「014:煮」の歌は、こちらにトラックバックしてください。
014:煮(jonny) (迂闊な夜の真ん中で)
煮てみてもおもしろいかもしれません みんな一緒にひとつの鍋で
014:煮(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
勧められて煮炊屋で飲む茶の熱し弥生時間のここには流る(吉野ヶ里遺跡)
014:煮(根無し草) (根無し草)
煮えたぎる マグマのような この想い 今となっては ティッシュの中です
014:煮(蓮野 唯) (万象の奇夜)
カタカナは煮ても焼いてもカラカラと身軽に底の浅い響きで
014:煮(みずき) (空)
煮崩れし魚の目ひかる空間は涙の海か とほき潮騒
014:煮(詩月めぐ) (かじられちゃったお月様)
「面取りは煮くずれ防ぐためだから」君のおかげで上手に出来たよ
014:煮(船坂圭之介) (kei's anex room)
生くる身の余剰のごときかなしみは真夜キツチンのごつた煮のごと
014:煮(ひじり純子) (純情短歌)
無花果のワイン煮のごと甘き言葉 私に与えたまえ君よ
014:煮(うたまろ) (五と七と五と七と七)
生きている歴史が教科書のなかで 煮つまっていく 腐敗していく
014:煮(アンタレス) (思い出ずるままに)
受け継ぎし亡母(母)の味をば娘と孫に引き継ぎ行かむ煮物のこつを
014:煮(小早川忠義) (Just as I am Returns)
この眼なる水晶体も取り外し煮沸消毒したき夜なり
014:煮(じゅじゅ。) (rahasia2 ~題詠blog2009~)
徹夜明け 煮詰まる前に逢いたくて 彼方の空に昇りゆくきみ
014:煮(鳥羽省三) (見沼田圃の畔から)
「あずき汁煮詰まったか」と訊ねられ「煮詰まった」と言えば殺される怖いお噺
014:煮(木村比呂) (*さよなら小鳩)
地球からしばらく君になるものは煮ても冷めてもおいしくつくる
014:煮(星野ぐりこ) (題詠100首爆走中。)
憧れを煮詰めすぎたら恋になりちょっと後悔しているのです
014:煮(星野ぐりこ) (題詠100首爆走中。)
憧れを煮詰めすぎたら恋になりちょっと後悔しているのです
014:煮(月下燕) (a swallow under the moonlight)
肉じゃががなすすべもなく煮くずれる立つべきでないキッチンにいて
014:煮(眩暈丸) (コギト過剰の歌)
煮詰まった会議の時にあの人は出前取ります腐った寿司を
014:煮(柴田匡志) (スタートライン)
渋皮煮食べ始めれば空っぽに作るまでの苦労が水の泡
014:煮(かりやす) (彼方探訪)
「山賊の歌」にはダサいジャージなり芋煮会だけ寒くてもよし
014:煮(ひいらぎ) (ひいらぎのゆっくり短歌日記)
もう少し煮詰めてみれば良かったね薄味だった二人の会話
014:煮(佐藤紀子) (encantada)
煮炊きする火の使えない海底にご馳走は刺身、海草サラダ(浦島太郎物語)
014:煮(梅田啓子) (今日のうた)
ケータイに送られ来たる死をわきに置きてぬめれる里芋を煮る
014:煮 (穴井苑子) (猫のように純情)
聞くだけでたまらん単語ランキング堂々の第一位は「うま煮」
014:煮(松木秀) (わたしよきみの風景であれ)
五右衛門を煮ていたときの秀吉は薄ら笑いの顔をしていた...
014:煮(わだたかし) (ファミレス短歌)
「煮卵が得意料理」というキミの似てない兄はフレンチのシェフ
014:煮(ぽたぽん) (今日には今日を 明日には明日を)
コトコトと煮込んだスープは愛情のカケラがなくてもおいしくできる
014:煮(はこべ) (梅の咲くころから)
思うこと叶わずひとりひたすらに ジャムを煮ている土曜日の午後
014:煮(陸王) (Always Walking with Yu)
評判の関東煮(おでん)を前にサラダ食(は)む君を見ていて元気になれる
014:煮(ウクレレ) (十線譜)
競争の社会をぼくは生きのびる煮ても焼いても食えないせいで
014:煮 行方祐美 (フーガのように)
ふっとりと茄子横たわる含め煮の大鉢のあり帰り来たれよ
014:煮(柚木 良) (舌のうえには答えがでてる)
りんご煮るきみのおしりにふれていて三島由紀夫の最期をおもう
014:煮(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
食むことの煮ても焼きても能はざる有象無象の世にはばかる
014:煮(髭彦)再投稿 (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
食むことの煮ても焼きても能はざる有象無象の世にぞはばかる
014:煮(さかいたつろう) (流星文庫)
放課後に突然好きって言われたい 煮ても焼いても食える顔で
014:煮 (井手蜂子) (蜂歌/Hello,Mr.Darkness.)
宴会の鍋に残った煮こごりは等分にして持ち帰りませう
014:煮(ろくもじ) (タンカコタンカ 題詠篇)
呼吸すらめんどくさいね お鍋ではぽかんとしてる魚が煮える
014:煮(伊藤夏人) (やわらかいと納豆2009)
煮えたぎるアタシの鍋にそうやってイワシの骨とか投入しないで
014:煮(藻上旅人) (創作のおと)
捨てきれぬ君への想い鍋にかけ煮つめた後に残る焦げあと
014:煮 (久哲の適当緑化計画。)
道の辺に潮汁煮る我胸の秘仏としての黒聖母かな
014:煮(久哲)再投稿 (久哲の適当緑化計画。)
道の辺に潮汁煮る我胸の秘仏としての黒聖母かな
014:煮(鹿男) (もえないゴミ箱)
焦げ付いたわりに煮えにらないなんてダメなおナベとおんなじなんて
014:煮(マトイテイ) (ようこそ 纏亭へ)
煮えたぎる情熱だとか勇気とか正義感とか今は寂しい
014:煮(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
手招きに首を振りつつ煮たまごをふたつに割りつづける春の空
014:煮(五十嵐きよみ) (NOMA-IGAオペラ日記)
大鍋の野菜とろとろ煮崩れてゆくそばで読むロマンス文庫
014:煮(じゃみぃ) (じゃみぃのうた)
煮魚の食後の皿の汚さに詫びる心と自責の念と
014:煮(八朔) (I am still here ... われひとりゐて)
その歳の最後の雪を煮溶かして洗い清める身体の一部
014:煮(西野明日香) (水の中のASIAへ(短歌な毎日))
本当の旨味を知るため煮詰めつつ十一回目の味見をしてる
014:煮 (新井蜜) (暗黒星雲)
まだ寒い水辺に並ぶもの達は煮ても食えない山からのもの
014:煮 (minto) (@100@)
うどんには煮物とスープの差のやうな味を請ひつつ辛子を入れる
014:煮(みつき) (みそひと :: misohito ::)
我がために煮返す芋は崩れおり 君は戻らぬ 君に戻れぬ
014:煮(都季) (31pieces)
嫌なことあったのだろうぐつぐつと君はひたすらカレーを煮込む
014:煮(風天のぼ) (でんでんむしの夢)
朝おそくさばの水煮に醤油かけ「きょうの料理」のレシピ見ている
014:煮 (水口涼子) (FANTASIA )
煮崩れた野菜のように草臥れて朝の通勤電車を降りる
014:煮(緒川景子) (ひらいた「れんげ」のはなは、ハスのはな。)
ことことと煮込んでいたのでしょうクマは木のボールによそってくれました
014:煮 (佐東ゆゆ) (Putting Holes in Happiness)
老いはこわくないの?ママがあたくしのためにスープをくつくつと煮る
014:煮(夏実麦太朗) (麦太朗の題詠短歌)
引越すと水が変わるということを煮物の味で感じています
014:煮(わたつみいさな) (乱切りくじら)
愛ということばのあとで煮詰まったホワイトシチュウを食べさせている
014:煮(ふみまろ) (光る風の記憶)
抜き忘れわたも煮過ぎの魚ではさばき上手も裏身を焦がす
014:煮(原田 町) (カトレア日記)
好き嫌い言えず食べてたあの頃の煮凝りという不可思議な味
014:マ(ME1) (FILL mobile)
今すぐに煮沸消毒してください。雑菌だらけで触れられぬ藍
014:煮(祢莉) (suger drop)
煮くずれたりんごのようにめそめそとしてたい雨の木曜日には
014:煮(日向弥佳) (黒猫ときんぎょ)
里芋の煮っころがしをほおばってパラサイトでもいいやと思う夜(よ)
014:煮(天国ななお) (お月様は許さない)
やわらかい豚の角煮を半分に分けたお箸を舐めて あなたが
014:煮(ジテンふみお) (雲のない日は)
笑いながらあなたの切ったにんじんが煮くずれるまで僕らしくいる
014:煮(キヨ) (ぼくはこんなことが好き。)
春が来るたびにいちごを煮込んでるいちごが生えてた土手がなくなる
014:煮(磯野カヅオ) (その時の主人公の気持ちを三十一文字で述べよ。)
神寿くやメッキは剥がさるるために煮え湯は飲まさるるためにあり
014:煮(海里) (Now Here)
煮くずれるかぼちゃの音に目を閉ざし形なきまま祈り捧げる
014:煮(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
納得を待つ間中うろうろと高野豆腐は煮含められて
014:煮(只野ハル) (Ordinary days)
炒め物 鍋もの カレーはできるけど 煮物は無理 おふくろの味
014:煮(天野ねい) (三十一文字の毒薬)
はらわたが煮えくり返り焦げ付いた もう感じなくなった、なんにも
014:煮(ひわ) (十三夜)
幼い日母が作った「お煮しめ」のどこに鬼がいるのと思う
014:煮(たざわよしなお) (世界を翻訳するための試み)
銀シャケのみぞれ煮が出来上がるまでにビール微かにヌルまってゆく
014:煮(英田柚有子) (阿呆船)
煮込まれて濁った鍋の中にいる辛うじてまだわたしのままで
014:煮(キャサリン) (コーラス♪(*^▽^*)カレンダー♪)
菊花は煮るではなくて茹でるだと教えてくれる先輩歌人
014:煮(O.F.) (O.F.)
煮つまって天を仰げば国産のサイが一匹さびしそうです
014:煮(七五三ひな) (ひなの雑記と言葉遊び)
若竹煮・菜の花畑・河津桜 色鮮やかに春を告げゆく
014:煮(音波) (短歌のなぎさ)
「この味は誰にも遺す気がないの」煮るための火が、あるいは青く
014:煮(庭鳥) (庭鳥小屋へようこそ)
たっぷりのミルクを入れてチャイ煮出すスパイスかなり入れすぎたかな
014:煮 (はしぼそがらす) (紆余曲折)
豆を煮る節くれだった母の手をふと思い出す梅匂い立つ
014:煮(秋月あまね) (予定された調和が見つかりませんでした。)
あかねさす君の太腿飴煮色 お先に恋しはじめています
014:煮(暮夜 宴) (青い蝶)
その胸で煮くずれたいと泣きながら差し出すオニオングラタンスープ
014:煮(こすぎ) (たんかんぽんかんみかん)
初時雨ふりしきる昼キャラメルが煮詰まり二人見ないフリして
014:煮(新田瑛) (新田瑛のブログ2)
悲しみをくれたあなたに送ります 煮詰めた涙を瓶詰めにして
014:煮 (冷静と情熱のあいだ)
煮こごりが食べたいなんていわれても今夜は無理よ キスならいいけど
014:煮(ぷよよん)再投稿 (冷静と情熱のあいだ)
煮こごりが食べたいなんていわれても今夜は無理よ キスならいいけど
014:煮(森山あかり) (言葉の花かご)
話し終え靄がかかった夕暮れをやり過ごすためシチュー煮てみる
014:煮(イマイ) (ゆびおり短歌)
今晩は煮込み料理をしなさいと同じ哀しみ持つ人は言う
014:煮(吉里) (梢は歌う)
我が歌は煮詰め苦しむこともなし ただ楽しいと気分で詠う
014:煮(伊藤真也) (クラッシュボク)
噴き出した結露まみれのワンルームでもだぶんそれまだ煮えてない
014:煮(藤野唯) (Sugarmint)
浅はかな間違いもすぐに忘れずに 煮物が好きな猫と暮らしたい
014:煮(健太郎) (モノクローム文芸館)
考えを煮詰めてないで話してよ あたしはオチを求めちゃないの
014:煮(ノサカ レイ) (のーずのーず)
時空は今、煮凍りみたくなっていて桜の咲くころ溶ける予定です
014:煮(ゆふ) (ゆっくりん)
爆睡する君はプユプユ固まつてひと塊の愛しき煮凝り
014:煮(Yosh) (☆生短歌☆)
グツグツと いや グズグズと過ぐ 時だけが 無策の会議 民、煮詰まるなり(怒)
014:煮(湘南坊主) (カンタービレ be 短歌 )
おみゃあさんトロくさいこと言ったらかん味噌煮込みなら名古屋の味だぎゃ
014:煮(やましろひでゆき) (短歌とか短歌とか短歌とか)
クリーニングくらゐぢや汚れがとれないの 煮沸消毒してカカトごと
014:煮(太田ハマル) (とっても短い今日の歌)
オレンジを煮つめていけば逢えるでしょう空を焦がした夕刻の色
014:煮(富田林薫) (カツオくんは永遠の小学生。)
電子レンジ完璧なひかりを放ち煮物とくいな母さんがきえてゆく
[短歌][2009] 014:煮(ezmi) (語りえぬことを。)
ぐらぐらと煮立った鍋を前にしていっそこの手を浸したいなど
014:煮(笹本奈緒) (ニダンカイサセツ)
日に焼けた孫とその子を煮たような祖父と素揚げをしたような父
014:煮(TIARA) (**JEWELRYBOX**)
煮詰まらぬ関係にあり あのひとの泣き顔をまだ僕は知らない
014:煮(畠山拓郎) (あいうえおあお)
ぐずぐずと煮込んでみても五里霧中もどかしなあ時間だけ経つ
014:煮(ほたる) (ほたるノオト)
煮くずした桃の味見は指でする舌先で掬うぬるい憂鬱
014:煮(青野ことり) (こ と り ご と)
ことこととまた煮るために白いんげん金時大豆ひよこ豆買う
014:煮 (村木美月) (うたりずむ)
煮詰まったミルクのように膜をはる凝縮された想いが胸に
014:煮(花夢) (花夢)
夕飯の鯖の味噌煮がわけもなく罵られては煮くずれてゆく
014:煮(みずたまり) (劣等性な優等生の本音)
貴方はまた朝帰りなの? 煮詰まって、くつ、くつ、くつ、くつ、かぼちゃのスープ
014:煮(虫武一俊) (無足場ワンダーランド)
疑いがやまないならば煮えたぎるお湯に浸かってさしあげますが
014:煮(チッピッピ) (うたよみブログ)
料理など教わったことなかったが作る煮しめは母親の味
014:煮(岡本雅哉) (なまじっか…)
もっともっともっともっと(煮詰まると)もっともっとも(別のものになる)
014:煮 (惠無) (なんでもない一日)
とろとろと煮詰まったならタッパーに入れて燃えないゴミの日に出す
014:煮(石畑由紀子) (裏デッサン。短歌・題詠マラソンを走っています。亀スピードで。)
胸で食むうさぎを鍋で煮る 白くさみしんでゆく背中のカーヴ
014:煮(振戸りく) (夢のまた夢)
上質な煮干しを水に放ったら銀のかけらが泳ぎはじめる
014:煮(春待) (三感四音)
煮詰まった会議は更に焦げついた空気の読めない部長は居眠り
014:煮(詠時) (短歌の花道)
煮え切らぬ奴等へ警鐘鳴らしてるケトルは今日も一人息巻く
013:カタカナ(都) (miya-momoの日記)
カタカナを自由自在に解す君 それはローマの偉人の名前?
014:煮(都) (miya-momoの日記)
ふつふつと底に生じるあわぶくを銅鍋に投げ煮つめ丸呑み
014:煮(萩原健之) (猫とピストル会議室)
窓硝子に描くシチュー煮込みながら 夜を背景にして言葉を
014:煮(月下 桜) (*月下 桜 の 世界*)
しいたけと長ねぎ豆腐は気をつけてにゅっと飛び出る熱々煮汁
014:煮(南 葦太) (「謙虚」という字を書けぬほど)
煮沸消毒するべきは 肉 今夜しゃぶしゃぶなんて食べに行かない?
014:煮(空色ぴりか) (美利河的題詠百首2009)
なんかほら話題をふれよとりあえずおまえの実家の雑煮のこととか
014:煮(emi) (時計をはずして)
日曜の朝に煮上がるジャムを待ち食卓の花飾り終える
2009題詠blog014:煮(はづき生) (生さんま定食)
煮詰まった魚ふたりの食卓で彼は口を開きはじめた
014:煮(酒井景二朗) (F.S.D.)
時が來て地獄の釜に煮られるのは俺かお前かどつちだらうな
014:煮 (斉藤そよ) (photover)
野いちごを摘んで煮つめて暮らせたら いいね いいよね そう思えたら (2009.03.15)
014:煮(穂ノ木芽央) (白紙委任状)
ぶくぶくと煮えたぎる鍋いつまでも見つめていても戻らぬものは
014:煮 (ゆり) (森の歌)
疲れるととても食べたくなるどて煮名古屋に生まれてよかったかもね
014:煮(野州) (易熱易冷~ねっしやすくさめやすく、短歌編)
くたくたに煮つまつちまつてる五十代モツ煮のごとき滋味まだみえず
014:煮(加藤サイ) (啖呵きって頂戴)
簡単で豪華に見えるから煮込んでるだけなんだホントにごめん
014:煮(萩 はるか) (Betty's second Bar)
愛憎を煮詰めた色かベージュ系リップに走る疲れたおんな
014:煮(新井恭子) (MINI'S LIFE blog)
換気扇回し忘れて部屋中が君の煮詰めた物になるのだ
014:煮(ことり) (歌)
さびしさを煮詰めたらきっと夕焼けの色したジャムになるかもしれない
014:煮(間遠 浪) (少女らせん)
薔薇を煮る午後に読み始めた本は冷酷なひつじ、うさぎ。同盟
014:煮(松原なぎ) (日向水(題詠blog2009))
融点をたずねる前に煮込まれてふつふつ流れもうもどれない
014:煮(A.I) (Private Window)
酸いリンゴ煮含めながら読む本は(焦がさぬように)カラメルの色
014:煮(こうめ) (はこにわ相聞歌)
ブンタンはいよいよ煮詰まりジャムとなる 会話が夜を待つ色帯びれば
014:煮 (若崎しおり) (ふたつのおでこ)
煮詰めたら煮詰まっちゃってさあどうする恋も家庭もカレーも嘘も
014:煮(草蜉蝣) (低空飛行)
煮えすぎて焦げてしまったなべ底に未熟なわたし亀の子たわし
014:煮(遠野アリス) (gymnopedie)
飴で煮た鱈が食べたい春の日に 駄々を捏ねれば祖母は笑った
0014:煮(蝉マル) (蝉の声)
熱湯に重曹を加え蕨を漬け一分間湯掻く煮てはならない
014:煮(ぱぴこ) (テクテク)
ケンカするまえに笑顔で火にかけたシチューが煮えていい匂いだね
014:煮(流水) (流水(るすい)の短歌Caf'e)
煮こごりが冷えて琥珀になるならば言えない言葉閉じこめておく
014:煮(湯山昌樹) (短歌 富士山麓より)
ぐつぐつと煮て味がよくしみたころ一年が終わる 学級(クラス)のさだめ...
014:煮(遥遥) (たんかのきりかた2)
もうこれで全てがだめになっていいや大丈夫煮沸をしましょ
014:煮(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
やはらかく煮ふくめられてきたのだろうN君の語尾羽よりあはい
014:煮(橘 みちよ) (夜間飛行)
左遷され詩人東坡が島の豚を煮しが角煮のはじまりなりや
014:煮(nene) (セイント☆オゼウサン かばんの中身ご開帳編)
月が満ち欠けてゆだねる 妄想で脳みその中煮え煮えなんです ○すいませんそろそろ自重します
014:煮(ほきいぬ) (カラフル★ダイアリーズ)
どれくらい煮込んだだろう裏道の白が眩しい小さな部屋で
014:煮(あみー) (正直なたましい)
はらわたが煮えくり返る 取り出せばこんなに味が染み込んでいる
014:煮 (沼尻つた子) (つたいあるけ)
焼いてない焼そばと煮ていない煮こみラーメンのためにやかんが鳴いた
014:煮(ユキヲ) (あじさいの戯言)
無意識に重ねてしまうあの恋をせめてスープは煮えて欲しくて
014:煮(村本希理子) (きりころじっく2)
白桃を煮てゐるやうな頼りなさぬかるむ春の農道ゆけば
014:煮 (七十路ばば独り言)
ぐつぐつと心の鍋で煮えている得体の知れない怒りもどかし
014:煮(冥亭) (《冥亭倶楽部》 the snow-ball planet)
氷菓(ソルベ)さえ煮沸消毒せられたり貴人ら御用なる食堂車
014:煮(迦里迦) (香飄)
姑(かあ)さんの煮物の味などしらへんわ おあがりやすこのだいこの炊いたん
014:煮(やや) (言の葉たち)
煮詰まらぬように見あげる花水木 soloのできない恋をしている
014:煮(たかし) (象の鼻)
老いてきたと言いながらキンメ煮るヤツの指先鱗が光る
014:煮(ゆうごん) (夕星のうた)
不可思議な生き物めいたじゃがいもの足をむしって煮こむしずけさ
014:煮 (ソーダ・ファウンテン)
いくつもの煮詰めた思いの煮こごりが結局私なのかもしれない
014:煮(新野みどり) (明日は明日の風が吹く)
透明なフラスコ煮沸消毒す実験前の小さな儀式
014:煮(美木) (ヒネモスアフタヌーン2)
若竹煮なんてつまらんダジャレだと何故か怒ってタケノコ剥く君
014:煮(こけもも) (hotchkiss)
煮魚をつれたら主婦っぽくてかっこいいとハモる友つくれる
014:煮(ゆき) (ひたぶる君を)
とめどなく醜き灰汁を噴きこぼす煮えくりかえるわれのはらわた
煮 (木下一(元くまさん)の短歌ブログ)
罪の無い林檎を煮詰めジャムにしてこの恋にでも塗って食べよう
014:煮 (月夜野兎) (明日 晴れるといいな)
コトコトと煮えるまで待つ文庫本読みきるまでの時間をかけて
014:煮(木下奏) (ブログ・キ・カーデ - 木下奏 blog)
「A:煮物なら作れますけど食べれません」「Q:彼女は煮物を愛しているか?」
014:煮(香-キョウ-) (Sky on Blue)
テレビから聞こえる音は政治家の煮え切ってない言葉の数々
014:煮(こはく) (プラシーボ)
ひらききるちからとっさにあきらめてひとつひとつを煮てゆく深夜
014:煮(ゆら) (コトのはじっこ。)
四月の光にかざすビン詰め ラベルは「砂糖で煮詰めた初恋」
014:煮(羽根弥生) (ことらのことのは)
琺瑯の鍋のあかるさ 最も贅沢な遊びとして桃を煮る
014:煮(こゆり) (おかっぱ短歌)
くらくらとこの世の終わりのような目であたしを見ないで ケータイを煮る
014:煮(nnote) (白い箱から)
煮崩れてもとは何かも解らない感情ぐるぐるぐるぐる混ぜる
014:煮(しおり) (ヒロの独り言)
煮え滾る地獄の釜に落とされる覚悟はなくて諦めた恋
014:煮(田中ましろ) (ましたん)
燃えさかるベッドでふたり煮崩れて人であることさえ忘れてく
014:煮(駒沢直) (題詠blog参加用。)
どろどろとジャムをひとりで煮てる夜 百年分も二百年分も
014:煮(新津康) (GARDEN DRAGON)
時々、君への思いを煮詰めては焦がさないよに確かめている。
014:煮(雪原うさぎ) (ゆきうさぎのあしあと)
喉元に絡んで取れぬ苦言たち 煮詰まりすぎたカラメルの如く
014:煮(村上はじめ) (雑感)
沸々と煮えたぎる鍋キッチンに広がってゆく夕餉の匂い
014:煮(千坂麻緒) (薔薇十字蕩尽短歌)
筍を煮ておきました帰ったら食べてもいいよ捨ててもいいよ
014:煮(フウ) (easygoing.)
母の煮る味付けに似てきたけれどまだまだ私は追いかけていたい
014:煮(宵月冴音) (銀星亭~Villa Argentee D'Etoile~)
急に君が愛してるかとか聞いたから煮込みすぎたのだと言っておく
014:煮(理阿弥) (車止めピロー)
センサーが廃棄間近のひじき煮と白飯(ライス)をチラ見 5waribikidesu
014:煮(ぷ~ち。) (玉兎の宴♪)
眠れない夜はぐつぐつ鍋で煮る悩みも一緒に煮溶けてしまえ
014:煮(KARI-RING) (ほとりほとりと藍色の海)
金髪のコックの今日のとっておきやさしい味の鰆の煮こごり
014:煮(さと) (すばらしい日々)
君との四年間を煮詰めてみたら塩の柱ができていました
014:煮(にいざき なん) (改題「休まないで歩けとチーターが言ったから」)
あなたが煮物を作る日は馬鈴薯のような柔らかい日
014:煮 みぎわ (たづたづし)
つるりんとトマトの皮を剥くやうに母は子供の脚を煮立てる
014:煮(文) (f_blueな日々 題詠blog)
とろ火にて里芋を煮るひと息に剣先をさく春のくりやに
[うたう]014:煮(しろうずいずみ) (花と石ころ)
「煮る」という文字をじっくりながめたらどうやら人が煮られています
014:煮(sora) (追憶~娘へ)
煮崩れた南瓜のやうな毎日を紡いでやうやう1年になる
014:煮(かずみん) (ふわふわ卵のオムライス)
買ったものより美味しいよこの角煮あなたの愛がこもっているから
014:煮(兎六) (一人暮らしの日記)
昨夜見た余熱調理を試そうとまぶたを縫って煮込む生首
014:煮(鴨居) (鴨居短歌)
煮て食おうと焼いて食おうと好きにしろ 最後の晩餐すき焼き食べたい
014:煮(やすたけまり) (すぎな野原をあるいてゆけば)
ながいこと煮つめたもののうちたしかふたつくらいが褒められた恋
014:煮(bubbles-goto) (BIBBLy HoUR)
菓子の家煮立つ大鍋ぐつぐつと絵本はカニバリズムにまみれ
014:煮(のびのび) (のび短歌)
思い出をことこと煮てますアク取りがまだしばらくは続きそうです 参照記事:014:煮
014:煮(市川周) (ミルミルを飲みながら)
煮込んでもよいもの南瓜・Gショック/だめなものGショック以外の時計
014:煮(EXY) (オレブロ★パラダイス♪)
旨かろう 名古屋名物 味噌煮込み うどんグツグツ 熱いうち食え
014:煮(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
口べたできっと不器用その人のただ「煮えた」って呼ばれる打ち身
014:煮(やすまる) (やすまる)
平日の鬱 多すぎる汁の中おどる煮豆がはじけるような
014:煮(佐原みつる) (あるいは歌をうたうのだろう)
くらくらと冬瓜を煮るキッチンに昼と夜との境界がある
014:煮 (一夜) (短歌るBlog)
晴れ渡る五月の空を愛でながら 煮豆食するベランダの卓
014:煮(羽うさぎ) (羽うさぎの日記帳)
ジャムを煮る甘さも香りもコトコトとすべて自分のものにしたくて
014:煮(水風抱月) (朧月夜に風の吹く。)
遠離る君へと向かう憎しみは煮ても焼いても食えない絆
014:煮(志井一) (日記ホプキンス)
煮汁だけまだ使うのでそのお皿さげるのちょっと待ってください
014:煮 (お気楽堂) (楽歌三昧)
そりゃ確かにわたしゃ料理が下手だけど煮ても焼いても喰えないおとこ
014:煮(我妻俊樹) (半ドア)
煮こごりのうすあかるい午後の電話でするどく言うてきとうなこと
014:煮(21世界SUZUTO) (夏山千歳の手記)
そういえば そろそろ苺も終わるわね 安売り煮詰めて春に溜息
014:煮(櫻井ひなた) (ひなごと☆23→24)
スーパーで買った煮物はおいしいし完璧だけど何か足りない
014:煮(Re:) (プリズム)
後ろから抱き締める人じゃない人を想って煮込んだスープを見てる
014:煮(石の狼) (Wulfstan の confessio amantis)
我が儘で美味しい佃煮食べたいと言った翌朝愛を見た気が
014:煮(ちりピ) (ちりちりピピピ)
父が家を空けた日の夜二時過ぎに煮物を作る母の横顔...
014:煮(紫月雲) (resume 1970-2009)
さしすせそ、さしすせそって呟いて煮含ませている存在証明
014:煮(優佳) (5月20日)
二週間すればあたしはあの人と暮らすの煮物も作れないのに
014:煮(桶田 沙美) (31Words Runner)
もし君が形溶かさずマシュマロを煮込んでくれれば暮らしてもいい
014:煮(文月育葉) (冷たい夜の向こう側)
ぐずぐずに煮崩れながらこの部屋でふたりは出口を見失ったの
014:煮(龍庵) (題詠blog2009 龍庵)
悲しみはいつも煮凝り喜びはいつも綺麗に流れてしまう
014:煮(斗南まこと) (野ウサギのように)
煮えたぎる熱くて痛い怒りから逃げ切れぬまま眠れない夜
014:煮(本田鈴雨) (鈴雨日記)
黄身ゆるく茹でられ剥かれふるふるとあはれ玉子の煮られむ刹那
014:煮(葉月きらら) (組曲を奏でるように・・・)
冷え切った二人の関係 鍋で煮て 温めなおそ また始めよう
014:煮(佐藤羽美) (hinautamemo)
菜の花を活けたりおでんを煮てみたり日没前の淡いぬかるみ
014:煮(美久月 陽) (白月夢)
煮え滾る血潮を内にて宥めつつ36度7分の体温
014:煮(帯一鐘信) (シンガー短歌ライター)
煮えきらぬ返事のままでこつこつと鍋蓋鳴らす女の部屋に
014:煮(星川郁乃) (Air Station)
煮えますね煮えてますねとおとなりの人と目交わす会議の末席
014:煮(けぇぴん) (けぇぴんの公式ブログ「聲」)
あれこれと吟味してきた草案も煮詰まつたまま未だ鍋の中
014:煮(矢島かずのり) (蟲短歌)
「煮付けたら食べられそうね」「ダライアスだったらゾーンAのボスだね」
014:煮 (如月綾) (お気に召すまま)
昨日より煮物の味は良くなった けど淋しかった 君が来なくて
014:煮(つばめ) (ツバメタンカ)
その鍋に苺を煮つつ何よりも甘くなるべき少 女の瞳
014:煮(草野つゆ) (虹をこえて)
煮詰まると いつも逃げてた高尾山 ミシュランガイドのせいでもう無理
014:煮(ムラニシミツナ) (COMET!)
「カップ麺よりも煮物を食べなさい!」あのおふくろの味はいずこへ
014:煮(短歌サミット2009.はづき生) (短歌サミットブログ)
真っ暗な部屋に帰ってくるたびに煮物の音の幻聴がする
014:煮(長月ミカ) (創作ブログ とかげのしっぽ)
にんじんがやらかくならないクッキングヒーターわたしの心が煮立つ
014:煮(天鈿女聖) (うずめの花ビラ)
大根の煮物のおいしいお店とか話したいから会ったんじゃない
014:煮(hjr) (_blank)
あなたとのミルクティ煮るひとときがいとおしいから一緒に暮らそう
014:煮(珠弾) (seven seas tac)
煮詰まったときはこうして天井を見ているだけの浮遊死体に
014:煮(tafots) (1年で1000首をつくる)
はらわたが煮えくりかえると聞くけれど真の怒りはとても冷たい
014:煮(兵庫ユカ) (Blog [ .bypass ])
火を弱めて煮ればいいだけがんばるな悲しくなるな皮を集めろ
014:煮(椎名時慈) (タンカデカンタ)
たっぷりと食べて話した鍋の底触れたくなかった話題煮詰まる
014 煮 (吹雪) (夢合わせ)
青い梅煮ている香りさせきみのとなりにすわる二人目の女(ひと)...
014:煮(わらじ虫) (楽園 by わらじ虫。)
失恋のコツは煮詰まる直前にフタをしたまま2年待つこと
014:煮(kei) (シプレノート)
ぐすぐすと小豆が煮えるあと一歩踏み出せぬ私を責めている
014:煮(フワコ) (きくとわたし)
数センチ開いた窓から冷気入り男爵ほろほろ煮崩れており
014:煮(丸山程) (スクリブルタンカ)
いつもより煮物の味が濃いけれど何があったか聞かないでおく
014:煮(みち。) (滑空アルペジオ。)
ごぽごぽと煮えたぎるほど潔白な熱ではなくて、たぶん泣かない
014:煮(桑原憂太郎) (憂太郎の短歌Blog)
母親を校長室に呼び出して煮詰まりてしまふは30分ほど
014:煮(すいこ) (すいこのうたおきば)
煮出したら歌をうたって掃除とか洗濯するのが隠し味です
014:煮 (きりひと) (風まかせ)
ドワドワと噴出したら固まった 煮込みマグマが地球の息吹き
014:煮(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
子と大人ふたつの鍋でカレー煮て辛さ二種類暑さは2倍
014:煮(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
煮物なら得意だよって言っといた 作るとなったら練習するし
014:煮(おっ) (だいえいの短歌専門店)
煮えきった黒い素麺乗せているハゲにびっくり水をかけたい
014:煮(木下一) (リンダリンダタンカ)
参照記事:014:煮 もしかして頭が煮えているのかも君のパンティばかり言ってる
014:煮(末松さくや) (旅人の空(待ち人の雪別館))
もどらないひとの気配がつんとくるあんなに煮沸消毒しても
014:煮(ちょろ玉) (ちょろ玉のコトダマラソン)
煮詰まったふりして先を急ぐゼミ議論も今日でできなくなるね
014:煮(風月堂) (言霊士の座卓)
煮物の下手な嫁だった乗りの良い性格だけが取り柄の、普通の嫁だった明日で30年目か、早いもんだたまには30年前の文句でも、聞かせてやろ...
014:煮(月原真幸) (さかむけのゆびきり。)
煮詰まったキャベツスープの鍋底をさらう どこにも行けない4月
014:煮(田中彼方) (簡単短歌「題詠だ」)
「苔桃のジャムってなんかにあったよね?」「ぐりとぐらかな」苺を煮つつ。
014:煮 (みなと) (海馬)
つれづれのことばもすぐに煮詰まって索漠となるキーボードかな
014:煮(みかみかりん) (童話短歌)
火の赤をボルシチ鍋に奪わせて煮込ませるのだと炎が言った
014:煮(下地杏) (杏ノオト)
嘘ばかり煮込んでもっと甘くして それが毒だと知っているけど
014:煮(片秀) (うつしよはゆめ よるのゆめこそまこと)
恋を知りべったり汚れが染みついた心を煮沸消毒したい
014:煮(日向奈央) (てのひらのきみ)
さようなら あの日と同じ材料で煮込むミートソースは願い
014:煮(稚春) (青いキリンの番外編)
お雑煮を白味噌で作る男とは多分結婚出来ないと思う
014:煮(やや) (カラメルバニラ)
今日のために煮物を勉強してきたのに焼肉のほうが君は好きみたい
014:煮(小林ちい) (ゆれる残像)
曖昧なふたりの距離を火にかけて煮詰めれば こいソースができる
014:煮(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
煮魚の眼(まなこ)しろきを恐れたる子は晩ごはん終へただらうか
014:煮(今泉洋子) (sironeko)
心太(ところてん)ぐつぐつと煮てあの夏の君との思ひ出固めてしまはう
014:煮(春畑 茜) (茶話なごやん)
感情は煮るものならずはつ秋の指に蛇口の銀をまはせり
014:煮(泉) (tannka たんか 短歌)
うす甘くかぼちやのジャムの煮ゆる日のやぬちに欲しきをみなごの声
014:煮(冬鳥) (ことのはうた)
路地 夕暮れ 煮物のにおい 足音の去りゆく気配 室内の影
014:煮(佐山みはる) (月待ち人の窓辺(題詠Blog))
「まだ煮えない」ふいに声せり大楠のしたに車の窓ひらくとき
014:煮(扱丈博) (取扱)
奥歯までやわらかに煮込まれたならきゃべつのようなキスをしましょう
014:煮(内田かおり) (深い海から)
大鍋で大根を煮るぐつぐつと味の染むまで角消えるまで
014:煮(vanishe) (場所)
石ならぶ狹霧の島のいし守りをおほせられしか山羊煮る老婆
014:煮(Makoto.M) (放物線にあこがれて)
はらはらともの煮る女が好きだった春をはなれてサルスベリ咲く...
014:煮 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
とろとろと煮つめゆっくり冷やしたら朱の椀に注ぐきのうの怒り
014:煮(はせがわゆづ) (迷走ランドセル)
冷静に繰り返すくちづけの間に確かに煮くずれていくものたち
014:煮 (蜂田 聞) (蜂田 聞(題詠blog))
佃煮のイナゴを喰らう従兄弟らと知りしときより彼我を意識す...
014:煮(よっしぃ) (J2ロードを共に歩こう。 ~goo annex~)
簡単なレシピでできる煮物でも 男の心に味は染み入る
014:煮 (勺 禰子) (ディープ大阪・ディープ奈良・ディープ和歌山)
えび芋の煮っころがしのお品書き 好きで残業してるんじゃない
014:煮(藤矢朝子) (トイレのうず/たんかん)
さよならと切り出す君はみそ煮込みうどんみたいに歯切れが悪い
014:煮(鯨井五香) (くじら(独唱))
閉じ込めたい身体は遠くキッチンで生姜を十個煮詰めています
014:煮(ぱん) (向日葵 と 月)
ごまかしてばかりいた日々めんつゆで里芋の煮物つくるみたいな
014:煮(山の上のパン) (なしなし やしやし)
煮くずれを構わぬタイプの男性とかれこれ五年一緒にいます
014:煮(空山くも太郎) (ケータイ短歌 備忘録)
ことことと一緒に煮ていこう 僕は火を君は僕を見ていて欲しい
014:煮(青山みのり) (わざとじゃないもん!)
煮詰まったスープの色のどんぐりを子はポケットに隠し持ちたり
014:煮(星桔梗) (風船がわれるまで ?)
いつまでも煮え切らないのは悪い癖賞味期限を定めましょうか
014:煮(久野はすみ) (ぺんぺん100%)
なにもかも煮沸したいようなうすぐもり山吹色のセーターを出す
014:煮(だや (それから人鳥の朝食を買いに)
煮卵と卵くらいの微差だろう君の姿は僕に煮ている
014:煮(Ni-Cd) (反実仮想)
煮え立った雨に閉じ込められていて君の乳房の息が激しい
014:煮(yunta) (詠 ~ツキノチカラ うたのもり~ )
揉め事はそのまま一晩置いといて美味しい煮物なんかじゃないから
014:煮(絢森) ((右耳だけが知っている))
「煮るなり焼くなり。」ぷいと脇を向いて君は正座の足を崩す
014:煮(夢雪) (浪漫)
恋心煮つめて秘薬とろかしてできた私のバレンタインチョコ
014:煮 (寺田ゆたか) (永訣のうた)
やはらかに煮えし子芋をゆつくりと食みしその口すでに動かず
014:煮(茶葉四葉) (ゆざまし)
もともとが叶わぬ仕組み添えぬ訳、煮え切らないと自分で言うな
014:煮(鳴井有葉) (そのためのブログ)
煮え切らない答えと思う煮え切った答えってのも欲しくないけど
14:煮(HY) (天然通信)
煮詰まった気持ち切り替えカラオケで絶唱するよ「CHA-LA HEAD CHA-LA」と
014:煮(なゆら) (リッスン・トゥ・ハー)
とっておきハヤシライスはたまねぎが飴色になれば煮はじめてよし
014:煮(jonny) (迂闊な夜の真ん中で)
煮てみてもおもしろいかもしれません みんな一緒にひとつの鍋で
014:煮(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
勧められて煮炊屋で飲む茶の熱し弥生時間のここには流る(吉野ヶ里遺跡)
014:煮(根無し草) (根無し草)
煮えたぎる マグマのような この想い 今となっては ティッシュの中です
014:煮(蓮野 唯) (万象の奇夜)
カタカナは煮ても焼いてもカラカラと身軽に底の浅い響きで
014:煮(みずき) (空)
煮崩れし魚の目ひかる空間は涙の海か とほき潮騒
014:煮(詩月めぐ) (かじられちゃったお月様)
「面取りは煮くずれ防ぐためだから」君のおかげで上手に出来たよ
014:煮(船坂圭之介) (kei's anex room)
生くる身の余剰のごときかなしみは真夜キツチンのごつた煮のごと
014:煮(ひじり純子) (純情短歌)
無花果のワイン煮のごと甘き言葉 私に与えたまえ君よ
014:煮(うたまろ) (五と七と五と七と七)
生きている歴史が教科書のなかで 煮つまっていく 腐敗していく
014:煮(アンタレス) (思い出ずるままに)
受け継ぎし亡母(母)の味をば娘と孫に引き継ぎ行かむ煮物のこつを
014:煮(小早川忠義) (Just as I am Returns)
この眼なる水晶体も取り外し煮沸消毒したき夜なり
014:煮(じゅじゅ。) (rahasia2 ~題詠blog2009~)
徹夜明け 煮詰まる前に逢いたくて 彼方の空に昇りゆくきみ
014:煮(鳥羽省三) (見沼田圃の畔から)
「あずき汁煮詰まったか」と訊ねられ「煮詰まった」と言えば殺される怖いお噺
014:煮(木村比呂) (*さよなら小鳩)
地球からしばらく君になるものは煮ても冷めてもおいしくつくる
014:煮(星野ぐりこ) (題詠100首爆走中。)
憧れを煮詰めすぎたら恋になりちょっと後悔しているのです
014:煮(星野ぐりこ) (題詠100首爆走中。)
憧れを煮詰めすぎたら恋になりちょっと後悔しているのです
014:煮(月下燕) (a swallow under the moonlight)
肉じゃががなすすべもなく煮くずれる立つべきでないキッチンにいて
014:煮(眩暈丸) (コギト過剰の歌)
煮詰まった会議の時にあの人は出前取ります腐った寿司を
014:煮(柴田匡志) (スタートライン)
渋皮煮食べ始めれば空っぽに作るまでの苦労が水の泡
014:煮(かりやす) (彼方探訪)
「山賊の歌」にはダサいジャージなり芋煮会だけ寒くてもよし
014:煮(ひいらぎ) (ひいらぎのゆっくり短歌日記)
もう少し煮詰めてみれば良かったね薄味だった二人の会話
014:煮(佐藤紀子) (encantada)
煮炊きする火の使えない海底にご馳走は刺身、海草サラダ(浦島太郎物語)
014:煮(梅田啓子) (今日のうた)
ケータイに送られ来たる死をわきに置きてぬめれる里芋を煮る
014:煮 (穴井苑子) (猫のように純情)
聞くだけでたまらん単語ランキング堂々の第一位は「うま煮」
014:煮(松木秀) (わたしよきみの風景であれ)
五右衛門を煮ていたときの秀吉は薄ら笑いの顔をしていた...
014:煮(わだたかし) (ファミレス短歌)
「煮卵が得意料理」というキミの似てない兄はフレンチのシェフ
014:煮(ぽたぽん) (今日には今日を 明日には明日を)
コトコトと煮込んだスープは愛情のカケラがなくてもおいしくできる
014:煮(はこべ) (梅の咲くころから)
思うこと叶わずひとりひたすらに ジャムを煮ている土曜日の午後
014:煮(陸王) (Always Walking with Yu)
評判の関東煮(おでん)を前にサラダ食(は)む君を見ていて元気になれる
014:煮(ウクレレ) (十線譜)
競争の社会をぼくは生きのびる煮ても焼いても食えないせいで
014:煮 行方祐美 (フーガのように)
ふっとりと茄子横たわる含め煮の大鉢のあり帰り来たれよ
014:煮(柚木 良) (舌のうえには答えがでてる)
りんご煮るきみのおしりにふれていて三島由紀夫の最期をおもう
014:煮(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
食むことの煮ても焼きても能はざる有象無象の世にはばかる
014:煮(髭彦)再投稿 (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
食むことの煮ても焼きても能はざる有象無象の世にぞはばかる
014:煮(さかいたつろう) (流星文庫)
放課後に突然好きって言われたい 煮ても焼いても食える顔で
014:煮 (井手蜂子) (蜂歌/Hello,Mr.Darkness.)
宴会の鍋に残った煮こごりは等分にして持ち帰りませう
014:煮(ろくもじ) (タンカコタンカ 題詠篇)
呼吸すらめんどくさいね お鍋ではぽかんとしてる魚が煮える
014:煮(伊藤夏人) (やわらかいと納豆2009)
煮えたぎるアタシの鍋にそうやってイワシの骨とか投入しないで
014:煮(藻上旅人) (創作のおと)
捨てきれぬ君への想い鍋にかけ煮つめた後に残る焦げあと
014:煮 (久哲の適当緑化計画。)
道の辺に潮汁煮る我胸の秘仏としての黒聖母かな
014:煮(久哲)再投稿 (久哲の適当緑化計画。)
道の辺に潮汁煮る我胸の秘仏としての黒聖母かな
014:煮(鹿男) (もえないゴミ箱)
焦げ付いたわりに煮えにらないなんてダメなおナベとおんなじなんて
014:煮(マトイテイ) (ようこそ 纏亭へ)
煮えたぎる情熱だとか勇気とか正義感とか今は寂しい
014:煮(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
手招きに首を振りつつ煮たまごをふたつに割りつづける春の空
014:煮(五十嵐きよみ) (NOMA-IGAオペラ日記)
大鍋の野菜とろとろ煮崩れてゆくそばで読むロマンス文庫
014:煮(じゃみぃ) (じゃみぃのうた)
煮魚の食後の皿の汚さに詫びる心と自責の念と
014:煮(八朔) (I am still here ... われひとりゐて)
その歳の最後の雪を煮溶かして洗い清める身体の一部
014:煮(西野明日香) (水の中のASIAへ(短歌な毎日))
本当の旨味を知るため煮詰めつつ十一回目の味見をしてる
014:煮 (新井蜜) (暗黒星雲)
まだ寒い水辺に並ぶもの達は煮ても食えない山からのもの
014:煮 (minto) (@100@)
うどんには煮物とスープの差のやうな味を請ひつつ辛子を入れる
014:煮(みつき) (みそひと :: misohito ::)
我がために煮返す芋は崩れおり 君は戻らぬ 君に戻れぬ
014:煮(都季) (31pieces)
嫌なことあったのだろうぐつぐつと君はひたすらカレーを煮込む
014:煮(風天のぼ) (でんでんむしの夢)
朝おそくさばの水煮に醤油かけ「きょうの料理」のレシピ見ている
014:煮 (水口涼子) (FANTASIA )
煮崩れた野菜のように草臥れて朝の通勤電車を降りる
014:煮(緒川景子) (ひらいた「れんげ」のはなは、ハスのはな。)
ことことと煮込んでいたのでしょうクマは木のボールによそってくれました
014:煮 (佐東ゆゆ) (Putting Holes in Happiness)
老いはこわくないの?ママがあたくしのためにスープをくつくつと煮る
014:煮(夏実麦太朗) (麦太朗の題詠短歌)
引越すと水が変わるということを煮物の味で感じています
014:煮(わたつみいさな) (乱切りくじら)
愛ということばのあとで煮詰まったホワイトシチュウを食べさせている
014:煮(ふみまろ) (光る風の記憶)
抜き忘れわたも煮過ぎの魚ではさばき上手も裏身を焦がす
014:煮(原田 町) (カトレア日記)
好き嫌い言えず食べてたあの頃の煮凝りという不可思議な味
014:マ(ME1) (FILL mobile)
今すぐに煮沸消毒してください。雑菌だらけで触れられぬ藍
014:煮(祢莉) (suger drop)
煮くずれたりんごのようにめそめそとしてたい雨の木曜日には
014:煮(日向弥佳) (黒猫ときんぎょ)
里芋の煮っころがしをほおばってパラサイトでもいいやと思う夜(よ)
014:煮(天国ななお) (お月様は許さない)
やわらかい豚の角煮を半分に分けたお箸を舐めて あなたが
014:煮(ジテンふみお) (雲のない日は)
笑いながらあなたの切ったにんじんが煮くずれるまで僕らしくいる
014:煮(キヨ) (ぼくはこんなことが好き。)
春が来るたびにいちごを煮込んでるいちごが生えてた土手がなくなる
014:煮(磯野カヅオ) (その時の主人公の気持ちを三十一文字で述べよ。)
神寿くやメッキは剥がさるるために煮え湯は飲まさるるためにあり
014:煮(海里) (Now Here)
煮くずれるかぼちゃの音に目を閉ざし形なきまま祈り捧げる
014:煮(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
納得を待つ間中うろうろと高野豆腐は煮含められて
014:煮(只野ハル) (Ordinary days)
炒め物 鍋もの カレーはできるけど 煮物は無理 おふくろの味
014:煮(天野ねい) (三十一文字の毒薬)
はらわたが煮えくり返り焦げ付いた もう感じなくなった、なんにも
014:煮(ひわ) (十三夜)
幼い日母が作った「お煮しめ」のどこに鬼がいるのと思う
014:煮(たざわよしなお) (世界を翻訳するための試み)
銀シャケのみぞれ煮が出来上がるまでにビール微かにヌルまってゆく
014:煮(英田柚有子) (阿呆船)
煮込まれて濁った鍋の中にいる辛うじてまだわたしのままで
014:煮(キャサリン) (コーラス♪(*^▽^*)カレンダー♪)
菊花は煮るではなくて茹でるだと教えてくれる先輩歌人
014:煮(O.F.) (O.F.)
煮つまって天を仰げば国産のサイが一匹さびしそうです
014:煮(七五三ひな) (ひなの雑記と言葉遊び)
若竹煮・菜の花畑・河津桜 色鮮やかに春を告げゆく
014:煮(音波) (短歌のなぎさ)
「この味は誰にも遺す気がないの」煮るための火が、あるいは青く
014:煮(庭鳥) (庭鳥小屋へようこそ)
たっぷりのミルクを入れてチャイ煮出すスパイスかなり入れすぎたかな
014:煮 (はしぼそがらす) (紆余曲折)
豆を煮る節くれだった母の手をふと思い出す梅匂い立つ
014:煮(秋月あまね) (予定された調和が見つかりませんでした。)
あかねさす君の太腿飴煮色 お先に恋しはじめています
014:煮(暮夜 宴) (青い蝶)
その胸で煮くずれたいと泣きながら差し出すオニオングラタンスープ
014:煮(こすぎ) (たんかんぽんかんみかん)
初時雨ふりしきる昼キャラメルが煮詰まり二人見ないフリして
014:煮(新田瑛) (新田瑛のブログ2)
悲しみをくれたあなたに送ります 煮詰めた涙を瓶詰めにして
014:煮 (冷静と情熱のあいだ)
煮こごりが食べたいなんていわれても今夜は無理よ キスならいいけど
014:煮(ぷよよん)再投稿 (冷静と情熱のあいだ)
煮こごりが食べたいなんていわれても今夜は無理よ キスならいいけど
014:煮(森山あかり) (言葉の花かご)
話し終え靄がかかった夕暮れをやり過ごすためシチュー煮てみる
014:煮(イマイ) (ゆびおり短歌)
今晩は煮込み料理をしなさいと同じ哀しみ持つ人は言う
014:煮(吉里) (梢は歌う)
我が歌は煮詰め苦しむこともなし ただ楽しいと気分で詠う
014:煮(伊藤真也) (クラッシュボク)
噴き出した結露まみれのワンルームでもだぶんそれまだ煮えてない
014:煮(藤野唯) (Sugarmint)
浅はかな間違いもすぐに忘れずに 煮物が好きな猫と暮らしたい
014:煮(健太郎) (モノクローム文芸館)
考えを煮詰めてないで話してよ あたしはオチを求めちゃないの
014:煮(ノサカ レイ) (のーずのーず)
時空は今、煮凍りみたくなっていて桜の咲くころ溶ける予定です
014:煮(ゆふ) (ゆっくりん)
爆睡する君はプユプユ固まつてひと塊の愛しき煮凝り
014:煮(Yosh) (☆生短歌☆)
グツグツと いや グズグズと過ぐ 時だけが 無策の会議 民、煮詰まるなり(怒)
014:煮(湘南坊主) (カンタービレ be 短歌 )
おみゃあさんトロくさいこと言ったらかん味噌煮込みなら名古屋の味だぎゃ
014:煮(やましろひでゆき) (短歌とか短歌とか短歌とか)
クリーニングくらゐぢや汚れがとれないの 煮沸消毒してカカトごと
014:煮(太田ハマル) (とっても短い今日の歌)
オレンジを煮つめていけば逢えるでしょう空を焦がした夕刻の色
014:煮(富田林薫) (カツオくんは永遠の小学生。)
電子レンジ完璧なひかりを放ち煮物とくいな母さんがきえてゆく
[短歌][2009] 014:煮(ezmi) (語りえぬことを。)
ぐらぐらと煮立った鍋を前にしていっそこの手を浸したいなど
014:煮(笹本奈緒) (ニダンカイサセツ)
日に焼けた孫とその子を煮たような祖父と素揚げをしたような父
014:煮(TIARA) (**JEWELRYBOX**)
煮詰まらぬ関係にあり あのひとの泣き顔をまだ僕は知らない
014:煮(畠山拓郎) (あいうえおあお)
ぐずぐずと煮込んでみても五里霧中もどかしなあ時間だけ経つ
014:煮(ほたる) (ほたるノオト)
煮くずした桃の味見は指でする舌先で掬うぬるい憂鬱
014:煮(青野ことり) (こ と り ご と)
ことこととまた煮るために白いんげん金時大豆ひよこ豆買う
014:煮 (村木美月) (うたりずむ)
煮詰まったミルクのように膜をはる凝縮された想いが胸に
014:煮(花夢) (花夢)
夕飯の鯖の味噌煮がわけもなく罵られては煮くずれてゆく
014:煮(みずたまり) (劣等性な優等生の本音)
貴方はまた朝帰りなの? 煮詰まって、くつ、くつ、くつ、くつ、かぼちゃのスープ
014:煮(虫武一俊) (無足場ワンダーランド)
疑いがやまないならば煮えたぎるお湯に浸かってさしあげますが
014:煮(チッピッピ) (うたよみブログ)
料理など教わったことなかったが作る煮しめは母親の味
014:煮(岡本雅哉) (なまじっか…)
もっともっともっともっと(煮詰まると)もっともっとも(別のものになる)
014:煮 (惠無) (なんでもない一日)
とろとろと煮詰まったならタッパーに入れて燃えないゴミの日に出す
014:煮(石畑由紀子) (裏デッサン。短歌・題詠マラソンを走っています。亀スピードで。)
胸で食むうさぎを鍋で煮る 白くさみしんでゆく背中のカーヴ
014:煮(振戸りく) (夢のまた夢)
上質な煮干しを水に放ったら銀のかけらが泳ぎはじめる
014:煮(春待) (三感四音)
煮詰まった会議は更に焦げついた空気の読めない部長は居眠り
014:煮(詠時) (短歌の花道)
煮え切らぬ奴等へ警鐘鳴らしてるケトルは今日も一人息巻く
013:カタカナ(都) (miya-momoの日記)
カタカナを自由自在に解す君 それはローマの偉人の名前?
014:煮(都) (miya-momoの日記)
ふつふつと底に生じるあわぶくを銅鍋に投げ煮つめ丸呑み
014:煮(萩原健之) (猫とピストル会議室)
窓硝子に描くシチュー煮込みながら 夜を背景にして言葉を
014:煮(月下 桜) (*月下 桜 の 世界*)
しいたけと長ねぎ豆腐は気をつけてにゅっと飛び出る熱々煮汁
014:煮(南 葦太) (「謙虚」という字を書けぬほど)
煮沸消毒するべきは 肉 今夜しゃぶしゃぶなんて食べに行かない?
014:煮(空色ぴりか) (美利河的題詠百首2009)
なんかほら話題をふれよとりあえずおまえの実家の雑煮のこととか
014:煮(emi) (時計をはずして)
日曜の朝に煮上がるジャムを待ち食卓の花飾り終える
2009題詠blog014:煮(はづき生) (生さんま定食)
煮詰まった魚ふたりの食卓で彼は口を開きはじめた
014:煮(酒井景二朗) (F.S.D.)
時が來て地獄の釜に煮られるのは俺かお前かどつちだらうな
014:煮 (斉藤そよ) (photover)
野いちごを摘んで煮つめて暮らせたら いいね いいよね そう思えたら (2009.03.15)
014:煮(穂ノ木芽央) (白紙委任状)
ぶくぶくと煮えたぎる鍋いつまでも見つめていても戻らぬものは
014:煮 (ゆり) (森の歌)
疲れるととても食べたくなるどて煮名古屋に生まれてよかったかもね
014:煮(野州) (易熱易冷~ねっしやすくさめやすく、短歌編)
くたくたに煮つまつちまつてる五十代モツ煮のごとき滋味まだみえず
014:煮(加藤サイ) (啖呵きって頂戴)
簡単で豪華に見えるから煮込んでるだけなんだホントにごめん
014:煮(萩 はるか) (Betty's second Bar)
愛憎を煮詰めた色かベージュ系リップに走る疲れたおんな
014:煮(新井恭子) (MINI'S LIFE blog)
換気扇回し忘れて部屋中が君の煮詰めた物になるのだ
014:煮(ことり) (歌)
さびしさを煮詰めたらきっと夕焼けの色したジャムになるかもしれない
014:煮(間遠 浪) (少女らせん)
薔薇を煮る午後に読み始めた本は冷酷なひつじ、うさぎ。同盟
014:煮(松原なぎ) (日向水(題詠blog2009))
融点をたずねる前に煮込まれてふつふつ流れもうもどれない
014:煮(A.I) (Private Window)
酸いリンゴ煮含めながら読む本は(焦がさぬように)カラメルの色
014:煮(こうめ) (はこにわ相聞歌)
ブンタンはいよいよ煮詰まりジャムとなる 会話が夜を待つ色帯びれば
014:煮 (若崎しおり) (ふたつのおでこ)
煮詰めたら煮詰まっちゃってさあどうする恋も家庭もカレーも嘘も
014:煮(草蜉蝣) (低空飛行)
煮えすぎて焦げてしまったなべ底に未熟なわたし亀の子たわし
014:煮(遠野アリス) (gymnopedie)
飴で煮た鱈が食べたい春の日に 駄々を捏ねれば祖母は笑った
0014:煮(蝉マル) (蝉の声)
熱湯に重曹を加え蕨を漬け一分間湯掻く煮てはならない
014:煮(ぱぴこ) (テクテク)
ケンカするまえに笑顔で火にかけたシチューが煮えていい匂いだね
014:煮(流水) (流水(るすい)の短歌Caf'e)
煮こごりが冷えて琥珀になるならば言えない言葉閉じこめておく
014:煮(湯山昌樹) (短歌 富士山麓より)
ぐつぐつと煮て味がよくしみたころ一年が終わる 学級(クラス)のさだめ...
014:煮(遥遥) (たんかのきりかた2)
もうこれで全てがだめになっていいや大丈夫煮沸をしましょ
014:煮(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
やはらかく煮ふくめられてきたのだろうN君の語尾羽よりあはい
014:煮(橘 みちよ) (夜間飛行)
左遷され詩人東坡が島の豚を煮しが角煮のはじまりなりや
014:煮(nene) (セイント☆オゼウサン かばんの中身ご開帳編)
月が満ち欠けてゆだねる 妄想で脳みその中煮え煮えなんです ○すいませんそろそろ自重します
014:煮(ほきいぬ) (カラフル★ダイアリーズ)
どれくらい煮込んだだろう裏道の白が眩しい小さな部屋で
014:煮(あみー) (正直なたましい)
はらわたが煮えくり返る 取り出せばこんなに味が染み込んでいる
014:煮 (沼尻つた子) (つたいあるけ)
焼いてない焼そばと煮ていない煮こみラーメンのためにやかんが鳴いた
014:煮(ユキヲ) (あじさいの戯言)
無意識に重ねてしまうあの恋をせめてスープは煮えて欲しくて
014:煮(村本希理子) (きりころじっく2)
白桃を煮てゐるやうな頼りなさぬかるむ春の農道ゆけば
014:煮 (七十路ばば独り言)
ぐつぐつと心の鍋で煮えている得体の知れない怒りもどかし
014:煮(冥亭) (《冥亭倶楽部》 the snow-ball planet)
氷菓(ソルベ)さえ煮沸消毒せられたり貴人ら御用なる食堂車
014:煮(迦里迦) (香飄)
姑(かあ)さんの煮物の味などしらへんわ おあがりやすこのだいこの炊いたん
014:煮(やや) (言の葉たち)
煮詰まらぬように見あげる花水木 soloのできない恋をしている
014:煮(たかし) (象の鼻)
老いてきたと言いながらキンメ煮るヤツの指先鱗が光る
014:煮(ゆうごん) (夕星のうた)
不可思議な生き物めいたじゃがいもの足をむしって煮こむしずけさ
014:煮 (ソーダ・ファウンテン)
いくつもの煮詰めた思いの煮こごりが結局私なのかもしれない
014:煮(新野みどり) (明日は明日の風が吹く)
透明なフラスコ煮沸消毒す実験前の小さな儀式
014:煮(美木) (ヒネモスアフタヌーン2)
若竹煮なんてつまらんダジャレだと何故か怒ってタケノコ剥く君
014:煮(こけもも) (hotchkiss)
煮魚をつれたら主婦っぽくてかっこいいとハモる友つくれる
014:煮(ゆき) (ひたぶる君を)
とめどなく醜き灰汁を噴きこぼす煮えくりかえるわれのはらわた
煮 (木下一(元くまさん)の短歌ブログ)
罪の無い林檎を煮詰めジャムにしてこの恋にでも塗って食べよう
014:煮 (月夜野兎) (明日 晴れるといいな)
コトコトと煮えるまで待つ文庫本読みきるまでの時間をかけて
014:煮(木下奏) (ブログ・キ・カーデ - 木下奏 blog)
「A:煮物なら作れますけど食べれません」「Q:彼女は煮物を愛しているか?」
014:煮(香-キョウ-) (Sky on Blue)
テレビから聞こえる音は政治家の煮え切ってない言葉の数々
014:煮(こはく) (プラシーボ)
ひらききるちからとっさにあきらめてひとつひとつを煮てゆく深夜
014:煮(ゆら) (コトのはじっこ。)
四月の光にかざすビン詰め ラベルは「砂糖で煮詰めた初恋」
014:煮(羽根弥生) (ことらのことのは)
琺瑯の鍋のあかるさ 最も贅沢な遊びとして桃を煮る
014:煮(こゆり) (おかっぱ短歌)
くらくらとこの世の終わりのような目であたしを見ないで ケータイを煮る
014:煮(nnote) (白い箱から)
煮崩れてもとは何かも解らない感情ぐるぐるぐるぐる混ぜる
014:煮(しおり) (ヒロの独り言)
煮え滾る地獄の釜に落とされる覚悟はなくて諦めた恋
014:煮(田中ましろ) (ましたん)
燃えさかるベッドでふたり煮崩れて人であることさえ忘れてく
014:煮(駒沢直) (題詠blog参加用。)
どろどろとジャムをひとりで煮てる夜 百年分も二百年分も
014:煮(新津康) (GARDEN DRAGON)
時々、君への思いを煮詰めては焦がさないよに確かめている。
014:煮(雪原うさぎ) (ゆきうさぎのあしあと)
喉元に絡んで取れぬ苦言たち 煮詰まりすぎたカラメルの如く
014:煮(村上はじめ) (雑感)
沸々と煮えたぎる鍋キッチンに広がってゆく夕餉の匂い
014:煮(千坂麻緒) (薔薇十字蕩尽短歌)
筍を煮ておきました帰ったら食べてもいいよ捨ててもいいよ
014:煮(フウ) (easygoing.)
母の煮る味付けに似てきたけれどまだまだ私は追いかけていたい
014:煮(宵月冴音) (銀星亭~Villa Argentee D'Etoile~)
急に君が愛してるかとか聞いたから煮込みすぎたのだと言っておく
014:煮(理阿弥) (車止めピロー)
センサーが廃棄間近のひじき煮と白飯(ライス)をチラ見 5waribikidesu
014:煮(ぷ~ち。) (玉兎の宴♪)
眠れない夜はぐつぐつ鍋で煮る悩みも一緒に煮溶けてしまえ
014:煮(KARI-RING) (ほとりほとりと藍色の海)
金髪のコックの今日のとっておきやさしい味の鰆の煮こごり
014:煮(さと) (すばらしい日々)
君との四年間を煮詰めてみたら塩の柱ができていました
014:煮(にいざき なん) (改題「休まないで歩けとチーターが言ったから」)
あなたが煮物を作る日は馬鈴薯のような柔らかい日
014:煮 みぎわ (たづたづし)
つるりんとトマトの皮を剥くやうに母は子供の脚を煮立てる
014:煮(文) (f_blueな日々 題詠blog)
とろ火にて里芋を煮るひと息に剣先をさく春のくりやに
[うたう]014:煮(しろうずいずみ) (花と石ころ)
「煮る」という文字をじっくりながめたらどうやら人が煮られています
014:煮(sora) (追憶~娘へ)
煮崩れた南瓜のやうな毎日を紡いでやうやう1年になる
014:煮(かずみん) (ふわふわ卵のオムライス)
買ったものより美味しいよこの角煮あなたの愛がこもっているから
014:煮(兎六) (一人暮らしの日記)
昨夜見た余熱調理を試そうとまぶたを縫って煮込む生首
014:煮(鴨居) (鴨居短歌)
煮て食おうと焼いて食おうと好きにしろ 最後の晩餐すき焼き食べたい
014:煮(やすたけまり) (すぎな野原をあるいてゆけば)
ながいこと煮つめたもののうちたしかふたつくらいが褒められた恋
014:煮(bubbles-goto) (BIBBLy HoUR)
菓子の家煮立つ大鍋ぐつぐつと絵本はカニバリズムにまみれ
014:煮(のびのび) (のび短歌)
思い出をことこと煮てますアク取りがまだしばらくは続きそうです 参照記事:014:煮
014:煮(市川周) (ミルミルを飲みながら)
煮込んでもよいもの南瓜・Gショック/だめなものGショック以外の時計
014:煮(EXY) (オレブロ★パラダイス♪)
旨かろう 名古屋名物 味噌煮込み うどんグツグツ 熱いうち食え
014:煮(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
口べたできっと不器用その人のただ「煮えた」って呼ばれる打ち身
014:煮(やすまる) (やすまる)
平日の鬱 多すぎる汁の中おどる煮豆がはじけるような
014:煮(佐原みつる) (あるいは歌をうたうのだろう)
くらくらと冬瓜を煮るキッチンに昼と夜との境界がある
014:煮 (一夜) (短歌るBlog)
晴れ渡る五月の空を愛でながら 煮豆食するベランダの卓
014:煮(羽うさぎ) (羽うさぎの日記帳)
ジャムを煮る甘さも香りもコトコトとすべて自分のものにしたくて
014:煮(水風抱月) (朧月夜に風の吹く。)
遠離る君へと向かう憎しみは煮ても焼いても食えない絆
014:煮(志井一) (日記ホプキンス)
煮汁だけまだ使うのでそのお皿さげるのちょっと待ってください
014:煮 (お気楽堂) (楽歌三昧)
そりゃ確かにわたしゃ料理が下手だけど煮ても焼いても喰えないおとこ
014:煮(我妻俊樹) (半ドア)
煮こごりのうすあかるい午後の電話でするどく言うてきとうなこと
014:煮(21世界SUZUTO) (夏山千歳の手記)
そういえば そろそろ苺も終わるわね 安売り煮詰めて春に溜息
014:煮(櫻井ひなた) (ひなごと☆23→24)
スーパーで買った煮物はおいしいし完璧だけど何か足りない
014:煮(Re:) (プリズム)
後ろから抱き締める人じゃない人を想って煮込んだスープを見てる
014:煮(石の狼) (Wulfstan の confessio amantis)
我が儘で美味しい佃煮食べたいと言った翌朝愛を見た気が
014:煮(ちりピ) (ちりちりピピピ)
父が家を空けた日の夜二時過ぎに煮物を作る母の横顔...
014:煮(紫月雲) (resume 1970-2009)
さしすせそ、さしすせそって呟いて煮含ませている存在証明
014:煮(優佳) (5月20日)
二週間すればあたしはあの人と暮らすの煮物も作れないのに
014:煮(桶田 沙美) (31Words Runner)
もし君が形溶かさずマシュマロを煮込んでくれれば暮らしてもいい
014:煮(文月育葉) (冷たい夜の向こう側)
ぐずぐずに煮崩れながらこの部屋でふたりは出口を見失ったの
014:煮(龍庵) (題詠blog2009 龍庵)
悲しみはいつも煮凝り喜びはいつも綺麗に流れてしまう
014:煮(斗南まこと) (野ウサギのように)
煮えたぎる熱くて痛い怒りから逃げ切れぬまま眠れない夜
014:煮(本田鈴雨) (鈴雨日記)
黄身ゆるく茹でられ剥かれふるふるとあはれ玉子の煮られむ刹那
014:煮(葉月きらら) (組曲を奏でるように・・・)
冷え切った二人の関係 鍋で煮て 温めなおそ また始めよう
014:煮(佐藤羽美) (hinautamemo)
菜の花を活けたりおでんを煮てみたり日没前の淡いぬかるみ
014:煮(美久月 陽) (白月夢)
煮え滾る血潮を内にて宥めつつ36度7分の体温
014:煮(帯一鐘信) (シンガー短歌ライター)
煮えきらぬ返事のままでこつこつと鍋蓋鳴らす女の部屋に
014:煮(星川郁乃) (Air Station)
煮えますね煮えてますねとおとなりの人と目交わす会議の末席
014:煮(けぇぴん) (けぇぴんの公式ブログ「聲」)
あれこれと吟味してきた草案も煮詰まつたまま未だ鍋の中
014:煮(矢島かずのり) (蟲短歌)
「煮付けたら食べられそうね」「ダライアスだったらゾーンAのボスだね」
014:煮 (如月綾) (お気に召すまま)
昨日より煮物の味は良くなった けど淋しかった 君が来なくて
014:煮(つばめ) (ツバメタンカ)
その鍋に苺を煮つつ何よりも甘くなるべき少 女の瞳
014:煮(草野つゆ) (虹をこえて)
煮詰まると いつも逃げてた高尾山 ミシュランガイドのせいでもう無理
014:煮(ムラニシミツナ) (COMET!)
「カップ麺よりも煮物を食べなさい!」あのおふくろの味はいずこへ
014:煮(短歌サミット2009.はづき生) (短歌サミットブログ)
真っ暗な部屋に帰ってくるたびに煮物の音の幻聴がする
014:煮(長月ミカ) (創作ブログ とかげのしっぽ)
にんじんがやらかくならないクッキングヒーターわたしの心が煮立つ
014:煮(天鈿女聖) (うずめの花ビラ)
大根の煮物のおいしいお店とか話したいから会ったんじゃない
014:煮(hjr) (_blank)
あなたとのミルクティ煮るひとときがいとおしいから一緒に暮らそう
014:煮(珠弾) (seven seas tac)
煮詰まったときはこうして天井を見ているだけの浮遊死体に
014:煮(tafots) (1年で1000首をつくる)
はらわたが煮えくりかえると聞くけれど真の怒りはとても冷たい
014:煮(兵庫ユカ) (Blog [ .bypass ])
火を弱めて煮ればいいだけがんばるな悲しくなるな皮を集めろ
014:煮(椎名時慈) (タンカデカンタ)
たっぷりと食べて話した鍋の底触れたくなかった話題煮詰まる
014 煮 (吹雪) (夢合わせ)
青い梅煮ている香りさせきみのとなりにすわる二人目の女(ひと)...
014:煮(わらじ虫) (楽園 by わらじ虫。)
失恋のコツは煮詰まる直前にフタをしたまま2年待つこと
014:煮(kei) (シプレノート)
ぐすぐすと小豆が煮えるあと一歩踏み出せぬ私を責めている
014:煮(フワコ) (きくとわたし)
数センチ開いた窓から冷気入り男爵ほろほろ煮崩れており
014:煮(丸山程) (スクリブルタンカ)
いつもより煮物の味が濃いけれど何があったか聞かないでおく
014:煮(みち。) (滑空アルペジオ。)
ごぽごぽと煮えたぎるほど潔白な熱ではなくて、たぶん泣かない
014:煮(桑原憂太郎) (憂太郎の短歌Blog)
母親を校長室に呼び出して煮詰まりてしまふは30分ほど
014:煮(すいこ) (すいこのうたおきば)
煮出したら歌をうたって掃除とか洗濯するのが隠し味です
014:煮 (きりひと) (風まかせ)
ドワドワと噴出したら固まった 煮込みマグマが地球の息吹き
014:煮(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
子と大人ふたつの鍋でカレー煮て辛さ二種類暑さは2倍
014:煮(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
煮物なら得意だよって言っといた 作るとなったら練習するし
014:煮(おっ) (だいえいの短歌専門店)
煮えきった黒い素麺乗せているハゲにびっくり水をかけたい
014:煮(木下一) (リンダリンダタンカ)
参照記事:014:煮 もしかして頭が煮えているのかも君のパンティばかり言ってる
014:煮(末松さくや) (旅人の空(待ち人の雪別館))
もどらないひとの気配がつんとくるあんなに煮沸消毒しても
014:煮(ちょろ玉) (ちょろ玉のコトダマラソン)
煮詰まったふりして先を急ぐゼミ議論も今日でできなくなるね
014:煮(風月堂) (言霊士の座卓)
煮物の下手な嫁だった乗りの良い性格だけが取り柄の、普通の嫁だった明日で30年目か、早いもんだたまには30年前の文句でも、聞かせてやろ...
014:煮(月原真幸) (さかむけのゆびきり。)
煮詰まったキャベツスープの鍋底をさらう どこにも行けない4月
014:煮(田中彼方) (簡単短歌「題詠だ」)
「苔桃のジャムってなんかにあったよね?」「ぐりとぐらかな」苺を煮つつ。
014:煮 (みなと) (海馬)
つれづれのことばもすぐに煮詰まって索漠となるキーボードかな
014:煮(みかみかりん) (童話短歌)
火の赤をボルシチ鍋に奪わせて煮込ませるのだと炎が言った
014:煮(下地杏) (杏ノオト)
嘘ばかり煮込んでもっと甘くして それが毒だと知っているけど
014:煮(片秀) (うつしよはゆめ よるのゆめこそまこと)
恋を知りべったり汚れが染みついた心を煮沸消毒したい
014:煮(日向奈央) (てのひらのきみ)
さようなら あの日と同じ材料で煮込むミートソースは願い
014:煮(稚春) (青いキリンの番外編)
お雑煮を白味噌で作る男とは多分結婚出来ないと思う
014:煮(やや) (カラメルバニラ)
今日のために煮物を勉強してきたのに焼肉のほうが君は好きみたい
014:煮(小林ちい) (ゆれる残像)
曖昧なふたりの距離を火にかけて煮詰めれば こいソースができる
014:煮(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
煮魚の眼(まなこ)しろきを恐れたる子は晩ごはん終へただらうか
014:煮(今泉洋子) (sironeko)
心太(ところてん)ぐつぐつと煮てあの夏の君との思ひ出固めてしまはう
014:煮(春畑 茜) (茶話なごやん)
感情は煮るものならずはつ秋の指に蛇口の銀をまはせり
014:煮(泉) (tannka たんか 短歌)
うす甘くかぼちやのジャムの煮ゆる日のやぬちに欲しきをみなごの声
014:煮(冬鳥) (ことのはうた)
路地 夕暮れ 煮物のにおい 足音の去りゆく気配 室内の影
014:煮(佐山みはる) (月待ち人の窓辺(題詠Blog))
「まだ煮えない」ふいに声せり大楠のしたに車の窓ひらくとき
014:煮(扱丈博) (取扱)
奥歯までやわらかに煮込まれたならきゃべつのようなキスをしましょう
014:煮(内田かおり) (深い海から)
大鍋で大根を煮るぐつぐつと味の染むまで角消えるまで
014:煮(vanishe) (場所)
石ならぶ狹霧の島のいし守りをおほせられしか山羊煮る老婆
014:煮(Makoto.M) (放物線にあこがれて)
はらはらともの煮る女が好きだった春をはなれてサルスベリ咲く...
014:煮 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
とろとろと煮つめゆっくり冷やしたら朱の椀に注ぐきのうの怒り
014:煮(はせがわゆづ) (迷走ランドセル)
冷静に繰り返すくちづけの間に確かに煮くずれていくものたち
014:煮 (蜂田 聞) (蜂田 聞(題詠blog))
佃煮のイナゴを喰らう従兄弟らと知りしときより彼我を意識す...
014:煮(よっしぃ) (J2ロードを共に歩こう。 ~goo annex~)
簡単なレシピでできる煮物でも 男の心に味は染み入る
014:煮 (勺 禰子) (ディープ大阪・ディープ奈良・ディープ和歌山)
えび芋の煮っころがしのお品書き 好きで残業してるんじゃない
014:煮(藤矢朝子) (トイレのうず/たんかん)
さよならと切り出す君はみそ煮込みうどんみたいに歯切れが悪い
014:煮(鯨井五香) (くじら(独唱))
閉じ込めたい身体は遠くキッチンで生姜を十個煮詰めています
014:煮(ぱん) (向日葵 と 月)
ごまかしてばかりいた日々めんつゆで里芋の煮物つくるみたいな
014:煮(山の上のパン) (なしなし やしやし)
煮くずれを構わぬタイプの男性とかれこれ五年一緒にいます
014:煮(空山くも太郎) (ケータイ短歌 備忘録)
ことことと一緒に煮ていこう 僕は火を君は僕を見ていて欲しい
014:煮(青山みのり) (わざとじゃないもん!)
煮詰まったスープの色のどんぐりを子はポケットに隠し持ちたり
014:煮(星桔梗) (風船がわれるまで ?)
いつまでも煮え切らないのは悪い癖賞味期限を定めましょうか
014:煮(久野はすみ) (ぺんぺん100%)
なにもかも煮沸したいようなうすぐもり山吹色のセーターを出す
014:煮(だや (それから人鳥の朝食を買いに)
煮卵と卵くらいの微差だろう君の姿は僕に煮ている
014:煮(Ni-Cd) (反実仮想)
煮え立った雨に閉じ込められていて君の乳房の息が激しい
014:煮(yunta) (詠 ~ツキノチカラ うたのもり~ )
揉め事はそのまま一晩置いといて美味しい煮物なんかじゃないから
014:煮(絢森) ((右耳だけが知っている))
「煮るなり焼くなり。」ぷいと脇を向いて君は正座の足を崩す
014:煮(夢雪) (浪漫)
恋心煮つめて秘薬とろかしてできた私のバレンタインチョコ
014:煮 (寺田ゆたか) (永訣のうた)
やはらかに煮えし子芋をゆつくりと食みしその口すでに動かず
014:煮(茶葉四葉) (ゆざまし)
もともとが叶わぬ仕組み添えぬ訳、煮え切らないと自分で言うな
014:煮(鳴井有葉) (そのためのブログ)
煮え切らない答えと思う煮え切った答えってのも欲しくないけど
14:煮(HY) (天然通信)
煮詰まった気持ち切り替えカラオケで絶唱するよ「CHA-LA HEAD CHA-LA」と
014:煮(なゆら) (リッスン・トゥ・ハー)
とっておきハヤシライスはたまねぎが飴色になれば煮はじめてよし