大人が泣くということ

昨日深夜の地震には正直、気持ちが折れた感じがした。
前回の大地震から一ヶ月、ギリギリの線で生き長らえた感があった。
そして地獄の二週間を近所の人たちと共に一歩ずつ進んだ。
家の中も何とか生活できる環境になった。
そして、ガソリンも通常の流通で確保できるようになった。
さあ、これから・・・と言う時に今回の地震があった。

仕事が終わり、夕飯(ビールもちょっとね)も済ませ、テレビ(半分はヒビ割れている)を見た。
CSで「居酒屋ゆうれい(萩原健一・室井滋)」を見た。
そして歯の手入れも入念にして床に入る。
11時を過ぎて寝なきゃな・・・と思って明かりを消そうとした途端、クラクラした気分になった。
酔ってた?
その後、すぐにガタガタと細かく振動した。
いつものパターン? と冷静に考えていたところ、突然ドカン! と家全体が跳ねた。
急いでなぜか割れているテレビとパソコンのモニターを押さえにいった。
水槽はすでに片付けていたから、まあ余裕でしたが。
だけど・・・激しい揺れが余計に強くなった。立てなくなった。
するとウインドエアコンが目の前に倒れてくる。
さっきまで寝ていた部屋では頭の位置にあった書棚がドスンと倒れた。(あのまま寝ていたら頭割れてたな)
タンスが倒れる。
また、水道止まるか・・・と思っていたら、明かりがブツッと切れた。停電。
そして揺れが収まった。
近所は驚くほど静か。
足元にはどう歩いていいか分からないくらい、いろんなものが散乱。
台所へ行くにも苦労する。
台所は・・・電子レンジが1mすっ飛んでいた。
準備していた非常灯を手に取る。
明るくなって愕然とした。

今までやってきた事がすべて無駄になってしまった。
それほどに部屋の中はむちゃくちゃ。
何とかタンスなどの家具を元に戻す。
ラジオをつける。津波警報が出た。
車に乗って高台に避難した。
2時間後、安全と分かり自宅に戻る。
戻ったはいいが、居場所がない。とりあえずガラスが散乱したソファの場所だけ片付け、暗い部屋でラジオを聴きながら目を閉じる。

泣けてきた。
大いに泣けてきた。

意味もなく泣ける。

がんばると言っていても、あくまでも途中で転ばない事が原則・・・だったのだ。

今回の忘れた頃のカウンターパンチ・・・相当効きました。

正直この後が不安になった。
いつまでこのビクビクした生活を続けないといけないのか。

眠れないまま朝。
いつもの通り、会社に行く。
会社もまた前回の通り。
物が散乱、物流は混乱、水道も止まる。壁ははがれている。
これをまた復旧させるのか。

仕事が終わって国道4号を走る。
一段と混雑。(市内で停電のため信号がつかない)
やっと並ばなくても良くなったガソリンスタンド・・・がまた長蛇の列。
そういうこともあろうかと直前で満タンにしていた自分を褒めてやる。


今回の余震はM7.4。
阪神淡路大震災がM7.2。
震度5でもビクつかないんだけど、この地震は精神的に参った。
食えないとか飲めないとかは慣れっこだが、立ち上がりかけだっただけに効きました。

ブツブツと愚痴りながら、また2回目の後片付けをしています。

今回は3時間で停電がなくなりました。(GJ 東北電力)