クレール美容室の独り言

近年は女性の抜け毛や薄毛が増え続けています。それらの予防にために安全な美容施術やヘアケア商品の開発を行っています。

どこがオーガニック?

2019年04月29日 | セーヌ・シリーズ(ヘアケア商品)
昨日はお客様が最近買われたシャンプー剤の表示成分表を待ちになりました。

その方は「オレンジの香りが好きで表示にオレンジ油と書いていたから良いかな?」と思って買われたそうです。でも、実際はそうでも無く、あまり匂わないので残念だと言っておられました。

それよりもオーガニックシャンプーだから安全かと思ったけど、痒みが酷く髪もパサパサになったので「内容を見て貰えますか?」とお持ちになりました。

早速表示を見る私に「正直に言って下さいね」と言われましたが、何時も言うように洗浄成分を見れば、そのシャンプーの性質が分かると言うほど、シャンプー剤は洗浄成分が大切です。

ただし原材料の純分により多少表示の順番が入れ替わることもありますが、それでも表示の五番目ぐらいを見れば、その商品が良い物かは分かります。

そのシャンプー剤の表示成分表には水の次にオレフィン(C14-16)スルホン酸Naが書いてあり、それが洗浄成分の主成分となっているのですが、その時点で敏感肌やアトピー性皮膚炎の方には合わないと考えられます。

オレフィンはラウレスやラウリルなどの硫酸系の洗浄成分と同等の脱脂力があると言われ、刺激性についてはそれらの原材料と大差がありません。その為痒みやパサつきが出たのでしょう。もちろんヘアカラーの退色も早いです。(これについてはいろんなサイトで解説されています)

この原材料を配合する理由は製品のコストダウンとコカミドやベタインなどの脱脂力の弱い洗浄力を補うために使われると思います。

ただ本気でスカルプシャンプーを作るなら、まず配合を避けるべき原材料なのです。

それと多くの植物エキスに加え、エタノール(溶剤)安息香酸やパラベンなどの防腐剤に加え、香料が入っていたので、完全にコストダウンを誤魔化し作られたシャンプー剤である事は間違いありません。

さらにオレンジ油やリモネンなどが表記されていましたが、この場合のオレンジ油やリモネンは皮脂の溶解性を狙った物で、決して芳香のための配合ではありません。

つまりこれだけ溶解性の高い原材料が使われているために痒みやパサパサした感じになるのは当然ですが、ユーザーは、そう言うところに騙されるのですね。

オレンジの皮から得られるリモネンは発泡スチロールを溶かし、穴を開けるほどの溶解力を持っています。
この作用は逆に頭皮の刺激となりアレルギーを起こしやすいのです。

オレンジ系の精油でアレルギー感作性や光毒性が無いのはマンダリンだけです。

シャンプー剤を作るときに全く無農薬の植物原料だけで作っている訳でも無いのに、何を持ってオーガニックシャンプーというのだろうか?と何時も思います。

良く「オーガニック由来成分を配合しています」とか「エコサート原材料配合」なんて事を、わざわざ書いているけど、スカルプ系の製品を作るのには、そんなの当たり前の事でわざわざ書くほうが恥ずかしい。

そんな風に思うのは私だけでしょうか。

これまでも何度もブログに書いて来たけど、配合表にオレフィン(C14-16)スルホン酸Na、パラベン、安息香酸Na、香料、〇〇〇〇クロスポリマーなどが配合表に記されていたら育毛には絶対に適していないと思います。

その理由は他にもあるけど、長くなるから今日はこの辺で。

それにしてもユーザーは本当に良く騙されてしまいますね。大手化粧品メーカーは宣伝だけは上手いからな〜


コメント
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