美容室グレープス (飯田市) 店長&スタッフ・ブログ

飯田駅アイパーク広場前「美容室グレープス」(グレープス.com)のブログ。 
本店「スズキ美容室」(飯田市)の話題も。

福祉を学ぶ 「介護職員初任者研修2017」

2017年05月08日 | 訪問美容のスキルアップ

Presented by  グレープス.com  and スズキ美容室.com 

and  スズキ美容室・訪問サービス.com  (長野県飯田市)

 

わたくしたちが、訪問美容のスキルアップのために受講させていただきました

「介護職員初任者研修」の主催者であり、

その後も、各種の福祉講座に参加させていただいています、飯田ボランティア協会さん。

そのボラ協さんから

◆ 本年度(2017/平成29年)の「介護職員初任者研修」の開催のお知らせです。 

◆飯田ボランティア協会さんのこの講習は、

福祉の分野での職業訓練としての意味合いにとどまず、

わたくしたちが現代社会を生きていくために必要な知識

(サバイバル知識とでも言ってよいのではいでしょうか)

を習得するためにも、大変有意義なものに間違いありません。

 

◆先日開催された、下条村 ※1 での家族介護のための講習会(企画・制作/飯田ボランティア協会)でも

飯田ボランティア協会さんの、企画・立案能力がいかんなく発揮されていました。

 

その講習会は、「傾聴」がテーマでした。

 

下條村と同じく、下伊那郡の山深き村、根羽村 ※2 で、

活発な活動を展開する、傾聴ボランティア集団「和」さんを招いての学習会でした。

 

★傾聴ボランティア集団として、地元で著名な「なごみ」の皆さん。

★根羽村の活動を参考にして、福祉の現場に「傾聴」を積極的に取り入れたいと意欲的な、下條村の皆さん。

そして、

★傾聴ボランティアとしての実績が豊富な飯田ボランティア協会の会員の方々。

 

「傾聴」という、目的、

「傾聴ボランティア」のあるべき立ち位置、

などについて、それぞれの立場、考え方から、白熱の議論が交わされ、

たいへん貴重な学習の機会を得られました。

 

◆人生100年時代のいま、

私たちは、どんな形で他人の力を必要とする立場になるかわかりません。

村長さんでも、総理大臣だって、施設の施設長さんだって、

いずれ、他人からの助けを必要とする立場になることがあり得る世の中です。

そんななかで、今回私が感じた、「傾聴の意味」とは、

まず、社会のなかで、孤独な人、助けを必要としている人の存在をイメージできること、

そして、そんな人たちの中に会話を必要としている人がいれば、

聞き役となり、

そのお話を、第三者の立場で、受け止めること。

ただ受け止めること。

そして、そのことの意義を理解すること。 

と理解しました。

 

◆医療、介護、福祉の現場で、いま必要な知識、能力として、盛んにとりあげれている「傾聴」。

私たちのお店が所属させていただいています、「全国訪問理美容協会」 ※3  においても、

訪問美容に欠かせない知識として、この「傾聴」研修が行なわれています。

 

東京を基点に行われるこちらの講習では、

長野県の山村とは、対照的な都会の社会環境が前提となっています。

社会、文化の比較として興味深いことはもちろんですが、

職業上で求められる、最新の「傾聴スキル」を学ぶ貴重な機会であると認識しています。

 

※1 下条村

日本の原風景ともいえる「村落共同体」をモデルにした自治体運営で有名な村。

全国でも画期的な予算編成を行い、元祖・「コンクリートから人へ」、「出生率の高い村」、「小さな行政組織の村」を実現。

介護政策では、家族介護を中心にかかげ、住民への健康促進、介護知識の習得の啓もう活動に力を注いでいる。

(次回、ご紹介します。)

 

※2 根羽村

長野県の最南端。 愛知県との県境に位置する山村。

以前このブログで紹介させていただきました平谷村 の隣村。

(平谷村のトピックス⇒ http://blog.goo.ne.jp/bs-grapes/e/510b29f508de8653e3a3e36ceef1684a  ) 

隣接の豊田市への国道が整備されたこともあり、愛知県の経済圏にある。

現在は、良質の住宅用木材の根羽杉の産地として、知名度が急上昇。

この村から、グレープスの本店、スズキ美容室まで、永年通ってくださっているお客様がいらっしゃいます。

ありがとうございます。

 

※3 全国訪問理美容協会 

こちらも併せてお読みください ⇒ http://xn--nckqkcc6mll887w25l8f4058ajv0a.com/free/llp

 

 

 


訪問美容スキルアップ⑦ 美容室のカルテは、「神様のカルテ」になれるかⅢ 「初詣」 

2016年01月03日 | 訪問美容のスキルアップ

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

 小説「神様のカルテ」の主人公の妻、写真家の栗原榛名。

彼女のゆかりの地を辿って・・・の第一回。

 

松本市の深志神社。

 

今年の初詣は、グレープスと、スズキ美容室のある長野県南部の飯田市から足を延ばし、

長野県の中央地点ともいえる松本へ。

 

「神様のカルテ」の主人公、栗原一止が、通勤で使っていた経路としても描写され、

妻で写真家の榛名が、たびたびお参りに訪れる松本市街地の深志神社。

その深志神社の初詣で賑わう様子をシャッターに収めてきました。

 

長野県南部は、今年の元旦も良いお天気で、雲一つないという言葉が正にピッタリでした。

中央自動車道を北上して、諏訪を経由するルートで向かいました。

諏訪湖畔。

暖かい日が続いた年末のため、湖面は、凍結するには程遠い状態です。

諏訪湖畔から八ヶ岳方面を眺める。

「八ヶ岳でロケした」のがもう一昨年になってしまいました。 ※1

月日のたつのは本当に早いです。

 

冬の澄んだ空気の中の快晴。

太陽もしっかり顔を出していたこの日の空。

快晴の空は真っ青ではない。(真っ青には映らない)て、皆さんご存知ですか。 ※2

 

さて、松本市内に入りました。

JRの松本駅前から、深志神社に向かいました。

 

このあたり、古くからの路地で一方通行が多く、スムーズに運転するためには、ある程度の土地感が必要です。

深志神社の正門?。西向きの門です。

この写真の向かって右手の先に、「神様のカルテ」で一止が勤務する病院があります。 ※3

 

背後にそびえるベージュの建物は、「松本芸術館」。 ※4

 

ちなみに、私たちの本店「スズキ美容室」が、古くからお取り引きさせていただいている美容の問屋さんもすぐ近くです。

先代の社長さんが、昔、昭和の中期頃のことでしょう、出張で飯田までいらっしゃる時の昔話が、思い出されます。 ※5

 

 

鳥居をくぐって振り返ると、松本駅前のランドマーク、井上デパートとヨーカ堂が視界に入ります。

暮れに降った雪がまだ残っている境内。

とにかく寒い。芯から冷えるとは、まさにこのことです。

松本平は、長野県の南部とは、塩尻の峠を挟んで気候が全く違う、という定説が、体にしみます。

初詣にたき火は欠かせません。

本殿

日が傾くころでしたが、参拝の列はまだまだ長く伸びています。

列に並びながらも、商売柄、着物スタイルの女性を探してしまいます。

が、この時間帯の境内では、お二人きりでした。

振袖の方はいらっしゃいませんでした。

きものに熱心な土地柄からして、意外な少なさで残念な思いもありましたが、

この寒さのせいかな…などと納得しています。

 

南門から、深志神社を後にします。

まだまだ参拝の列は続いています。

神社を出て東側の道伝いに進むと、「スズキ・メソード」の本部がありました。 ※6

 

そしてその前にそびえるのが、「松本芸術館」

長野県の中でも、最も文化的と表現され、その歴史、排出人物の面々からも、

全国に文化芸術都市の名を轟かせる松本ならではの文化的雰囲気満点の、深志神社一帯でした。

 

※1 八ヶ岳ロケ

当ブログのオリジナル企画。着物で旅する八ヶ岳、的な連載。

 

※2 「快晴の空は真っ青ではない。」

向井理さんと中山美穂さんが主演した、映画 「新しい靴を買わなくちゃ」 の中に、こんな場面があります。

●主人公のカメラマンの告白…

「空の青が目に染みる沖縄ロケです。そこで、(清涼飲料水のメーカーのクライアントは、) 

太陽の出ている空まで青くしようとするんです。

ほんとうの空は、太陽の出ている方は青くない。白く写るんです。

なのに、(あいつらは) 空は青だろ。(デジタル修正で)全部青くしろというんです。

でも、そんなペンキ塗りたくったような空にしてどうするんですか。

そんな空はこの世にはない。」

映画 「新しい靴を買わなくちゃ」 (監督 脚本 北川悦吏子) より。

◆ 同感です。

 

※3 一止が勤務する病院

「本庄病院」のモデルと言われる総合病院は、相沢病院。

作中では、主人公の医師「一止」から、否定的に扱われる。というよりも、目の敵にされる

「365日年中無休」をスローガンとして掲げる病院。( しかし患者にとっては、こんな頼もしい病院はありません。)

現在、最先端の陽子線治療を駆使して、多くのがん患者の命を救っている病院としても有名。

 

※4  「松本芸術館」⇒正式名「まつもと市民芸術館」 

毎年、夏の風物詩として全国のクラシックファンを熱狂させたサイトウ記念(現セイジ・オザワ 松本フェスティバル)

オペラ会場用の劇場というふれ込みで建設されるも、

採算度外視の公共事業の象徴、という大きな批判が大々的に報道された、いわくつきの大ホールを中心とした文化施設。

)^o^( 

劇場にたどり着くまでのスロープの距離と劇場入り口前ホールの広さは、代々木のオリンピックプール並み?の巨大施設です。

ホント、なかなかたどり着きません。

 

しかし、

◆ 劇場そのものの評価は、大変優秀で、素人目にもその素晴らしさは一目瞭然。

かつて、「レ・ミゼラブル」の全国ツアーが松本に来演した際、

いまや日本のミュージカル界の若きトップスターとなられた、当時、コゼット役の女優(歌手)さんが、

記者会見で、「帝劇よりもすばらしい劇場で・・・」などと無邪気にのたまわれ、

周囲の大人たち(主要キャストの面々)が顔面蒼白となったのは、記憶に新しいところです。

◆ 私たち美容業界でも大イベントが行われています。

和装のカリスマ、田中文代先生率いる「嶺美会」(松本を本拠地とする、和装美容の研究会) ※7

の25周年記念イベントでは、

歴史を再現し、木遣を先導とした、白無垢の花嫁行列が、この大劇場を練り歩きました。

さらに 田中寿恵会長とアップヘアの巨匠・谷口愛子先生の競演による、

着付&ヘアのコラボレーションのステージが大劇場を沸かせました。

◆ いずれにしても、 飯田在住のわたしたちにとっては、この劇場があることと、そこで上演される魅力的な演目によって、

近隣の都会・名古屋ではなく、松本まで足を延ばそう、と思う大きな動機付けになっていることは間違いないようです。

 

※5 松本⇒飯田 の出張

今でこそ、スズキ美容室(飯田市・馬場町)から、松本市街の深志神社までは、

自動車で、1時間30分程度の距離ですが、中央自動車道開通までは、半日がかりのルートだったそうです。

出張も当然、泊りがけ。の時代でした。

道路交通網の発達と、今後期待されるその移動コストの低減の有無が、大きく、地方経済の活性化の成否を左右することでしょう。

期待したいです。

 

※6 スズキメソード

葉加瀬太郎さんもその門下生である、松本が発祥地の世界的規模のヴァイオリン教室。

日米のクラシック音楽界に、著名な音楽家を多数排出するばかりでなく、

音楽以外の分野での門下生の活躍も特筆すべきものがある、音楽教室であり、情操教育のメソッド。

正式名称は、公益社団法人才能教育研究会

★ 昨年暮れに定期演奏会を終えた、飯田交響楽団。

その飯田交響楽団の団長を務める、お医者様も、スズキメソードのご出身。

★ 来る、1月31日開催の スズキ美容室主催 「大人の新年会」では、

その「ドクター団長」を中心に編成していただいた、弦楽四重奏をご披露いただくことになりました。

 

どうぞ、お楽しみに。

 

※7 嶺美会

当ブログ内の「嶺美会の花嫁」のカテゴリーも、ご覧下さい。

 

 

 


訪問美容のスキルアップを目指して⑥ 美容室のカルテは、「神様のカルテ」になれるかⅠ

2015年11月22日 | 訪問美容のスキルアップ

  ◆「神様のカルテ2」   夏川草介著 

 ◆ 映画 「神様のカルテ2」   深川栄洋監督

 

「神様のカルテ」の続編、「神様のカルテ2」。

この続編でも、作品の大きなテーマとして、ターミナル(終末)が扱われています。

 小説の展開同様にシリーズ化され、制作された映画版。

 個人的には、映画版は、このパート2を特におすすめしたいです。

 

夏目漱石を敬愛する、主人公の医師・栗原一止(桜井翔さん)。

妻で、山岳写真家の榛名(宮崎あおいさん)の夫婦は、

前作同様、ちょっと浮世離れした、独特の間合いを保ったカップルとして描かれています。

 

そこで、今回、ヒューチャリングされるのが、一止(桜井翔さん)の上司の医師(柄本明さん)です。

 

町の総合病院の屋台骨を支えてきた、ベテラン医師の壮絶な最期(激務による、働き盛りでの死)が、

 一止をはじめとする彼にシンパシーを持つ同僚の病院スタッフによるターミナルケアの尽力で、

おだやかに迎えられる様が描かれています。

 元祖「ヒポクラテスたち」 ※1 であり、「カンゾ―先生」(今村昌平監督)でもあり、医師の役が板につく、柄本明さん。

とても印象に残ります。

 

このほかにも、一止と対照的なキャラクターとして登場する、新任の医師(藤原竜也さん)も魅力的な存在。

 映画版も是非ご覧ください。

 

◆そんな映画版で、なかなか活躍の場面がなくて残念なのが、一止の妻の榛名。

 原作では、山岳写真家である彼女の写真家としてのひととなりも描かれています。

 彼女が写真のメインテーマとして追いかけているものが、信州の大自然です。

◆ここからは、当ブログで、映画版の榛名さんに代わって

この小説に登場する榛名さんおすすめの信州のフォトスポットのいくつかを辿ってみたいと思います。

つづく。

 

 ※1 映画「ヒポクラテスたち

 1980年(昭和55年) 大森一樹監督作品

 ◆ 大森一樹監督の私小説的(私的体験がモチーフの)映画。

大学の医学部を舞台にした群像劇。学園ドラマであり、医療ドラマ。

 

◆若き日の柄本明さんが、医大生役の主要キャストとして出演されています。

「神様のカルテ」からは、およそ30年前の日本の社会、医療の世界がリアルに描かれている点に特に注目です。

この映画と「神様のカルテ」を併せて観てみると、戦後の日本には、「医学部出身、文科・芸術系」とでも言える作家の系譜があって、

そのスピリッツが脈々と受け継がれていることに気がつきます。

そして、この系譜の源であり、精神的支柱であろう、「手塚治虫」氏も、なんとこの映画に出演されています。

 

〇「青春映画」の傑作としても、名前が知られているこの映画。

公開当時、背伸びして観たものの、意味がよくわからなかった記憶しかないのが私の思い出。

貴女、貴方にとっての思い出の青春映画は、なんでしょうか?

 

 

 


訪問美容のスキルアップを目指して⑤ 新「姨捨山」の国で

2015年11月12日 | 訪問美容のスキルアップ

美容室グレープスの本店「スズキ美容室」のカウンターの花瓶のコスモス

このコスモスの画像(10月末の撮影)も、このブログも、ちょっと出しそびれていたら、

季節は一気に動いてしまいました。

 

秋の日はつるべ落とし。

と、昔の人が言う通り。

いま、夕方5時にもなれば、美容室の周辺は、日が落ちてしまいます。

 

さて、

わたしたちが、受講させていただいた、「介護職員初任者研修」のテキストの最後の項目は、

ずばり、ターミナル(終末)ケア、のケーススタディでした。

 

「88歳の女性。

75歳でご主人をなくし、ひとり息子は、結婚して、海外勤務中。

認知症により、危険認識ができず、転倒、骨折を繰り返し、

寝たきりの状態での特別養護老人ホームでの生活。

全介助の状態で、身体機能が低下状態に向かっている現況。」

といったケースを想定して、

授業では、演習が行われました。

 

近年の医学の進歩によって、平均寿命が飛躍的に伸びました。

人生100年時代もチカズイています。

そんな社会状況の中で、いまもっとも重要となっているテーマは、

「健康寿命」と、「自分なりの終末の迎え方」という二つではないでしょうか。

 

すでに医療の世界では多くの議論、試行錯誤が行われてきているこの「テーマ」。

「私たち人間の人生に与えられた最後で最大の課題」

への向き合い方、と言えば適切なのでしょうか。

いま、介護の世界でもこのテーマへの取り組みに、多くの英知が注がれていることが

今回の研修で理解できました。

そして、そんなターミナルケアの現場では、

たぶん生物の中で人間だけが持っている力 「精神的なものへの働きかけ」が、

定型の答えの出せないこのテーマへの回答として、重要な役割を果たすのではないか、と多くの人が気付いています。

 

「神様のカルテ」   夏川草介著

◆ 現役の医師でもある作家、夏川草介 ※1 さんの大ヒット小説。

「姨捨山」の国、信州にある唯一の国立大学である「信州大学の医学部」がモデルであろう、

「信濃医大」。その信濃医大出身の若い内科医が主人公の医療小説。

信州のへそ、中心点 「松本市」が舞台となっています。

 

群像劇ともいえるこの小説の中で、一つの核となっているテーマが、「終末医療」。

大学病院で、「治療不可能」の宣告を受けた、ひとりの老女「安曇さん」。

町の総合病院で、その安曇さんの担当となった主人公の医師「栗原一止」とのかかわりが描かれています。

もうひとり、身寄りのない「安曇さん」を見守る初老の紳士も、なにかを暗示する役割として登場しています。

 

◆昭和31年の日本の文学界の一つの象徴的小説である 「楢山節考」。

その選考委員をつとめた、当時の日本を代表する「頭脳」ともいえる、伊藤整。武田泰淳。三島由紀夫。の3氏。

 

◆平成21年の日本の社会の雰囲気を間違えなく伝えている、小説 「神様のカルテ」。

舞台は同じ信濃の国。長野県。

いま、伊藤整。武田泰淳。三島由紀夫の各氏に、「神様のカルテ」評を聞くことができたなら・・・・

きっと面白いことになるんだろうな、と空想しています。

たぶん、「甘っちょろい」なんて言われてしまうのでしょうか…

 

◆そして、これから50年後。

楢山節考」、「神様のカルテ」 この2作品を読んだ50年後の新世代の日本人、信州人は、

いったいどんなことを想うのでしょうか。

興味津々です。

 

 「文明堂」さんのどら焼き。

 松本よりもはるかに田舎の飯田の駅前のスーパーでも、文明堂さんが買えました。

「文明堂のカステラ」は、「神様のカルテ」の登場人物 / ひとりで終末を迎えようとしているお婆さん、「安曇さん」の思い出の味です。

「神様のカルテ」 

まだ読んでない方には、是非お勧めしたいです。

 

※1 夏川草介

信大医学部卒のお医者さんであり、人気作家。

ちょっと、軽薄っぽいペンネームの「夏川草介」。

実は、夏目漱石の「夏」。川端康成の「川」。芥川龍之介の「介」から採られたそうです。

明治の日本の文豪を網羅した大変重厚なお名前でした。 谷崎潤一郎が入っていないのは、・・・・わかるような気がします。

ご本人は、大阪府の出身ということですが、

作品の中の描写からは、信州にとてもフレンドリーで、好意を持っていただいているように感じます。

「神様のカルテ2」 も是非お読みください。

信州ならではの大自然を背景にした隠れた名所の描写が随所に織り込まれています。

 

つづく。

 

 

 


訪問美容のスキルアップを目指して④ 続「姨捨山」の国で

2015年10月24日 | 訪問美容のスキルアップ

一昔前、昭和の時代には、姨捨山地区に限らず、わたしたち長野県の田舎では、

その家のお爺さん、お婆さんから、むかしの「棄老伝説」(棄てられる老人に男女差別はない)や、

口減らし(人口調整)のための、「間引き」の言い伝えは、ごく普通に耳にした話なのですが、

 

平成の今の時代、そのような言い伝えを耳にすることは、まずありません。

 

「姨捨山」の言い伝えを知らない世代の方々に、ぜひ読んでいただきたいのが、小説「楢山節考」です。

深沢七郎著。

姨捨山伝説を基にした小説です。

そののち何回かの映画化もされています。

小説も、映画も、おすすめです。

 ◆小説 「楢山節考」は、1956年(昭和31年)に発表され、 

その年の中央公論新人賞を受賞しています。

中公文庫「深沢七郎初期短編集」には、その時の選考委員による、選後座談会の模様が収録されています。

 

その選考委員の顔ぶれは、伊藤整。武田泰淳。三島由紀夫。

この作品が、当時、「知の巨人」とでも形容されたであろう、超豪華な選考委員の各氏にも、

センセーショナルな感激を与えた様子が座談会の記録から、うかがえます。

この座談会は、昭和30年代の日本人の感性、時代感覚を探る意味でも、たいへん貴重で、

本編以上に興味をそそります。

 

その一部をここでご紹介します。

各氏の発言で、印象的なものを抽出してみました。

 

伊藤整

「これ(棄老)は・・・ぼくらの2.3代前までは、何でもないあたりまえのことで、

それが明治以降ヨーロッパ的な考え方を取り入れて、ぼくらは忘れていたけれど、

この作品を読むと、ああこれが本当の日本人だったというような感じがする。

ストイックというか、個人よりも家族を大切にするというか、

それとも、

家族よりも、伝統の規律に自分を合致させることを重視する人間がいる。

・・・・・

つまり、近代文学の中での人間の考え方ばかりが、必ずしも本当の人間の考え方とは限らない。

ぼくら人間が何千年ものあいだ続けてきた生き方がこの中にはある。

ぼくらの血がこれを読んで騒ぐのは当然だと感じます。」

 

三島由紀夫

 「ふだん自分はヒューマニストというのを、甘っちょろいと思っていたけれど、

こういうのを読むと、自分はヒューマニストだと思うね。 笑。」

「ぼくは当選に全然異論はないけれど、いやな小説だね。 笑。

 好感が持てない。」  (実は、当のご本人の推薦作品がこれ。)

「・・・なにかどろどろとしたものがこわくなる。美しくない。」

 

武田泰淳

「そう、武士道がないからね。」

「三島さんはいやなものと言ったけれど、そのいやなものを忘れてはならないのだぞ、というものが

今、(この小説として)世に出てくれたことをぼくは歓迎する。」

三島由紀夫

「それはそうですね。非常に適切ですね。」

 

◆この後、鼎談のテーマは、この小説の核心でもある人間の持つ残虐性と道徳について、にすすみます。

この年の前年(昭和30年)に発表され、これも文壇にセンセーションを巻き起こした、

石原慎太郎著「太陽の季節」のそれとの比較など、さらにノリノリの盛り上がりを見せます。 

◆ぜひ、原本でお読みになってみてください。

 

さて、 

★当店では、かつて「ウェディング・ファッションショー」を開催させていただきました。

 その際に、「日本の結婚式の歴史」や、「婚礼衣装」、「和服の歴史」といったテーマでの下調べをかなり入念に行いました。

 そこで痛感したことは、時代の流れの早さです。

(昭和の初期の結婚式の記憶さえ、正確に伝承されていない。

ばかりか、のちの世代によって書き換えられている場合も結構多い)

公式の文書に残らない、風俗や文化などは、人から人への言い伝えを記録に残すことの大切さを痛感しました。

それは、きっと後世の人々の役に立つはずです。

 

あと、テレビ番組や娯楽映画で、時代劇をよく見て育った世代(わたしたちも)の頭の中には、

かなり偏った歴史のイメージが刷り込まれていることを自覚しておかなくてはいけないということです。

つまり、殿様や侍の世界しか描かれていない膨大な数の時代劇は、

日本の社会の全体像を映したものとは言えないということです。

 

江戸時代の人口構成では、農民の割合が日本の人口の8割と言われます。(「百姓たちの江戸時代」渡辺尚志著より)

信州・信濃の国(長野県)では、農民の割合はさらに多かったに違いありません。

 明治維新によるヨーロッパ的近代化の洗礼も、儒教的道徳教育の洗礼もうけていない、

そんな日本の原風景ともいえる村落共同体を舞台にした歴史が、大多数の日本人の歴史に違いないからです。

 

映画「楢山節考」   今村昌平監督

 

江戸時代の信濃の国の最も標準的な社会(村)が描かれている映画、「楢山節考」。

映画としての評価、面白さは、カンヌのグランプリ作品としてお墨付きですね。

 

たぶん私たちの祖先が見ていた風景とは、まさにこれに近いものだったのでしょう。

当時の風俗観察の意味からも、わたしの頭の中にある偏った歴史のイメージを修正する意味からも、

「楢山節考」は貴重な作品です。

 

つづく

 

 

 

 


訪問美容のスキルアップを目指して③ 「姨捨山」の国で

2015年10月15日 | 訪問美容のスキルアップ

グレープスの本店、スズキ美容室の駐車場には、この秋、オリーブの鉢植えが仲間入りしました。

 

 

介護職員初任者研修のテキストの冒頭の第一節には、こんな記載があります。

 

◆2002年 マドリッドでの国連主催の第2回高齢化に関する世界会議で採択された

「高齢化に関する世界行動計画」の一文です。

 

「・・・我々は、年齢による差別をはじめ、あらゆる形態の差別の廃止に取り組む。

さらに我々は、年を取るにつれて充足感があり、

健康かつ安全で、しかも経済、社会、文化および政治の分野にも、

積極的に参加できるような生活を送ることができなければならないと認識している。

我々は、高齢者の尊厳に対する認識を高め、かつ、あらゆる形のネグレクト(放置)、

虐待及び暴力を廃絶する決意を表明する」 (内閣府仮訳より抜粋)

 

◆さすがに、ここまでの理想郷が現実的に可能なのか?

と、突っこみを入れてしまいそうですが・・・

 

この半世紀余りのあいだに、高齢者の人権に対する考え方、

高齢者の生活のあり方についての考え方は、大きく、変化、進歩してきていることを

私たちは、学びました。

そして、これらの高齢者政策の分野では、この先のいっそうの高齢化社会の到来を目の前にして、

さらなる前進を必要としていることも理解しました。

 

◆日本では、高齢者政策については、国家財政の観点からの報道があまりにも多く、

多くの人がその実態を理解しているとは言い難いのが現実です。

私たちも、この介護職員初任者研修を受講するまでは、そんな状態でした。

現在でも、その全貌をしっかり理解したというにはほど遠いのですが、

理解の状況は、間違いなく進んできました。

 

いま、高齢者の社会でのあり方についての考え方、介助の考え方は、

新たな、歴史的転換点に立っています。

その方向性とは、高齢者の「自立」、「尊厳」、「生活の質の向上」 などの言葉でまとめられるものです。

これらの理念の中には、

介護を要する人に対して、過剰にいたわること、

介護を要する人を一人前の人間とみなさないこと、

介護を要する人に対して慈悲の対象としての認識を持つことなどを、戒めることか゛含まれています。

 

◆そんな歴史的流れの中で、

現在、私たちの美容室も高齢を迎えられたお客様へのサービスについて、

その新時代に適した在り方を模索しています。

 

◆ここでは、美容業界における高齢者サービスの歴史(おおまかな流れ)を整理してみます。

◇過去

(以下、時系列順に)

①「老人ホームなど、施設のヘルパーさんによるカット」の時代

②理美容師による「施設カット」 ( 男女ともに短髪。要介護に適した機能優先のカット)の時代

③要介護でも、女性は女性らしいカットの時代。

(以上については、LLP全国訪問理美容協会理事長、藤田巌氏を特集したNHK「クローズアップ現代」を参考にまとめました。)

 ◇「現在」   の立ち位置がこのあたりと思われます。

 ◇「この先」

④これまで、業界の先輩方が積み上げた実績の上に、

私たちが多様な高齢のお客様に支持していただけるサービスを考案し提案する時代。

 

★さて、そんなことに思いをはせている今日この頃ですが、

10月20日の「頭髪の日」の長野市でのイベントを前にしての日本毛髪科学協会の準備勉強会があり、

先日、長野市に出張する機会がありました。

 

その帰途、長野道の姨捨サービスエリアで一休みしました。

 <長野道の道路地図/「現在地」が、姨捨サービスエリア>

姨捨サービスエリアより長野市方面を見下ろす。

長野市方向から、振り返ると、雲に頭を突っ込む姨捨山がすぐそこに。

(曇天、薄暮の中、正確な山の特定はできませんでした。方角的には、このあたりで間違いないと思われます。)

 

姨捨山は、その名の通り「おば捨て」伝説に基づく地名です。

平たく言えば、70歳になった老人が、村落から離れた山奥に捨てられるという風習があった村の物語です。

 

先ほどの、国連の「高齢化に関する世界行動計画」の文章を思い出してみてください。

まさに隔世の感がしませんか。

しかし、私たちは、これも私たちの国(信濃の国)の歴史、文化の一部であるということを知っておく必要があるはずです。

 

つづく。

 

 

 

 

 

 


「介護職員初任者研修」 (in 下條村) ② 訪問美容のスキルアップを目指して

2015年08月17日 | 訪問美容のスキルアップ

長野県飯田市にある「スズキ美容室」。 創業以来53年。

2014 LLP全国訪問理美容協会 加盟。

グレープスの本店になります。

 

飯田市の高齢化率 (人口に占める65歳以上の割合) は、30パーセント。

日本全国での高齢化率は、25パーセント。

長野県全体の高齢化率は、28パーセント。

「スズキ美容室」駐車場から、東南の方向を眺める。

 

一番奥の山並みが、中央アルプス ✖ 南アルプス◎(通称・赤石山脈)。

その山並の右の端あたりに、「天竜村」があります。

 

★ 「天竜村」

高齢化率が、54%をこえる、人口約1500人、世帯数約800戸の村。  ※1

 

◆ 今回 、わたしたちが「介護職員初任者研修」で、ご一緒させていただいたクラスメイトは、

この天竜村から、通って来られていました。

 昨年の集計で、高齢化率が57%をこえ、後期高齢者率(75歳以上)が38パーセントをこえたこの村では、

スマホを使用した「高齢者見守りサービス」を試験的に導入したそうです。

 

★ 「泰阜村」

天竜村に近接。高齢化率37%。後期高齢化率25%超。

 

村長いわく。

「 老いはだれにも訪れる。」

 ならば 「 残る能力を活かし、地域へどう参加するか 」

「 どこでどのように暮らすか、どのように人生を終えるか、自己選択できるようにし 」

「 高齢になっても、障害を持っても、通常の人生の継続を、 」

馴染んだ風景の中で、村民が過ごせるように、

「 独居でも、終末まで在宅を継続する支援 」を掲げる村。  

※1 

 ◆ 知事時代のヤスオさん ※2  が、村長さん宅に下宿していた村でもあります。

遠路、この村から当店に通ってくださるお客様があります。

その季節には、特産の「ゆべし」をお持ちくださいます。

 

★ 「下条村」 

泰阜村の西隣。  人口約4千人。 高齢化率30%。後期高齢化率18%。

 

◆ 長野県に系列局がない「テレビ東京」さんのニュース番組が、東京から半日かかってでも、わざわざ取材に来る村です。

村長のインテリジェンスと卓越したマネージメント能力は、経済紙をはじめとする中央のマスコミにも広く浸透しています。

 山深いこの村には、高収益の産業があるわけではなく、限られた財源を、費用対効果が明確な目的に集中的に振り向けることで、

地方自治体の健全な経営と、目標に対して著しい成果を上げることが可能であることを証明しています。

 

「出生率」で日本有数の数値をたたき出すこの村は、

「老い」のテーマにも、その優れた政策遂行能力で、どんな処方箋を示されるのか。

 注目です。

◆ 下条村で開催の 「介護職員初任者研修」

   「飯田ボランティア協会」さん 主催

   「下条村」委託事業

 ◆ 申し込みの締め切りま近です。 下條村外からの申し込みも可。

 

 

※1 「33年後のなんとなくクリスタル」 田中康夫著 より抜粋、引用。

◆ この小説のテーマは、「黄昏」。 

誰しも、自らの「黄昏」を受け入れることは、そんなに簡単なことではないはずです。

心の中にある「燃え尽きない炎」が希望をつなぎます。

 

ファッションモデルとして、社会にデビューした女子大生のヒロイン ( 前作 「なんとなくクリスタル」 ) 。

その彼女が、33年の時間の経過をへて、どんな女性に変貌したのか。しないのか。 

 かつてのアメリカのテレビドラマ 「Beverly Hills 90210」 のブロンドのヒロイン 「ケリー」 をちょっと、思い出してしまいます。

 

※2 「脱ダム宣言」の田中元長野県知事

「いまクリ」の ※註 「全国知事会議」の後段に記載の事実関係の件。 確かに気になります。

●「美容室」について、ただならぬこだわりをお持ちで、なおかつ理解も深いことが「いまクリ」の描写から推察されます。

●「介護」についての深い理解は、知事時代の政策から、皆さんご存知。

 


「介護職員初任者研修」(in 長野県飯田市) ① 訪問美容のスキルアップを目指して。

2015年08月16日 | 訪問美容のスキルアップ

私たちの美容室では、ご高齢になられ、

ご来店が難しくなったお客様へのご対応を、

ここ数年の最重要課題として、取り組んできました。

 

そんななかで、

要介護状態になられたお客様への美容施術のあり方や、お客様のご要望への対応は、

介護の基礎的知識なしでは、適切なサービスがご提供できないとの判断に至りました。

 

昨年から、訪問理美容の組合 (LLP全国訪問理美容協会)の門をたたかせていただき、

訪問美容の知識の吸収と、実技の研修を積んできました。

 

加えて、今年は、「介護職員初任者研修」に参加させていただいています。

 

◆ 「介護職員初任者研修」とは、旧ヘルパー2級と呼ばれる資格です。

文字通り、介護現場で必要な資格の入門編的な位置づけのものになります。

 

◆ 介護現場( デイサービスセンター・訪問介護員・特別養護老人ホームなど )のスタッフさんを目指す方はもちろんですが、

現在、以下のようなケースでも、重要なカリキュラムとなっています。

 

★ 社会知識として、勉強される方。

( ご自身の将来のために、必要不可欠な知識に間違いありません。 都市部では定年退職者の方の受講が多いそうです。)

( ご家族が介護施設に入られている方が、介護の現場を理解する。 これも重要な視点です。)

 

★ 私たちのように、周辺業務に携わる業界関係者。

( 首都圏の訪問理美容師さんの間では、ほぼ必須の資格です。)

 

★ ご家族の介護をされる方。または、予定の方。

( これは、私たちのお店のお客様の実際のケースです。 ご夫婦で共働きされていたご主人が、先に定年を迎えられました。 ご主人は退職後、この資格を取得。 現在、同居のご両親を自宅介護されています。)

 

◆ 「介護職員初任者研修」について、正直な感想を書かせていただきます。

 

 私たちは、訪問美容の業務に必要な「知識習得」という目的で、受講させていただきました。

 

しかし、実際受講させていただくと、「生きていくうえで、こんな大切なことを知らずに過ごしてきたのか。」

と、思えるほど、重要な知識と、心動かされたり、考えさせられることが多い内容です。

 

受講する人の年齢や、介護経験の有り無しにもよるのでしようが、

大げさに言えば、人生観が変わるほどのインパクトがありました。

 

 ◆ 飯田地区での 次回の「介護職員初任者研修」の募集内容です。

  「飯田ボランティア協会」 さん主催。

  「飯田市社会福祉協議会」 さん後援。