Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

百蛾夜行 第十三巻

2008年07月21日 | 


蛾には随分御無沙汰である。
一週間ぶりの休演日。東京での仕事も残り一週間となり、気持ちが若干軽くなってくる。
地元は風が強く涼しい夜が続くが、時間をとれるのもこの夜くらいしか思いつかないので
とりあえず山へと出かけてみた。
山の方(といっても低山だが)むしろ下界よりも蒸し暑く、風もなかった。
ポイントに着くと、絶頂期には及ばないが、そこそこの蛾影が見られた。
着いてすぐ、早出のシロシタバが派手にお出迎え。(一瞬、オオムラサキかと思った)
しかし、どこかへ消えてしまった。
ちなみに去年も同時期に出かけている。
http://blog.goo.ne.jp/dragomoss/e/367ab7a4154b616ebc4bf3353bf61fdd
参照。



遠目から見たら、新顔のシャチホコ?と見えた。近づくと、夏の定番の一つ。
ギンモンスズメモドキ。賑やかし要員には最適なメンバーだ。

しかし、予想はしていたが、どれもお馴染みの顔ぶればかり・・・






ついてすぐ、去年ちゃんと写し損なったフタイロコヤガの姿を発見!
今度こそ!!!とファインダーに入れたら、別の蛾の襲撃に会い、
そのまま二度と姿を見せなかった・・・・・・

ちなみに上の写真最後尾のケンモンヤガだが、去年同所で写してリンゴケンモンと
同定している種類と同じものと思っていた。後日改めて見てみると、どうも違うよ
うだ。前翅がこの手のケンモンヤガとしては短めで幅広なところは共通するが、昨
年見たリンゴケンモンとしているものとは、斑紋の特徴が一致しないし、大きさも
違う。リンゴケンモンとしている個体は、前翅長21ミリ、今回のは前翅長18ミリ。
18ミリという大きさはナシケンモンのクラスだが、ちょっと違う気もする・・・
となると、ウスジロケンモンあたりか?と思うが、後翅も見ていないので、仮登録
も迷ってしまう。。
そもそも、当方でリンゴケンモンとしているものも、今にして思えば、なぜリンゴ
ケンモンとしたか?がよくわからない。
改めて見てみると、リンゴケンモンとは明らかに翅の質感及び、翅形が違うようだ
。。。となると、そちらは、キハダケンモンあたりかも?これも後日時間を取って
再検討してみたい。いずれにしても、ケンモンヤガの同定は、写真では危険だ
ということを改めて感じる次第である。


それにしても、今ひとつ面白い種類がいない。。。
仕方がないので、集合写真。。。





他にもいたが、これだけ見ても初顔にはなかなか会えないものである。。。


同定の厄介なマダラメイガの仲間。右端は・・・ヒゲブトマダラメイガ(初)


今年も見かけた謎の白い小蛾。

右端のカザリバ系は・・・・

そんなこんなで殆ど収穫のないまま、久々に数時間を現地で過ごす。
途中、クワガタ目当ての家族連れが次々と訪れた。彼らを見ると、
むしろ子供より大人が血眼になっている。

そんな中、やっと明らかに初物!とわかるソトウスベニアツバをゲット!
蛾像掲示板では散々人の画像を同定してきたが、実は実物は初めて。
暖地系の蛾のようである。


・・・ツバメアオシャクと顔面。


キバガの未見?



これは大いに迷ってしまう!
ビロードコヤガの擦れか?だとしたら初物。シロモンコヤガたSugiaだったら既見。
ビロードコヤガっぽい気もするのだが・・・・

そんなこんなで、久々に蛾の夜を満喫出来た。帰宅したのは明け方のことである。