巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

「ネコ」ポリス その15

2004-05-21 19:43:16 | ノラネコ
灰色のもさもさした物体を発見。その正体は…

cat_15a.jpg

「ネコ」ポリス その4にも登場した、「チビ」。
cat_15b.jpg

おとな顔になるにつれて、「あどけなさ」が消えた。

「子供のころはあんなにかわいかったのに、どうしたのかしら。やっぱり、子供のころかわいい子は、おとなになるとかわいくなくなるっていうから。それとも、まったく別のネコかしら。」(母のことば)

いくら人間の目から見てかわいく育たなかったからって、別描にしちゃあいけませんよ。(それに、子供のころはかわいかったのに、大きくなるにしたがって、憎らしい顔になっていったのはわたし…)


「仕事が忙しい」を理由に、裁判員の責務を逃れられるか

2004-05-21 17:42:43 | ニュース
裁判員制度法案が成立 重大事件の審理に市民参加 (asahi.com 2004/05/21 10:50)

もう8年も前のことだ。当時、米系証券会社の日本支店の人事部で、エクスパット(本社から派遣される特権階級人たち)のビザ取得とリロケーション関係の仕事を担当していたわたしに、2年の予定で転勤してきたばかりのエクスパット、アメリカ人のスティーブがいった。

「ユミ、困ったことになったんだ。」
「え、なに? (シャワーの水の出が悪いのか? アパートのドアの色が気に食わないのか? 奥さんがホームシックになったのか? 東京アメリカンクラブの推薦人が見つからないのか? 一体なんだろ?) 」(←以上、実際にあったトラブル。)
「"Jury System" って知っているかい?」
「Jur… (ああ、陪審員制度ね)、知ってはいるけど。」
「そうか。実はボクは、Juror(陪審員)に選ばれてしまったんだよ。アメリカの自宅に、通知が来たんだ。」
スティーブはわたしの前で、その手紙をひらひらさせた。

おお、これが噂のJury Duty(陪審員としてのつとめ)か。

「でも、あなたは転勤して日本にいるし、これからやろうとしているプロジェクトの責任者でしょ。」
「そう、陪審員になることは不可能だ。でもよっぽどの理由がない限り、陪審員の義務を免除されることはない。これは市民としてのobligation(義務・責務)なんだ。
 
スティーブが言うには、陪審員に選ばれた場合には、通常は自分の担当している仕事は別の人間に任せるか中断して、陪審員になるべきと考えられているとのこと。しかし、実際に彼なしに、極東の国日本のプロジェクトは進まない。そこでわたしは彼のために、日本支店の人事部長名で「陪審員の義務の免除」をお願いする旨の手紙を書くことになった。

その内容は、1. 彼が現在、日本へ赴任していること、 2. 日本への赴任期間は2年であること、 3. 新しく立ち上げるプロジェクトの責任者であること、およびプロジェクトの詳細、 4. ゆえに、彼がJurorとしての義務を果たすのは不可能であるので、雇用主としてスティーブの義務の免除を申請すること、だった。そしてそのドラフトをスティーブに見せた。

スティーブは「こりゃあ、ダメだ」といった風に、首を横にふった。「これでは、『早急に後任の責任者を任命して帰国し、陪審員の義務を果たせ』ということになってしまうよ。」

そこで、ドラフトに「このプロジェクトには日本支社の将来がかかっているが、彼無くしてこのプロジェクトの遂行は不可能である。特殊な業務であるために、彼と同等の能力を持つ後任者を見つけようと望むことは、絶望的である。」という文面をつけ加えて、人事部長のサインをもらった。後日、スティーブの陪審員の義務を、2年間免除する許可がでた。

アメリカの陪審員制度における、陪審員に任命された者の義務は、このようにきびしいのだ。仕事で多忙を理由にする場合には「この人物にいま休まれたら、会社から会社がつぶれる!」ほどの影響を持つ人物でないとだめだ。(そんな人は実際にはそうはいない。業務に支障が出て、周りの人間の業務が増えるだけのことである。)

他に、病気療養中であるとか、子育てや老人介護で大変だとか(ただし、その人間がいないと、養っている子供や老人の命が危うくなる場合に限る)、英語が良く分からないから陪審員としての責務を果たすことは無理だとかの理由による免責事項は、あることはある。

けれど、少なくとも「仕事をすること」と「陪審員になること」を天秤にかけたら、「陪審員としての義務を果たすこと」のほうが、社会においては絶対的に重要な義務であると、一般に認知されているのである。

この話を数年前、外資系企業や、日本企業の国際部に務める30代の人たち数人にしたところ、「そんな制度はおかしい!」と、全員に食ってかかられた。(わたしに、食ってかかられても…)「仕事に穴をあけることになる」「会社のみんなに迷惑がかかる」「帰ってきたら机がなくなっているかも!」 そう、これが一般的な日本人の、「仕事をすること」と「陪審員(または裁判員)になることの重要性を、秤にかけた場合の認識だ。

さて、裁判員制度は義務だそうである。

日本でこの制度が本当に可能なのだろうか? 裁判員として選ばれた人間が、その義務を果たしたために、会社から忠誠心や仕事へのやる気を疑われはしないだろうか? 裁判員としての勤めを果たしている間が元の生活に戻ったときに、昇進や昇給で差別を受けることは、本当にないのだろうか? 

企業はまだ対応していないのだそうだ。早急に対応を考えておいたほうが良い。少なくとも「忙しいからといって断れ。断れないならクビだ。左遷だ。」じゃ、その人物が(裁判所にとられて)不在でも大丈夫なことを証明してしまうのだから、企業としては矛盾していることになる。


スーパードッチーモ:絶滅危惧機種

2004-05-21 10:56:49 | ガジェット/モノ
わたしが使っているスーパードッチーモSH821i(写真右)。「スーパー」なドッチーモのわけは、PDCとPHSに加えて、iモードもできるからだそうだ。PDCとPHSの電話番号が1台の中に別々に入っており、同時待ち受けが可能だ。

sh821i.jpg

もはやドコモはPHSの音声通話は廃れるに任せたいらしいので、スーパードッチーモを含むドッチーモシリーズは、この2000年にリリースされた821iシリーズを最後に新機種が出ておらず、絶滅危惧機種となった

新しい携帯やFOMAに買い換えられないのは、写真左にあるように、自宅の敷地内にPHSのアンテナがあるからだ。これだけアンテナに近いと、PHSの感度は自宅内のどこにいても恐ろしいほど良好だ。反対にPDCは窓際でも電波が弱く、しばしば切れてしまい、使い物にならない。

実はこのSH821iは2台目だ。1台目は2000年の秋に買ったが、翌年の夏の参院選で選挙運動中に、トイレ休憩に立ち寄った赤羽のイトーヨーカドーで、トイレの中に落としてしまった。水洗いしてはいけないことは分かっていたが、十分に水洗いをしてしまった。(この気持ちはご理解いただけるはずだ。)

携帯がないと仕事にならないので、その日の夕方、従車で事務所へ戻る際に、近くのドコモショップでおろしてもらったが、修理が不可能ということで買い替えになった。中のデータはまったく引き出せなかったし、18,000円ぐらい支払わなければならず、泣きそうになった。

思いもよらなかった出費に、疲れきった身体で足取りも重くトボトボと事務所にもどると、自称「都の政党の関係者」とかいうオジサンに絡まれ、2時間近くも1人で相手をするハメになった。こういうのに物を申すと、10倍ぐらいになって返ってくるし、後日の報復が怖い。そこで、自分のパッと見が若いのを良いことに、何も知らないふりをして最終的には無事お引取りいただいたが、泣きっ面に蜂の日だった。(このSH821iをまじまじと見るたびに、いまだにこのオジサンの顔を思い出す。)

今しばらくは現役で働いてもらわなければならないので、最近電池パックを買った。税込みで3,045円だった。

つきぬけて てんじょうのこん どこものあんてな (字あまり!)