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ヤフー恐喝犯は創価学会幹部

2005-12-03 21:19:09 | 記事・創価学会
『日刊ゲンダイ』 2004.02.27

 ヤフー恐喝犯は創価学会幹部
 ──ヤフー460万人データ流出事件の犯人は、池田大作創価学会の闇の謀略部隊だった──


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 大新聞は流さないが、これは疑惑の宗教法人創価学会の腐敗した恥部を再び示した。
 偉そうに清潔なフリをしてこの国の政治のキャスティングボートを握っているように振る舞っている公明党の支持母体の暗部が突然明るみに出た一部始終。

 インターネット接続サービス「ヤフーBB」の顧客情報460万人分を盗んでソフトバンク社を恐喝した犯人が逮捕された。漏洩したデータ量では過去最大級のものだが、主犯格はなんと創価学会の幹部。しかも30年前、創価学会の指令で共産党の宮本顕治委員長(当時)宅に盗聴器を取りつけるなどさまざまな諜略を仕掛けた部隊の中心人物だったのだ。
      ◇     ◇

 流出した顧客情報を使ってソフトバンクヘの恐喝末遂は2件ある。たまたま時期が重なったが、情報流出ルートもバラバラな、全く別の事件だ。
 一つは元ソフトバンク関連会社の派遣社員だった木全泰之(31)が、104人分の顧客情報をメールで送りつけ1000万円を脅し取ろうとしたもの。入手した顧客情報をネタにしたセコい犯罪だ。
 問題は、3人組が犯行に及んだもう一つの恐喝末遂である。1月21日、プリントアウトした138人分の顧客情報をソフトバンクに持ち込み「情報を外部に流されたくなければ、20憶~30億円を海外に設立する合弁会社に投資してほしい」と現金を脅し取ろうとした。さらに、コンサルタント料として月100万円を払うよう恫喝している。3人はヤフーBB契約者と申込者のほぼ全員分、460万人の個人情報が入力されたDVDを入手していた。
「30億円という巨額のカネを要求し、しかも正規の商取引を装う形で脅し取ろうとするなど、まさにプロの犯行です」(警察関係者)

 ■犯人は創価学会でも特別な立場だった

 逮捕された3人組は、ヤフーBB代理店「エスエスティー」社長の竹岡誠治(55)、副社長の湯浅輝昭(61)、そして出版社経営の森洋(67)。
 このうち竹岡、湯浅の2人が創価学会員である。しかも、主犯格の竹岡は、創価学会の中では”特別の立場”にあった人物だ。
「犯人の竹岡誠治は、創価学会の副男子部長を務めたあと、東京・豊島区の壮年部ナンバー2に就いた学会幹部です。
 しかも、創価学会の非合法活動やウラ工作を担ってきた”謀略部隊”の中心人物なのです」(事情通)
 創価学会の広報も2人が現役の学会員であることを認めてこう言う。
「竹岡、湯浅の両名とも学会員です。竹岡の長男は、学会本部に職員として勤務しています。湯浅は函館で聖教新聞の販売店を経営していたが、竹岡と商売を始めるために販売所を畳んだようです」
 一緒に逮捕された森は、暴力団幹部だったが破門され、76年に政治結社「新生日本協議会」を創設。総会屋としても知られた男だ。友人に「近々、中国─台湾を股にかけた仕事を始める。上海に合弁会社を立ち上げる予定だ」と話している。ソフトバンクを「海外の合弁会社に出資してほしい」と脅しているからつじつまは合う。
 460万人分のデータ流出という前代未聞の今回事件は、創価学会の謀略部隊の中心人物と元暴力団員が起こした事件なのである。

 ■創価学会「闇の謀略部隊」の正体

 竹岡ら創価学会の謀略部隊はどんなことをやっていたのか。最もよく知られているのが1970年、共産党の宮本顕治委員長(当時)宅への盗聴事件だ。
 創価学会・公明党に批判的だった共産党に対して創価学会幹部はダイレクトな内部情報を手に入れたいと宮本宅の電話に盗聴器を仕掛けたのである。共産党サイドは電話への雑音で盗聴を察知するのだが、その時は誰が何の目的で仕掛けたのかは不明だった。
 それから10年後の80年。創価学会の顧問弁護士で池田大作の側近中の側近だった山崎正友が造反。謀略部隊の全貌を暴露したのだ。
「山崎の告白は衝撃的でした。宮本宅の盗聴は北条浩副会長(後に会長)の指示と資金提供によって山崎が総責任者となり、実行部隊の竹岡誠治と広野輝夫が深夜、宮本宅の電話線がある電柱に上って設置したのです。これに味をしめた創価学会は、通称『山崎師団』という謀略部隊を作り、竹岡らが敵対する他教団や批判的な個人に対して盗聴、スパイ潜入、住居侵入、イヤガラセ、脅迫、買収と次々と違法な工作を行ったというのです。山崎氏によると、学会本部で北条副会長らと盗聴したテープを聴いていると池田会長が入ってきて、『どうだ、うまくいっているか』と聞いてきたそうです」(関係者)
 この山崎証言をきっかけに共産党サイドは北条以下の関係者に損害賠償を求める民事裁判を起こす(刑事事件は時効)。一審、二審とも負けた学会側は最高裁に上告したもののこれを取り下げ、賠償金を払っている。
 この裁判では神崎武法・公明党代表(当時は検事)の関与も明らかになっている。法廷の山崎証言では「盗聴がバレそうになった時、神崎は困ったような顔をして『下手に動くより知らんぷりしているほうがいい』という意見にうなずいでいた」という。現職検事が違法行為を隠蔽したのだからヒドい話だ。

 ■謀略の功績で出世してきた竹岡

 公の裁判で違法行為が確定された創価学会だが、竹岡は謀略の”功績”を買われてトントン拍子で出世している。78年には創価班全国委員長、79年には青年部副男子部長になっている。この役職は全国の学会員を静岡県の総本山に輸送する責任者で、青年部では10本の指に入る幹部である。
 裁判が始まった80年以降はさすがに本部から離されるが、それでも聖教新聞広告部長の肩書だから左遷ではない。
 その後の竹岡も公明党・創価学会と不即不離の人生である。竹岡はヤフーBBの販売代理店として立ち上げた「エスエスティー」があるビルの同じフロアに(株)循環社会研究所なる会社も設立している。
「この会社は2000年に自公保政権が循環型社会形成推進基本法を成立させた時に設立されました。環境問題のセミナーやコンサルタントをやる会社ですが、設立パーティーには公明党と関係が深かった自民党の大物元幹事長も顔を見せていました」(事情通)
 創価学会の情報部隊としてのし上がった竹岡は、その謀略体質が抜けなかったのか、ソフトバンクを情報で脅して逮捕されてしまったのである。

 ■情報流出事件のもう一つの見方

 パソコンすらまともに使えない竹岡が、なぜ460万人の顧客データを入手できたのか。マスコミはソフトバンク内部に協力者がいるのではないかと書いているが、この協力者が同じ学会員だとしたら……。そこからこんな憶測が流れている。
「460万人の個人データは、そのまま”選挙名簿”として使える。とくに、ヤフーBBの加入者は20~30代の無党派層が多いから、創価学会・公明党にとっては、そっくり新しい票として上乗せが期待できる有権者なのです」(関係者)
 まさか、竹岡が460万人の個人情報をコピーして創価学会に手渡したなんてことはないだろうが、学会のためなら、盗聴だろうが何だろうが平然とやってきた男だけに不気味だ。
 かつての謀略部隊の中心人物による恐喝未遂事件で、思わぬ形で創価学会の恥部が出た。昨年は、創価大学関係者3人が、携帯電話の通話記録を盗み出して有罪判決を受けている。学会の体質は一体どうなっているのか。政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「創価学会は公明党という政権与党の支持母体です。それだけに事件を見過こしにはできない。しかも、公明党は国会では清潔な政党のように振る舞い、いまやこの国の政治のキャスチングボートを握っている。率先して事件解明すべきです」
 こういう体質の宗教団体が裏から牛耳っているのが、日本の政治の現実なのである。
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ヤフーBB事件:顧客情報、数回に分け引き出す
 毎日新聞 2004 年 2 月 27 日

 ブロードバンドサービス「ヤフーBB」の顧客情報が流出し、運営する「ソフトバンク」が現金を要求された恐喝未遂事件で、政治団体幹部で出版会社経営、森洋容疑者(67)らが入手した顧客情報のうち138人分は、数回にわたりデータベースから引き出されていたことが警視庁捜査1課の調べで分かった。データベースに接続するには専用のIDとパスワードを入力する必要があり、同課はソフトバンク関係者が情報漏えいにかかわった可能性があるとみて、データベースの接続権限者を中心に捜査している。

 調べでは、流出した460万人分の顧客情報のうち、森容疑者らが印字して1月にソフトバンク役員に提示した138人分は、昨年秋から年末まで数回にわたり、データベースから引き出されたことが確認された。同課は日常的に接続できる立場にある人物が引き出した可能性が高いとみている。

 ソフトバンクによると、昨年秋時点で社員や委託業者のシステムエンジニアなど132人が接続権限を持っていたが、段階的に減り、現在は58人となっている。

 ただ、権限者のIDやパスワードを聞き出すなどして別人が接続することも可能なため、同課は接続履歴の分析やソフトバンク関係者の事情聴取を慎重に進めている。【川辺康広】
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