいコースである。

渓谷付近を流していると、土曜の晩と言うことで、同業者らしき車が止まって何か探して
いた。とりあえずそのままやり過ごして、その先のポイントで車を止めて蛾を探している
と、後からその人がやってきた。
「ミヤマ、見つかりました?」
どうやらクワガタ屋さんらしい。

そんなこんなで、これと言った種類は見られず、頼みの綱・・・奥地の洞窟へ。
うーん、ここも少ないねえ.....
季節を問わずみられるホシオビコケガがまたいるのに呆れ、洞窟の壁にフクラスズメを
見つけて随分長生きだなあと感心したり、珍しいと思っていたモンキシロシャチホコが
ちらほら見られてまだいたのか~と思ったり、結局、めぼしい物を見られないまま、洞
窟を抜ける。
抜けた少し先に地味な自販機があるが、今夜はどうか?・・・・
蛾影は少ないものの、道ばたでもがいている見慣れぬ蛾がいる。
その存在すら忘れていたタカムクカレハであった(初物6)


タカムクカレハ


結局、そこはそんなものだったので、洞窟をあとにし、今度は別の道を向かう。
先日渓谷のキャンプ場に入ろうとして入れなくなっていたので、とりあえず道ばたの外灯を気にしつつ
最終ポイント付近で壁に止まる数頭の蛾を物色する。
大きめの奴が一頭・・・これはクロテンケンモンスズメだった。もう一頭、小さめの奴がいた。
何だろう?コヤガみたいだけど、ちょっと違う。これも存在すら忘れていたソトシロフヨトウ(初物7)
だった。こういう盲点の蛾を見つけるのが山奥の醍醐味といえる。
ちょっと調べた限りでは、ソトシロフは埼玉昆虫誌時点では埼玉未記録種のようだ。



ソトシロフヨトウ


ここでもヒサゴスズメの姿はない。
今日はパットしない夜だ・・・どうも充足感がないので、帰りがけ再び渓谷のポイントを覗く。
このところずっと工事をやっていて、道ばたに所々明かりがついているが、往路よりも群がる
虫が増えていたので、物は試しとその明かりを覗いて回る。

夜なので気づかないが、明かりの外側は崖だった!これは怖い、ひえ~つ。
一カ所だけ崖までマージンのあるところがあり、草むらになっているのだが、草むらを覗くと、
結構エダシャクやら何やらが集まってもがいている。めぼしい物は殆どいないが、ガードレール
の裏側に一頭見つけた!前々から見たかったタテスジシャチホコ!(初物8)これはいい!ガード
レールをまたいで早速写しにかかる。後ろの足場を確認するために振り向くと、目線の先の木の
幹にまたもや初物!ハネモンリンガ(初物9)だ!これも会いたかった種類だ。とてもリンガとは
思えない風貌が気に入っている。かなり擦れた個体だった。
更に草むらをのぞき込んで探すと、小さめの初物が二つ。
ツマカバコブガとキモンハイイロナミシャク(初物10、11)。


ハネモンリンガ(上)とタテスジシャチホコ



ツマカバコブガ(左)とキモンハイイロナミシャク


そうこうしているうちに、時間も相当遅くなってきた。最後の渓谷で蛾影に恵まれたので、
まずまずの充足感を味わいつつ山を下る。
帰りがけは急ぎ足で、往路に寄れなかった小ポイントをいくつか覗き、道ばたのトイレで
ベニモントラガ(初物12)のおまけを得た。随分、スピーディに飛び回る蛾という印象だ。
ベニモントラガはもう一カ所でも見たが、やはり山の普通種なんだろう。


ベニモントラガ


そんなわけで、今回の山奥行きは、結局、まずまずの成果の内に終わった。
初物に関しては、すぐわかる12種のみ記したが、他にもツトガ系、マダラメイガ系、ヨトウ系など
怪しいのを写したので、あとで時間のあるときに調べてみることにしよう。

追記:その後の調べで、ツトガ系はおそらく テンスジツトガ
マダラメイガ系はおそらく オオトビネマダラメイガ(要大きさ確認)
ヨトウ系は、athetisのウスグロ系だが、ちょっと難しいかも?ということで調べてない。
このヨトウ系の蛾、翌週には低地で結構見られた。
よくよく思い出してみると、ヨトウじゃなくて、ケンモンヤガだった。という
ことでクロフケンモンだ。(お粗末)

それともう一つ、クロエグリシャチホコの初物を撮影していた。
また追加するに出来ないcabera sp.(今後この仲間は同定で悩みそう)、
クロスジキノカワガの仲間(今回は暫定ミヤマ~で同定で追加。代わりに従来クロスジキ
ノカワガで載せていた種はどう見てもマエシロモンとの判断に至り一種削除でプラスマイ
ナスゼロ。また地味にノメイガとフサキバガ不明種の初物があった)
ということで、今回の初物は結果5種追加で17種(通算1292種)。1300種まで秒読みとなった。






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1 コメント

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Unknown (Matsz)
2007-06-18 08:21:58
こんにちは。ご来訪ありがとうございました。
私はトンボも蛾も幼虫はからっきしでして・・・笑い。
タケカレハも幼虫は厄介ですが、成虫はかわいいもんですよ。
山地性のカレハガはチェックしてなかったので、山奥にこんなに
派手な模様の蛾・・・ハテ?と思ってしまいました。
ウチの子供は二人とも朝寝坊で、ウイークデーは朝の子供の世話で一日の半分のエネルギーを使ってしまいます・・・ヤレヤレ。。。