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沖縄サンバカーニバル、名古屋サンバカーニバルへのオ・ペイシの情熱を語っています。世界一、心のこもったカーニバルを!

ドタバタ カーニバル 2

2009-08-26 | サンバ
 サンパウロのカーニバル当日だというのに、全然出来ていないパシスタ(フリーダンサー)の衣装。これを見て、手伝わずにはいられなかったアナは、本当のサンビスタ(サンバ人)であると思います。

 大人3人が作業しているだけで、歩く隙間もないほど狭い部屋にアナも入り込み、「これじゃ、今日の夜のパレードに間に合わないよ!」とアナは夜勤明けであるにもかかわらず、衣装作りに加わりました。

 次々に電話が入り、パシスタの女の子たちが、衣装を取りに来ては、まだ全然装飾がついていない衣装にあきれ、怒り出す人もいたそうです。そんな中でもアナは黙々と作業をしました。ご飯を食べる間も惜しみ、ひたすら、ボンドをつけていきます。日も暮れ、とうとう夜に。

 チームの集合時間は、午後8時。アナが、もう間に合わない、とチームに駆けつけたときは、最後のバスがすでに出た後でした。アナは迷わずタクシーに乗り込みました。
 幸い、このチームからパレード会場のアニェンビーは、2キロ程度。しかし、サンパウロの渋滞は、ひどい。いくら距離が近くても、車があふれていて、全く動きません。

 そこでアナが取った行動には、素晴らしいものがあります。
 カーニバルの警備にあたっているバイクのおまわりさんを捕まえて、
「私は、一番最初に出るチームのハイーニャ(サンバ・クィーン)なんだけど、カーニバルに間に合わないから、会場まで誘導して!」と頼み込み、大渋滞の間をおまわりさんに先導してもらって、突破したというのです。

 もちろん、彼女がハイーニャだというのは、真っ赤なウソ。でも、そうとでも言わなければ、おまわりさんも協力してくれなかったでしょう。

 なんとか会場にたどりついたアナ。ですが、パシスタのアーラ(グループ)で彼女を見なかったので、事情を知らなかった私は、きっと衣装が間に合わなくて、出られなかったんだろうな、と思っていました。

 これもあとで知ったのですが、ぎりぎりに会場に着いたアナは、山車の上の人が1人休んで空いてしまった、と騒いでいる人たちの横を通りかかり、その穴埋めとして、お立ち台の上で踊ったそうです。

 いつもパシスタで出ている彼女は、「いやあー、山車の上も気持ちいいね!」とえらく気に入っていました。

 こんなドタバタカーニバル。浅草でも沖縄サンバカーニバルでも絶対に起きてほしくないことですが、こういうドタバタこそ、カーニバルらしい出来事かもしれません。
 しかし、アナは無事にカーニバルに出ることができ、よかったです。

 
 

 

 

 
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ドタバタ カーニバル 1

2009-08-13 | サンバ
 来年のカーニバルの選曲会がある、この時期は、サンバ仲間とゆっくり話ができるときです。カーニバル直前は、現在、浅草サンバカーニバル直前で、急ピッチで準備をしている皆さんもそうだと思いますが、殺伐としていて、お互いに顔を合わせていても、落ち着いて話をする心の余裕がありません。

 先日のモシダージ・アレグレの選曲会で、カーニバル以来、久々に会ったパシスタ(フリーダンサー)の女の子、アナがいました。
 アナとは、サンパウロの伝統的サンバチーム、ペルーシのパシスタのグループで一緒でした。カーニバルの当日、アナの姿を見なかったので、どうしたか、と気になっていたのですが、何が起きていたのか、8月になって、初めて知ることとなりました。

 ペルーシのパシスタの衣装は、パレードする当日になっても仕上がっていませんでした。夜11時からのパレードだったのですが、前日の夜になっても出来上がらず、当日の朝10時に約束のクアドラ(練習場)へ行っても、衣装は届きませんでした。
 リーダーの家へ行ったら、そこには、まだ、手をつけていない、まっさらなコステイロ(背負子)の土台が山となっていました。

「ごめんね、ごめんね」と謝るリーダー。
 彼らを責めたところで、どうにもなりません。この日、リオの人気サンバチーム、マンゲイラに出場するダンスの生徒さんたちと、最後のサンバレッスンをやる約束をしていたので、私は、途中でもいいから、とまだ装飾が完全に付いていない衣装を奪うようにして、持ち帰りました。

 アナは、どうやら、この後、リーダーの家に着いたようです。前日の夜から朝まで仕事をしていた彼女は、衣装を受け取って、ひとまず寝てからカーニバルに出ようと思っていたからです。

 しかし、リーダーの家に行ってみると、衣装は全然出来ていません。
 これでは、とてもではないけど、今日中に間に合わない! そう思ったアナは、朝からずっと衣装作りを手伝いました。

(続く)
 
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マイズ・ウン・カルナヴァウ

2009-08-06 | サンバ
 2月のカーニバルに向けて、サンパウロの各サンバチームはフル稼働しています。私自身は、今年のカーニバルが終わった1カ月後から毎週末、サントスFC応援団、トルシーダ・ジョーベンのバテリア(打楽器隊)の練習に行っていますが、主要メンバーが集まる本格的な練習は、先週、始まりました。

 これからカーニバルまで、全土曜日、毎週毎週、ひたすら練習です。
 
 練習が始まる前、更衣室で着替えていたら、ポルタ・バンデイラ(旗持ち)の女の子が、「マイズ・ウン・カルナヴァウ!」と自分に言い聞かせるように力を込めて言いながら、入って来ました。

 マイズ・ウンとは「もう1回」ということです。
「また、もう1回、次のカーニバル」という意味です。
 
 この言葉の裏には、だから、毎週土曜日、練習には欠かさず来ないといけないし、毎回、力尽きるまで踊ることを覚悟しないと・・・という気持ちが入っているわけです。

 みんなで化粧をし、着替えをしながら、「また1から始まるね~」と話していました。久々の着替えがいる練習で、私はうかつにも、口紅を持っていくの忘れていました。

 マイズ・ウン・カルナヴァウ。
 2月のブラジルのカーニバルより前に、私には、もう一つ11月の沖縄サンバカーニバルがあります。沖縄まで、あと3カ月。ピッチをあげて準備をしなくてはなりません。

 
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