アメリカGAYライフ American Gay Life by an expat Japanese

新ブログに引越!My new blog http://gayjapaneseexpat.blogspot.com/

ドラッグストア

2005-07-30 02:26:16 | Weblog
土曜の午後、プロテイン・シェイクを近所のドラッグストアに買いに行ったときのこと。(そういえば、先日、日本では土用の丑の日だったんだよねぇ~。いいなー。うなぎの蒲焼ってそういえばここ数年、食べてない。)

話を戻して、これまで通勤途中に脇を通るので気にかけてはいたのだけど、中に入ったことはないお店。ドアを開けて中に入るとインド系かパキスタン系(いわゆるSouth Asian)の女性がカウンターに手持ち無沙汰に立っていた。お客は一人もいない。

僕は「プロテイン・シェイクのコーナーはどこですか?」と聞いて回答を求めたのだけど、半瞑想状態にあった彼女から答えが返ってくる前に僕はその場所が店の奥だということがわかった。

天井までいろんなプロテイン・シェイクが積みあがった棚。パッケージ・ラベルにはそれこそはちきれんばかりの筋肉をまとった男たちの写真。ボディー・ビルダーってなんであそこまで日焼けするんだろう?どす黒い肌にオイルを塗りこんでテカテカに光沢を放つ筋肉は、僕の目にはグロテスク以外のなにものでもないのだけど。

目移りしていた僕は、これまで買ったことのあるプロテイン・シェイクを発見。いちおう人気ブランドで、パッケージにもグロテスクな肉塊は写っていない。Wheyという牛乳から抽出したプロテインで、価格も値引きされて32.99ドルだった。

同じブランドで、パッケージの違う商品が隣にあった。成分表を見ると、ほとんど同じなのだけど、「酵素」が3倍くらいの含有量。筋肉アップと酵素ってどういう関係?なんて悩んでいると、South Asia系のおじさんが店の奥から出てきた。

「お悩みかな?」

と親切に聞いてくれたおじさんは、インドかパキスタン独特のなまりが強い英語。でも商人っていう感じで、人懐っこい感じ。

僕は、「この二つの商品の違いってなんですか?」と聞いてみた。

おじさんは成分表を見ながら、

「酵素が違いじゃ。酵素が入っとると、消化を助けるんじゃ。わしも毎日酵素を飲んどるよ」

とおなかをポンポンとさすってみせた。

僕も消化系は弱いほう。もしかしたら、これまでプロテインシェイクを飲んできたけど、多くは消化されずに体を素通りしてたかも?なんて思い出した。

「値段はこの32.99で一緒なんですね?」

と聞くと、

「同じはずじゃ」の回答。

そこで僕は、チョコレート味の消化酵素たっぷり入った新製品を買うことに決定。

レジまで向かう数歩の間に、おじさんは、僕の細い腕っ節を見ながら(この日はジムからの帰りだったんでノースリーブのTシャツ着てました)、

「ナイトロジェンっていう筋肉アップの商品もあるんじゃが、興味あるかな?」と聞いてきた。

そう、まさにそのナイトロジェン系の商品には、どす黒く日焼けしたボディー・ビルダーたちが身をくねらせてポーズをとっている。

ステロイドとは違うんだろうけど、やっぱりちょっと怖い。それに、筋肉って手のかかる恋人(?)みたいにメンテナンスにお金がかかる。高級熱帯魚も同じかも。常に水の温度調節、Ph、餌も数種類を混ぜて与えるとか、細かく気をつけないと死んじゃう。

筋肉も、プロテインと炭水化物のバランスや、食べる頻度、回数、筋トレの内容、などなどを気にしないと維持がとっても大変なんだよねぇ。

お肌への影響の心配もあった僕は、僕の細腕と顔色に交互に目をやるおじさんに、

「このままでいいっす。そこまで筋肉アップに興味ないんで」とかわした。

* * *

レジで会計を始めると、おじさん、今度はゴールド会員にならないか、と勧めてきた。

やたらとものを売りつけようとするおっさん。とりあえず、話の内容を聞いてみると、今回の商品には使えないけど、次回、買い物をするとき店舗だと20%、オンラインで購入すると30%の値引きになる特典がついてくるのだとか。それが1年間有効。年会費は15ドルだけど、今日、僕は商品を一つ買うので、キャッシュバックで6ドル払っただけでいい。(よくよく聞くと、このディスカウント、毎月1日~7日の間しか有効じゃないらしい。微妙に複雑な仕掛け。)

う~ん、なんか複雑な説明に納得しかねてたけど、ま、6ドルだけなんだったらだまされたと思って入会してみよう、と決めたのでした。おじさんも、ニコニコ笑顔でそんなにあくどい人には見えなかったし。僕のクレジットカードを受け取り、精算するおっさん。

「ほい、じゃ、ここにサイン。合計は52.39ドルじゃ」

そのとき、僕はゴールド会員の申込書に書き込み中。だけど52ドル?それってちょっとおかしくない?もともと32.99ドルの商品と税金、それに6ドルの会員費がなんで52ドルに跳ね上がるわけ?僕はレシートにある明細を一つづつ確認しはじめた。

それにたいしておっさん、

「合計は52.99ドル、ほれ、ここじゃ」

といってとにかくレシートの一番下に表示された数字を丸で囲み、とにかく僕の注意を明細からそらそうとする。なんや、このおっさん?!とむかつき始めた僕。

おっさんの野次を無視して、一つづつ明細を確認。なんかいろんなディスカウントやら混ざっててわっかりにくい明細。だけど、だてにアメリカで5年ちかく働いてきたわけじゃない。200万ドルの契約交渉にも携わってきて、とにかく、サインをする前に内容をよく確認すること!っていう鉄則が身についている。

おっさんが売りつけようとしていた値段は、プロテインシェイクが43.99ドル、それにゴールド・メンバー会員のディスカウントが適用されて8ドル引き。それに15ドルのゴールド会員年会費と税金。

これって話がぜんぜんちゃうやん?!

おっさんに、「プロテインシェイク、32.99ドルって言ったよね?これ43.99ドルになってるよ。それに、ゴールド会員のディスカウントは、今日は適用されないって言ったけど、それも違う」

うろたえるおっさん。

棚に戻って値段を確認するおっさん。

すると、「あーこの値段は、こっちの商品だけ。この新製品は違う値段じゃ」

なぬー?切れかけ3秒前になる僕。「ちょっと、おっさん、さっき同じ値段って言ったじゃんか。こんなに高いんだったら買わない。こっちの安い商品にしとく」

でもこの商品も、レジでバーコードをスキャンすると、さっきのと同じ43.99ドルの表示。

このとき、これまで僕たち以外だれもいなかった店内に、アジア人女性二人が入店。レジで押し問答を繰り返す僕たちの後ろにミネラルウォーター1本を手にした二人は、関西風の日本語で

「はよしてくれんかなー。水だけやし、さき払わしてくれんかなー」

夏になって、いっそう日本人観光客が増えてきただけあって、やたらと日本人、それも若い女性を見かける。彼女たち、周りに日本語を理解する人がいないだろう、ってタカをくくってるんで、無防備に声を低めることなくずけずけ話すっていうのがパターン。僕は、そんな場面に遭遇すると、中華系アメリカ人の振りしてそ知らぬ顔して話す内容に耳を傾ける。

今日も知らん顔しておこうと思ってた。

レジの向こう側で悪戦苦闘するおっさん。だけどこの二人のアジア人女性に気がついて、

「あ、水、99セントじゃ」

これに1ドル紙幣を手渡す関西系ギャル。

「袋かなにかいるかね?」と聞くおっさん。それに対してNoの回答をするギャルたち。傍で見ていた僕は、このおっさんが1セントのおつりを出すつもりがないことがすぐわかった。アメリカでは、こういうちいさな端数は無視することが多い。さっきのおっさんの「袋かなにかいるかね?」の質問にも、「1セントのおつりがほしいか?」がこっそり含まれてた。

だけど、そんな文化の機微なんてわかる由もないアジア人ギャルたち。袋いらないって言ったのに、もじもじその場に立ち尽くす二人。

まさに文化の溝に落ち込んでる状況。ついに僕がごうを煮やして、日本語で、

「さっきの水、99セント。1セントのおつりいるの?言わないとくれないよ」

と助け舟を出した。

そしたら関西系ギャル。「そんなん、ほしいにきまってるやん」

もう一方の少し控えめ系のギャルは、「うっわー、びっくりした」

僕は笑顔で「日本人だから」

「そ、そうなんですね。Thank you」

なんでThank youだけ英語やねん?ってつっこみ入れたかったけど、そこはおおめに。

で、おっさんには、「彼女たち、1ペニーのおつりが欲しいだって」と伝え、

別に1セントぽっきりをちょろまかすつもりもなかったおっさんは、「じゃ、あんたらに5セントをやろう」

と言って、まるでお年玉に1万円を手渡すおじいちゃんさながらに、大げさなそぶりで5セント硬貨を手渡したのでした。そして関西系ギャルは、なぜかまた英語で僕に、「Thank you」と言って店をでたのでした・・・。


* * *

だけど、このおっさんと僕のバトルはまだ佳境を迎えたばかり。

おっさんの言い訳は、

「あ、この32.99ドルは先週いっぱいで終わったんじゃ。棚からはずすの忘れておった」

だけど、それ以外の商品陳列棚には、同じような赤い紙切れが貼られ値引き額が表示されてる。この商品だけ先週で値引きが終わってるなんて、調子良すぎ。だけど、このおっさん、商人魂はあるみたいで、

「あんたには、この値引き価格で売ってやろう。32.99じゃ」

もう買わずに帰ろうと思っていた僕。おっさんの最後の切り札にグラっときた。ゴールド会員の申込書も書いてしまったし。

で、合計金額を聞くと、今後は41.39ドル。ま、そんなもんかな、と頭で概算して精算。おっさん、帰り際に

「いやー手間取らせて悪かったね。でも、あんた、スペシャル・ディスカウントじゃったから、ゴールド・カード会員の会費をまったく払わなかったようなもんじゃよ」とダメ押しする。

僕も根気強く粘ったかいがあったもんだと少し達成感あり。

* * *

だけど、自宅に帰ってレシートを見て気がついたのが、ゴールド会員の会費として僕が支払ったのは8.40ドル。15ドルから6.60ドルが値引きされてた。あのおっさん、最初は「あんたが払うのは6ドルぽっきり」って言ってたのにぃ。それってディスカウントの料金で、僕が払ったのは8.40ドルやんか!

2.40ドルという微々たる額だけど、最後にちょこっとだまされてしまった僕。あのおっさんも、最後に一矢を報いたつもりかも?

だけど、この大量消費社会の世の中において、こんなに一つの商品を購入するのに時間をかけてたらやってられない。やっぱり明朗会計が売るほうにとっても買うほうにとっても一番、得になると思うのだけど。時は金なり(Time is money)ってね。

統計値

2005-07-23 11:58:03 | Weblog
ここ1週間、がんばって新しい人に出会う努力をした成果あって、何人かと電話やEメールでお話をしました。ざっと数えて10人くらいかなぁ。先週紹介したGregg、Septieme、Bill、David、Dave、Charlie、Rich、Tom、Ed、などなど。全員、名前が違うので間違えなくてすむ。意外とこの街にもアジア人好きがいたのね、と新鮮な気持ちの一方、あんまりうれしくないニュースも。お話した人たちのうち、7割が41~45歳。2割が36~37歳、そして2人だけ大学卒業してすぐの22、23歳でした。やっぱりアジア人はおじさま方のアイドルなんだなぁ・・・。ちょうど僕にとってのストライクゾーン、25~35歳の人が一人もいないっていうのが神様のいたずら?マジで。



とりあえず、明日、42歳のDavidと、39歳のDaveと初対面する予定。名前を言い間違わないよう気をつけないとね。(ま、DaveはDavidの短縮形ですが。)・・・そうなんです。時間差でダブル・デートを計画中・・・。



25~35歳って、ある意味、特殊な年齢層かも。それは、

・大学を卒業して、色々な意味で最初の一歩を歩みだした世代。最初の職でがんばっているかもしれないし、もしかしたらMBAやロースクールみたいなプロフェッショナル・スクールに戻って転職を狙っているかもしれない。もしくは、30代だったら転職を果たしてキャリアアップをしている最中かも。この世代はとにかく仕事に没頭する時。体力もあるからね。逆に、キャリアアップが一段落して、ある程度のお金と仕事での達成感を感じる40代が、これまで犠牲にしてきた私生活を振り返る年代で、突然、人生のパートナーが欲しくなる年代なのかも。体力的衰えもやってくるし。

・もう一つ25~35歳の年代に言えることは、まさにシングルライフを謳歌している年代ということ。経済的にも独立して、若さもあって、人生で一番充実する時期。この年代でカッコいいヒトだったら友達いっぱい作って、週末なんかパーティーのはしごとかで大忙しなはず。

じゃ、この年代の「カッコいい」ボーイフレンドを見つけるにはどうすればいいのか・・・。それがわかれば苦労しないよなー。僕のタイプじゃないような25~35歳っていうのはその辺にゴロゴロしてるんだけどね。




キュイ~ン

2005-07-21 13:58:28 | Weblog
そう、久々にこの音を聞いていなかった。歯医者に4年ぶりに行ってきました!いちおう、こまめにフロス(floss)して歯磨きしていたので、4年間、虫歯にもならず健康な歯と歯茎を維持してきたのだけど、最近、右の奥歯に物がよく詰まるようになって、とうとうきたかって観念しました。

歯医者も、最初は「単なる君の勘違い。物が詰まることは必ずしも虫歯じゃない」、って言われたのだけど、「ほらね?」とかいいながらカギ状のフックみたいなので奥歯をつつくと、引っかかるじゃありませんか。お医者さんも、「あれ、やっぱり初期の虫歯だね」って前言撤回。おいおい、大丈夫かよぉと思いながらも、ほらねやっぱり虫歯だったでしょうと、虫歯だと断定されたのになぜか得意気な僕。

初診料に、歯垢取りとミニマムのX線写真2枚で40ドル。それに虫歯1箇所を直すのに60ドルで、合計100ドルでした。日本円で1万1,000円。高いよねぇ?保険がきいてるんだよ、これでも。日本だったら、保険なしの診療料金。お会計のとき、保険がなかったらいくらですか?ってきいたら、虫歯を1本治すのに180ドル。でも今回は僕の加入している保険会社が120ドルをカバーしてくれるので、僕自身の出費は60ドルと言われました。Oh my god。

NYに住んでいたときに行ったマンハッタンの総合病院内にある歯医者では、虫歯がなかったにもかかわらず、歯垢取りとX線写真で合計200ドルとられました(保険がきいてたのに)。やっぱり物価の高いNY、歯医者まで2倍以上の料金を吹っかけてきてたんだね。

基本的に、こっちの医療費は各個人個人の医者の言い値。普通、商品やサービスを購入するとき、消費者は値段を見て決められるけど、こと医療に関しては診療受けるまで値段がわからないっていうのがおかしい!昔、越後屋が呉服を売ってたときに、客の身なりで判断して、お金を持ってそうな身なりの客には高く売っていた、っていうのを彷彿とさせる・・・。「明朗会計」の正反対。商売の仕方があくどい。ま、商売って思ってないんだろうけど、医療サービスに従事するお医者さんたちは。「先生」だもんね。「治してやってる」くらいに思っているんだろうね。

だけど、医療の世界もだんだんかわってきてるよ。アメリカでは厚生省が全米の病院のサービスを一律評価し始めていて、心臓病、糖尿病、脳溢血・脳梗塞なんかの病状に限定して、半強制的に医療サービスの品質検査をして病院をランク付けしている。日本でもそういうランキング本が出てるけど、ここまで全国レベルでしかも国が一律基準に基づいて実施していないはず。医師会とかの大反対がありそう~。はやく、すべての医療機関がこうした公正な目で評価されて透明性が高まることを期待するばかり。

ブラインド・デート

2005-07-17 05:27:35 | Weblog
ブラインド・デート(Blind Date)って、そのまま訳すと「目隠しデート」。このままだと意味がわかりにくいけど、いわゆる、写真やプロフィールだけみて行う初デートのこと。Blind Dateというそのままのタイトルのテレビ番組もこっちにはあります。僕も久々に、このブラインド・デートをしてきました。それも、GreggとSeptiemeという二人の男性と。

<Gregg>

Greggは、米軍関係でコンピュータ・エンジニアをしている36歳。プロジェクト・ベースで職を替えてきたらしく、住む場所もサンフランシスコ、LA、シアトル、コロラドスプリングスと、転々としてきたらしい。でも、元は南部のテネシー出身というだけあって、素朴で純粋な雰囲気が一杯な人でした。そんなGreggの純朴な性格をよく表しているのが、彼の元恋人、フィリピン系アメリカ人Edとの話。

Greggはシアトルに9年間住んでいる間、Edという恋人と一緒に暮していたらしい。だけど、2002年ごろのITバブル崩壊によって、Greggは職を失うことに。多くのIT企業が物価の安い内陸に移転する中、Greggも新しい職を求めて、コロラドスプリングスに引越しすることにした。だけど、恋人のEdはシアトルに残ることに。そこで、Greggは、毎週末、恋人のEdに会うために飛行機でコロラドスプリングスからシアトルに通っていたらしい。すごいエネルギーだよね。これが約1年間、続いたらしい。飛行機代がべらぼうな金額になったのはいうまでもなく。

こんな単身赴任状態がしばらく続いた頃、Greggが週末シアトルに戻るとEdの機嫌が悪くなるようになったらしい。Greggはわけがわからず、それこそ悲痛な時期だったとか。もう、この場面を聞いて、僕は「ピン」とくるものがあったのだけど。そう、Edに新しい恋人Jeffができていた。

ある日、GreggはこのJeffからEメールを突然受け取ったのだけど、そのメールの内容が、「僕はEdのパートナーで1年近く付き合ってます」というもの。愕然としたGreggの顔が目に浮かぶよう。僕は、Greggがちょっと鈍感すぎるんじゃないかと思ったのだけど・・・。そこは、まあ、テネシー出身の純朴な青年なんだろうね。人を疑うことを知らない人柄がにじみ出てます。

結局、GreggはEdに連絡を取って、別れることにして、二人で共同購入したシアトルの家はEdが買い取ったらしい。それ以来、Greggはトレーラー・バスに住んでいて、シアトルからこの東海岸の街に2年前引っ越してきたときも、このトレーラー・バスを運転してきたのだとか。熱帯魚も中で飼っていて、電気、上下水道、衛星テレビも完備しているらしい。すごーい。ちゃんと「ご近所」もいるらしく、そういうトレーラー・バス暮らしをする人のための場所があるのだとか。

人のいいGreggなんだけど、ちょっと話が長い。こんな感じで、この晩、もっぱら話しをしたのはGreggでした。

Greggは身長が170センチくらいで痩せ型。180センチ近い僕とは、やっぱり身長差が気になる。Greggも、「写真で見るより背が高いね」なんて僕に言ってきた。顔は決してブサイクじゃないんだけど。やっぱり、恋人としては、僕のタイプじゃないんだなぁ。

結局、翌日、僕はGreggに対して、お友達でいましょうというメールを出しました。そしたら、Greggから、やっぱり長文のメールが返ってきて、それでOKというお返事でした。やっぱり基本的にいい人。そのメールによると、別の人ともデートしたらしく、フィリピン系の人とうまくいきそうとのこと。なんだ、僕って天秤にかけられてたんですね。お断りメール出したときも、なんか人のいいGreggの顔が目に浮かんで、罪悪感に苦しんだのだけど、苦しみ損。

<Septieme>

Septiemeは、フランス語で7番目(le septieme)という意味。そう、Septiemeは9人きょうだいの7番目なんですね。スゴイ。父親がフランス系アメリカ人で、母親がキューバ人。兄弟の一人はゲイなのだとか。9人中、ゲイ2人って結構いい確率じゃない?

Septiemeの職業は、クラシックバレーの演出家(ゴージャス!)。この日も、1着300ドルもするPradaの水着を買ってきたと話していた。羽振りがとってもよさそう。実は、この日、Septiemeは3週間のバカンスのためにバルセロナへ出発する当日だった。なので、僕らは1時間半くらいのランチ・デートをささっと済ませただけでした。

だけど、Septiemeの話が面白かったんだなぁー。彼のカンパニーに、一人、マキという名前の日本人女性が所属しているらしいのだけど、英語がほとんどわからないらしい。なので、演出の指示を出すとき、必ず大声でゆっくりと、「マキ!オレの言うことわかったのか?」と確認しないといけないのだとか。マキさんは、これに「Yes、、、」ともじもじしながら笑顔で応えるらしい。

彼女は、バレーダンサーらしく、小柄で華奢な体つきらしいのだけど、顔は子供なのに着る服が超ミニスカが多いそうで、Septiememは彼女ことをKinderwhore(kinderは子供、whoreは娼婦という意味)と呼んでるらしい。だけど、Pradaの水着を購入したように、ブランド好きなSeptieme。自分はどこかブランド好きなJapanese girlに似てると感じてるらしく、こういうアジア人の女の子に親近感を抱くらしい。

バレーには詳しくない僕だけど、「Center Stage」という映画は好きで覚えていた。Septiemeにこの映画について聞くと、出演している役者(本物のバレーダンサー)と知り合いらしい。すごーい。さすが業界人。やっぱり、バレーダンサーをしている男性ってゲイが多いのだろうか?っていうのが前々から知りたかったことなので、Septiemeに聞いてみた。すると、意外にも、バレーをやっている男のうち35%くらいしかゲイじゃないらしい。これはSeptiemeの印象なのだけど、半分以下、というのに驚き。その理由は、ロシアや中国、キューバなんかは、バレーダンサーの給料がよくてエリート扱いなので、ノンケのダンサーが多いんだって。納得。

そこで僕がすかさず聞いたのが、じゃ、アメリカ人男のダンサーの間でのゲイ比率は?というもの。それは半分以上がゲイらしいです。やっぱり!

Septiemeはお話も面白くて、親切で、しかも僕の近所に住んでるのだけど・・・顔がブサイクなんですね。ちょと怖いくらい。鼻がでかくてピーターパンのキャプテンフックみたいな感じ。自身が元ダンサーだけあって、身体は申し分ないのだけど。マジで顔がちょっと怖いです。夜じゃなくてよかった。

いやー、久々にブラインド・デートしたけど、やっぱり相思相愛は難しい。

出会いの場所

2005-07-10 11:50:21 | Weblog
ノンケ(ゲイじゃない人のこと)は、一歩、家の外に出ればそこはどこでも異性との出会いの場になる。今、日本で話題の『電車男』だって、電車の中で一目惚れして恋に落ちるという話でしょう?僕の会社の同僚(日本人女性)はアメリカ人と結婚してるのだけど、その旦那は、偶然、道を尋ねた男性だったらしい。入社した当日に座っていた座席の半径3メートル以内の人と結婚する確率が高いとか言うし・・・。大学時代、心理学の先生が授業で話していたのは、就職活動の待ち時間に恋に落ちるケースが多いらしい。その理由は、人間、緊張状態に置かれたり、困難な立場に立たされたときに、「同病相憐れむ」と同じ心理状況になって、同情のシンクロ率が高まるのだとか。「それって、恋じゃなくて、単なる勘違いじゃない?」って突っ込みたくなるのだけど、そもそも恋なんて勘違い。勘違いしたもん勝ちなんだよねぇ。醒めた言い方をすると。結婚だって勢いだっていうし。

だけど、ゲイだとそんな勘違いできる場所が日常生活にほとんどない!そんな道端に将来の恋人とか結婚相手が転がってるってことなんて、ゲイにとっては、あ・り・え・な・い。ゲイって損だよな~って実に思う。だから、アメリカなんかでは、ゲイが密集して住んでいる場所なんかがある。マンハッタンはどこに行ってもゲイだらけだけど、ことさら多いのが、ChelseaやWest Villageとよばれる地域。ワシントンDCにも、Dupont CircleやLogan Circleというゲイ密集地域があるし、LAもWest HollywoodやLong Beachがある。カナダのTorontoのゲイ地域はGhettoって呼ばれていて、VancouverはWest Endっていうのがゲイ密集地域。シカゴにいたっては、ご丁寧に"Boys Town"という実に分りやすい名前がついている。「日常生活」でも出会いがありますように、っていう期待が込められてるんだろうなぁ。

そんな僕も、ゲイが多くすむ地域(その端っこ辺り)に住んでいます。なので、近所にあるグローサリー・ストアやスポーツ・ジムは、もちろんゲイの社交場状態。僕も、過去の男、Lukeにジムでばったり出会ってしまったことが何度もあり、エイズ検査を受けたときの検査官とも遭遇したりしました。逆に、ジムでよく見かける常連を、ゲイ・パレードの人ごみの中に見つけて、「彼もお仲間だったのね」っていうことも。

昨日、何もすることなく、退屈をもてあましてスポーツ・ジムに行ってきました。(ちなみに、今までジムで知り合った人でデートしたなんて人は一人もいません・・・。みんな意外とシャイで、目線ではチラチラ見てるのに、思い切ってアタックする人はあまり見かけない。)この日も誰に邪魔されることなく、通常どおりのメニューをこなして帰宅――。そしてアパートに到着したとき、一人の男性が僕の後ろからビルに入ってきた。いっしょにエレベーターに乗り込んできた彼の顔を見ると、どこかで見かけた顔。そう、よくジムで見かける人でした。そしたら、向こうのほうから、

"Hey, how're you doing?"

の声。僕もすかさず、

"Hey, I recognize you. We're going to the same gym."(一緒のジムに通ってるよね。)

と切り替えした。そしたら、

"Yeah, I know. What's your name? I'm Dennis"(そうそう、で、名前は?僕はDennis。)

僕も自己紹介をしたところで、彼の住んでる4階に到着。そのまま、じゃーね、でわかれたけど、「もしかしたらこれが新しい出会いの始まり?」なんて超勘違いなことを考えてしまった・・・。僕がこのアパートを見つけたのは、地元のゲイ新聞に広告が掲載されていたから。他にも去年の大晦日パーティーで初対面だったJames(ゲイ)も、同じアパートの地下に住んでるし。僕のアパートに、他にもゲイが住んでる可能性は大。Dennisもその可能性はある。Dennisは、ハーフっぽい顔立ちで、どことなくアジア風。だけどジム通いしてるだけあって、Jockなタイプ。

過去にも同じような状況で、同じアパートの住人Stephenから、ジムで「あのアパートに住んでるよね?」って声をかけられた。だけど、Stephenは婚約者がいて、何も起こらなかったけれど。

◆ ◆ ◆

ゲイにとって、ボーイフレンドをどうやって探すか?についてアドバイスした本、『Boyfriend 101』(Jim Sullivan著)によると、ゲイはもっと頭を柔軟にして、日常生活で恋人探しを心がけるべきらしい。例えば、コーヒーショップ、グローサリー・ストア、バス停、駅、公園、洋服屋、美術館、図書館、本屋、などなど。そしてこの本が勧めているのが、”flirting field trip”。なんと訳していいか難しい・・・。flirtっていうのを辞書で引くと、「浮気する、いちゃつく、もてあそぶ、ナンパする」っていう訳が並んでるけど、でれもどこかちがうんだよね、響きが。もっとポジティブな響きの意味もこのflirtにはある。例えば、ジムに行って誰かと目線が絡んだとき、軽く笑顔をつくるなんかして、その状況をリラックスして楽しむ状況が、まさにflirt。

で、この本では、そうしたflirting field tripをしましょう!と奨励している。その例として、ゲイがよく集まるコーヒーショップに行って実行する場合のアドバイスをしてる:

〇自分がリラックスできてセクシーだと感じられる服を着る
〇コーヒーショップには自信を持って入店
〇にらむのではなく軽い目線で店内を眺めながら笑顔を作る
〇気取ってはダメ
〇飲み物をたのむ
〇周りが見える席に座って他の男性客とflirtする――場所が命!
〇何かをする――本、雑誌、新聞などを読む。ラップトップコンピュータを持ってくる。顔を新聞紙で隠してしまわないこと。
〇他人からのシグナルやバイブを逃さないこと!(←これが超重要!先週、まさに僕はこれをやっちゃった)
〇もし誰かと目線があったら、笑顔を返す――それ以上することはない
〇誰か一人に話し掛けて会話を始める――例えば「面白い本を読んでるね」とか。

なんか、改めてこの本を読み返していたら、まだまだ僕は未熟者だなぁと肌身に感じてしまった・・・。もう一回、読み返して精進します。