脳のミステリー

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初体験の脳波検査の結果は♪♪♪

2011-09-23 09:31:41 | Weblog
脳はその活動にともなって常に微弱な電波を出し続けており、頭皮上における僅かな電位差となって表れます。
勿論、水流と同じで、電流も電位の高いほうから低いほうへ流れるのです。
その電気的な変動を頭部に付けた電極でとらえ、増幅し、波形として記録するのが脳波検査という訳です。

先日、脳外科の主治医の処に血圧降下剤を貰いに行った時「元気そうですね。十年も経ったから念の為に脳波の検査をしてみましょうか?」と言われました
検査の結果で「安心」という言葉を貰えれば幸い、という事で承諾しました

脳波検査で何がわかるのか
断層撮影Computed Tomographyはこれまでにも定期的にやって貰っていたけれど、自分の脳波Brain Waveの検査は初めて

頭部CT検査や頭部MRI検査などの結果とあわせて診断され、脳腫瘍や怪我による脳障害(脳挫傷)であれば、CTに映りますが、真正癲癇であればCTに異常はみられません。
脳出血や脳梗塞ではCT検査などで十分に診断が付くので、脳波検査が行なわれることは殆どないのです。

では、今更何故
私が異常な痺疼痛を始終訴えるからだそうです
そして、その説明が癲癇で出る症状に似ているからだという事でした。
確かに、疼痛の医師が処方して出される薬の説明書にはどれも「癲癇」という言葉が目立ちます。

脳波検査はどのような検査だったのでしょう
シールドルームという電気的に隔離された部屋で行なわれました。
ベッドに仰向けに寝て、頭に十数個の電極をペースト(糊)で取り付けます。
安静にしていて、目を開いたとき、目を閉じたとき、深呼吸をしたときなどの脳波を調べます。
かなり速度の速い深呼吸を何度も命令された時、結構辛かったです
何故なら、長年の気功で私はゆっくりの呼吸に慣れてきているからです
癲癇などでは必要という事で、光や音の刺激を与える測定もしてました。
長時間の検査でリラックスを要求されたので、ついウトウト・・・でも睡眠中の脳波を測定する事もあるそうです

検査結果の判定・・・脳波はその波長によって、δ波(デルタ波)、θ波(シータ波)、α波(アルファ波)、β波(ベータ波)の4つに分類されます。
安静にして目を開いているとベータ波が、目を閉じているとアルファ波があらわれ、熟睡しているとデルタ波が出て来るそうです。
もし、覚醒しているにもかかわらず、デルタ波やシータ波があらわれる場合は、脳の機能が低下していると考えられ、
癲癇、脳腫瘍、脳挫傷などが疑わるというのです。

私の検査結果は◎でした
脳外科の主治医は「痺疼痛の薬は不要ですよ。要はチョッと我慢するだけ」とサラッと言って退けました
私は「相変わらずだなあ!」って小声で言ったのに、素早くキャッチした彼は「だって・・・そうでしょう!」と言って薄笑いを

月曜日にこの結果を持って疼痛の医師に報告して、意見を伺おうと思っています。
気になる薬はセロクラール錠、毎食後20mg合計一日で60mg服用しています。
これは、脳の血流をよくして、めまい・頭重・頭痛を改善するという薬です。

セロクラール錠飲用にに際して注意する人・・・脳卒中の直後は控えます。
私の脳卒中は時効かな
心臓の悪い人や低血圧の人も慎重に用います。
倒れた時は心臓肥大って言われたけど・・・あれって肥満からの警告だったのでしょうかねえ~
「飲酒は控えましょう。アルコールは、めまいや動悸などの副作用を強めます」ですって
警告が「控えましょう!」ですから・・・嗜む程度は
脳循環代謝改善薬は、補助的なものに過ぎないのですから、過信を止めて気分的に使用したらいいのかなあ~
セロクラール錠は安全性が高く、副作用は少ない方で、時折、口の渇き、吐き気、頭痛、動悸などが現れるようですが、心配は不要という事です。
口の渇き、吐き気、食欲不振頭痛、めまい、動悸・・・私に当てはまるのは強いて言えば「口の渇き」・・・これは一日に必要な飲料水は排泄された水分はただちに補う必要があります。
水分は食物にも含まれていますから、1日に補給すべき必要最低限の水分量は次のようになります。
飲料水:1,200ミリリットル、食物:800ミリリットル、代謝物:300ミリリットル・・・代謝物とは体内でタンパク質や炭水化物、脂肪などが酵素によって分解される時に排出される水分をいいます。
水分が不足すると、まず血液がどろっと粘りのある状態になり、脳梗塞、心筋梗塞といった血管が詰まる病気が起こりやすいのです。
だから、水を飲むことは健康を保つ上で非常に大切なのです。

とりあえず、倒れて10年飲用し続けているエースコール錠2mg(数年前まで倍でした!)と一緒に副作用の少ないセロクラール錠60mgを毎日のの友として活きていきましょうか


次回は血液検査の結果についても書き綴って見るつもりです。

『リハビリ革命』のTV報道を見て・・・

2011-09-06 06:52:20 | Weblog
一昨日の朝も独りでつぶやいたけど・・・

日曜日の夜9時から NHKスペシャル『脳卒中・リハビリ革命』(再放送の予定9月13日午前0時15分~1時04分)を珍しく真剣に見ました。
キャスターは、これまでもNHKスペシャルで脳卒中リハビリを取材してきて、自らも脳卒中を経験、今もリハビリを続けている藤田太寅さんでした。

内容は、「4年間リハビリを頑張ってきても動かなかった指が、わずか10分の訓練で動き始めた」というのがメインテーマ

確かに、今、脳卒中の治療で新たなリハビリが次々に開発され、驚異的な効果を上げています。
約280万人にのぼる脳卒中患者、医療の発達で命を落とすケースは減ったものの、麻痺の問題は深刻で、介護が必要になる原因の第一位だという事です。
解決にはリハビリが重要なのに、発症後6ヶ月を超えたあたりから効果が落ちるとされてきました。

未だ盛年期にいた私は、発症後10ヶ月余りでチョッと考えこんだのです
蘇った私の寿命は決まっている筈・・・神様がそっと内緒で教えてくれたらなあ・・・そうか俄かクリスチャンは当たり前のようにそんなこと願うのが間違っているのか
後、10年? 20年? それとも5年?・・・もしかしたら、ひょんな事ですぐに逝っちゃうかもしれません
だったら・・・と、亡き父の車椅子姿を思い出しました。
父は、70歳の時、転倒による頚椎損傷で下肢麻痺で・・・自分なりの考えで「上肢は捨てて、リハビリは仕事以外暇さえあれば両手で胡桃握り遊びをしていました。
仕事は、頭と手を使う書きものをしていたのです。
昭和の末期、パソコンがもっと一般人の間に普及していれば、父はもっと長生きしていたと思います

医療と患者のsituationも同じだと思うのです。
最近、脳科学の急速な発達により、傷ついた脳が再生するメカニズムが次第に明らかになり、時間を経過した患者でも、マヒを改善する手法が発見されています。
リハビリの効果を上げる誰でも出来る意外な方法や、脳波とマシンを連動させる最新科学まで、脳卒中リハビリの最前線で起きている急激な変化を取材、人間の脳に秘められた驚きのパワーに迫って、脳が蘇りますと言ってました。

解ります。よ~く理解できます
でも・・・だったら、私の過去10年間は無駄に過ごした時間だったのでしょうか
私はそうは思いません

情報社会の波にうまく乗って、でも、時の流れに身を任さず、自分なりの考えをしっかり持って、時と共に自ら前進する・・・これが私が握った結論でした

日本応用老年学会SAG-Jコラムから私のエッセイ『生きもののきもち』

2011-09-02 08:14:29 | Weblog
日本応用老年学会は産・官・学・民のあらゆる分野の方々に役立つ事を目的としています
高齢社会を営む為に必須の学問である「老年学」を、商品、サービス開発、市場開拓、 生きがいや社会貢献のプログラムを作り、ケアの手立に役立てる方法を確立する為の、 高齢社会のネットワークセンターをめざします。

日本応用老年学会 理事長 柴田 博、医学博士
現職:
人間総合科学大学保健医療学部学部長/大学院教授
桜美林大学名誉教授・招聘教授
東京都健康長寿医療センター研究所名誉所員
日本老年医学会認定老年病専門医
日本内科学会認定内科医
日本老年学会など5学会の理事、1学会の評議員
(財)すこやか食生活協会理事など
経歴:
北海道大学医学部卒業
東京大学医学部第四内科医員
東京都老人総合研究所副所長
桜美林大学大学院老年学研究科教授


ひょんな事で、ひょんな時に、柴田先生にお目にかかって以来の学会とのお付き合いです。
9月の私のエッセイをご一読戴ければ幸いです

きもち・・・きもちとは物事に接したときに生じる感じや心の中の思い、または体が置かれた状態に応じて起こる、快・不快などの感覚物事に接した時に生じる感じや心の中の思いという表現の方が解り易いかも知れません。
接すると言えばそこから離れればすぐに気持ちが変るかも知れないと思います。
でも「置かれた状態」は自力で這い上がれなければ他人の力を借りざるを得ない事もあるのです。

人間の生活の中では、生まれては消えていく色々な気持ちがあります。人間は誰でもいつでも毎日の生活の中で、ゆれ動く気持とともに生活していて、それを押さえたり、解放したりすることの繰り返しが、そのまま生きることだといってもいいのではないでしょうか。
自分の中に様々な気持が生まれては消えてゆくのだということに先ず自分で気がつくことが大切です。
哀しみ、恥じらい、怒り、喜び・・・気持には色々な名前がつきますが・・・人間の気持はまたひとつの名前でわりきれるものでもありません。

ひょんな事で『犬のきもち』『猫のきもち』・・・こんな雑誌が発刊されて久しいのですが、その前に『人のきもち』が互いに解る人間ってホントにいるのでしょうか?・・・考えてしまいます。
話はとんでもない勢いで飛びますが・・・犬って人のきもちが解るんですね、これって実感!とつぶやいた時、ある生きものの実話を思い出しました。

今年の冬、国内最高齢とされる64歳の誕生日を迎えた高齢象の花子は今、東京の井の頭自然文化園に住んでいます。
現在ではすっかり年を重ね、皺も増え、最後の歯が1本残っているだけになってしまいましたが、タイ王国から日本にきた頃はまだ2歳半の小さな可愛らしい象でした。
優しいお母さん象や、大好きな仲間とお別れをして、たった一頭で日本にやってきた花子に素敵なお姉さん象インドからがやってきたのは3週間後だったそうです。
15歳のインディラというお姉さん象は優しく賢く、8本の爪を持っていました。
インドでは8本爪の象は幸せのしるしとして貴重がられています。
そんな愉しい時も僅か5年で終わり、井の頭自然文化園が花子の新しいお家になったのです。
井の頭自然文化園は、移動動物園で来た事がありましたが、折角、インディラ姉さんと一緒に過ごして、色々な事を教えて貰おうと思っていたのに、花子はまた一人になってしまいました。
花子は、一人になるにはまだ早すぎたようです!
人間は、象のきもちが解らないのでしょう!
野生で暮らしている象のメスは集団で生活をします。
お互いに鼻と鼻でご挨拶をするのが常ですが、花子は人間のエゴからそんな愉しい習慣も7歳という幼い時に取り上げられてしまったのです。

人間社会に於いて、象の花子はある日とんでもない事件に巻き込まれました。
酔っ払いの男が、花子を驚かそうと、こっそり忍び寄って来たのです。
この男は、時々夜中に忍び込んでは、動物に悪戯をしていた人でした。
花子は驚きました。
とっても恐かったのでしょう。
象は体が大きいから強いと思うかもしれませんが、実は恐がりで、優しくて、泣もろい動物なのです。
驚き、無我夢中になった花子は長い鼻を振り回して、脚をあげ、恐怖と戦いました。
夜中の出来事で、見ていた人は誰もいなく、翌朝、象舎の溝の中で、その男は死んでいました。
人間社会では、こんな事件は「自業自得」とでも言うのでしょうか?

また、花子はこんな事故にも関ってしまいました。
あの忌まわしい事件以後、花子の前脚には鎖がついていました。
ある日、飼育係が花子の餌の上に倒れ掛かってきました。
突然、持病の発作が起こったという説や、花子の前脚に繋がれていた鎖につまずいたとか、色々推測されましたが、本当の所は今以って誰にも判っていません。
飼育係が死んでしまったと言う事で、花子は「人殺し象」と言われたり、石を投げつけられたりしました。
新聞記者や報道の人が駆け寄り、カシャカシャと写真を撮って花子は本当に驚かされました。
両前足を鎖で繋がれ、何日も薄暗い檻の中に閉じ込められていました。
餌も十分に貰えず、体を綺麗にして貰う事もなく、どんどん痩せていき、アバラ骨がみえる程になってしまったそうです。
花子が、以前のように元気な心を取り戻すのに、6年もの年月が費やされたとの事です。

動物も、人間も、傷つく心は同じです。
苛められれば、自分を守る為に心に壁を作ります。
時には、自分を守る為に相手を傷つけてしまう事もあるのです。

今現在、花子は64歳・・・私と然程年齢差がない高齢の象です。
穏やかな顔をした花子の写真を見て下さい。
とても美しく年を重ねた象さんでしょう!
私も花子お婆ちゃん象のように素敵に年齢を重ねたい!(参考文献:山川清蔵・山川宏治著書)