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アイラン・バークレー対ロベルト・デュラン(1989/02/24)

1989-02-24 17:52:25 | classic

WBCミドル級タイトルマッチ

1989年の年間最高試合。パナマの石の拳37歳のロベルト・デュラン選手(Roberto Duran)が28歳のミドル級王者アイラン・バークレー選手(Iran Barkley)を攻略し、4階級目のミドル級王座を獲得した一戦でした。(体格比較)

ライト級王座に長らく君臨しシュガー・レイ・レナード選手に勝利してウェルター級も制したパナマの英雄デュラン選手。
しかしレナード選手との再戦での「ノーマス」以降、対ウィルフレド・ベニテス選手、対カークランド・ライン選手と連敗を喫し、その後スーパーウェルター級王座を獲得するも、マービン・ハグラー選手、トーマス・ハーンズ選手に完敗を喫するなど、階級の壁を感じさせる戦いが続いていたデュラン選手。86年には伏兵ロビー・シムズ選手に敗れるなど、その偉大なるキャリアの終局の時は近いと誰もが感じていた当時の状況。
対するバークレー選手はハーンズ選手に番狂わせの3回ストップ勝ちで王座に就いたばかりの28歳。ハーンズ選手を痛烈に沈めた強打の印象が強烈で、体も大きくイカツイ風貌で、大ベテラン、デュラン選手にとっては苦しい展開が予想されていた試合でした。

試合はデュラン選手のシャープなカウンターブローが冴える立ち上がり。体格差のあるバークレー選手が放つ長いジャブをスリップでかわしてからの右クロス、左フックなどのデュラン選手の攻撃は見事なもので、初回からこの右でバークレー選手をよろめかせる好スタートを見せます。
しかし試合が進むごとに両者のナチュラルなパワーの差が現れていきます。デュラン選手のパンチをタイミングドンぴしゃりのタイミングで何発も浴びながらもなかなか怯む様子を見せないバークレー選手。ほぼ互角のジャブの差し合いながらもパワーの差でバークレー選手がやや上回り、密着戦でも強烈なボディブローなどを浴びせて徐々に王者がペースを引き寄せていった中盤戦でした。
とはいえバークレー選手の強いパンチを喰いながらも深刻なダメージを負う事無く精力的に戦っていた37歳のデュラン選手のコンディションの良さも感じられる流れ。
そして後半に入りペースが落ちたのは若い方の王者バークレー選手でした。
手数が減り、集中力を欠いたような王者のジャブに合わせるデュラン選手の右が再び試合の主導権を奪っていきます。そして11回、デュラン選手の右ストレートから左フック、右ストレート、右ストレートの渾身のコンビネーションを全弾まともに浴びたバークレー選手が遂にダウンを喫し、決定的なポイントを得たデュラン選手が熱い接戦を制しています。

公式の採点結果は118-112,116-112でデュラン選手の勝利を2人が支持し、残る1人が116-113バークレー選手、というスプリットディシジョンでした。
わたくしめのシロート採点は115-112デュラン。以前見たときにはバークレー選手の勝ちとスコアした記憶があるんですが、、、それだけクロスした内容だったという事でしょう。
何度見ても熱くなれる素晴らしい試合でした。




2008-10-14 17:52:25



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