KAZUの世界へようこそ

自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群:ホームスクーリングや退学勧告を乗り越えて、高専に合格した息子の物語です。

学校に伐採された若芽は。。。

2015年06月26日 21時21分46秒 | 日記
KAZUが退学勧告を受けてもうすぐ2ヶ月です。

2ヶ月前のKAZUは学校に通う楽しみを見つけて
毎日笑顔でした。

大好きなクラブ活動に毎日参加し、
後輩と関わり、充実した中学2年生をスタートさせました。

でも、一つのトラブルがきっかけで
退学を勧告され、その日から登校を禁止されました。



あれから、学校からの連絡は郵便のみになりました。

お手紙は一切ありません。



日々のお便り

学校で発生する費用の振込に関する用紙

保護者懇談会のお知らせ

夏休みのイベントについてのお知らせ

参加させる気のない修学旅行のプリント


担任は、まだ在籍しているから
仕方なく送ってくるのか?
事務仕事の一つだと思っているのか?
一つ一つのお知らせによって私やKAZUがどんな気持ちになるか
そんなこと全く考えていないのでしょう。


最近は、授業中2回注意をされた生徒は
居残りして反省文を書いているという話も流れてきました。

どんな注意なのかはわかりませんが、
子供達は毎日先生の顔色を伺っているように感じました。


そんな状態での学校生活は
本当に子供のためになるのだろうか。。。

中学時代は、情緒の成長にとって大切な時期です。

自分以外の人間に目を向け、
困っている人がいたら、手を差し伸べ
互いを思いやり、
時には意見をぶつけ合って妥協点を見つけていく。

人が自分とは違う存在なんだということに気付き、
世の中には自分に簡単にできることでも、
努力してもできない人がいるってことを理解する。

自分にはどうしてもできないこと、
時間をかけて努力しなければできないことでも
他人には簡単にできてしまうことがあるということに気付く。

それぞれが持っている才能に、個性に気付く。

みんな違っていてそれでいいということに気付くために
それを理解させるために先生のサポートがあるべき時期です。

でも、それを教える先生が、子供の意見を一切聞かず、
意見する子供のことを反抗的としか取らない学校は
単なる営利目的の施設のように思えてきます。


そして、もし全教員が同じ考えならそれは最悪なことで
また、一部の先生にKAZUの理解者がいるとしても
それを口に出さない、出させない環境なら
それは子供達にとってもふさわしくない環境です。

そんな場所で育った子は
会社に入っても言われたことしかできない
自ら善悪の判断のできない大人になるような気がします。




中間テストに続いて期末テストが迫ってきました。
今回もみんなから数日遅れで、テスト範囲と、
授業中に配布されたプリントが送られてきました。

今回は副教科もあるので、
授業を受けていないKAZUにとっては
かなり大変な作業です。

歌ったことがない楽譜をみても
聞いたことがない音楽の鑑賞方法を読んでも

解説を聞いたことがない絵のタイトルを見ても
やったことがないてん刻のプリントをみても

バレーボールをほとんど見たことがないのに
その競技方法やルールを暗記しろと言われても

さっぱりです。

実際はテスト直前の授業では
ここがポイントだよ!
ここは漢字で書けるように!など
テストに関するヒントがたくさんでますが、
その情報も一切ありません。
範囲が多少変更になってもわかりません。
実力テストとしてやるだけです。

それでも、そんな不利な状態でも
100%努力して臨みたいと思う真面目なKAZUです。



一方、KAZUの心の方はだんだん崩れてきました。
居場所を奪われた子は、何を支えにして
毎日を過ごせばよいのでしょう?

KAZUの心も少しずつ少しずつ凹んでいるのがわかります。

大好きなジムも、時間はたっぷりあるのに
行く回数が減りました。

そもそも外にでることがグッと減りました。

学校に通わなくなって、食事の量がグッと減りました。

ダルさや不眠を訴えるようになりました。

突然怒りを露わにしたり、
部屋で地団駄を踏む様子も増えてきました。


そんな鬱の初期症状のような状態に
追い込んでいることも学校にとってはどうでもよいことでしょう。


学校は存在そのものが邪魔という理由で
KAZUの全人格を否定し、
KAZUを追い出そうと必死になっています。

送られてくるお便りの一つ一つも
攻撃のように思えてきます。

中間テストの採点ミスも幾つかありましたが、
ワザと×にしたのではないかと思えるくらいです。
(塾の先生は、教科担当ではない人間が採点したから
このようなミスが起きるのでは?と感想を述べられました。
学校にとってはKAZUは不要な存在なので、
採点するのも面倒なのでしょうか。。。)



とにかくあと1週間です。
それで終わりです。



もちろん、ずっと止まっているわけではありません。

私も様々な機関に相談をして
KAZUに最適な場所はどこかを
じっくり検討しています。

人生のリスタート!
じっくり、ゆっくり考えたいです。

そして、KAZUも自分自身を見つめなおし、
自分にできることを毎日やり
できない部分を自らSOSできるように考えています。


今日は朝から大雨でしたが、
KAZUはいつものようにゴミ捨てに
行ってくれました。

「雨だからいいよ。。。」
と言ったけれど
「それぐらいしかできないから。。。」
と言って雨の中出て行きました。


それぐらいしか。。。

理解されないということが、
14歳の少年をどこまでも苦しめる、
そんなことが許されるのだろうかと
疑問に思います。


伸びようとする若芽は
今まさに伐採されようとしています。

私はその弱った枝の居場所を見つけて
挿し木ができる方法を模索しています。










お気をつけなさいませ~

2015年06月18日 23時09分09秒 | 日記
次へのステップを着実に実行中のKAZUですが。。。

それは置いておいて、今日はKAZUの祖父におきた大事件の話を書きます。



6月6日にKAZUの誕生日のお祝いに焼肉を食べにでかけました。

私、YUKA、KAZU
そして、KAZUの祖父、祖母
仕事で帰ってきていた私の弟の6人で行きました。

KAZUは私の弟から筋トレの興味深い話を聞いて
大満足の様子でした。

私と父(KAZUの祖父)は桜ユッケを食べていました。

で、週明けの月曜日。。。

その父がぐったりしてやってきました。。。


「下痢が止まらん。。。( ;´Д`)」
熱もでてきたし、なんにも食べられないし
食べていなくても下痢が続く。。。」



子供達が春に罹った感染性胃腸炎のような雰囲気がしたので
早めに病院に行ったら?と促すと素直に診察にでかけました。



「きっと桜ユッケが犯人ダァ!!!
注文したお前が悪い。。。…>_<…」



オイオイ。。。
5歳児じゃあるまいし、自分の意思で食べておいて
それはないだろう。。。

ついでに私はなんともないし。。。


一応抗菌剤とか出たようですが、
感染性胃腸炎なら、お腹の中で悪さをしている菌が
体外にでるまでは苦しむのだろうと思い、
父は主治医の指令の元、
スープ系だけを飲んで
トイレに駆け込むという生活を続けました。


週の半ばは毎日点滴にもでかけていたようですが、
熱は続くし、一向によくならないばかりが
血便も出始め
ゲッソリ😱してきたので、
主治医の命令で近所の大きな病院に行って
検査をすることになりました。



検査と言っても
血液検査とCTと検便。。。
結果が悪ければ連絡を入れますと言われて
お土産なしで帰ってきました。


大きな病院に行って1日かけて検査したのに
血便も出ているのに
薬も出ないと不安ですねぇ。。。



そして相変わらず、桜ユッケと私は父に文句を言われ続け
週を終えました。



で、昨日、その下痢の原因が判明しました。





「カンピロバクター」





近年わが国でノロウイルスと同じくらいメジャーな悪の細菌で
鶏さんが原因のことが多いようです。


症状としては
下痢、腹痛、発熱、嘔吐、頭痛、悪寒、倦怠感などなど

まさに父のいう症状です。

1週間で5kg以上痩せ、ゲッソリしてきた父です。。。



かわいそう。。。と思ったのですが、
カンピロバクターなら潜伏期間が2~5日あり、
さらに馬さんではなさそうなので
私と桜ユッケの疑いは晴れました(⌒-⌒; )




でもカンピロバクターは時として
感染後数週間したのちに
手足の麻痺や呼吸困難などを起こす
「ギラン・バレー症候群」を発症することがあると
言われています。



私の祖母はその「ギラン・バレー症候群」を患い
今でも足の麻痺が少し残っていますが、
突然の麻痺には家族一同びっくりしました。



父は少しずつ少しずつ回復してきていますが、
本当に辛いようです。


食中毒の発生しやすい6月です。

調理器具は熱湯での消毒を行い、
加熱したものを食べる工夫が大切だそうです。


皆様もお気をつけくださいね。



毎日1mmずつ成長すれば。。。

2015年06月14日 07時03分13秒 | 日記
YUKAが再び発見してくれました。


そういえば、KAZU、ゲームやっている時、
負けても、全く先に進めなくなっても
泣きわめくことなくなったねぇ。。。



DSとかの話です。



そういえば、中学に入るぐらいまでは
ゲームの最中、どうしてもクリアーできないと
泣きわめくことが多々ありました。



何事にも真剣なKAZUですから
ゲームといえども負けることは
自分が許せないのです。



時には地団駄踏んで
怒りを表現していました。



けれども、このところ、
ゲームをしている時のKAZUは
大人しいし、さらに途中で呼んでも
あっさりやめてやって来る回数が増えました。



勝負事に負けてもそれを受け流すってことは
とっても大切なことです。



特にKAZUのような衝動性が強い子にとっては
重要なポイントです。



それができる様になってきたこと
ちゃんと1mm1mm成長している印です。

テスト終了

2015年06月07日 10時47分15秒 | 日記
今日、送付されてきたテストを
じたくですべてやり終えました。

この1ヶ月、自力で頑張ってきたことの集大成です。

この1ヶ月、学校に通いたい、学びたいという思いを
ひたすら勉強にぶつけてきました。

私は仕事にいかなければならず
一人で過ごすことも多かったですが、
自分なりに計画を立て、自主的に勉強していました。

学校との話し合いの中では
「KAZUくんは、学校の勉強ぐらいはどこでもできるでしょう」
といったようなことを言われましたが、
大好きな研究分野でもなく、
大半の生徒と同じように、意志が強くなければ
この1ヶ月一人でやりきることはできません。

それを学ぶ機会を与えられなかった、
奪われたKAZUが毎日前向きに、前進できたのは
家族や、塾の先生、療育機関の先生のサポートのおかげです。

でもそんなこと、学校にはどうでもいいことですね。

とにかく、テストを今から学校に送ります。
そして、今日はやりきったお祝いをします。

行ってきま~すヾ(*・ω・*)o


今の私たちにぴったりのセリフ

2015年06月06日 08時49分52秒 | 日記
Some adults were wrong...

most of a time....



I want you to promise me something...



Don't listen to them...


You are smart...special...


One day they may realize that...


You are already knew...


You knew before they did...





今朝、お風呂にゆっくりつかり、ビデオを見ていました。。。



その中で言っていたセリフがこれでした。。。


思わず聞き直してしまいました。




今の私もそうKAZUに言ってやりたいと思えるセリフでした。



人格の否定

2015年06月05日 08時35分44秒 | 日記
この1ヶ月、様々な機関に相談をし、
自宅で毎日家族会議を開き、
どうやったらKAZUが学校に通えるか模索してきました。

KAZUを3歳から見てくださっている英語塾先生は
KAZUのために嘆願書を書いてくださいました。

KAZUには困り感があるけれど、それは指導する側の
少しの配慮で十分フォローできる内容で、
何より、学ぶ意欲が感じられること、
学校に馴染もうと、社会に慣れようと
毎日を必死で生きていることを丁寧に文章で
表現してくださいました。
とても愛情の感じられる文章でした。
この先生に10年近く関わって頂いて本当に良かったと
心から感謝しました。

また、療育の立場からKAZUに7年携わっている先生は
チームを組んで、学校との話し合いの場を設けてくださいました。
私の思い、KAZUの気持ちを組んで、
学校との手を結ぶ方法はないか、様々な視点で検討し、
学校にわざわざ足を運んでくださいました。

そのほかにも、KAZUの様子を知っている方から
たくさんご連絡を頂き、
この1ヶ月でたくさんの方とつながることができました。



私の中でどうしても理解できないこと。。。


それはなぜこのタイミングで退学勧告を受けたかということです。


1年生の秋の退学勧告には理由がありました。
本人に学校に通いたいという意思が見られず、
学校内で居場所を見つけることができず、
先生の指導が理解できず、
毎日パニックを起こし、パニックになりたくないから
教室にすら入れなくなっていたから。。。


でも、今回は違います。
KAZUは学校に通うことを切望、渇望しています。
学びたいのです。
友達と関わりたいのです。
KAZUは毎日我慢して耐えて、
どうにか学校のルールに慣れようと必死で
また、友達も頑張っている姿を認めてくれ
「こういう時は聞き流せ!」とか
「お前の気持ちもわかるが、我慢しろ!」とか
「俺もそう思う。お前が正しい」とか
支えてくれる仲間がいることを実感しています。
そうやって、コミニュケーションをする方法を学び
毎日少しずつ成長してきました。


昨年とは教員とトラブルになる回数も格段に減り
パニックになって飛び出した回数も激減
友達とトラブルを起こすことはなく
授業中はどの生徒より意欲的に授業内容を理解しようとしている。
そして、それを担任の先生はいつも見守ってくださり、
褒めてくださっていました。


それだけに、なぜ今?という思いが。。。
パニックになって飛び出したことがきっかけなら
それは事前になんどもお願いしていた
連絡帳が書けないから写メを!ということを
学校が受け入れてくれれば解決する問題です。


でも、きっとそれだけではない何かがあるはずです。



だから、今回の私抜きで専門家が学校に出向くことで
感情論にならず、良い方向にいくかと願っていました。


ところが、学校はそんな私たちの気持ちを
ズタズタに引き裂くような言葉を担当スタッフにぶつけました。


学校は私がいないからなのか、ダイレクトにKAZUに対する
文句をぶちまけました。

授業中のKAZUくんは、クラス運営上士気が下がる言動が多い。
度重なる教師への暴言は他の生徒に良い影響を与えないばかりか
迷惑な行為で、学校は困っている。。。


この件について思い当たる事例がありました。

KAZUはある授業中、宿題を忘れた数人の生徒に
30分以上叱りつける先生に意見したことがあります。
「ええ加減にしてもらえませんか? 」
その日は試験目前で、KAZUはその1時間を大切にしようとする思いで
そう訴えましたが、それが逆鱗に触れたようです。

「今は勉強より大切な話をしているんだ!!」
先生の怒りはKAZUに向かいました。

「でも、僕たちは忘れていないし、僕は授業を受けるために
ここに来ています。」

すると先生は答えます。
「気に入らないなら出ていきなさい!」

そうなると、KAZUのスイッチが入り、すぐさま出ていきます。
これが教師に対する反抗的態度だそうです。

そうなんです。定型発達者なら、こういう時、黙って様子を見ています。
大半の生徒が、そのやりとりを聞きながら、別のことを考えたり
絵を描いたり。。。
賢い子は、その間、自習をし始めます。

でも、超真面目なKAZUは
勉強をするべき授業の時間を、一部の生徒への指導のために
大半の使われることが納得できません。

また、先生もKAZUをうまい具合に収める言葉を
見つけることができなかったのでしょう。。。




じゃぁ、教員みんながそう思っていたのか?
みんながKAZUの存在を迷惑に思っていていたのか?

生徒のみんなはどうなのか?


何人かの生徒に聞いてみました。
ママ友にも聞いてみました。


でも、誰一人、授業中のKAZUが教員に対して
反抗的な態度をとったと記憶はしていませんでした。

どちらかというと、先生の逆ギレ。。。

KAZUは授業中に、チャラチャラ騒ぐことはなく、
他の生徒に迷惑をかけるような発言をすることもなく、
池上さん流にいうと、
「それはよい質問ですね」というような発言をする
そんな子だというのです。


また、話し合いの最中、スタッフさんが担任の先生に
現状を伺ったところ、
「KAZUくんは、昨年から授業を担当として、
本年度は担任として受け持っていますが、
昨年後半からは意欲的に授業に参加し、するどい質問も多く
よく頑張っていました。。。」
といった褒め言葉を続けようとした途端
教頭先生が、「ま、この先生は担任になって日が浅いので
よくわからないのです。。。」と担任の先生の話を打ち切らせた
とのことで、その打ち切り方が非常に違和感があったと感想を
述べられていました。

KAZUが頑張っている生徒じゃ、学校としては困るってこと?

だから、KAZUを擁護する発言は私の耳には届きません。

KAZUはその存在自体が邪魔ってこと?

いつの間にか困り感からくるパニック、脱走の話はなくなり、
KAZUの発言がいかに不快か、教師の意欲を削ぐか
クラス運営の邪魔になるかといった感じの話になり、
結局、今後もなんら配慮をするつもりもないし、
特別指導を受けなければ学校に戻ることはできない
さらに、学校のやりかたに従えないなら
他の学校にいけばよいといった発言が続いたため、
これ以上の話し合いは無駄と判断して帰ることにしたそうです。



これが学校の対応なのか?
教師という人を育てる職業の人が言う発言なのか?
建学の精神の中にある
他者の個性や存在を尊重する意識を持とうというのは
健常者のことだけ考えていればよいということなのか?

KAZUの存在は尊重されないばかりが、
全人格を否定されました。




憤りを覚えます。

こんなに優しくて、真面目で、常に一生懸命なKAZUのことを
1mmも理解できないなんて。。。
しようともしないなんて。。。





でも
その怒りという感情をこんな人たちのために使うことすら
もったいないです。




私がKAZUに使う時間は、KAZUのプラスになることに使いたい。

そして、心配して声を掛けてくれるYUKAのために使いたい。



だから、私は前に進みます。


5年後にKAZUが笑っていられるように
そこだけを見て行動しようと思います。