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ゼローダ+タキソテール併用は転移乳癌生存率を改善

2006-07-13 | 乳癌
2005年10月31日フランスでのヨーロッパ癌会議(ECCO)の報告。
ゼローダ(カペシタビン)とタキソテール(ドセタキセル)の併用は、悪性度の高いタイプの乳癌で、すでに転移がみられる若年または全身状態のよい患者において、タキソテール後ゼローダ群に比べ生存期間を3ヶ月延長したと報告された。この報告は、2つの強力な治療薬でこれまで行われてきた'sequential treatment'(タキソテール単独後ゼローダ単独)より相乗的組み合わせ(同時併用)のほうが生存を改善すると示した初めての試験である。副作用は併用群では少し重かったが、生存延長の期待はそれ以上のものであると思われる。癌が急速に全身に広がる、若い、または全身状態のよい乳癌患者に対する治療の向上は急務である。
試験は、初期化学療法として100人の転移乳癌患者が、ゼローダ+タキソテール併用群と、タキソテール後進行し、ゼローダ治療を受けたsequential treatment群に無作為に分けられた。
効果 併用群は群より3ヶ月長く生存した。
効果 併用群はタキソテール単独より、腫瘍成長の抑制期間が長かった。(中央値9.33ヶ月:7.66ヶ月)
安全性 併用群の副作用は管理可能なものであり、単剤の副作用に則していた。
奏効率 併用群では腫瘍の完全消失がsequential treatment群の2倍以上であった。(14%:6%の患者)   ニュース記事原文


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