ブログ バジリカ

今日もシャランラ♪

語彙

2006年04月27日 | 日常
山本七平の遺稿を読んでいる。江戸末期の見聞録は漢文の読み下しにも似てかくしゃくとした文字運び。それでいて現代に近いゆえに意味は取りやすい。典拠を繋ぐ筆者の言はべつに漢文調でもなんでもないのだけれど、それでも時折耳慣れない語彙に行き当たる。たとえば「辺邑」。たとえば「膂力」。「膂力」はこないだ別の処で出て来て覚えた。「辺邑」は見れば意味は分かるが、自分からは使えない語彙である(使う機会もないけど)。ちなみに相変わらずアンポンタンな「ことえり」は、邑(むら)を変換してくれなかった。・・・全国の木邑さんや山邑さんは淋しいことだ。

多分私は歴史周辺の語彙におおいに開拓の余地があるのだろう。でもそうした語彙は、「査収」とか「具申」とか「勘案」とかいったような、「ほぼ日」で言う処の「オトナ語」とはかけ離れたジャンルだ。世間のプラグマティズムや効率性からするとどうでもいい語彙群なのかもしれない。

ちなみに「邑」の字は、Googleに「ヨドコウ」と入れて拾った。物置で有名なヨドコウは芦屋にフランク・ロイド・ライト設計の迎賓館を持っており、旧山邸とも称されているのを知っていたからだ。・・・へんな処で役立つどうでもよい知識。

何のオチだ。意外にハンドルのアソビの部分がいざというときの道を開くってオチ?

先週の桜

2006年04月23日 | 日常
丁度一週間前の庭の桜(忘れないうちに)。いつものトイレが混んでいて、そっち側のトイレに行って初めて見られた。今年も危うく見逃す処だった。昔は隣が子供部屋だったので何とも思わず毎年目にしていた。その頃より随分大きくなっていて驚く。桜切る馬鹿とは言うけれど、あの下、タロいぬ以外は通れなくなってるなあ。

丁度花びらがちらりほらりと舞っていて、上手く出来たJAVAみたいだと思った。我ながらなんて陳腐なことを思うんだろう。

英会話@cafe

2006年04月22日 | 日常
最近、カフェで英会話の個人レッスンを繰り広げているカップルをよく見かける。カフェで英会話。オシャレな響きだ。でも見かけたらなるべく離れるようにしている。聞こえる距離に居ると、一緒になってジリジリしてしまうからだ。

先日、運悪くとなりの席になってしまったカップルは、生徒が若いサラリーマンだった。「うちのオフィスはビルの○階にある」と発さんが処でまづ詰まる。「あー、twenty-four, twenty floor, twenty foor, あれ?(汗)」と困り続け、結局話はうやむやに先へ進んでしまった。・・・どうでもいいが何階だったのか凄く気になる。しかし赤の他人の私には訊ねることは許されない。次に彼は「うちの手がけているプロジェクトが新聞に載った」との発言にトライ。これは割とすんなり出てきた。でも"written in newspaper"と言ってしまったので、先生が"written"を省いて"in a newspaper"に訂正した。サラリーマンは何故"written"がダメなのだ?、と納得が行かない顔をする。・・・そういうのは残念ながら、向こうで育ったんでもない限り数年間鬼のように英文を読みまくらないと、何がヘンで何がヘンでないかおぼろげにピンとくるようにはならないんだよ。ウンウン唸った後に週に一時間1個づつ用法を教えて貰った処で、てんで埒が開かないんだよ。と口を挟みたい処だが、黙って手元のページを繰る他はない。またあるときは別のカフェで、OLの女の子が「私は岐阜県の出身、岐阜県は日本のヘソと言われています」と言おうとして「ヘソ」が出てこず、一大ジェスチャー祭を発動。・・・がーっ! 頼むから誰かこの女に辞書を引かせてやってくれー!、とグレープフルーツジュースをストローでぢうぢう吸い上げながら内心身悶え。もちろんこれまた口出しできる筈もない。

・・・そういう訳で、英会話カップルの側に席を取るとゆっくりできないのだ。なんかこう、一緒に参加させられてしまうのだ。ちなみに「ヘソ」に身をよじらせていた彼女の先生は、ノースカロライナ出身で8人兄弟の末っ子らしい。田舎で揉まれて育つとひたむきで辛抱強くなるのだろうか。

期待に応える私

2006年04月13日 | 日常
親知らずの抜歯跡の消毒へ行った。本来なら抜歯の翌日に行うべき工程らしいが、週末をはさんで忙しく、治療院を訪れたのは結局4日後。消毒もなにも、そんなに経ちゃあもう意味がないだろう、と思うのだけれど、消毒をしないと次の治療をしてくれないらしい。

まづ前日にキャンセルの電話を入れた時点で「熱を出したりなど、お変わりはありませんか?、痛みはありませんか?」と聞かれる。忙しかったので話半分に、ええ大丈夫です、と答える。次に、当日受付で診察券を出した際にも「痛みや腫れはありませんでしたか云々?」と聞かれる。特にないです、と再び返答。次に別の助手さんがカルテを持って行くときに名前を呼ばれ、「痛みは?(略)」。ありま(略)。最后に順番が回ってきて診療台に座った際も、別の助手さんが「痛(ry」 ・・・まあね、全くない、ってワケでもないですよ。ちょっと歯茎の前の部分がプクってなってるし、噛み締めたらとなりの歯の圧力で多少は痛い。でもそれくらい当たり前でしょ。あんなデカい歯を折りながら引っこ抜いたんだから。でもでも、こんなにも皆で寄ってたかって痛み確認の波状攻撃を掛けて来なさるのは、そういう些細な痛みですら包み隠さず正確に伝えて欲しいからなのかもしれない。こちらが何でも無いと思うようなちょっとの差で診療時間が長引いたりして、ギリギリの診察スケジュールに狂いが生じ、迷惑が掛かったりするのかもしれない。ここはひとつ、言っとくべきなのかもしれない。・・・そう考えて、抜歯後4回目の問いかけにしてちょこっと言ってみた。「噛み締めると、少し痛くないこともないです」

やがて目と髪しか出てないので未だどういう顔なのかよく分からない先生がワシワシとやってきて言った。「え、痛いんだって? はいアーンして」 いや、その、あーん。ちびこいミラーを入れて覗き込む先生。「あ~あ全然大丈夫やん、きれいに閉じてきてます。モノが詰まることもないですよ。一見・・・(とても長くて丁寧などうでも良い説明)」 ・・・やっぱり痛いって言わなかったら良かったぞおおおっ(泣)。 

いつか誤認逮捕とかで捕まったときは、気をつけないとな。期待に応えて「えーじゃあ、ちょっとは私が殺ったかも、なーんて、(照)」とか答えないように。