残像モノクローム

遠い記憶の彼方にある故郷。
そして今、こころに渦巻く断片の想いを。
と、思い始めたのですが・・・。

4月の読書

2017年04月28日 16時22分26秒 | Weblog




●焚火の終わり 上 宮本 輝/著 集英社

妻を喪った茂樹と異母妹の美花。
茂樹の母が遺したノートに綴られた謎の言葉と差出人不明の葉書。
美花が育った家にある一枚の異様な写真。美花の出生をめぐってめばえるいくつもの奇妙な謎と秘密。
ふたりの想いはやがて…。
--------------------------------------------------------------------------




●焚火の終わり 下 宮本 輝/著 集英社

出生の秘密をめぐってさまよう異母兄妹の茂樹と美花は、
心安らぐ懐かしさとぬくもりを求め、越えてはならない河を渡った。
茂樹は会社を辞し、美花と岬の家で生きる決意をする。
詮索は終わりにしようと思ったふたりだったが…。
--------------------------------------------------------------------------

★★★★★

異母兄妹だったのか、そうでは無かったのか?
うやむやな状態からの心の決断。
作者には珍しい、エロチシズム漂うストーリー展開。

やっぱり上手な作者だと再確認。










●田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」  渡邉 格/著   講談社

お金中心の「腐らない」経済から、発酵を繰り返す「腐る」経済へ。
「不思議なパン屋」が起こす、静かな革命とは。祖父と父の教え、田舎の自然の恵み、古民家に棲みつく天然菌…。
すべてが一つになった奇跡のパンの物語。
--------------------------------------------------------------------------

★★★★★

めずらしくドキュメンタリーな一冊に手を出してしまった。
でもこれがなかなかに面白い!

パン好きな方も、経済に疎い自営業者さんにも
読んでみて欲しい一冊です。










●ひなた弁当 山本 甲士/著 中央公論新社

27年間勤めた会社をリストラされ、妻や娘からも愛想をつかされた芦溝良郎49歳。
自信も誇りも居場所もない彼は絶望の毎日を過ごすが、
ある日、拾ったドングリを食べてみようと思い立ち…。男に明日はあるのか?

--------------------------------------------------------------------------

★★★★☆

リストラに遭った冴えない中年男が
ある日、身の回りにある自然の恵みに気がつく。
そしてそれらでお弁当をつくり充実する日々を手に入れる。

ありそうでなかった、ある意味でのサバイバル。
面白いです。





●完璧な母親  まさき としか/著   幻冬舎

幼くして死んだ兄の代わりに産み直された妹は、母の絶大なる愛情を注がれ空洞として生き続けている。
やがて兄の死の秘密を知るもうひとつの家族の告白が波琉子を揺さぶる-。感涙のミステリ書き下ろし。
--------------------------------------------------------------------------

★★★★☆

子の人格形成に深く関わるのは一般的には母親。
その母親によるしつけや毎日の生活。
その中で形成された歪んだ子ども4人(5人)が大人になり交わる。

母とは、子とは、そして心を育てていくのはいったい誰なんだろうか。
そんなことを考えさせられたミステリーです。

グルッと羊蹄

2017年04月10日 12時44分39秒 | Weblog
雪の下ニンジンやキャベツが食べたくてルスツへ。

道の駅でいろいろ野菜を買い込み
羊蹄山をグルッと一周。





前日の強風から一転して快晴です。





まぁ、風もそこそこにあるので
山頂にかかった雲も変化。





それにしても、京極の道の駅のレストラン
あんなにまずかったかなぁ・・・残念

2017.4.9 日曜  ルスツ、真狩、ニセコ、倶知安、京極

3月の読書

2017年04月07日 13時39分46秒 | Weblog



● 満月の道: 流転の海〈第7部〉   宮本 輝/著 新潮社

年が明けて昭和37年、順調に伸びていた「中古車のハゴロモ」の売上が突如低迷しはじめた。
伸仁は高校生になり、身長は熊吾を超えた。
熊吾は、質の悪い情夫と別れられないでいる森井博美と再会し、不本意ながらその手切金の金策に奔走することになる。
仕入担当の黒木は「ハゴロモ」の不自然な入出金の動きを嗅ぎ取った……。
運命という奔流は抗いようもなく大きく旋回しはじめる。
--------------------------------------------------------------------------

★★★★★

完結まで後2刊・・・。






●消滅世界 村田 沙耶香/著 河出書房新社

「セックス」も「家族」も、世界から消える…。
人工授精で子供を産み、無菌の家族をつくる、人間の本能の行方は?
日本の未来を予言する物語。『文藝』掲載を単行本化。
--------------------------------------------------------------------------

★★☆☆☆

むーーーーん、なんかピンとこない。

自分には合わない一冊だなぁ。








●愛しの座敷わらし 上 荻原 浩/著 朝日新聞出版

大切なものは、どこにあるだろう-。
東京から田舎に引っ越した高橋一家が、座敷わらしとの出会いを機に家族の絆を取り戻してゆく、
ささやかな希望と再生の物語。『朝日新聞』連載を単行本化。
--------------------------------------------------------------------------

★★★★★



●愛しの座敷わらし 下 荻原 浩/著 朝日新聞出版

大切なものは、どこにあるだろう-。
東京から田舎に引っ越した高橋一家が、座敷わらしとの出会いを機に家族の絆を取り戻してゆく、
ささやかな希望と再生の物語。『朝日新聞』連載を単行本化。
--------------------------------------------------------------------------

★★★★★

映画をTVで途中から見たことがあるんですが
断然、本の方が面白いですね!(当然か)









●シアター! [1] 有川 浩/[著] アスキー・メディアワークス

小劇団「シアターフラッグ」―ファンも多いが、解散の危機が迫っていた…そう、お金がないのだ!!
その負債額なんと300万円!悩んだ主宰の春川巧は兄の司に泣きつく。
司は巧にお金を貸す代わりに「2年間で劇団の収益からこの300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」と
厳しい条件を出した。
新星プロ声優・羽田千歳が加わり一癖も二癖もある劇団員は十名に。
そして鉄血宰相・春川司も迎え入れ、新たな「シアターフラッグ」は旗揚げされるのだが…。
--------------------------------------------------------------------------

★★★★★




●シアター! [2] 有川 浩/[著] アスキー・メディアワークス

「2年間で、劇団の収益から300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」―鉄血宰相・春川司が出した厳しい条件に向け、
新メンバーで走り出した『シアターフラッグ』。
社会的には駄目な人間の集まりだが、協力することで辛うじて乗り切る日々が続いていた。
しかし、借金返済のため団結しかけていたメンバーにまさかの亀裂が!
それぞれの悩みを発端として数々の問題が勃発。
旧メンバーとの確執も加わり、新たな危機に直面する。そんな中、主宰・春川巧にも問題が…。
どうなる『シアターフラッグ』!?書き下ろし。
--------------------------------------------------------------------------

★★★★★


さすかのエンターテイメント!
楽しかったのひと言です!!