3月末はダンナさんのお誕生日。
夕食には何かご馳走をということで、御用達書の最新号に掲載されていた"ビーフ・エンパナーダ"を参考に手元にある材料で作ってみることにしました。
エンパナーダは、ラテンアメリカ料理で、ロサンゼルスではメキシコの一般的家庭料理としてよく紹介されていたし、レストランのメニューやデリでもよく見かけるもの。
日本では、まだメキシコ料理はそれほど普及していないので、なかなかお惣菜として見かけることも、レシピが紹介されることもないので、名前も知らない人が多いのではないでしょうか。
簡単に言うと、エンパナーダはパイ包み焼きで、パイと言ってもフランス料理のような層に膨らむパイではなく、卵の入らないサクっとした薄めの生地に肉系のセイボリーな具を包んでオーブンで焼き上げます。
もちろん、市販のパイ生地を使ってもできますが、膨らみすぎてちょっと欧風になるため、きちんと皮から手作りで作ってみました。
まず、フィリングから作ります。
フードプロセッサーで玉ねぎをみじん切りにし、油少々を加えたフライパンで軽く炒めます。
玉ねぎを炒めている間にフードプロセッサーに食パンとちぎって入れ、鶏スープを少々加えて回転させてペースト状にします。
御用達書によれば、パンに牛乳を加えると"パナード"という"つなぎ"になります。これをひき肉と混ぜることでしっかりとしたフィリングなるようですが、さらにそれをいためることによって、パナードのパンのでんぷん質が水分を吸収して牛肉のたんぱく質の周囲にジェルとなって固まります。これが肉の潤滑剤的役割をして滑らかなフィリングになるとのこと。
御用達書では牛乳を鶏スープにすることでさらに風味が倍増するらしいのですが、鶏スープを少量用意できないので、粉末の鶏がらスープのもとと水を加えて代用としました。
さらに、牛ひき肉、塩、こしょうを加え、全体がなじむまで小刻みに切り混ぜます。
玉ねぎを炒めているフライパンに牛肉とパンの混合物を加え、クミンパウダー、クローブパウダーを加え、牛肉がゴロゴロとした塊になるように、へラでほぐしながら炒めます。
牛肉に焼き色が付いたら水を加えて3分ほど軽く煮込み、水分を具材に吸わせ、しっとりと柔らかくなったらボウルに移し、荒熱をとります。
荒熱が取れたら、レーズン、酢、ゆで卵のみじん切り、コリアンダーを加えて混ぜ合わせ、蓋をして冷蔵庫で最低1時間寝かせます。
次に生地を作ります。
フードプロセッサーに薄力粉、砂糖、塩、角切りの冷たいバターを加え、バターが粉に細かく混ざるまで切り混ぜます。
本来は小麦粉に"masa harina"というトウモロコシの乾燥粉を加えるのですが、今回は代用として薄力粉で代用。
御用達書ではトウモロコシ粉を加えて、生地中のたんぱく質の含量を下げることで、生地が柔らかく仕上がるため、本来は加えるショートニングを加える必要がなくなり、バターのみで作ることができ、風味も良くなるとのこと。よって、今回はできるだけたんぱく質の少ない薄力粉のみで強力粉は混ぜずに作ることにしました。
フードプロセッサーに粉類をボウルに移し、グランマルニエと水を加えて手でまとめます。
ここはパイ生地の作り方と同様、最初は粉っぽくまとまらないのですが、手の熱でバターが少しずつ溶け、手で無理やり押し固めて練らないようにまとめました。
一般的な作り方では、トウモロコシと小麦粉にバターとショートニングを加え、水とウォッカを加えるのですが、今回は小麦粉とバターに手元にあったグランマルニエを加えました。
このレシピではアルコールは重要要素らしく、焼きあがった生地の食感に影響するので水で代用してはいけないとのこと。ウォッカまたはテキーラとの指定なので、できるだけアルコール度数の高いリキュールをしました。グランマルニエなら香りも良くて度数も40以上ありちょうどよかったと思います。
まとまった生地を3等分してラップをかけて冷蔵庫で1時間ほど寝かせます。
寝かせた生地をそれぞれ打ち粉をしたまな板の上で直径15cm大に丸く麺棒で伸ばします。
伸ばした生地の中央にフィリングをのせ、生地の淵に水をつけて半分に折り、指で押さえて閉じます。
閉じた生地端のぎざぎざの部分を包丁で切り取り、ヒダ飾りにするため、綴じ目を指でひねりながらつまんでいきます。
簡単なヒダ飾りにするならば、フォークで押さえるだけでもいいですね。
天板にオーブンペーパーを敷いて、油をたらし、ハケで塗り広げます。
オーブンに準備した天板を入れて200度に設定し、天板ごと予熱します。
天板に油を塗って予熱しておくことで、エンパナーダの底面がカリッと焼きあがり、全体に火も通りやすくなるようです。
その間にエンパナーダの表面にも油をハケで塗っておきます。
予熱した天板にエンパナーダを並べ、オーブンに戻して表面に焼色がついて、カリッするまで20分間焼きました。
焼き上げる前の生地はバターが入っていますが、比較的しっかりとべとつかない生地でしたので、固くなるかと思いましたが、サックリとした食感でした。
フィリングも肉がたっぷりはいっているのですが、パン生地が肉汁を吸って生地の中にあふれることもなく、しっかり内部に閉じ込められていてジューシーで柔らかく、ぷりぷりした食感で美味でした。
レーズンとゆで卵が入っているのが意外な組み合わせなのですが、甘みとコクをだし、味を格段に良くしているように思います。
焼きたてが一番おいしいですが、冷めてもサックリ感は保っていて、固くならなかったので、小さく焼いてミニオードブルとしても使えそう。
ちょっと手間と時間がかかる料理ですが、パーティやおもてなしにはいいですね。
この日の献立は、ビーフ・エンパナーダ、ジャンバラヤ、卵ときのこのスープ、ロールケーキでした。
ジャンバラヤは、TVでみた男子ご飯のレシピを基本に作ってみました。
このエンパナーダを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
ビーフ・エンパナーダ。 by PCWP
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夕食には何かご馳走をということで、御用達書の最新号に掲載されていた"ビーフ・エンパナーダ"を参考に手元にある材料で作ってみることにしました。
エンパナーダは、ラテンアメリカ料理で、ロサンゼルスではメキシコの一般的家庭料理としてよく紹介されていたし、レストランのメニューやデリでもよく見かけるもの。
日本では、まだメキシコ料理はそれほど普及していないので、なかなかお惣菜として見かけることも、レシピが紹介されることもないので、名前も知らない人が多いのではないでしょうか。
簡単に言うと、エンパナーダはパイ包み焼きで、パイと言ってもフランス料理のような層に膨らむパイではなく、卵の入らないサクっとした薄めの生地に肉系のセイボリーな具を包んでオーブンで焼き上げます。
もちろん、市販のパイ生地を使ってもできますが、膨らみすぎてちょっと欧風になるため、きちんと皮から手作りで作ってみました。
まず、フィリングから作ります。
フードプロセッサーで玉ねぎをみじん切りにし、油少々を加えたフライパンで軽く炒めます。
玉ねぎを炒めている間にフードプロセッサーに食パンとちぎって入れ、鶏スープを少々加えて回転させてペースト状にします。
御用達書によれば、パンに牛乳を加えると"パナード"という"つなぎ"になります。これをひき肉と混ぜることでしっかりとしたフィリングなるようですが、さらにそれをいためることによって、パナードのパンのでんぷん質が水分を吸収して牛肉のたんぱく質の周囲にジェルとなって固まります。これが肉の潤滑剤的役割をして滑らかなフィリングになるとのこと。
御用達書では牛乳を鶏スープにすることでさらに風味が倍増するらしいのですが、鶏スープを少量用意できないので、粉末の鶏がらスープのもとと水を加えて代用としました。
さらに、牛ひき肉、塩、こしょうを加え、全体がなじむまで小刻みに切り混ぜます。
玉ねぎを炒めているフライパンに牛肉とパンの混合物を加え、クミンパウダー、クローブパウダーを加え、牛肉がゴロゴロとした塊になるように、へラでほぐしながら炒めます。
牛肉に焼き色が付いたら水を加えて3分ほど軽く煮込み、水分を具材に吸わせ、しっとりと柔らかくなったらボウルに移し、荒熱をとります。
荒熱が取れたら、レーズン、酢、ゆで卵のみじん切り、コリアンダーを加えて混ぜ合わせ、蓋をして冷蔵庫で最低1時間寝かせます。
次に生地を作ります。
フードプロセッサーに薄力粉、砂糖、塩、角切りの冷たいバターを加え、バターが粉に細かく混ざるまで切り混ぜます。
本来は小麦粉に"masa harina"というトウモロコシの乾燥粉を加えるのですが、今回は代用として薄力粉で代用。
御用達書ではトウモロコシ粉を加えて、生地中のたんぱく質の含量を下げることで、生地が柔らかく仕上がるため、本来は加えるショートニングを加える必要がなくなり、バターのみで作ることができ、風味も良くなるとのこと。よって、今回はできるだけたんぱく質の少ない薄力粉のみで強力粉は混ぜずに作ることにしました。
フードプロセッサーに粉類をボウルに移し、グランマルニエと水を加えて手でまとめます。
ここはパイ生地の作り方と同様、最初は粉っぽくまとまらないのですが、手の熱でバターが少しずつ溶け、手で無理やり押し固めて練らないようにまとめました。
一般的な作り方では、トウモロコシと小麦粉にバターとショートニングを加え、水とウォッカを加えるのですが、今回は小麦粉とバターに手元にあったグランマルニエを加えました。
このレシピではアルコールは重要要素らしく、焼きあがった生地の食感に影響するので水で代用してはいけないとのこと。ウォッカまたはテキーラとの指定なので、できるだけアルコール度数の高いリキュールをしました。グランマルニエなら香りも良くて度数も40以上ありちょうどよかったと思います。
まとまった生地を3等分してラップをかけて冷蔵庫で1時間ほど寝かせます。
寝かせた生地をそれぞれ打ち粉をしたまな板の上で直径15cm大に丸く麺棒で伸ばします。
伸ばした生地の中央にフィリングをのせ、生地の淵に水をつけて半分に折り、指で押さえて閉じます。
閉じた生地端のぎざぎざの部分を包丁で切り取り、ヒダ飾りにするため、綴じ目を指でひねりながらつまんでいきます。
簡単なヒダ飾りにするならば、フォークで押さえるだけでもいいですね。
天板にオーブンペーパーを敷いて、油をたらし、ハケで塗り広げます。
オーブンに準備した天板を入れて200度に設定し、天板ごと予熱します。
天板に油を塗って予熱しておくことで、エンパナーダの底面がカリッと焼きあがり、全体に火も通りやすくなるようです。
その間にエンパナーダの表面にも油をハケで塗っておきます。
予熱した天板にエンパナーダを並べ、オーブンに戻して表面に焼色がついて、カリッするまで20分間焼きました。
焼き上げる前の生地はバターが入っていますが、比較的しっかりとべとつかない生地でしたので、固くなるかと思いましたが、サックリとした食感でした。
フィリングも肉がたっぷりはいっているのですが、パン生地が肉汁を吸って生地の中にあふれることもなく、しっかり内部に閉じ込められていてジューシーで柔らかく、ぷりぷりした食感で美味でした。
レーズンとゆで卵が入っているのが意外な組み合わせなのですが、甘みとコクをだし、味を格段に良くしているように思います。
焼きたてが一番おいしいですが、冷めてもサックリ感は保っていて、固くならなかったので、小さく焼いてミニオードブルとしても使えそう。
ちょっと手間と時間がかかる料理ですが、パーティやおもてなしにはいいですね。
この日の献立は、ビーフ・エンパナーダ、ジャンバラヤ、卵ときのこのスープ、ロールケーキでした。
ジャンバラヤは、TVでみた男子ご飯のレシピを基本に作ってみました。
このエンパナーダを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
ビーフ・エンパナーダ。 by PCWP
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