ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

この世界の片隅に

2017年01月05日 | 映画とテレビ

年末に池袋の映画館で見てきました。原作のこうの史代さんとは「ぴっぴら帳」というインコ漫画からの付き合いで「この世界の片隅に」も出てすぐに買っていました。
広島で生まれ育った主人公すずが昭和19年に軍港のある呉に嫁いでから広島に原爆が落ちる後までを描いた作品。丹念な取材に基づく暖かく精緻な絵柄と、ぼんやりした主人公の静かな視点が独特の雰囲気を醸す名作です。
その一方で多分に実験的な漫画表現も多用されているこの漫画がアニメーションになったらどうなってしまうんだろうとかなり心配していましたが、原作の世界観を損なわない素晴らしい映画になりました。
すずの声を演じた能年玲奈改め「のん」もはまり役。いい映画です。機会があれば是非。

古い時代を映画で見せるのにセットとCGでかなりのことができるこの時代において、2Dの背景のアニメーションの方がより没入できる映像を作ることを証明した作品となりました。
余りにも素晴らしい背景画がたくさんあったので、思わず「アートブック」を買ってしまいました。(上の写真の本)
写真だと分かりにくいですがA4サイズの大判で見ごたえ読み応え充分です。ただしたくさんの情報を詰め込んだ結果、A4サイズを活かした大きな絵がほとんどなかったのは惜しい。
あれもこれも掲載しなくていいので、A4見開きで見られるページがあれば良かったな。

コメント (2)
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