Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

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ヒトラーを追え!(前編)

2014-02-19 23:34:51 | Coast to Coast AM

「ベルリンがソ連軍により陥落し、ナチスドイツが敗北した後もヒトラーは実は生きていた」
この手の都市伝説は昔からあり、ただの与太話かと思っていましたが、どうやら考えを改めざるを得ないようです。
今回ご紹介する『Coast to Coast AM』のゲスト、著述家のジェローム・コーシ博士(Jerome R. Corsi)は当時の資料を元にその可能性を検証しています。

現在事実とされている言われている話はこうです。

1945年4月30日、ついにベルリンを制圧したソ連軍はヒトラーのいる総統地下壕へと侵入します。
ソ連の諜報部の軍人クレメンコ達は、最初にヒトラーに似た衣服を着た遺体を見つけます。
しかし、それはヒトラー本人にしては背が高く、影武者と分かりました。
そして、遂に塹壕の中に埋められているヒトラーとその愛人エヴァブラウンの死体を見つけ、掘り返したのです。

それは当時から20年以上も経った1968年に、初めてソ連の元諜報員レヴ・ベズメンスキ(Lev Bezmenski)『Death Of Adolf Hitler』によって初めて明かされました。

さて、コーシ博士がこの件に興味をもつきっかけは、2009年に放映された『ヒストリー・チャンネル』です。
コネチカットの州の考古学者ニコラス・ベルトーニ(Nicolas Bertoni)さんは番組の中でモスクワからヒトラーの頭蓋骨を借り受けDNA検査を行うことができました。
ガソリンで焼かれひどく損傷している骨を検査した結果は彼らを驚かせます。
それが40代の人のものだと判明したのです。
ヒトラーは死亡当時56歳ですし、そもそも彼のものにしては小さすぎます。

彼はコネティカット大学の分子生物学者リンダ・ストラウスバウ(Linda Strausbaugh)さんにさらに検査を依頼します。
しかし、その結論がくつがえることはなく40代の「女性」のものだと分かりました。
では、ヒトラーとともに自殺したと言われる愛人のエバ・ブラウンかといえば、彼女は当時32歳でした。
頭蓋骨には銃による穴がありましたが、記録によるとエバ・ブラウンは青酸カリにより自殺しており拳銃を使用していません。

そもそもの話、誰のものかもわからなくなるほど遺体を損傷させる必要はあったのでしょうか。
例えば、同じく自殺したナチスの首脳部の一人ヨーゼフ・ゲッベルスの遺体はすぐにそれと分かる状態で横たわっていたのに、です。

中編に続きます。

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※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから

記事の内容をまとめたコーシ博士のノンフィクション『ハンティング・ヒトラー』のカバー

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