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新型感染症 「豚インフルエンザ/新型インフルエンザ」の発生から半月、ついに日本でも発生確認

2009-05-10 13:38:40 | Weblog
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半月前の4月24日に、WHO(世界保健機関)が豚インフルエンザ(後に日本の報道では、「新型インフルエンザ」と呼ばれるようになった)の発生を公表し、4月25日の朝日新聞夕刊がこのニュースを初めて報道しました。


それ以降、日本のマスメディアは連日、このニュースをこぞってトップニュースとして報道し続けています。そこで、私の環境論でも、環境負荷の新しい項目として、「豚インフルエンザ/新型インフルエンザ」を新型感染症に追加することにしました。次の図をご覧ください。

●WHOの初動の経緯 

●新型インフルエンザ 国内初確認 2009年5月9日

●WHOの警戒フェーズと2009年5月9日現在の感染者数確認件数

●2009年5月20日現在の世界の感染者数(2009-05-21日追加)

このたび追加した「豚インフルエンザ/新型インフルエンザ」は、他の新型感染症と同様に、発生そのものは人間の意思でコントロールできませんが、ある程度の発生予測はできますので事前事後の対応しだいで、環境への負荷や人体への負荷、つまり被害の程度をかなり軽減できるはずです。

被害の程度を左右するのは、国や自治体の社会的対応能力です。日本の企業人、エコノミスト、政策担当者の多くはこれまで日本の経済パフォーマンスを語るとき、「効率の良さ」を挙げてきましたが、これには次のような2つの大前提があることを忘れてはなりません。

①平穏時あるいは予想される範囲の近未来しか想定していないこと。あらかじめ準備していたことを遂行する時には、日本の官僚機構、企業、学校などの既存の組織はきわめて有効に働くが、事前に想定された範囲を超える出来事(大事故や大きな自然災害など)が起こるとシステムが機能しなくなる。
 
②健康な成人を想定していること。社会を構成するのは老若男女である。それぞれに健康なものもいれば、そうでないものもいる。日本の制度は健康な成人に焦点を当てた「強者の論理」に基づくものである。

①および②の前提に立てば、生産、物流コストをぎりぎりまで切り詰め、「効率化」を図ることが可能となりますが、安定した社会やインフラ・ストラクチャーの整備、自由な企業活動を保障するとともに、国民の健康、生活、財産の安全を確保するには、さらにコストがかかるはずです。日本は効率重視のために、この種の社会全体のコストを削ってきたように思います。

今回の新型インフルエンザの発生は、これからさらに拡大を続けていくと思われますので、今後、①と②の前提の上に成り立っている日本の医療制度やその関連分野でさまざまな問題点がはっきりと目に見えるようになってくるでしょう。

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1 コメント

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マスクで対策 (新型インフルエンザ)
2009-05-10 18:41:10
マスクの大きさが重要です。マスクが鼻と口、あごまで確実に覆う大きさのものを選びましょう。
(子供には、子供用のマスクを選んでください)。
赤ちゃんなどのにマスクを装着しにくい人に首掛けの空気清浄機エアサプリをおすすめ

鼻から隙間がないようにしっかり装着してください。

はずす時に気をつけなければならないことがあります。それは、マスクの表面を触らないということです。

マスク表面にウイルスや菌が付いている可能性があるので、紐の部分からはずして捨てるようにしましょう。
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