乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

再発予測因子とKi-67

2012年07月13日 | 病気・症状
「今までに経験したことのないような大雨」により、九州では甚大な被害が出ました。皆様の所はいかがでしょうか。

私が住んでいる地域は、先月の台風の時、12時間も停電する被害が出ました。なので、私も今回の大雨が降っていた時、買ったばかりのLEDランタンとネックライトを持ち歩いてました。おにぎりもたくさん作りました。用心にこしたことはないかなと。

「経験したことのないような大雨」は、昨年の台風上陸時に経験しました。バケツの水を真横にぶちまけたような激しい雨。流水が空間を隙間なく流れ、空気を埋め尽くす感じがして、本当に息苦しかったです。雷による急激な雨でも、そんな息苦しさなんて感じたことはなかったんですが。

台風は通り過ぎるのが早いですが、梅雨前線停滞による雨となると、これは厳しいし、恐怖を感じると思います。避難所に行くしかないような気がします。


新たに細胞増殖・周期のマーカーとなったKi-67、乳癌学会でこんな発表がありました。

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【術後に内分泌療法のみを受けた乳癌における遠隔再発の予測因子はPgR陰性、高度脈管侵襲、Ki-67値30%以上】
     第20回日本乳癌学会学術総会
2012年6月28日~30日 熊本

 術後補助療法として単独内分泌療法を受けた乳癌患者における遠隔再発・癌死の予測因子は、PgR陰性、高度の脈管侵襲、Ki-67値30%以上であることが示された。ER陽性/HER2陰性乳癌でこれらの条件にあてはまる患者では、化学療法の追加を考慮する必要があることが示唆された。川崎医科大学病理学2の鹿股直樹氏が、6月28日から熊本市で開催された第20回日本乳癌学会学術総会で発表した。



 ホルモン受容体(HR)陽性かつHER2陰性乳癌患者への術後補助療法として、ホルモン療法に化学療法を上乗せすることが有効かどうかについては明確になっておらず、現在も議論されている。



 そこで、鹿股氏らは、術後補助療法としてホルモン療法のみを受けた患者を対象に、ホルモン療法単独では再発を予防できない、つまり化学療法を上乗せする必要がある患者を予測する因子を検討した。



 対象は、1999年1月から2003年12月までに川崎医科大学、四国がんセンター、国立がん研究センターにおいて術後にホルモン療法のみを受けた261人。HR、HER2の発現状態、ki-67値のほか、探索的因子としてHER1、インスリン様成長因子受容体(IGFR)、アルデヒド脱水素酵素1(ALDH1)についても検討した。



 患者背景は、50歳超が70.5%、腫瘍径2cm以下が72.4%、リンパ節転移陰性が80.5%を占めた。術式では、乳房温存術は59.4%、乳腺切除術が40.6%。ER陽性は100%、プロゲステロン受容体(PR)陽性は73.6%。HER2発現状態は0が62.5%、1+が37.5%。ホルモン療法の内訳は、タモキシフェンが65.1%、アロマターゼ阻害薬が15.7%、LH-RHアゴニスト+タモキシフェンが12.6%、タモキシフェン→アロマターゼ阻害薬が4.6%。遠隔転移は11人、乳癌による死亡は4人だった。



 Ki-67値は、30%未満が83.8%を占めた。HER1陰性は91.6%。IGFR陰性が24.5%、弱く染色された症例が65.5%、強く染色された症例が10.0%。ALDH1は、10%未満が42.5%、10-50%が44.1%、50%超が13.0%だった。



 遠隔転移無再発生存に関与する因子を多変量解析したところ、PgR陰性(ハザード比10.3)、高度の脈管侵襲(ハザード比21.8)が抽出された。カプランマイヤー生存曲線においては、PgR陰性、高度の脈管侵襲、Ki-67値30%以上について、それぞれ有意に遠隔転移無再発生存率が低かった。



 同様に、乳癌特異的生存に関与する因子について多変量解析した結果、高度の脈管侵襲(ハザード比287.3)、PgR陰性(ハザード比25.1)、Ki-67値30%以上(ハザード比19.6)が抽出された。カプランマイヤー生存曲線では、PgR陰性、高度の脈管侵襲、Ki-67値30%以上について、それぞれ乳癌特異的生存率が有意に低かった。



 これらの結果から鹿股氏は「術後補助単独ホルモン療法を受けた早期乳癌患者の遠隔再発・癌死の予測因子として、脈管侵襲が高度(Ly3)、PgR陰性(1%未満)、Ki-67値が高い(30%以上)が抽出されたことから、ER陽性/HER2陰性乳癌でこれらの条件にあてはまる患者では、化学療法の追加を検討する必要がある」と指摘した。
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私が乳癌の手術を受けたのは6年前です。当時はKi-67値が診察室で持ち出されることはありませんでした。細胞診で「Her2強陽性」と聞かされ、かなり落ち込んだ私です。腫瘍に関するマーカーが増えて、その値が示すのも悪制度が高いとなると、、、かなり精神的に厳しくなりそうに思います。

その反面、自分の乳癌細胞の様子が詳しくわかったほうが、無駄な治療をしなくても済むというメリットを感じることにもなりましょう。
治療費削減の意味から、国だってメリットがあると判断すれば、治療の細分化はするんじゃないかしらん。この場合、あくまでも費用削減であって、患者や医療者のことは無視になりそうですけど。。。

マーカーなどを増やし、悪制度や再発率の精度を上げることは必要になっていくのでしょう。その場合、診察ではそれを知った患者の気の持ちようなど、心のケアも大きな時間を必要となるように思います。


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なかのひと

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (kei☆)
2012-07-15 23:20:18
九州の被害はかなりすごいですね。
連休の初日からニュースに釘付けになりました。
川の氾濫って、まるで津波を見ているようで、、、
ところで、さすが、経験者だけに、準備が完璧ですね。多少の食料&飲料と、夜に備えての照明、着替え、電池や充電器は、いつも用意しておかなければ。

そうそう、よく薬局で売っている洗浄綿なんかも役立ちます。もとは、産後、赤ちゃんの授乳時に使うものらしいですが、体を洗えないとか、手を洗えないとか水が使えないときに、便利です。
私は、よくお手ふき代わりに使ってました。
洗浄綿 (ノエル)
2012-07-17 14:14:08
kei☆さんもなかなか用意周到ですね^^
私もぬれティッシュを用意したのですが、、、アルコールがしみこんでいるので、体の柔らかいところを拭くのはちょっと。。。
なるほど、赤ちゃん用ならバッチリですね。

入院した時、神経質な私は、すぐに手を洗いたくなっちゃうので、ティッシュは必需品でした。でも、、、避難所なんかに入ったら、そんなことはできないんでしょうけどね。
Unknown (kei☆)
2012-07-17 22:11:49
洗浄綿→×
清浄綿→○
です。
間違って変換してました^^失礼、、、
清浄綿 (ノエル)
2012-07-17 22:29:57
てっきり、赤ちゃんに使える「濡れた綿」と想像しちゃってました(^^;)>

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