感染症・リウマチ内科のメモ

静岡県浜松市の総合病院内科勤務医ブログ

中心静脈カテーテル講習会開催!

2015-08-19 | 行事
当院では従来より、内頸静脈カテーテル挿入のため超音波ガイダンスを使用することを推進しており定期的な勉強会、実技講習会を開催してきています。 過去の当ブログでもふれましたが、米国の医療疫学学会(SHEA)、感染症学会(IDSA)による中心静脈ライン関連血流感染(CLABSI)防止の戦略 2014年アップデートでも、・CLABSI防止に関するCVCの挿入、ケアに関わる医療従事者の教育、保守 (II) . . . 本文を読む

ANCA値を血管炎の活動性指標として使えるか

2015-08-17 | 免疫
このところANCA関連血管炎(AAV)についていろいろ文献を調べています。この疾患は肺や腎臓に罹患することも多いので、呼吸器内科や腎臓内科でも経過をみられていることも多いです。臓器特異的な所見はそう変化がないのに、一連のANCA値の検査で徐々に増加がみられると、当科に疾患再燃の有無について相談があったりします。ANCA値と疾患活動性との相関、一連の検査での変化は再燃を予想するのでしょうか? 文献を . . . 本文を読む

薬剤関連ANCA関連血管炎

2015-08-14 | 免疫
引き続きましてANCA血管炎に関しましてです。高齢者でのANCA血管炎とは別に、中年女性でもともとバセドウ病で長期間チウラジールを内服されている方の不明熱を診療中です。この方も尿検査異常と血清MPO-ANCA陽性であり腎生検しましたところpauci-immune 分節性半月体性糸球体腎炎と診断されました。薬剤誘発性血管炎について文献をしらべまとめてみました。   まとめ   . . . 本文を読む

ANCA関連血管炎 高齢者治療

2015-08-12 | 免疫
前回の続きでANCA関連血管炎についてです。MPO-ANCA陽性で相談された高齢者の不明熱例で、尿沈渣で子宮体由来血尿あり腎生検について検討しています。かなりな高齢であるため、どのように免疫抑制治療をするのか検討しないといけません。年齢や免疫治療の強度と疾患アウトカムについて調べてみました。   まとめ   ・ANCA関連血管炎は、一般的に高齢者で発見されており、加齢と . . . 本文を読む

不明熱精査中にANCA検査陽性をみたとき

2015-08-06 | 免疫
総合診療内科で発熱精査中の高齢の方で、検査にてMPO-ANCA陽性であったため、当科に相談されました。リウマチ性疾患とその指標抗体との関係はだいたいはそうなのですが、十分な検査前の疾患確率があって、検査陽性であれば診断精度が上がるので、とりあえずなされた検査の陽性は解釈に困るものです。このANCA抗体と血管炎に関しても当初は優れた診断ツールであると考えられてましたが、このテストを広く不均一な集団に . . . 本文を読む

熱中症について -その3

2015-08-03 | 内科
前回に続きまして熱中症についてです。今回は熱中症の治療について。医学的緊急状態であり迅速な治療開始が必要、おもなものは能動的な冷却治療である、大量輸液をするかどうかは病態によるのでその把握も必要、さまざまな合併症にも対処すること、などです。   治療   ・熱中症は医学的な緊急事態。 ・迅速に治療しなければ死亡率は80%と高いことが報告されている。 ・熱関連疾患には . . . 本文を読む