24日(土・現地時間)、米国カリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターでは、昨年7月に旗揚げ興業を行った「Affliction(アフリクション)」の2度目の大会「Day of Reckoning」が開催された。メーンイベントではWAMMAヘビー級選手権試合が行われ王者エメリヤーエンコ・ヒョードルが元UFCヘビー級王者のアンドレイ・アルロフスキーの挑戦を受けた。
第10試合で行われたメーンイベント。この日、一番の大歓声で迎えられたヒョードルは、リングに入ると右腕を掲げて場内の歓声に応える。
身長では、ヒョードルより頭一つ高いアルロフスキー。オーソドックスで向かい合った両者だったが、序盤はアルロフスキーの右フックが早くもヒョードルの頬にヒット。少なからずバランスを崩したかのようにみえたヒョードルだったが、すぐさま左ジャブを伸ばしていく。
アルロフスキーは左ローから、互いの拳が交錯すると右のローを2発。負けじと、ヒョードルは左ボディからワンツー。だが、距離をとったアルロフスキーには届かない。
そのまま組み合い、差し合いになるやテイクダウンを狙った両者だったが、どちらも踏ん張りコーナーへ。細かいヒザ蹴りを出し合ったところでブレイクが掛かる。
リスタートでは、アルロフスキーのワンツーがヒョードルの顔面をかすめていく。すると、勢いが感じられなくなり、後退したヒョードルに、アルロフスキーは左の前蹴り。この一撃で、ヒョードルはコーナーまで吹き飛ばされたが、ここで勝負を賭けたアルロフスキーが飛びヒザ蹴りで飛び込もうとした瞬間、ヒョードルがカウンターの右フック一閃。アルロフスキーを叩き落すように迎撃し、この一撃で見事なKO勝ち。
時間にして3分14秒、一時は劣勢を感じさせるシーンもあったヒョードルだったが、終わってみればその強さを満天下にアピールする結果となった。
■ジョシュ、ヘビー級頂点対決へ前進
セミファイナルはジョシュ・バーネットvs.ギルバート・アイブル。大きな声援で迎えられたバーネットは、プレッシャーを与えながらも前進。右ローを放ったアイブルが続いて左ハイを蹴り上げたが、これをキャッチしてテイクダウンに成功した。
ハーフガードから、全く足が利いていないアイブルに対し、パウンドで攻めたバーネットは、ボディから顔面、鉄槌と攻撃の手を緩めず、アームロックを仕掛けた。
最初の関節技の仕掛けは逃げられ、二度目のアームロックではアイブルがエスケープに成功したが、立ち上がることはままならず、再び左腕をとられてしまう。そのままマウントに移行したバーネットは、パウンドの連打からエルボーを顔面に落としていく。
さらに体を起こし体勢を変えようとしたアイブルの試みを遮断すると、強烈なパンチ、エルボーを落としたが、アイブルが股をくぐり、この危機的シーンを脱すると、ここで1Rが終了した。
厳しい攻めを見せたバーネット、生き延びたアイブル。2Rに入ると、アイブルの左ミドルがいきなりヒット、たまらず組み付いたバーネットはテイクダウンを奪うと、簡単にサイドを奪取。アームロックを狙いつつ、腕十字のベースを作り始めたが、ハーフに戻され、再びアームロックへ。ヒザを押し、マウントを狙うバーネットは、アイブルのガードからのパンチを数発受けてしまったが、かまわずマウントへ。
ブリッジを潰し、細かいパウンドをスピーディーに落とすバーネット。アイブルの下からの拳は、彼の顔には届かない。慎重に攻めるバーネットは、残り時間1分をきっても、関節技でなくエルボーで攻める。
アイブルの下からのパンチに歓声があがる場内。右のエルボーを落とすバーネットは、残り20秒をきって腕十字を仕掛ける。が、ここでトップを奪うことに成功したアイブルが、パウンドを狙ったところで、このラウンドも終了となった。
思いもしなかった3R突入。アイブルはパンチのコンビネーションが火を吹く。必死の形相でテイクダウンを奪ったバーネットは、ここでもマウントを奪取。エルボー&パウンドを落としたが、手首をつかんで必死に逃げるアイブル。マウントキープのバーネットにブーイングも起こる。
残り時間2分、バーネットはパウンドの勢いが増し、背中を見せそうになったアイブルがついにタップアウト。思うように攻められなかったバーネットだったが、余裕をかなぐり捨ててパウンドを放つ姿は、ある意味新鮮だった。しかし、ヘビー級頂点対決へ歩を進められることができたとしても、やや不安の残る内容であったことも確かだ。
■ノゲイラ弟勝利、ソクジュは初陣飾れず
第7試合ではUFCをリリースされたソクジュがストライクフォース世界ライトヘビー級王者ヘナート・ババルと仕切り直しの一戦に臨んだ。
左ジャブを放つババルに、思い切りアッパーを狙うソクジュ。得意のローを蹴り、パンチにつなげようとしたソクジュに対し、パンチを打ってから組み付いてテイクダウンを狙ったババル。しかし、ソクジュはトップをキープし立ち上がった。
またも組み付いたババルだが、トップを奪ったのはソクジュ。ガードをとるババルに、ソクジュは思い切りエルボーを落としていく。片足タックルを仕掛けたババルに、倒れないソクジュとは差し合いになったが、互いに譲らずリング中央で向かいあったところで初回が終了した。
2R、ババルの左にアッパーを合わせるソクジュだが、ここでこの試合初めてババルがテイクダウンに成功すると、インサイドから鉄槌(てっつい)を落とす。ソクジュは左腕を必死の形相で掴むも、逆にエルボーを受けてしまう。
さらに左右のパウンドで攻め続けられたソクジュは、リング中央での再開にもすぐに対応できないほどのダメージを受けていた。
ハーフガードを取り直し、エルボーを連打するババルは、ソクジュが片足タックルを仕掛けてきたところで、クォーターからチョークを仕掛ける。と、ソクジュが回転したところで、アナコンダチョークが極まりババルが一本勝ちを手にした。
第4試合では日本でもお馴染みのアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラがウラジミール・マティシェンコと対戦した。
ホジェリオの右ローで試合はスタート。両者ともになかなか距離を詰めない序盤となったが、マティシェンコのローに、右ジャブをあわせようとしたホジェリオ。距離をとり、テイクダウンを狙うマティシェンコだが、踏み込みが一歩甘くすぐにテイクバックし、距離を取る。
思い切り左を振るうホジェリオだが、マティシェンコは左へ回りながら、しっかりとブロック。距離がつまらない両者に、館内からはブーイングが起こるが、二人はペースを変えることはなかった。
左へ回りながら、ときおりステップインを試みるマティシェンコに、ローや左で迎え撃つが手数が少ないホジェリオ。ロープ際にマティシェンコを追い込み、ヒザ蹴りをボディに見舞ったところで1Rが終了した。
2R、右ジャブから右ローを見せたホジェリオ。スピードが初回より増したが、マティシェンコの右ストレートを受けてしまう。ラウンド終盤に見せたボディへのヒザ蹴りをヒットされたホジェリオだったが、直後にマティシェンコの左を受けて、前方にバランスを崩した。
マティシェンコの攻勢に、カウンター狙いで対抗したホジェリオ。KO負けの危機は脱し、再び歩をつめていく。大きく踏み込み、右クロールフックを狙うマティシェンコだが、この攻撃は見切られ、逆にホジェリオの前進を許してしまう。組み付いて、ボディへのヒザを見舞ったホジェリオは、動きが鈍くなったマティシェンコにパンチを打ち込みつつ、前に出てきたところにヒザ蹴り。顔面を蹴りぬかれ、後方に倒れこんだマティシェンコを見て、レフェリーが試合をストップ。ホジェリオがTKO勝ちを収めた。
■Affliction「Day of Reckoning」
1月24日(土・現地時間) 米国・カリフォルニア州アナハイム ホンダ・センター
<第10試合 WAMMAヘビー級選手権試合 5分5R>
[王者]○エメリヤーエンコ・ヒョードル
(1R3分14秒 TKO)
[挑戦者]●アンドレイ・アルロフスキー
※ヒョードルが王座防衛に成功
<第9試合 ヘビー級 5分3R>
○ジョシュ・バーネット
(3R3分5秒 TKO)
●ギルバート・アイブル
<第8試合 ミドル級 5分3R>
●マット・リンドランド
(1R37秒 TKO)
○ヴィトー・ベウフォート
<第7試合 ライトヘビー級 5分3R>
●ティエリー・ソクジュ
(2R2分36秒 アナコンダチョーク)
○ヘナート・ババル
<第6試合 ヘビー級 5分3R>
○ポール・ブエンテーロ
(3R4分18秒 TKO)
●キリル・シデルニコフ
<第5試合 ライト級 5分3R>
●ボビー・グリーン
(1R4分55秒 リアネイキドチョーク)
○ダン・ローゾン
<第4試合ライトヘビー級 5分3R>
○アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(ブラジル)
(2R4分26秒 TKO)
●ウラジミール・マティシェンコ(ベラルーシ)
<第3試合 フェザー級 5分3R>
●バオ・クアーチ
(3R終了 判定)
○LC・デイビス
<第2試合 フェザー級 5分3R>
○アルバート・リオス
(3R終了 判定)
●アントニオ・デュアルテ
<第1試合 ウェルター級 5分3R>
○ブレット・クーパー
(2R4分10秒 TKO)
●パトリック・スペイト
(スポーツナビ)
第10試合で行われたメーンイベント。この日、一番の大歓声で迎えられたヒョードルは、リングに入ると右腕を掲げて場内の歓声に応える。
身長では、ヒョードルより頭一つ高いアルロフスキー。オーソドックスで向かい合った両者だったが、序盤はアルロフスキーの右フックが早くもヒョードルの頬にヒット。少なからずバランスを崩したかのようにみえたヒョードルだったが、すぐさま左ジャブを伸ばしていく。
アルロフスキーは左ローから、互いの拳が交錯すると右のローを2発。負けじと、ヒョードルは左ボディからワンツー。だが、距離をとったアルロフスキーには届かない。
そのまま組み合い、差し合いになるやテイクダウンを狙った両者だったが、どちらも踏ん張りコーナーへ。細かいヒザ蹴りを出し合ったところでブレイクが掛かる。
リスタートでは、アルロフスキーのワンツーがヒョードルの顔面をかすめていく。すると、勢いが感じられなくなり、後退したヒョードルに、アルロフスキーは左の前蹴り。この一撃で、ヒョードルはコーナーまで吹き飛ばされたが、ここで勝負を賭けたアルロフスキーが飛びヒザ蹴りで飛び込もうとした瞬間、ヒョードルがカウンターの右フック一閃。アルロフスキーを叩き落すように迎撃し、この一撃で見事なKO勝ち。
時間にして3分14秒、一時は劣勢を感じさせるシーンもあったヒョードルだったが、終わってみればその強さを満天下にアピールする結果となった。
■ジョシュ、ヘビー級頂点対決へ前進
セミファイナルはジョシュ・バーネットvs.ギルバート・アイブル。大きな声援で迎えられたバーネットは、プレッシャーを与えながらも前進。右ローを放ったアイブルが続いて左ハイを蹴り上げたが、これをキャッチしてテイクダウンに成功した。
ハーフガードから、全く足が利いていないアイブルに対し、パウンドで攻めたバーネットは、ボディから顔面、鉄槌と攻撃の手を緩めず、アームロックを仕掛けた。
最初の関節技の仕掛けは逃げられ、二度目のアームロックではアイブルがエスケープに成功したが、立ち上がることはままならず、再び左腕をとられてしまう。そのままマウントに移行したバーネットは、パウンドの連打からエルボーを顔面に落としていく。
さらに体を起こし体勢を変えようとしたアイブルの試みを遮断すると、強烈なパンチ、エルボーを落としたが、アイブルが股をくぐり、この危機的シーンを脱すると、ここで1Rが終了した。
厳しい攻めを見せたバーネット、生き延びたアイブル。2Rに入ると、アイブルの左ミドルがいきなりヒット、たまらず組み付いたバーネットはテイクダウンを奪うと、簡単にサイドを奪取。アームロックを狙いつつ、腕十字のベースを作り始めたが、ハーフに戻され、再びアームロックへ。ヒザを押し、マウントを狙うバーネットは、アイブルのガードからのパンチを数発受けてしまったが、かまわずマウントへ。
ブリッジを潰し、細かいパウンドをスピーディーに落とすバーネット。アイブルの下からの拳は、彼の顔には届かない。慎重に攻めるバーネットは、残り時間1分をきっても、関節技でなくエルボーで攻める。
アイブルの下からのパンチに歓声があがる場内。右のエルボーを落とすバーネットは、残り20秒をきって腕十字を仕掛ける。が、ここでトップを奪うことに成功したアイブルが、パウンドを狙ったところで、このラウンドも終了となった。
思いもしなかった3R突入。アイブルはパンチのコンビネーションが火を吹く。必死の形相でテイクダウンを奪ったバーネットは、ここでもマウントを奪取。エルボー&パウンドを落としたが、手首をつかんで必死に逃げるアイブル。マウントキープのバーネットにブーイングも起こる。
残り時間2分、バーネットはパウンドの勢いが増し、背中を見せそうになったアイブルがついにタップアウト。思うように攻められなかったバーネットだったが、余裕をかなぐり捨ててパウンドを放つ姿は、ある意味新鮮だった。しかし、ヘビー級頂点対決へ歩を進められることができたとしても、やや不安の残る内容であったことも確かだ。
■ノゲイラ弟勝利、ソクジュは初陣飾れず
第7試合ではUFCをリリースされたソクジュがストライクフォース世界ライトヘビー級王者ヘナート・ババルと仕切り直しの一戦に臨んだ。
左ジャブを放つババルに、思い切りアッパーを狙うソクジュ。得意のローを蹴り、パンチにつなげようとしたソクジュに対し、パンチを打ってから組み付いてテイクダウンを狙ったババル。しかし、ソクジュはトップをキープし立ち上がった。
またも組み付いたババルだが、トップを奪ったのはソクジュ。ガードをとるババルに、ソクジュは思い切りエルボーを落としていく。片足タックルを仕掛けたババルに、倒れないソクジュとは差し合いになったが、互いに譲らずリング中央で向かいあったところで初回が終了した。
2R、ババルの左にアッパーを合わせるソクジュだが、ここでこの試合初めてババルがテイクダウンに成功すると、インサイドから鉄槌(てっつい)を落とす。ソクジュは左腕を必死の形相で掴むも、逆にエルボーを受けてしまう。
さらに左右のパウンドで攻め続けられたソクジュは、リング中央での再開にもすぐに対応できないほどのダメージを受けていた。
ハーフガードを取り直し、エルボーを連打するババルは、ソクジュが片足タックルを仕掛けてきたところで、クォーターからチョークを仕掛ける。と、ソクジュが回転したところで、アナコンダチョークが極まりババルが一本勝ちを手にした。
第4試合では日本でもお馴染みのアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラがウラジミール・マティシェンコと対戦した。
ホジェリオの右ローで試合はスタート。両者ともになかなか距離を詰めない序盤となったが、マティシェンコのローに、右ジャブをあわせようとしたホジェリオ。距離をとり、テイクダウンを狙うマティシェンコだが、踏み込みが一歩甘くすぐにテイクバックし、距離を取る。
思い切り左を振るうホジェリオだが、マティシェンコは左へ回りながら、しっかりとブロック。距離がつまらない両者に、館内からはブーイングが起こるが、二人はペースを変えることはなかった。
左へ回りながら、ときおりステップインを試みるマティシェンコに、ローや左で迎え撃つが手数が少ないホジェリオ。ロープ際にマティシェンコを追い込み、ヒザ蹴りをボディに見舞ったところで1Rが終了した。
2R、右ジャブから右ローを見せたホジェリオ。スピードが初回より増したが、マティシェンコの右ストレートを受けてしまう。ラウンド終盤に見せたボディへのヒザ蹴りをヒットされたホジェリオだったが、直後にマティシェンコの左を受けて、前方にバランスを崩した。
マティシェンコの攻勢に、カウンター狙いで対抗したホジェリオ。KO負けの危機は脱し、再び歩をつめていく。大きく踏み込み、右クロールフックを狙うマティシェンコだが、この攻撃は見切られ、逆にホジェリオの前進を許してしまう。組み付いて、ボディへのヒザを見舞ったホジェリオは、動きが鈍くなったマティシェンコにパンチを打ち込みつつ、前に出てきたところにヒザ蹴り。顔面を蹴りぬかれ、後方に倒れこんだマティシェンコを見て、レフェリーが試合をストップ。ホジェリオがTKO勝ちを収めた。
■Affliction「Day of Reckoning」
1月24日(土・現地時間) 米国・カリフォルニア州アナハイム ホンダ・センター
<第10試合 WAMMAヘビー級選手権試合 5分5R>
[王者]○エメリヤーエンコ・ヒョードル
(1R3分14秒 TKO)
[挑戦者]●アンドレイ・アルロフスキー
※ヒョードルが王座防衛に成功
<第9試合 ヘビー級 5分3R>
○ジョシュ・バーネット
(3R3分5秒 TKO)
●ギルバート・アイブル
<第8試合 ミドル級 5分3R>
●マット・リンドランド
(1R37秒 TKO)
○ヴィトー・ベウフォート
<第7試合 ライトヘビー級 5分3R>
●ティエリー・ソクジュ
(2R2分36秒 アナコンダチョーク)
○ヘナート・ババル
<第6試合 ヘビー級 5分3R>
○ポール・ブエンテーロ
(3R4分18秒 TKO)
●キリル・シデルニコフ
<第5試合 ライト級 5分3R>
●ボビー・グリーン
(1R4分55秒 リアネイキドチョーク)
○ダン・ローゾン
<第4試合ライトヘビー級 5分3R>
○アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(ブラジル)
(2R4分26秒 TKO)
●ウラジミール・マティシェンコ(ベラルーシ)
<第3試合 フェザー級 5分3R>
●バオ・クアーチ
(3R終了 判定)
○LC・デイビス
<第2試合 フェザー級 5分3R>
○アルバート・リオス
(3R終了 判定)
●アントニオ・デュアルテ
<第1試合 ウェルター級 5分3R>
○ブレット・クーパー
(2R4分10秒 TKO)
●パトリック・スペイト
(スポーツナビ)