劇的なドロンさんとの対面を果たすことが出来た私たちは、
その興奮冷めやらぬままシアター・マリニーの裏口から外に出ました。
1月31日も午後11時近くなり、私たちは近くで夕食を取る事にし、
そのままマリニーのすぐそばにあるレストランに入りました。
ここは3年前におばさん2号様たちがドロンさんと会食をした思い出のお店ということで、
お店の女性店長さんは何とおばさん2号様の顔を覚えていらっしゃいました。
その店長の誘導で隅の席に3人づつ向かい合わせで座った私たちは、
当時ドロンさんが食したというメニューを注文して、
食事を待ちます。
しばらくしてお料理が私たちの席に運ばれ、食べ始めた頃でした。
背後から“オオッー!”という大きな声で
薄紫のマフラーを首に巻いて、四角いサングラスを掛けたドロンさんが
他のフランス人のお客様たちには全く脇目も振らず、
私たちの座っている座席に近づいてこられたのです。
ちょうどボディーガードのD様を伴ってドロンさんもこのお店に食事に来られたのでした。
ドロンさんは手前に座っている女性陣には一人づつ肩に手を掛けて背後から挨拶し、
奥に座っている私含めた3人には右手を上げて、これまた一人づつ挨拶をして下さいます。
サングラスを掛けたままですが、にこやかに、
ジャック・ニコルソン似のスマイルが見事に決まっています。
そして近づいてきた女性の店員さんの頬にキスをしたドロンさんは
彼女の誘導で店の奥の席に向かいます。
ドロンさんの座った席の周りは他のお客様からは見れないよう、
席に着くとカーテンで仕切られました。
もしかしたらまたドロンさんがお店に来られるのではないかと
私たちが期待していたことは事実ですが、
よもや私たちの席に向かってわざわざドロンさんの方から近づいてきて下さるなどとは、
全く予想していなかったことですので、
またもや感謝感激の私たちでした。
しばらくして私はトイレに行く為に席を立ちました。
このお店のトイレは1階ではなく2階のフロアにあり、
そこに行くには店の奥にある螺旋階段を上っていかなければいけません。
私は店員さんの指示に従って、奥の階段の下まで行ったところ、
ちょうどその場所はドロンさんの座っている席の真向かいで、
ドロンさんの正面から約3メートルぐらいの距離に相対することになります。
奥の席でD様と何やらお話し中のドロンさんは、正面に私の姿を見つけると、
何と先ほどと同じような満面の笑みを浮かべて手を振って下さいました。
またまた感激の私はそのまま2階のトイレへ。
さて用をすませた私は(お食事中の方?はすみません。)
再び階段を下りて席に着かねばなりません。
私は悩みました。
このまま階段を下りて、またドロンさんの目の前を通るとき、
今一度ドロンさんに挨拶をすべきなのかどうか、と。
常識で考えたらそうすべきなのでしょうが、
きっとドロンさんはまた私に気を遣って挨拶をして下さることでしょう。
それはとても申し訳ないことです。
2階の廊下からたまたま1階の席にいるドロンさんが見えました。
私には当然気づいていないドロンさんは、
全くの無防備で美味しそうにお食事(パスタのようなもの)を
お口に運んでいらっしゃいます。
私は決めました。
このままお食事中のドロンさんのお邪魔をしないよう、
ドロンさんに余計な気遣いをさせぬよう、
すばやくドロンさんの目の前を立ち去ろうと。
とりあえず足早に階段を下りて、
黙礼だけして、下を向いたまま席に戻りかけた私は驚きました。
歩いていく私の姿をずっと目で追って下さっているドロンさんの姿が
私の左目の視界に映っているではありませんか!
ああ何ということでしょうか。
やはり私はそのときお食事中のドロンさんに気づかれてしまいました。
ドロンさんのお邪魔をしてしまったという申し訳なさと、
私に気付いて下さっているドロンさんに挨拶を怠った自分が悔しくてなりません。
しかし途中からドロンさんに顔を向けて挨拶するのは私自身の最初の意図に反します。
ですので私は自分の非礼を心の中で詫びながらそのまま席に着きました。
ドロンさんはいったいどう思っただろうかと、
残りの食事を取りながら頭の中はそのことでいっぱいになりました。
一人で悩んでいても仕方ないので、
この一連のやりとりを向かいの席のおばさん2号様にお話したところ、
こう仰ってくださいました。
「ドロンさんは全部わかってくれている。あの人はそういう人や。心配せんでもいい。」
この一言で全てが救われました。
しばらくしてドロンさんとD様はお食事を終えて、お店の外に足早に去っていかれました。
ドロンさんたちの後姿を見ながら私は感じました。
今度はドロンさんの方が、まだ食事をしている私たちの邪魔をしないよう
黙って立ち去ってくれたのだと。
こうやって1月31日の長い夜は終わりを告げました。
しかし私たちのドロンさんとの遭遇がまだあろうとは
このときは全く予想もしていませんでした。
その興奮冷めやらぬままシアター・マリニーの裏口から外に出ました。
1月31日も午後11時近くなり、私たちは近くで夕食を取る事にし、
そのままマリニーのすぐそばにあるレストランに入りました。
ここは3年前におばさん2号様たちがドロンさんと会食をした思い出のお店ということで、
お店の女性店長さんは何とおばさん2号様の顔を覚えていらっしゃいました。
その店長の誘導で隅の席に3人づつ向かい合わせで座った私たちは、
当時ドロンさんが食したというメニューを注文して、
食事を待ちます。
しばらくしてお料理が私たちの席に運ばれ、食べ始めた頃でした。
背後から“オオッー!”という大きな声で
薄紫のマフラーを首に巻いて、四角いサングラスを掛けたドロンさんが
他のフランス人のお客様たちには全く脇目も振らず、
私たちの座っている座席に近づいてこられたのです。
ちょうどボディーガードのD様を伴ってドロンさんもこのお店に食事に来られたのでした。
ドロンさんは手前に座っている女性陣には一人づつ肩に手を掛けて背後から挨拶し、
奥に座っている私含めた3人には右手を上げて、これまた一人づつ挨拶をして下さいます。
サングラスを掛けたままですが、にこやかに、
ジャック・ニコルソン似のスマイルが見事に決まっています。
そして近づいてきた女性の店員さんの頬にキスをしたドロンさんは
彼女の誘導で店の奥の席に向かいます。
ドロンさんの座った席の周りは他のお客様からは見れないよう、
席に着くとカーテンで仕切られました。
もしかしたらまたドロンさんがお店に来られるのではないかと
私たちが期待していたことは事実ですが、
よもや私たちの席に向かってわざわざドロンさんの方から近づいてきて下さるなどとは、
全く予想していなかったことですので、
またもや感謝感激の私たちでした。
しばらくして私はトイレに行く為に席を立ちました。
このお店のトイレは1階ではなく2階のフロアにあり、
そこに行くには店の奥にある螺旋階段を上っていかなければいけません。
私は店員さんの指示に従って、奥の階段の下まで行ったところ、
ちょうどその場所はドロンさんの座っている席の真向かいで、
ドロンさんの正面から約3メートルぐらいの距離に相対することになります。
奥の席でD様と何やらお話し中のドロンさんは、正面に私の姿を見つけると、
何と先ほどと同じような満面の笑みを浮かべて手を振って下さいました。
またまた感激の私はそのまま2階のトイレへ。
さて用をすませた私は(お食事中の方?はすみません。)
再び階段を下りて席に着かねばなりません。
私は悩みました。
このまま階段を下りて、またドロンさんの目の前を通るとき、
今一度ドロンさんに挨拶をすべきなのかどうか、と。
常識で考えたらそうすべきなのでしょうが、
きっとドロンさんはまた私に気を遣って挨拶をして下さることでしょう。
それはとても申し訳ないことです。
2階の廊下からたまたま1階の席にいるドロンさんが見えました。
私には当然気づいていないドロンさんは、
全くの無防備で美味しそうにお食事(パスタのようなもの)を
お口に運んでいらっしゃいます。
私は決めました。
このままお食事中のドロンさんのお邪魔をしないよう、
ドロンさんに余計な気遣いをさせぬよう、
すばやくドロンさんの目の前を立ち去ろうと。
とりあえず足早に階段を下りて、
黙礼だけして、下を向いたまま席に戻りかけた私は驚きました。
歩いていく私の姿をずっと目で追って下さっているドロンさんの姿が
私の左目の視界に映っているではありませんか!
ああ何ということでしょうか。
やはり私はそのときお食事中のドロンさんに気づかれてしまいました。
ドロンさんのお邪魔をしてしまったという申し訳なさと、
私に気付いて下さっているドロンさんに挨拶を怠った自分が悔しくてなりません。
しかし途中からドロンさんに顔を向けて挨拶するのは私自身の最初の意図に反します。
ですので私は自分の非礼を心の中で詫びながらそのまま席に着きました。
ドロンさんはいったいどう思っただろうかと、
残りの食事を取りながら頭の中はそのことでいっぱいになりました。
一人で悩んでいても仕方ないので、
この一連のやりとりを向かいの席のおばさん2号様にお話したところ、
こう仰ってくださいました。
「ドロンさんは全部わかってくれている。あの人はそういう人や。心配せんでもいい。」
この一言で全てが救われました。
しばらくしてドロンさんとD様はお食事を終えて、お店の外に足早に去っていかれました。
ドロンさんたちの後姿を見ながら私は感じました。
今度はドロンさんの方が、まだ食事をしている私たちの邪魔をしないよう
黙って立ち去ってくれたのだと。
こうやって1月31日の長い夜は終わりを告げました。
しかし私たちのドロンさんとの遭遇がまだあろうとは
このときは全く予想もしていませんでした。
私は「出待ち」くらいしか出来ませんが、
来月、自分にはどんな事が起こるだろうと、思いながら。.:*・゜☆.。.:*・゜☆.。
まるで、脚本家に書かれたストーリーのように
次から次へと奇跡が起こるのですね。出来過ぎです。「こんなこと、現実には、あり得ない」
と思うような展開が、現実に起こっているなんて。
また、チェイサー様のその描写が素晴らしいので、
私の頭の中には、その場面が映画のように浮かびます。人々のざわめきや食事中の音、BGMまでも
聞こえます。
最終回が、ずっとこなければいいのに、
と思いながら、次回を楽しみにしています。
私にとってパリでのひとときは
もう既に過去の出来事になってしまいましたので、
これから観に行かれるAT様がとても羨ましいです。
できれば私ももう一度舞台を観に行きたい、
そしてドロンさんにももう一度お礼を言いたい。
今はそんな心境です。
私のつたない文章に対するありがたいお褒めのお言葉、
誠にありがとうございます。
難解な文章を駆使して評論家を気取るのではなく、
いつもできるだけわかりやすい平易な言葉で、
かつ中身の濃い文章を心掛けています。
またよろしくお願いします。
わたしも一緒です、お礼も、皆さんを紹介するのも忘れてただ、舞上げっていたのが悔しい、
なんどあっても、同じです、進歩がありません、
冷静でいられない、その点申し訳なく思っています。
2度でも3度でもあいたい、ですね!!
しかし、チェイサー様の記憶力には本当にびっくりです。
1月31日、どこから出たのかも私は覚えていませんでした。
チェイサー様がお手洗いに席を立たれたのも知りませんでした。
色々思い出させてくださり、本当に有難うございます。
胸が熱くなりながら、コメント書かせていただきました。
常に謙虚でいらっしゃるチェイサーさんを尊敬、お慕い申し上げております。
さて、久しぶりにシアター・マリニーのページを拝見しましたら、公演日が4/28まで延長されておりました!!(他では5/31までとも)
すごく嬉しいのと同時に、ドロンさんとミレイユさんのご健康をお祈りするばかりです。
やっと、レストランのことをお書き下さいましたね
私の記憶も曖昧なので待っておりました(笑)
私が覚えているのは
あのお店に入って来た時のドロンさまのサングラス姿が
とても素敵だったことです
サングラスをかけて登場する作品はたくさん観てますし
今回の舞台でもサングラスのシーンはありましたが
ドロンさまほどサングラスが似合うお方はいませんね!
そして、入ってこられた瞬間
私達はビックリして歓声をあげてしまいましたが
ドロンさまは私達のテーブルに来て
人差し指を唇に当てて「シー」っていうポーズをされました
これも映画のシーンに登場するような仕種で決まってらっしゃいました
でも、あのレストランでの笑顔と握手も感激、感動でした!
まさか、レストランでもお逢いできるなんて・・・・
おばさん2号さん連れて行って下さいまして、本当にありがとうございます
そういえば私も一番大事なことを忘れていたことに
帰ってきてから気付きました。
自己紹介していなかったのです。
何とも無礼なことと顔から火が出そうになりました。
あの日劇場の裏口から出たとき、
フランスのマスコミの人たちが何人か外で待っていました。
さすがに私たちは相手にされませんでしたが、
何人かフランス人の方が取材を受けていたように記憶しています。
あれはいったい何だったんでしょうね