環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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スウェーデンの「脱原発政策の歩み」⑦  神のみぞ知る「地球上のエネルギー資源」

2007-11-05 05:35:38 | 原発/エネルギー/資源


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 皆さんへのお願い:10月30日から始めたこの連続講座「スウェーデンの脱原発政策の歩み」(私の理解では「エネルギー体系修正のための政策」という表現のほうが適切だと思う)がカバーする範囲は、1960年代から1990年頃までです。その頃を振り返りながら読んでください。その後のスウェーデンのエネルギー政策は「緑の福祉国家22~30:エネルギー体系の転換」を参照してください。 
 

1987年の国連の「環境と開発に関する世界委員会」の最終報告書(ブルントラント報告)で広く日本で知られるようになった「持続可能な開発(Sustainable Development)」のためには、先ず、エネルギー体系自体が持続可能なものでなければならないのは自明の理です。

現在のエネルギー体系のままで、世界がエネルギー資源を消費し続けると、一体どのくらいで地球上のエネルギー資源がなくなってしまうのか心配になりますが、この疑問に正しく答えられる人はおそらくいないでしょう。 「神のみぞ知る」と答えるのが無難であり、また、正しい答えでもあるでしょう。

しかし、私たちの地球が有限であること、私たちの生命の維持に欠かせないエネルギーを地球のエネルギー資源に依存していることをはっきり認識すれば、この疑問に対する回答を探そうと考えるのは当然でしょう。エネルギーの専門機関の一つである日本の石油連盟の広報用資料「石油のQアンドA」(1991年3月)には「石油があとどれくらいあるかという目安のひとつとして、可採年数(R/P:ある年の年末の原油確認埋蔵量をその年の原油生産量で割った数値)が使われます」と書いてありますし、日本エネルギー経済研究所や日本ガス協会などのエネルギー専門の方々、また、別の機関に属するエネルギーの専門家も、とりあえずの手掛かりとして、この「可採年数(R/P)」を参考にしているようです。

ただし、この可採年数から、地球上のエネルギー資源があとどのくらいあるかという点になりますと、その推定は人により様々ですが、エネルギー関連の雑誌、書籍、エネルギー関連の方々の座談会記事に散見される推定では、「石炭を除く化石燃料とウランは21世紀の前半ぐらいまでは十分だろうが、21世紀の後半になると供給面でかなり制約が出てくる」ということに落ち着きそうです。つまり、この推定はあと50年~60年後には制約が出てくると考えられる と言っているのです。



最初にお断りしてありますように、上の記事は15年前頃までのイメージで描いています。ここ数年、 従来の「可採年数、可採埋蔵量」という概念に加えて、「ピーク・オイル」という新しい概念が提唱されています。







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