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高用量静注ビタミンC-臨床試験中

2007-04-18 | 癌全般
ビタミンC静脈投与(IV)が3人の癌患者で生存を改善(Medical Association Journal報告ーDr.レビン、Dr. ホファーら ) 
1) 腎細胞癌女性(51歳)で腎臓摘出術、肺転移あり、週2回IVでビタミンC(VitC)(アスコルビン酸)65gを10ヶ月受け、癌が消失。5年後再発し、VitC療法を受けるが死亡。
2) 膀胱癌男性(49歳)サテライト腫瘍。週2回IVでVitC30gを3ヶ月、その後1-2ヶ月毎に30gを4年間受ける。診断から9年後、癌の兆候もなく元気でいる。
3) B細胞リンパ腫女性(paraspinal muscle and bone at L4-5)(66歳)週2回IVでVitC15gを7ヶ月、その後2-3ヶ月に1回15gを1年間受ける。診断から10年後、元気でいる。
結論:高用量IVビタミンC療法は再評価されるべきである。
ロイター記事2006/4
 

ビタミンCと癌
ョージ・ウィリアムズは70歳で1986年にすでに肝臓とリンパ節に転移した腎臓癌だと診断された。放射線と化学療法は可能だが、おそらく効果は期待できないと告げられた。そんな時、ジョージはLinus Pauling博士(*2度のノーベル賞受賞者)をはじめとするスコットランドの医師らによる癌に対するビタミンCの大量投与を知り、彼の住むカンザス州のその地域では唯一その治療を行っていた医師である私の父ヒュー・リオーダンのところへ出向いてきた。ジョージはそこで30グラム(30,000mg)のビタミンCの注射を週2回、合計6週間受けたところ、腫瘍サイズは顕著な減少を見せた。その後も治療を続け、6ヵ月後に臨床上、癌は消失した。その後彼は14年間元気に暮らし、数年前、心不全で亡くなった。

1994年、73歳の農夫が広範囲に広がった非ホジキンリンパ腫と判明し、8ヶ月の化学療法を受け、寛解に至ったが、1997年夏、再燃がわかったため再び化学療法を受けた。結果は不変であったが、彼の免疫機能は大きく低下し、帯状疱疹を発症したため抗がん剤は打ち切りとなった。私が初めて彼を見たのは1998年で、彼はビタミンC注射50グラム (50,000g)を週2回行った。3ヵ月後、CT画像に癌の形跡はなかった。1999年にも画像で癌は全く見られなかったため、主治医は完全寛解を宣言した。

れらの臨床結果をみて、父と私は免疫機能と腫瘍細胞におけるビタミンCの作用を研究し始め、主な2つの結論が得られた。
1)癌の患者は健康な人よりもはるかに多量のVCが必要である。
2)静脈から投与される高用量VitCは化学療法に近く、しかも副作用がない。
私たちが最後に書いた論文はBritish Journal of Cancer誌に掲載された。

やジョージが、以前のメイヨークリニックから出された否定的な報告を聞かなくてよかった。それら2つの臨床試験の結果は、VitCは疾患に効果はないとされ、その時点でその概念は却下された。Canadian Medical Association Journal誌に掲載された2つの記事によると、メイヨーの研究は偽のデータで、科学者らは癌の「代替」療法の使用に対して偏見を持っていた。著者の一人マックギル大学医学部教授ホファー(John Hoffer)医師は、こう語っている。「1971年にはVitCが役に立つなどあまりに突飛なことで、科学者と医者との間では話にもならなかった。現在変わったことといえば、当局側が「癌の代替療法」の研究を認め始めたことである。」

1999年5月、私と父を含むVitCの研究者は、モントリオールの非公開ワークショップに参加し、そこで癌に対する高用量VitC療法を再検討した。ホファー医師や国立衛生研究所(NIH)のレビン医師もいた。そこでの結論では、メイヨークリニックの治療は期間があまりに短すぎ、VitCが注射でなく経口投与であったとわかった。経口では、吸収されにくく、腫瘍細胞を破壊する十分な血中濃度は得られないため、癌患者に高用量のVitCをIV投与するべきだと合意した。

VitC投与は、抗癌作用だけでなく、ほかの化学療法による副作用を抑える効果もあった。その効果によって、良好な身体状態が保たれ、免疫機能が向上し、コラーゲン(接着剤の役割)が強くなることによって癌細胞が拡がるのを予防する。我々の施設で治療を受ける多くの患者は化学療法や放射線療法を受けるが、VitC投与によって、副作用少なく治療ができる。例えば、54歳リチャードは5年前に大腸癌4期と診断され、化学療法と同時に私からVitC静注を受け、そのときは化学療法の副作用は見られなかった。11ヵ月治療後、彼はVitCなしでフロリダで2週間化学療法のみを受けた際には、典型的な口内炎と咽頭炎がみられ、VCを再開するとそれらは治まった。今も元気でいる。

に、VitC治療を受けた患者に奇跡的な成果が現れるが、それでも、癌の治癒には至らない。癌における総合的治療のひとつとして、VitCは免疫機能を上げ、QOLを向上させ、癌克服のチャンスを与えてくれる強力な武器である。
By: Neil H. Riordan PA-C, MS ITL Clinic原文記事
経口でビタミンCサプリメントを大量摂取しても上記の濃度は得られません。おっきな腎臓結石を作る原因となるのでやめましょう。

FDAがCTCAに対して初めて癌におけるビタミンC静脈投与の臨床試験を承認/シカゴ・トリビューン2007/1
臨床試験-Clinical Trial gov.(上部)
Tips記事「抗酸化物質は・・」、「高用量VC


2 コメント

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論文がPauling関係の施設だらけなのが笑えますね (ボーリング博士)
2007-04-19 11:25:47
3例報告で論文に掲載され、こういう風にブログで紹介されるいきさつを考えた方がおもしろい・・・と思います
論文がポーリング博士関連施設ですか? (希)
2007-04-19 13:18:00
上記論文を見ますと、施設名には、国立癌研究所や国立衛生研究所(NIH)含め国立施設や大学が入ってます・・
中心となっている研究者は先に名前が出ている方々と思います。

その論文がロイターのニュースになり、著名な医学誌にも掲載され、政府も臨床試験を行っています。結果を待ちましょう。

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