雑木帖

 ─ メディアウオッチ他 ─

米下院・外交委員会:「日本の次期首相は靖国神社参拝をすべきでない」

2006-09-16 19:16:17 | 政治/社会
 14日、米下院・外交委員会の日本と近隣諸国との緊張関係をテーマにした公聴会で、「日本の次期首相は靖国神社参拝をすべきでない」など日本の首相の靖国神社参拝を批判する声が相次いだ。米議員が議会など公式の場で日本政府の歴史認識を批判するのは極めて異例のこと。

 民主党・ラントス下院議員
「A級戦犯が合祀されている靖国神社参拝は、ナチス・ドイツの戦犯への献花に匹敵する。
 戦犯への敬意は道徳心を欠くものであり、日本のような偉大な国がすることではない。靖国参拝という習慣はやめなければならない。次期総理への私のメッセージは、とてもシンプルなものだ。戦犯に敬意を表すなんて、道徳的に破綻している」

 キャンベル元国防次官補代理
「日本の総理になろうとしている人には、近隣諸国との関係改善が第一の課題だということを認識してもらいたい」

 ブッシュ政権の高官だった、また安倍氏にも近かかったマイケル・グリーン氏
「次期政権の初外遊は中国と韓国にするべきだ」

 共和党・ハイド委員長
「靖国神社の展示施設『遊就館』が先の大戦はアジアの解放のためだったと説明している。事実に基づいたものではない。訂正すべきだ」

 これらの米議員らの議会での批判に対する安倍晋三官房長官のコメント。

「公聴会は、下院の一委員会の公聴会であり、米政府関係者の証言も行われず、何ら決定を行うようなものではなかったと承知しており、特段、政府としてコメントすべきものではない」

 つまり、ブッシュ大統領のまわりでボクちゃん(安倍)を悪く言うガイジンさんはいないよ!と言いたいらしい。(笑)
 安倍氏は11日の日本記者クラブでの公開討論会でも、日中国交正常化で中国政府が日本の一般国民と戦争指導者とを区別したことについて、「そんな文書は残っていない。国と国とが国交を正常化するのは、交わした文書がすべて」と発言している。
 これについて朝日新聞は“歴史認識 政治家が語れぬとは (朝日新聞社説 2006/09/14)”で批判している。
 しかし、この安倍病の発症には朝日新聞自らが関わっている。昨年1月に、2001年1月末にNHKが放送した『ETV2001 シリーズ戦争をどう裁くか 第2回 問われる戦時性暴力』において、安倍晋三氏と中川昭一氏がNHKに政治的圧力をかけたかどうかが問題になったが、安倍氏の否定に対し、朝日新聞は結局それを覆すことも出来た録音テープを提出しなかった。結果、安倍氏の言い分が通った形でこの問題は収束した。
 録音テープが存在したというのは事実である。その録音の一部が月刊現代に掲載され、朝日新聞首脳は録音テープを外に持ち出した社員の犯人探しまでおこなっているからだ。無論その録音テープの記録は安部氏の嘘を暴露している。
 しかし朝日新聞の最終「政治的」判断は、「公表しない」だった。
 これにA級戦犯容疑者を祖父に持つ3世議員が味をしめた。オピニオンリーダーだなんてやっている大新聞がこれだからな、ということなのだろう。
「録音テープはない」
「文書はない」
「下院の一委員会の公聴会であり、米政府関係者の証言はない」
 という「安倍病」という事態になっているのだ。
 今からでも遅くはない。朝日新聞は「録音テープ」を出し、次の首相になる人間を教育すべきである。

 参考:
 ・事実か倫理か NHK vs. 朝日 取材をめぐる「不毛な論議」 (元朝日新聞記者 辰濃哲郎)

最新の画像もっと見る