Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

晩秋のトンボ

2007年10月31日 | トンボ


明日からいよいよ11月。
そして自分も仕事で動きがとれなくなる。
予報では悪天だったが、朝になってみると意外と天気がよい。
睡眠時間の割には頭もさえているので、トンボシーズンの締めとして
出かけておくか。。。ということになった。

現地についてあたりを見回すが、トンボらしい姿は皆無。
今月初め頃、下見も兼ねて来たときも何もいなくて、台風の被害が及んだものと
思われる。
しかし時間もまだあるので、少し粘ってみることにする。
しばらく何も現れないが、ふと、10メートル先を見やると、連接産卵中のカップルが
目に入った!話には聞いていたが、何とか健在だった。ホッとする。
足場が悪く近づけず、本格的な連接産卵撮影の機会はなかった。
どうやら2~3頭はかろうじているみたいだが、あちこち移動しているらしく、
なかなかその後も出会えない。
一頭、岸辺でホバリングしている個体を見つけたが、向こう向きだった。残念。



昨日の雨の影響か足場が悪く、歩きづらいのであちこち移動するのもしんどいが、
とりあえず場所を変えてみることにした。
すると早速、縄張り中の♂を発見。
慎重に近寄り、水面反射を写す。



開放を選ぶとシャッタースピードでギリギリの線を狙うしかない。
角度も上からのショットになってしまうのは少々残念だ。
絞り込んでマニュアルストロボにする手もあるが、ボケに角がついてしまうのは
あまり好みとするところではないのだ。しかし、試しておいてもよかった・・・後の祭り。



被写体の角度を優先すると、こんな感じになってしまう。
そんなこんなで何枚か写している内に、気温も上がってきて、何だか汗ばんできた。
そこへ、もう一頭やってきた。
次の展開は縄張り争いかと思われたが、♂はすかさず空中アタックし、なんとそのまま
つながってしまった。どうやら♀が来たようだ。



交尾しつつ安堵する♂の度アップを捉える。



半分あきらめかけていたが、シーズン終盤を飾るにふさわしいフィールドとなった。
これで明日から仕事に集中できるというものだ。

キトンボと遊ぶ

2007年10月24日 | トンボ
2007年もシーズン終了が近づいてきた。
絶好の好天でこの天気にふさわしいトンボを写しに出かけることにする。
先日一度訪れてどうにもピンと来ないショットしかとれなかったが、
今日はもう盛りを過ぎていると言う感じで、長いこと相手をしてくれる
猛者もいないようだ。



とりあえず手近でホバってくれる個体がいたので、
駆けつけ三杯・・・液晶モニタを見た感じでは、またピリッと来てないなあ・・・
捨てるか・・・と思ったが、とりあえず消去せずに残しておいたら、
何とか二枚はマシには写っていた。



でも逆光条件撮影が多く、キトンボオススメの順光撮影はなかなか出来ない。
ちなみに今日は一度もストロボをはめなかった。(笑)



今日は(も)キトンボの連産には出会えなかったが、代わりに苦手なミヤマアカネが
やって来た。こいつだけはどうしてもピントが合わない(笑)。なぜ合わないのか?
写しながら考えたら、わかった。写す気が起きないのだ。。。(半分負け惜しみ)



お粗末!
いずれミヤマアカネにはちゃんと挑戦するとして、キトンボのバリエーションを
いくつか撮ることにする。

まずは、水面反射!



大げさに表現しようとしたら、オーバーしただけだった。
何となく欲求不満が収まらないので、気のいいキトンボを見つけて
手乗りに挑戦。




上)中指乗り 下)手のひら乗り

こいつは気前が良くて、目の前でホバってくれたが、後ろ向きではどうしようもなかった。



結構ホバっているが、実は、止まる場所を探しているだけ。




いい場所に止まってくれたので、「黄金のキトンボ」 ショット。



今シーズンの締めにはまだしたくないんだが、
どうにも気力と体力が・・・。
でもまだ機会があればどこかに出かけようと思う。

今日のおまけ。

百蛾夜行 第九巻 秋の夜長

2007年10月06日 | 
 

 10月の蛾探索。
 今年は前半こそまあまあだったが、夏を過ぎるころからどうも不調になった。
 山奥に行ってもめぼしい蛾を殆ど見かけないのである。
 当方も、今年はズルして楽をする暇がもらえず、夜の蛾探索も後半は
 かなりしんどかった。

 そんなこんなで、肝心要の気力がここに来て失せてきた。。。
 今日あたりも絶好の秋晴れでどこかにでかければ何か見られたのだろうが、
 その気さえ起きない自分に、むしろホッとしている別の自分がいたりする。

 前置きが長くなったが、昨夜は10月のまだ見ぬ憧れの蛾を見に、いつもとは
 違うコースを辿ることにした。

 到着したばかりの新車にETCカードを入れ、ドキドキの初トライもどうと言うことなく
 クリアした(笑)ここ三年ほど、仕事で高速の往復が増え、ETCを使ってなかったので、
 いくら損したかしれないが、これで少しは節約できそうである。

 インターを降りしばらく街道を進むとだんだんと山へと入っていく。
 いつも見る景色とはひと味違う感じだ。
 子供の頃読んだ探偵小説に出てきそうな風景が次々とよぎっていく。

 だいぶ山を登っていくと、最初のポイントと思われる橋に着く。
 建物の壁にへばりつく大きなスズメガ風の個体を発見し降ろしてみると、
 ムラサキシタバだった。
 他にはヒメヤママユの黒化型や、秋のお馴染みの蛾の仲間などが見られた。


 

 ヒメヤママユの黒化型 / オオハガタヨトウ
 エゾキシタヨトウ?(最初、暫定的にウスキシタとしたもの。右後翅に黄色鱗片が
 見えるのと、その部分の形状等から擦れたエゾキシタの可能性が大きいが何とも言
 えない・・・) / マエモンオオナミシャクの綺麗な個体

 他に、初物となるナカアオナミシャク、キイロキリガをはじめ、アマヒトリ、キシタミドリヤガ、
 ナカウスエダシャクなどの姿を見かけるが、本命は現れない。。。

 
 ナカアオナミシャク

 そこは適当に切り上げ、更に登っていくと、峠の駐車場に到着。
 駐車場の下で待ち合わせていたSさんと合流する。

 駐車場のトイレで、ナカジロトガリバを見た瞬間、季節はもう10月なんだということを
 思い知らされる。頭ではわかっていても、フィールド心がまだ夏の終わりくらいの感覚で
 いたようだ。これで彷徨える心も少しは浮かばれただろうか?笑。

 

 ニッコウナミシャク(初) / キエグリシャチホコ /
 ナカジロトガリバ / コカバスジナミシャクの割と綺麗な個体 / キイロキリガ(Sさんには
 モンキキリガと言ってしまった。頭の中ではキイロキリガの文字が結像していたのだが・・・
 失礼!)

 そのあたりでしばし蛾を探していると、足下になにやら見たことあるような物体が・・・
 灰色の地に黒いスジが入っている・・・まさか・・・ギンモンセダカモクメ!!??・・・
 Sさんを呼んでしばらく観察してみたが、あれ?どうもおかしい・・・何と、タバコの灰
 だった・・・大笑。。。

 穴居奥、ここでも本命は見られず、Sさんを橋まで案内するが、
 ここでも相変わらずのメンバーだった。
 その内に気力も無くなってきて、本命をあきらめ、別路で山を下ることにする。

 そのまま往時のコースを辿っても面白くないので、別ルートでいつもの峠を通過するという
 豪華なコースだ。笑。

 途中、いつもの峠のポイントの少し手前の湖に寄ってみる。
 はじめていったところだが、カトカラの姿が目立つ。
 高い壁のあたりでは、ムラサキシタバが数頭へばりついたり飛んだりしていた。
 そのあたりで、初物のエゾシロシタバを得る。
 しかし、他にはシロシタバの姿が目立つくらいで、赤いシタバは見つからない。

 そこも適当に切り上げ、いつもの峠に到着。
 相変わらず、殆ど蛾の姿がない。カトカラはいい加減擦れたゴマシオ一頭だけ。

 

 エゾシロシタバ と ゴマシオキシタバ

 せっかくここまで来たので、本命の記録地をちょっとだけ覗いた方がいいかな?という
 気持ちもあったが、もう既にかなりしんどかったので、道の温泉と低山のポイントだけ
 覗いて帰った。途中見かけた色鮮やかなクスサンをもって、今回の蛾探索のレポートを
 終えたいと思う。お粗末。

 

マ行のトンボ

2007年10月03日 | トンボ
 いよいよ秋も深まってきた。
 体もやっと空いたが、今度は天気が悪い。
 今日も野暮用の予定だったが、とりあえずそれがなくなったら、今度は時間を
 もてあましてしまった。時計を見るとお昼にかかる頃だ。今からなら、小一時間
 ミルンでも見に行けるな・・・そう思って出かけてみる。

 ミルンに会える可能性は、低く見積もっても90%と思っていたが、予想通り
 ミルンにはすぐに遭遇した。
 しかし見るのと写すのでは大違い!半ば摂食飛翔のような感じで、行動半径も広い
 ので、シャッターチャンスさえ掴めない。
 しばらく粘っていると、一頭が間近で往復飛翔をはじめた。
 チャンス到来か?!しかし、そのミルンは根性がなくて、すぐに高いところに
 止まってしまった。遠くてピントが合わせられない!
 ミルンファンには申し訳ないが、自分の中ではミルンにはあまりステイタス的なものを
 感じられず、コシボソやタカネのように写したいっ!という気持ちになれない。
 でも、その内ホバリングの綺麗な写真を撮りたいものだ。

 

 その後もチャンスはなく、そろそろ帰り時刻となってきた。
 このまま何も写さないのもなんなので、そばにいたミヤマアカネを写してみる。

 
 
 

 基本的に開放でハイスピードシンクロ撮影。要はミルンの為のテスト撮影も兼ねている。
 200ミリマクロで距離目盛が大体1メートルのあたりだ。ストロボはこのモードでは
 オートになってしまうので、発光量を押さえるために焦点距離を最小にしている。
 (A★Macro 200mmでは、カメラ本体の方で焦点距離を読めないので、ストロボの
 照射角度もマニュアル調節になる)
 一枚目は、1/180、二枚目は、1/250、三枚目は、1/350。三枚目はたまたま連写した
 二枚目のカットで、ストロボが発光してなくて自然な絵になっている。
 この状況では大体1/250くらいで適正となっていたが、+-を好みで設定できる例の一つだと
 思う。自分は目のF値が落ちているので、見た目の印象は二枚目と三枚目の中間くらいだろうか?

 直接関係ないが、最近、トンボを写す機会が増えて、またRAWで写すことが増えた。
 今更ながら・・・というか、夏に裏ヤンマ静止を写した際に気がついたのだが、
 RAWとjpeg記録では思ったよりもかなりクオリティ感が違う。Jpegはカメラ内部処理で
 RAWの場合は現像ソフトに依存すると言うのもあるんだが、RAWの方がその言葉通り、
 やはり生々しい。自分の感覚的には、Rawとjpegには、ポジとネガくらいの違いを感じる。
 (Mac OS10.4.xのプレビューではRawも直接見ることが出来るが、jpegとの画質の鮮度
 の差がよくわかる)
 但し、RAWも現像後、フォトショップに立ち上げた段階でほんの僅かだが、解像が
 劣化するのがわかる。(jpeg保存しているので当然ではあるが、割とはっきり視認できる)
 RAWのままの状態で画像が表現できたら素晴らしいと思うのだが、まだまだ難しいのかも
 しれない。