環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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「将来不安」の解消こそ、政治の最大のターゲットだ

政治が決めるこれからの50年:日本とスウェーデンの「将来像」と「展望」

2009-09-20 17:29:54 | 政治/行政/地方分権
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9月17日に、鳩山内閣が発足しました。同日の日本経済新聞が「経済教室」の紙面で湯元健治さん(日本総合研究所理事)による「スウェーデンモデルの核心学べ 安心確保 活力と両立を」と題する論説を掲げましたので、昨日のブログで紹介しました。日本とスウェーデンの現実の相違に驚かれた方が多かったと思います。

今日は、私が2000年に考えていた「両国の将来像と展望」を記しておきましょう.総選挙で圧勝した民主党の鳩山内閣の今後に期待が持てると思うからです。内閣発足後わずか3日しか経っておりませんが、この間のめざましい行動に期待が深まります。


 
数年前までは選挙の争点にもならなかった日本の「環境問題」の議論も、民主党政権下では主要な政治課題になってきました10月の臨時国会での鳩山首相の所信表明演説が待たれます。 

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政治が本来の力を取り戻せば、次は市民、ジャーナリズム、企業の意識改革が必要です。


上の2つの図に示したような2000年当時の認識に基づいて、私は2006年2月に朝日新聞社から『スウェーデンに学ぶ持続可能な社会』(朝日選書 792)を刊行しました。おかげさまでこの本は8月に4刷りとなりました。

夏休みも終わりましたので、久しぶりにふとネット散歩に出かけました。そして、私のこの本に関するブログを見つけました。
発売以来3年半以上経ったこの本を取り上げて下さったのは、50代の車関係の国際ビジネスマンの方です。およそ40日前の8月14日のブログです。

小澤徳太郎『スウェーデンに学ぶ「持続可能な社会」』を読む(2009-08-14) 

「環境にやさしいことを、自分が毎日できることからはじめようね」という行為は、心の善的レベルで肯定され、総量でCO2削減目標に達成できなくても、「やるだけやったんだから、仕方ないね。まあ、水に流して、また明日からがんばればいいさ」と言ってもよいことが事前に決まっているということになります。したがって、本書を読んで、この小澤徳太郎氏がストレスフルな日々を送っていることは想像に難くない。自然科学者を叩き、経済学者を叩き、それこそもぐら叩きのような思いをもって、日本で環境論を語っているのでしょう。が、著者は2050年に「また、明日からがんばればいいさ」の明日がないかもしれないことに警笛を鳴らしています。

 『スウェーデンに学ぶ「持続可能な社会」』(2009-08-14)

小澤氏は「スウェーデンを真似しろとは言っていない」と盛んに書いています。「スウェーデン? 人口と経済規模が全然違うじゃない。そんな国をモデルにしろなんて非現実的」という反論を何千回も聞かされた人ならではの防御だと思いますが、ぼくは環境論のまったくの素人ながら、こと環境論のかなりの部分については、スウェーデンモデルを真似ることを厭わない「勇気」が必要かもしれないなと漠然とした印象をもっています。だから、文化的解決が非常に重要になります。



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