美容室グレープス (飯田市) 店長&スタッフ・ブログ

飯田駅アイパーク広場前「美容室グレープス」(グレープス.com)のブログ。 
本店「スズキ美容室」(飯田市)の話題も。

「経済の動向」が「ファッションのトレンド」をつくり、その時代の流行のメイクとヘアスタイルを創る!

2019年07月16日 | リポート

Presented by  グレープス.com  and スズキ美容室.com 

and  スズキ美容室・訪問サービス.com  (長野県飯田市)

 

先日、

ポーラ文化研究所・シニア研究員の村田孝子先生が、理事長をつとめられている

ビューティーサイエンス学会の2019年度の記念講演会が開催され、聴講させていただきました。

◆リポート/グレープス店長・鈴木

 

開催地は、現代の美容とファッションのトレンドの中心地・東京 青山通り。

そして、今やそれを研究するアカデミックな中心地の顔も持ち合わせているのが青山。

 

青山学院大学。

前年のこの大会のころは、東京は猛暑の真っただ中でした。

しかし、今年は、このとおり、青い空が顔を出すことはありませんでした。

 

今年の学会の記念講演のテーマは、「大正・昭和の美意識・個性美」。

そのなかから、私たちの仕事に直結するコンテンツ、

小林照子先生 ※1 「昭和から平成のメイクアップの変遷」について、リポートをお伝えさせていただきます。

 

日本を代表するメイクアップアーティストであり、美容家。

化粧品メーカーの取締役をつとめられ、

現在は、ヘアメイクをはじめとする美容家の育成のための専門学校とハイスクールを主宰される小林先生。

プレイヤーとしての豊富な実績に裏打ちされた、この分野のまさに生き字引的存在でありながら、

客観的で論理的な「現代ファッション史」の分析を展開され、息をつく暇もなく先生の言葉に吸い寄せられた濃密な1時間でした。

 

 ◆「生き字引」と形容させていただくには、はつらつとし過ぎ?・・・ と思えるほどの若々しさが、先生の第一印象。

ご自身の出身業界である化粧品業界、ファッション業界に対しても、冷徹な分析眼を向けられ、

クリティカルな批評をもいとわない姿勢が、

スタイリング・コンサルタントとして、多くの顧客からの信頼を得られている理由なのではないでしょうか。

 

 

◆1960年代

高度経済成長の時代。

◆1980年代

バブル経済時代。 

ヨージ・ヤマモト イッセイ・ミヤケ カワクボ・レイ タカダ・ケンゾー 

日本人のファッションデザイナーが世界を席巻。大きな評価を得た特筆すべき時代。

◆1990年代

バブル崩壊時代

この時代から、即イメージされるコギャル・ファッションは、バブル時代の残した「あだ花」という印象を受けますが、

小林先生は、「日本ファッション史上に残る最後の文化遺産」とも評価されています。

 

◆2000年以降(1990年代後半から)

失われた20年時代

 

小林先生は、

その人が生きてきた時代の時代背景、とくに経済の動向が、

その人の消費傾向に大きな影響を及ぼしていると、分析されています。

そこからは、

世代間によるファッションやおしゃれに対する考え方、価値観のちがいは、決定的である。

という結論が導き出されてきます。

その代表例として、

「現在、百貨店などで、美術品、芸術作品などを購入している客層は、まさに、hanako世代 ※2 。 

そして、これらの商品に価値を見出し、その後に続く消費者となりうる顧客層は、もう見当たらない。」

ということを、例示されました。

 

以上、

主要部分について、おおまかにレポートさせていただきましたが、

このほかにも、小林先生の講演の中には、

現在の化粧品マーケットが置かれている立ち位置の見極めや、

今後のトレンドを左右するであろう要因についての手掛かりやヒントが満載でした。

 

ご関心のあるお客様は、美容室でぜひお声をおかけください。

多くのお客様にとっても、興味深い報告をさせていただけると思います。

 

そして、

わたしたち美容室では、まず、

お客様方の世代による、ファッション、ヘアメイクに対しての意識や嗜好のちがいに、

気を配り、また、その内容をしっかり勉強させていただき、

今後のおしゃれのご提案に反映させていけたら・・・と思います。

 

※1 小林照子

先生の最近の著書より。

 

※2 Hanako世代

マガジンハウス社発行の週刊誌(創刊当時) Hanako。

1988年創刊。都心に住む独身女性をターゲットにした情報誌でありファッション誌。

個人消費が旺盛だった時代、それとなく(知的に、上品に)消費を煽る役割を果たした功労者的な存在。

バブル経済後半期の時代を映すこの雑誌を愛読していた世代。

 

 



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