椿峰のまち

所沢・椿峰ニュータウンでのまちから見えてくるものをお伝えするブログです。

父の場合〔2〕

2016-07-07 20:43:17 | 高齢化社会
椅子やテレビなど、2階の父の部屋のものを運んだせいもあってすぐ自分の部屋のようになり、居心地は悪くなかったと思います。
ほかの施設と違ってかなり自由で、食事もおいしそうな献立で、スタッフの方たちも親切でキビキビしていると思いました。

部屋を出てすぐのスペースにテーブルがいくつか置いてあり、そこで入居者の方たちと一緒に食事をするようになっていました。

施設の敷地内に医院があり、また家族が泊まることのできる部屋がありました。
希望すれば、終末期もこの施設で過ごすことができるとのことで、最期に近くなったら母と私が付き添って、この施設で在宅介護というかホスピスというかそういう形でできるのではないか、と考えました。

しかし、父は4日いただけで家に戻ってしまったのです。

理由はよく眠れない、ということのようでした。

こちらで、高齢の知り合いの女性の方2人の方に、この話をしてみたところ
父の気持ちがよくわかる、とのことでした。

一緒に食事といっても、和やかな会話ができず
また、高齢になった他人との食事は苦痛に感じるのだそうです。

父は前立腺ガンのため採尿のバッグを持ち歩き、その管が見え隠れしていたりします。
それが気になる方がいたかもしれません。
比較的恵まれた施設であっても、このような問題が隠れているのではないでしょうか。

70歳台ではそれほど問題がなくても、80歳台になってくれば手足が不自由になって
きれいに食べるといったことができなくなり、それを食事のたびに目にすれば
お互いさまといった気持ちにはならないのかもしれません。

60歳台から70歳台の方たちは、
・高齢者施設で和やかに食事ができるような世話をする
・ちょっとした身の回りの世話をする
というボランティアというものに参加することを考えるべきではないでしょうか。
無理のない月1,2回であれば、できるのではないでしょうか。

自分たちの介護を考えるとき、老いというものをしっかり見つめ、介護の人手不足解消にも貢献する必要があるのではないでしょうか。