白澤卓二順天堂大学教授の著書の8つの新常識。
悪い食べ合わせ
【1】ラーメン+ライス
いずれも炭水化物で、炭水化物をエネルギーに変換するのに必要なビタミンB1が相対的に不足する。そのため炭水化物がそのまま脂質に変換されて脂肪細胞に蓄積されるので肥満の原因に。ライスとともにラーメンのスープを飲み干すと、塩分過多なので要注意。
【2】ビール+フライドポテト
アルコールが肝臓で分解される時に、肝臓内では脂肪の合成を促進する酵素が発生する。したがって、ビールに限らず、お酒と一緒にフライドポテトや鶏の唐揚げなど高脂肪の食品を食べてしまうと、脂肪の合成は加速することになる。
【3】紅茶+レモン
レモンティーにも注意点が。輸入レモンには防カビ剤「OPP」が付着しているケースがあり、このOPPが紅茶に含まれるカフェインと組み合わされると、発がん性物質を生じる可能性がある。国産レモンではOPPはほとんど使われていないので心配はいらない。
【4】シラス+大根
シラスおろしといえば居酒屋の定番メニュー。シラスなど魚類全般には必須アミノ酸のリジンが含まれ、体の成長促進や修復を担う役割を果たしている。大根にはリジンインヒビターという抗体が含まれ、リジンの吸収を妨げてしまう。ただし魚を加熱すれば問題ない。
良い食べ合わせ
【1】生ハム+メロン
バーなどの定番メニューだが、実は栄養面からも相性はいい。生ハムの塩味は、塩化ナトリウムによるもの。血中のナトリウム濃度が上がると血圧が高くなってしまう。メロンに含まれるカリウムは、体内で増えすぎたナトリウムを排出する働きがあり、生ハムの塩分を調整する。
【2】ビール+キムチ
二日酔い防止に役立つのがキムチだ。キムチに含まれるナイアシンにはアルコールを分解し、二日酔いの原因になるアセトアルデヒドを分解する作用がある。ナイアシンには脂質代謝を促進する効果もあるので、油っぽいメニューを注文する時にも理想的な食べ合わせ。
【3】サンドイッチ+パセリ
サンドイッチに添えられていることの多いパセリ。実はカルシウムや鉄分が豊富に含まれ、サンドイッチに足りない栄養素を補強する。100グラム当たりのカルシウムの含有量は牛乳の約3倍になる。他にも抗酸化作用を始め、発がん物質の抑制や解毒作用、整腸作用もある。
【4】うなぎ+梅干し
悪い食べ合わせとして知られるが、実は根拠がない。うなぎにはタンパク質を始め、免疫力を高めるビタミンAや糖質をエネルギーに変えるビタミンB1などが豊富に含まれる。一方の梅干しに含まれるクエン酸は食欲増進や疲労回復に効果がある。夏バテ時にお勧め。
※週刊ポスト2012年7月20・27日号
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