巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

Red Bull Flying Bach 2012年東京公演 (1)

2012-11-08 23:04:04 | 映画・小説etc.
きっかけは昨年の10月。

ウィーンで地下鉄(Uバーン)に乗ろうと、シュテファンズプラッツ駅に降りて行ったときのこと。エスカレーターの横の壁全体に、レッドブルのロゴと踊るダンサーたちの写真が大きくドーンと。それはもう、ドーンと。写真の男性たちはブレイクダンサー。そして写真からは、紅一点の東洋系の女性のダンサーは雰囲気からしておそらく日本人で、コンテンポラリー系のダンサーに見えた。

Vienna_14oct2011

オーストリアには2年前にも訪れており、そのころにもザルツブルク近郊に本拠を置くこの飲料メーカーの鼻息が荒いという話を聞いていた。だから、初めはそれが「ダンサーを使ったレッドブルの広告」なんだろうと思った。

が、良く見ると、"Red Bull" の下には "Flying Bach" の文字が。ということは、これは広告ではなくレッドブルがスポンサーとなっているパフォーマンスらしいということらしい。しかも「平均律クラヴィーア」って書いてあるし。

もしかして、バッハの平均律でブレイクダンスを踊るのかしら?

バッハは好きでよく聞くのだが、日頃からバッハの音楽は打ち込み系と相性が良いと思っている。だから、ブレイクダンスと相性が良いだろうと、ダンスに素人のわたしは思っている。(少なくともベートーヴェンやブラームスの音楽よりも、相性は良いだろう。)だから素晴らしいパフォーマンスを期待できる。わたしは直感でそう思った。しかも、それがわたしの好きな平均律でとなると…

いつものわたしであれば、その場でもっと詳しく調べてみようとするのだが、実はそのときは体調が不調で、立っているのもやっとだった。そこで忘れてしまわないように、デジカメをエスカレーターの壁に向けて写真を1枚だけ撮り、後で調べることにした。それが上の写真だ。ちなみにこの日は、不調にもかかわらず一人でウィーン市内を歩き回ったところ、日が落ちて真っ暗になったジークムント・フロイト公園でしばし動けなくなり、帰国する翌日にはさらに大変なことになったが、Flying Bachが頭から消えることはなかった。

帰国して元気になってからこの "Red Bull Flying Bach" について調べると、やはり、わたしが思った通りのものだった。

わたしは複数の奏者の平均律CDを持っている。グールド、グルダ、リヒテル、レオンハルト、そしてなぜかキース・ジャレット。(偶然にも最初の4人のCDは、音楽之友社の『新編 名曲名盤300』にある、平均律の上位4である)。(2012.11.1追加:ごめんなさい。重要な方を忘れていました。シフを追加させていただきます。)

うーん、これは是非とも観たい。が、どこで観たらよいかわからない。彼らの公演を見るだけのために万障繰り合わせて海外へ行くのはちょっと無理そう…

そう思っていたら向こうのほうが日本へ来てくれた。というわけで、ここ2週間は、気分の盛り上げを図るために、暇があれば上記であげた奏者の平均律の第1集を集中的に聴いていた。

さて、本日(11月8日)の渋谷のオーチャードホールの公演に行ってきた。感想は明日また。

Red Bull Flying Bach 2012年東京公演 (2) に続く)